緑の中で動くと気分は変わるのか 自然と街なか、暑い日と汚れた空気の研究

両側に竹が茂る森の中を奥へと続いていく一本の小道を写した写真 立川駅徒歩1分年中無休の溶岩ホットヨガスタジオ

気分が変わるのは、週に何回からか

運動習慣のない60〜75歳の女性55人を対象に、12週間の運動が気分に与える効果を調べた試験がある[8]。1回45分の運動を週3回行う群、週2回の群、週1回の群に15人ずつ、運動しない対照群に10人を分けた[8]。気分は、前向きな関与、活力の回復、落ち着き、体の疲れの4つの側面で測られた[8]。

週3回の群は、運動しなかった群と週1回の群より、気分の状態が有意に前向きになった[8]。週3回と週2回の群の間には差がなかった[8]。著者らは、気分を有意に変えるには少なくとも週2回の参加が要ると結論している[8]。論文の題には屋内と屋外の運動のプログラムとあるが、場所ごとの効果は分けて示されていない[8]。

回数の問題は、緑の問題より手前にある。自然の中で歩く日が月に1回では、気分の変化は日常の波に紛れてしまうかもしれない。週1回の群で気分の差がはっきりしなかったことは、場所を選ぶ前に回数を決めることの意味を示している[8]。

香港の高齢者を対象に、強度の高い屋外の身体活動のプログラムを行った準実験研究もある[7]。参加した22人と、対照群の14人に、老いについての自己像と主観的な幸福感の尺度で答えてもらい、前後を比べたところ、参加者の幸福感と心の健康全般が向上した[7]。年齢や暮らし向きなどの属性は、結果に有意な影響を与えていなかった[7]。比べる2つの群が同じ条件にそろえられた設計ではなく、人数も少ないが、高齢になってからの屋外の活動にも気分を変える余地があることを示している。

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3か月後に分かれた、続く人と続かない人

運動は始めるより続けるほうが難しい。香港で、体が弱り始めた、あるいは弱っている55歳を超える高齢者38人を対象にした予備的なランダム化比較試験がある[10]。平均71.8歳で、7割ほどが女性だった[10]。

一方の群は、大学での週1回の講習を4回受け、近所の屋外の運動器具を使うためのスマートフォンのアプリを渡された[10]。もう一方の群は、講習と、虚弱な高齢者向けの運動の体験を受けた[10]。最後まで参加したのは38人中34人で、講習の出席率はどちらの群も9割を超えた[10]。

両方の群で、介入の直後には身体活動の量が増えた[10]。ところが3か月後もその増加を保っていたのは、屋外の器具を使う支援を受けた群だけだった[10]。心の健康と、運動をやり遂げられるという自信にも、この群で好ましい変化が見られた[10]。

ただし、支援を受けた群では2件の有害な出来事が報告され、対照群では報告がなかった[10]。屋外での練習は指導者のつかない形で行われ、その参加は自己申告で71%、アプリの利用は69%だった[10]。著者らは、大きな試験に進む前に、アプリと屋外の練習の両方で続けてもらう工夫を改めるべきだとしている[10]。指導者のいない屋外の練習の3割近くが行われなかったという事実は、屋外の運動の自由さと心もとなさを同時に表している。

子どもの研究にも、同じ分かれ方が出ている。6〜12歳の子どもに、歩数の目標を達成したときの報酬と、週末の屋外の活動を組み合わせた9か月の試験では、介入群の歩数が対照群より多かった[17]。週全体で見た歩数は8660歩と7767歩である[17]。けれども中身を分けると、活動を増やしたが続かなかった群、目標に届いた群、目標を大きく超えた群の3つに分かれた[17]。平均の数字の中に、続かなかった人たちも含まれている。6分間で歩ける距離や生活の質には改善の傾向があったものの、統計的な差には届かなかった[17]。

ここまでの研究は、どれも体重を主な物差しにしていない。減量の側から読むなら、目を留めたいのは気分の点数より、増えた活動がいつまで残ったかである。香港の試験では、介入の直後に増えた身体活動が、3か月後には屋外の器具を使う支援の群でだけ保たれていた[10]。子どもの試験では、9か月の試験を終えた時点の測定で介入群の歩数が上回っていても、その中に続かなかった子どもが含まれていた[17]。歩数や活動の時間は、体重より手前で動く数字だ。屋外の運動を減量の計画に入れるなら、1回の気分の良さより、3か月後にもその形が残っているかを先に確かめたい。

yogaのレッスン前の様子生徒の足もとにあるヨガマット 立川駅徒歩1分年中無休の溶岩ホットヨガスタジオ

外に出られない日は、どれだけあるか

屋外の運動には、屋内の運動にない弱点がある。天気と暑さと空気である。フィンランド中部で暮らす75〜90歳の848人に、屋外で体を動かす妨げを尋ねた研究では、5つの型が見つかった[5]。妨げの小さい型、天気の型、体調と天気の型、不安と体調と天気の型、移動の難しさと体調の型である[5]。

