MCTオイルで体重はどれだけ減るか 13試験の平均差とココナッツ油との違い

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1日2gの試験と、1日18gの試験

少ない量を続けたときの燃え方を調べた試験もある。運動習慣がなく、BMIが25以上30未満の人が、1日2gの中鎖の油か、比較用の菜種油を2週間とり、間をあけて入れ替えた二重盲検の試験である[4]。中鎖の油の期間は、食後の消費エネルギーと、食事に含まれる長鎖の油が燃やされる量が増えた[4]。この試験は、炭素に印をつけた油を使い、吐く息に出てくる量で燃えた分を追っている[4]。

同じ条件で、軽い運動中の燃え方を調べた試験もある[20]。こちらも順番を入れ替える設計で、2つの期間の間には2週間の休みが置かれた[20]。自転車をこぐ機器で20ワットという軽い負荷をかけたとき、中鎖の油を2週間とった期間は脂肪の燃える速さが上がり、呼吸で調べる糖と脂肪の使い分けの比も脂肪寄りに動いた[20]。著者らは、日本では肥満に分類されるこの体格の人で、日常の軽い活動中に脂肪の燃焼が高まると結論している[20]。

この2つの試験が測ったのは、燃える速さだ[4][20]。体重や体脂肪が減ったかどうかは、ここでは調べていない。燃える量が増えた2週間と、体重が減った2週間は、別の問いとして扱う必要がある。

量の多い試験もある。都市部で暮らす、やや過体重の2型糖尿病の中国人40人が、1日18gの中鎖の油か、比較用のコーン油を日々の食事に入れて90日間とった[9]。中鎖の油の群では、体重と腹囲、インスリンの効きにくさを表す指標が下がり、終了時には比較群より低かった[9]。中鎖の油の群では血清コレステロールも下がり、コーン油の群では同じ指標に期間を通した有意な変化はなかった[9]。食べるエネルギーが本人の意識しないうちに減っていたことも報告されている[9]。ただし、これは小規模な予備試験と位置づけられ、守れたかどうかは自己申告による[9]。

逆に、何も起きなかった試験もある。過体重の男性11人が、食事を自分で選びながら、2週間ずつ、何も足さない期間、ヒドロキシクエン酸という成分500mgを足す期間、それに中鎖の油3gを加える期間を経験した[8]。体重は偽薬の期間に1.0kg、ヒドロキシクエン酸の期間に1.5kg、中鎖の油を加えた期間に1.3kg減り、3つの間に差はなかった[8]。24時間の消費エネルギーも、11.8、11.7、11.5メガジュールで変わらず、満腹感にも差はなかった[8]。何も足さなかった期間も1.0kg減っていたことは、短い試験の体重の動きを読むときの注意書きになる。

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満腹の差は、ココナッツ油では再現されなかった

中鎖の油には、満腹感を高めるという説もある[5]。これを、ココナッツ油と比べて確かめた試験がある[19]。一晩食べずに過ごした参加者が、朝食のスムージーで205kcal分の油をとった。油は中鎖の油、ココナッツ油、比較用の植物油の3種類で、日を変えて試した[19]。

3時間後の昼食で好きなだけサンドイッチを食べてもらうと、中鎖の油を入れた日は、ココナッツ油の日と比較用の油の日より食べる量が少なかった[19]。満腹感も、朝食後の3時間にわたって中鎖の油の日がほかの2つを上回って推移した[19]。1日を通した食べる量では、比較用の油の日が中鎖の油とココナッツ油の日より多かった[19]。

ココナッツ油は、中鎖の油より味の評価が低かった[19]。著者らは、ココナッツ油を中鎖の油と同じ働きを持つものとして宣伝することはできないと結論している[19]。名前が似ていて、含まれる脂肪酸に重なりがあっても、試験の上では別の油として振る舞った。

ただ、この試験が測ったのは1回の朝食とその日の食事である[19]。朝食の油が昼食の量を変える、という結果は台所の実感にも近い。それでも、満腹感の差が何週間も続き、体重の差になるかどうかまでは答えていない。2型糖尿病の人の試験で見られた食べる量の減少と、同じ仕組みかどうかも分かっていない[9][19]。

