スマホの減量アプリは何kgの差を生むのか 短期の試験と長期のまとめが食い違う理由

白い台に置いたスマートフォンの画面に指で触れる手とそばに置かれた青りんご 立川駅徒歩1分年中無休の溶岩ホットヨガスタジオ

人の支援を足すと、数字はどう変わるか

アプリ単独と、人の支援との組み合わせを比べた試験もある。肥満の大人68人を6か月、4つの群に分けた小さな試験では、手厚いカウンセリングだけの群、手厚いカウンセリングとスマホの記録の群、軽めのカウンセリングとスマホの記録の群、スマホだけの群が比べられた[18]。参加者の78%が女性で、平均年齢45歳、平均BMIは34.3だった[18]。カウンセリングにスマホを組み合わせた2つの群が、それぞれ5.4kgと3.3kg減り、ほかの群より多く減る傾向を見せた[18]。著者らは、スマホでの自己記録を行動のカウンセリングに添える使い方に予備的な支持を与えた、と慎重に書いている[18]。

肥満の25人を12週間追った試験は、全員に体重計と活動量計を渡し、片方の群だけ毎週の画面越しの指導を栄養士から、毎月の医学的な確認を医師から受けた[17]。体重計を使い続けた割合は指導のある群で92%、ない群で75%、活動量計では80%と49%だった[17]。1週間あたりの体重の変化は、指導のある群が−0.74kg、ない群は+0.18kgだった[17]。人が毎週見ているだけで、機械を使う手が止まりにくくなる様子がうかがえる。

2型糖尿病のメタ分析でも、アプリにほかの行動支援を組み合わせた試験で減量が大きかった[10]。

一方、系統的レビューで、アプリと対面の指導を比べた若者の試験では、6か月の時点でBMIの標準化した値に差はほとんどなかった(平均差0、95%信頼区間−0.2〜0.2)[5]。アプリと人を比べると互角に見え、アプリに人を足すと上乗せが見える。比べた組み合わせによって、同じアプリの評価が変わる。画面越しの指導そのものは「オンライン診療の減量指導は対面に届くか 画面より先に確かめたい支援の中身」の記事に詳しい。

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体重は動かなくても、行動が動いた試験

アプリの試験には、行動は動いたのに体重は動かなかったものが少なくない。

スウェーデンの子どもの健診の場で行われた試験は、2歳半〜3歳の子どもの保護者552人を、通常の支援とアプリの群に分けて6か月追った[9]。保護者の回答では、アプリの群の子どもは、お菓子とスナックが1日6.97g、甘い飲み物が1日31.52g少なく、画面を見る時間は1日7.00分短かった[9]。保護者の自信も高まった[9]。ところが子どものBMIの標準化した値には、統計的に意味のある差はなかった[9]。アプリを週1回以上使ったと答えた保護者は54%だった[9]。

減量手術を受けた146人の試験では、身体活動を促すアプリを12週間使った群で、18週の時点の中くらい以上の身体活動が増えた[3]。比較の群は減っていた[3]。それなのに、18週と12か月の時点では、比較の群のほうがBMIを約1多く下げていた[3]。平均のBMIそのものは群の間で違わず、体重の減少率にも介入の効果は見られなかった[3]。体を動かす時間が増えた群のほうが、BMIの下がり方は控えめだったことになる。

食べ物への反応のくせを直す訓練をアプリで行った試験もある。7〜11歳の過体重・肥満で甘い物への欲求が強い子ども46人の試験では、甘い食べ物の画像に反応を止める訓練を7回行い、甘い食べ物を選ぶ回数と食べる量が減り、その効果は3か月後も続いた[20]。それでも体重には意味のある変化がなかった[20]。

大人の試験を集めた系統的レビューでも、アプリ同士を比べた結果は小さかった。同じアプリの別の版を比べた2本の試験では、差はないか、ごくわずかだった[5]。カロリーを数えるアプリと、糖質を大きく減らすケトン食のアプリを比べた1本の試験では、6か月の時点でケトン食のアプリの側にわずかな体重の減少が示された[5]。食事の方針が違えば結果は動くが、画面の作りの違いは大きな差を生んでいない。