地域で暮らす高齢者に2012年に質問票で尋ね、答えの組み合わせから型を見つけ出す統計の手法で分けた結果である[5]。5つの型のうち3つに、天気が入っている[5]。そして、やりたいのにできていない身体活動が最も多かったのは、移動の難しさが重い人たちだった[5]。著者らは、屋外の活動の妨げは、人と環境の釣り合いの崩れを映していると述べている[5]。外で歩く習慣は、本人の意志だけでなく、道と天気と体の状態の組み合わせで決まる。

暑さについては、別の角度の結果がある。アメリカの3つの都市に住む成人134人に、夏の複数の日の身体活動を記録してもらった研究では、のべ742日の記録が集まった[14]。暑さの指標が上位10%に入る日を暑い日と定義したが、暑い日でも屋外の活動の時間に有意な違いは出ていない[14]。この研究は、住まいの周りの建物の密度、安全、木の多さ、坂、道のつながり、公園や店への近さも調べたが、どれも屋外の活動の時間を有意には変えていなかった[14]。木の多い地域に住んでいても、それだけで外で動く時間が延びたわけではない。

人は暑い日にも、いつもどおり外で動いていた[14]。著者らはこれを、暑い日に行動を変えない大人が、運動中の熱中症の危険にさらされているという警告として読んでいる[14]。屋外の習慣が身についている人ほど、暑い日に予定を変える判断が必要になる。著者らは、街づくりが健康に与える影響を見積もるときに運動中の熱中症の危険を組み込み、暑さへの対策を講じるよう求めている[14]。

大気汚染の中での屋外の身体活動と、心臓や血管への影響を調べた研究をまとめた系統的レビューもある[9]。1万件を超える文献から7件の観察研究が選ばれ、5件はコホート研究、2件は横断研究だった[9]。調べられた汚染物質は粒子状物質や窒素酸化物、オゾンで、心筋梗塞や心血管の病気による死亡、高血圧などが評価の対象になった[9]。7件のうち6件は、汚染があっても身体活動は心臓や血管に良い影響を持つが、汚染物質がその効果をいくらか弱めると強調していた[9]。著者らの結論は、屋外の身体活動の利点は大気汚染の害を上回るが、汚れた環境で行うと利点はある程度減る、というものだった[9]。対象となった研究は7件と少なく、屋内と屋外を分けた研究が足りないとも書かれている[9]。

よくある誤解

「外で運動すれば、室内より痩せる」と言い切れる研究は、ここには見当たらない。病気のある人の屋外運動のまとめは、生活の質と体の機能、心の状態を測ったもので、比較の相手には屋内の運動も含まれていた[12]。自然の中と街なかの比較も、測ったのは気分だった[13]。

「暑い日に外で歩けば、汗をかいたぶん効く」という考えも危うい。暑い日でも屋外の活動の時間は変わらず、著者らはそれを熱中症の危険として警告している[14]。

「空気の悪い街なかなら、歩かないほうがまし」とも言い切れない。観察研究のまとめでは、屋外の身体活動の利点は大気汚染の害を上回り、ただし利点はある程度減っていた[9]。

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今日からできること

  • 体を動かす日を週に何回にするか、場所を選ぶより先に自分で決める。気分の改善がはっきりしたのは、週1回ではなく週2回以上の群で、この試験は屋内と屋外を分けて示していない[8]。
  • 同じ距離を歩くなら、木や水のある道を選ぶ日を週に何日つくるかを決めておく。自然の中の運動は、街なかより不安と疲れが軽かった[13]。
  • 暑さの指標や気温が何度を超えたら屋外の運動を見送るか、基準の数字を夏の前に決めておく[14]。
  • 近所の公園や川沿いに、使える屋外の運動の場所を1つ見つけ、何曜日に使うかを決める。屋外の器具を使う支援を受けた群だけが、3か月後も活動量を保っていた[10]。
  • 一人で歩く日と、誰かと歩く日の割合を月ごとに決める。誰かと一緒かどうかは、気分への効果を左右する可能性がある[13]。

雨で外歩きが流れた日の、振り替え先

外で動く習慣は、天気で途切れやすい。雨で流れた外の予定を振り替えられる屋内の行き先を一つ持っておくと、週の回数を数え直さずに済む。オンザショア立川店は8:00から23:30まで、年中無休で開いている。傘を差して出る朝にも、雨脚の強まった夜にも入れる。

屋内の選択肢は、溶岩プレートを敷いたスタジオのホットヨガと常温のヨガで、ヨガだけで25種類を超える。ほかにピラティスや女性専用のキックボクササイズ、ボクササイズ、HIIT、パーソナルトレーニングも選べる。

医師から運動を止められている方は利用できない。妊娠中の方は溶岩ホットヨガには参加できない。常温のマタニティヨガがある。持病で治療を受けている人や暑さで体調を崩しやすい人は、溶岩ホットヨガの利用を主治医に確かめ、まず常温のヨガから考える。

最初の一回は60分のヨガの体験で、税込1,980円の中に、バスタオル2枚とフェイスタオル1枚、ヨガマットの貸し出しまで入っている。店はJR立川駅北口から徒歩1分、東京都立川市曙町2-14-10 エトロワビル3Fにある。

オンザショアのサイト、料金、体験の予約の3つのページで確かめられる。

緑の道を歩く予定が雨で流れた日のために、屋内の行き先を一つ、天気予報を見る前に決めておく。

参考文献

[1] Physical Activity for Human and Planetary Health: Incorporating Green Exercise in the Management of Rheumatic Disease. — Andonian et al., 2026, Rheumatic diseases clinics of North America. DOI: 10.1016/j.rdc.2025.08.009

[2] Outdoor physical activity bears multiple benefits to health and society. — Manferdelli et al., 2019, The Journal of sports medicine and physical fitness. DOI: 10.23736/S0022-4707.18.08771-6

[3] Effect of nature-based physical activity on post-traumatic growth among healthcare providers with post-traumatic stress. — Noushad et al., 2022, Stress and health : journal of the International Society for the Investigation of Stress. DOI: 10.1002/smi.3135

[5] Barriers to outdoor physical activity and unmet physical activity need in older adults. — Eronen et al., 2014, Preventive medicine. DOI: 10.1016/j.ypmed.2014.07.020

[7] A Quasi-Experimental Study on the Effect of an Outdoor Physical Activity Program on the Well-Being of Older Chinese People in Hong Kong. — Lai et al., 2022, International journal of environmental research and public health. DOI: 10.3390/ijerph19158950

[8] Mood alterations following an indoor and outdoor exercise program in healthy elderly women. — Matsouka et al., 2005, Perceptual and motor skills. DOI: 10.2466/pms.100.3.707-715

[9] Outdoor Physical Activity in an Air Polluted Environment and Its Effect on the Cardiovascular System-A Systematic Review. — Juneja Gandhi et al., 2022, International journal of environmental research and public health. DOI: 10.3390/ijerph191710547

[10] Outdoor Exercise Facility-Based Integrative Mobile Health Intervention to Support Physical Activity, Mental Well-Being, and Exercise Self-Efficacy Among Older Adults With Prefrailty and Frailty in Hong Kong: Pilot Feasibility Randomized Controlled Trial Study. — Lee et al., 2025, JMIR mHealth and uHealth. DOI: 10.2196/69259

[12] Benefits and harms of structured outdoor physical activity for people with somatic or mental diseases: A systematic review and meta-analysis. — Ahler et al., 2024, Preventive medicine. DOI: 10.1016/j.ypmed.2024.107966

[13] Psychological benefits of outdoor physical activity in natural versus urban environments: A systematic review and meta-analysis of experimental studies. — Wicks et al., 2022, Applied psychology. Health and well-being. DOI: 10.1111/aphw.12353

[14] Physical Activity in the Summer Heat: How Hot Weather Moderates the Relationship Between Built Environment Features and Outdoor Physical Activity of Adults. — Lanza et al., 2020, Journal of physical activity & health. DOI: 10.1123/jpah.2019-0399

[17] A cluster randomized controlled trial of an incentive-based outdoor physical activity program. — Finkelstein et al., 2013, The Journal of pediatrics. DOI: 10.1016/j.jpeds.2013.01.009

冒頭の写真: 両側に竹が茂る森の中を、奥へと続いていく一本の小道を写した写真(写真: Rohit Sharma / CC BY-SA 4.0 / Wikimedia Commons)

この記事の情報は2026年10月時点のものです。個別の健康状態については医師にご相談ください。

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