ここで並べた試験では、行動は動いても体重は動かなかった[3][9][20]。行動の変化がその後で体重に届くのかどうかは、どの試験も示していない。それでも、体重が動かない数か月を「失敗」とだけ読むと、動いた行動まで見落とす。

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同じ「減量アプリ」でも、中身はまるで違う

試験で効果が測られたアプリは、どれも作り方と中身が明かされている。日本の男性の試験のアプリは、研究班と、利用者の意見を聞く小集団(フォーカスグループ)が共同で開発し、自己記録と目標設定の理論を使っていた[8]。始めに性格の傾向(4つの型)、健診の結果で気になる10項目、体の症状で気になる10項目、取り組みの目的を尋ね、392問のクイズからその人に合う健康の情報を選んで返した[8]。2kg以上の減量を目標の中心に置き、食事、運動、喫煙、くつろぎ、毎日の体重測定を評価する設計だった[8]。この試験では、性格の傾向が減量の大きさと関連していた[8]。

会社員の試験のアプリは、食事、運動、気分、睡眠の質を記録し、摂取量を計算し、人工知能の技術で助言を返した[12]。対象は20〜65歳でBMIが23〜40の会社員で、比較の群には何の介入もしていない[12]。ミュンヘンの試験のアプリは、食事と運動などを組み合わせた複数の要素のプログラムで、生活の質も合わせて測っている[1]。

系統的レビューが、アプリの機能、内容、構成のばらつきを問題にしたのは、こうした違いが比較を難しくするからだ[5]。2型糖尿病のメタ分析でも、機能の違いで減量の大きさは変わらなかったが、ほかの行動支援との組み合わせでは差が出た[10]。系統的レビューは、好ましくない出来事が2本の試験で文章として報告されただけで、確からしさは非常に低いとしている[5]。低・中所得の国や、社会経済的・文化的な背景の異なる人での証拠も少ないと書いている[5]。

自分のスマホに入っているアプリが、試験で測られたものと同じ働きをするとは限らない。同じ「減量アプリ」という呼び名の下に、記録帳に近いものから、人の指導の入口になるものまで並んでいる。どの型を選んだのかを知っておくと、期待の大きさも決めやすい。

よくある誤解

「機能の多いアプリほど痩せる」という期待がある。2型糖尿病の人を対象にしたメタ分析では、アプリの機能の違いによって減量の大きさは変わらなかった[10]。差が大きかったのは、肥満のある人や、ほかの行動支援を組み合わせた試験だった[10]。

「アプリを入れれば、長く効き続ける」という考えも、今の証拠とは合わない。系統的レビューでは、12か月と24か月の時点で、体重の差はほとんどないかもしれないと判定された[5]。3か月の試験の数字を、1年後の約束として読むことはできない。

「体重が減らなければ、何も変わっていない」という受け止め方も早すぎる。保護者向けの試験では、子どものお菓子と甘い飲み物と画面の時間が減っても、BMIの標準化した値は動かなかった[9]。甘い食べ物の訓練の試験でも、食べる量は減り、体重は変わらなかった[20]。

yogaのレッスン前の様子生徒の足もとにあるヨガマット 立川駅徒歩1分年中無休の溶岩ホットヨガスタジオ

今日からできること

  • アプリを入れる日に、続けるかどうかを見直す時期を使い始めて何週目にするか決め、その日付を書いておく。3か月前後の試験で差が出た一方、12か月以降のまとめでは差がはっきりしなかった[1][5][12]。
  • 記録は体重だけから始めるか、体重と食事を同時に始めるかを選び、食事の記録を足す週を自分で決める。始める順番で3か月の体重に差は出なかった[19]。
  • 栄養士や医師など、記録を見てもらえる人がいるなら、結果を見せる頻度を何週に1回にするか決める。人の支援を足した試験では、機器を使い続ける割合が高く、体重も多く減る傾向があった[17][18]。
  • 体重の目標とは別に、甘い飲み物やお菓子の1日の量の目標を一つ決める。保護者向けの試験では、体重は動かなくても、こうした量は減っていた[9]。

画面を閉じて体を動かす先は、立川駅北口に

アプリは歩数や食事を数えてくれるが、体を動かす時間そのものは画面の外にしかない。オンザショア立川店は東京都立川市曙町2-14-10 エトロワビル3Fにあり、JR立川駅北口から徒歩1分の距離だ。スタジオに慣れるまでは、ヨガの体験で様子を確かめられる。60分のレッスンが税込1,980円で、ヨガマット、バスタオル2枚、フェイスタオル1枚のレンタルが含まれる。

レッスンは、溶岩プレートを敷いたスタジオでのホットヨガ、常温のヨガ、ピラティス、女性専用のキックボクササイズ、ボクササイズ、HIIT、パーソナルトレーニングで、ヨガだけでも25種類以上ある。

医師から運動を止められている方は利用できない。妊娠中の方は溶岩ホットヨガには参加できない。常温のマタニティヨガがある。通知に合わせて通う前に、まず自分が当てはまらないかを確かめたい。

営業は8:00〜23:30の年中無休で、曜日によって閉まる時刻が変わらない。アプリの通知を鳴らす時刻と、スタジオに向かう時刻を同じにしておける。詳しくは店のホームページ、料金の案内、ヨガ体験の予約フォームで確かめられる。

アプリのカレンダーに、スタジオへ行く曜日を一つ入れておく。

参考文献

[1] Efficacy of an app-based multimodal lifestyle intervention on body weight in persons with obesity: results from a randomized controlled trial. — Gemesi et al., 2024, International journal of obesity (2005). DOI: 10.1038/s41366-023-01415-0

[3] Effect of a Smartphone Application on Physical Activity and Weight Loss After Bariatric Surgery-Results from a Randomized Controlled Trial. — Bonn et al., 2023, Obesity surgery. DOI: 10.1007/s11695-023-06753-6

[5] Mobile health (m-health) smartphone interventions for adolescents and adults with overweight or obesity. — Metzendorf et al., 2024, The Cochrane database of systematic reviews. DOI: 10.1002/14651858.CD013591.pub2

[8] The Effect of a mHealth App (KENPO-app) for Specific Health Guidance on Weight Changes in Adults With Obesity and Hypertension: Pilot Randomized Controlled Trial. — Sakane et al., 2023, JMIR mHealth and uHealth. DOI: 10.2196/43236

[9] Effectiveness of a Smartphone App (MINISTOP 2.0) integrated in primary child health care to promote healthy diet and physical activity behaviors and prevent obesity in preschool-aged children: randomized controlled trial. — Alexandrou et al., 2023, The international journal of behavioral nutrition and physical activity. DOI: 10.1186/s12966-023-01405-5

[10] Mobile Application Interventions and Weight Loss in Type 2 Diabetes: A Meta-Analysis. — Cai et al., 2020, Obesity (Silver Spring, Md.). DOI: 10.1002/oby.22715

[11] Weight Loss Following Use of a Smartphone Food Photo Feature: Retrospective Cohort Study. — Ben Neriah et al., 2019, JMIR mHealth and uHealth. DOI: 10.2196/11917

[12] A Smartphone Healthcare Application, CALO mama Plus, to Promote Weight Loss: A Randomized Controlled Trial. — Nakata et al., 2022, Nutrients. DOI: 10.3390/nu14214608

[17] Telehealth-Based Health Coaching Increases m-Health Device Adherence and Rate of Weight Loss in Obese Participants. — Alencar et al., 2020, Telemedicine journal and e-health : the official journal of the American Telemedicine Association. DOI: 10.1089/tmj.2019.0017

[18] Randomized controlled pilot study testing use of smartphone technology for obesity treatment. — Allen et al., 2013, Journal of obesity. DOI: 10.1155/2013/151597

[19] Comparing Self-Monitoring Strategies for Weight Loss in a Smartphone App: Randomized Controlled Trial. — Patel et al., 2019, JMIR mHealth and uHealth. DOI: 10.2196/12209

[20] Can sweet food-specific inhibitory control training via a mobile application improve eating behavior in children with obesity? — Memarian et al., 2022, British journal of health psychology. DOI: 10.1111/bjhp.12566

冒頭の写真: 白い台に置いたスマートフォンの画面に指で触れる手と、そばに置かれた青りんご(写真: Unknown authorUnknown author / CC0 / Wikimedia Commons)

この記事の情報は2026年10月時点のものです。個別の健康状態については医師にご相談ください。

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