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血液の脂質と、使ってはいけない場面

中鎖の油は飽和脂肪酸の一種で、心臓や血管への影響を心配する声がある[10]。BMIが27〜33の19〜50歳の男女31人が、16週間の減量プログラムに参加した試験がある[10]。中鎖の油かオリーブオイルを、決められたエネルギーの約12%分、マフィンや液体の油の形でとっている[10]。空腹時の血糖、総コレステロール、下の血圧は時間とともに下がり、その下がり方に油の種類による差はなかった[10]。開始時にメタボリックシンドロームの基準に当てはまった人は、中鎖の油の群では3人のうち2人が終了時に外れた[10]。オリーブオイルの群では6人のうち2人が外れ、1人が新たに当てはまり、4人は変わらないままだった[10]。人数が少なく、群の差として確かめられた結果ではないが、どちらの油でも減量の中で悪化する人がほとんどいなかったことは読み取れる。著者らは、中鎖の油は代謝の危険因子を悪くする心配なく減量プログラムに組み込めるとし、飽和脂肪の影響を語るときは鎖の長さを区別すべきだと述べている[10]。

13試験の分析でも血液の脂質に差はなく、過体重と肥満の人の分析では中性脂肪が下がっていた[3][7]。一方で1996年のレビューは、中性脂肪を上げるという報告や、体内での脂肪の合成を高める働きを挙げていた[5]。試験の多くは長鎖の油との置き換えで、量も試験ごとに決められていた。たくさん上乗せしたときの安全性まで、これらの試験が保証しているわけではない。

置き換えの試験では、中性脂肪は下がる方向の結果が多い[3][7]。一方で、量や組み合わせ次第で上がるという報告も残っている[5]。この食い違いがあるので、健診で中性脂肪の高さを指摘されている人は、油を替える前に医師に相談する。どちらの結果に自分が近いかは、その相談の中で確かめていく。

使い方の限界もある。1982年のレビューは、中鎖の油を使うべきでない状態として、血液が酸性に傾く状態や、体がケトン体を多く作る状態、肝硬変を挙げている[13]。2型糖尿病の人の試験では体重や指標が改善したが、40人の予備試験である[9]。糖尿病や肝臓の病気で治療を受けている人、薬を飲んでいる人は、食事に油を加える前に医師に相談したい。

よくある誤解

「MCTオイルは足すほど脂肪が燃える」という使い方は、試験の設計と合っていない。体重の差が見られたのは、長鎖の油と置き換えた比較だった[7]。燃える量の上乗せは1分あたり0.04kcalほどで、4週目には有意でなくなった[16]。上乗せすれば、そのエネルギーは食事にそのまま足される。

「ココナッツ油でも同じ効果がある」という話も試験と食い違う。朝食の比較で、ココナッツ油は昼食の量を減らさず、満腹感も中鎖の油より低かった[19]。中鎖と長鎖をまぜた油でも、体重の有意な差は出ていない[3]。

「飽和脂肪だから血液に悪い」と「中性脂肪を下げる油だ」は、どちらも半分だけ正しい。減量プログラムの中で置き換えた試験では悪化は見られず、中性脂肪が下がった分析もある[3][10]。一方で中性脂肪を上げるという報告もあり、量と期間で答えは変わる[5]。

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今日からできること

  • 試すなら、ふだん食事でとっている油の一部と入れ替える形にし、1日に置き換える量を小さじ何杯と自分で決めて、油の総量は増やさない[7][10]。
  • 中鎖の油だけでできたものか、長鎖とまぜたものかを表示で確かめ、選ぶ方を1つに決める。まぜた油では体重の差が出ていない[3]。
  • 体重より腹囲の変化を見る。測り直すまでの週数を自分で決め、同じ時刻、同じ位置で測る[7]。
  • 中鎖の油を試すなら、低い強度で体を動かす日を週に何日、1回何分にするかも同時に決める。1日2gの試験で脂肪の燃え方が高まったのは、軽い運動をしている最中だった[20]。
  • ココナッツ油を代わりに使う前提を外す。満腹感と昼食の量の差は、中鎖の油でしか見られなかった[19]。

燃える油の話の横に、動く時間を

中鎖の油で燃える量が増えた場面の一つは、軽く体を動かしている最中だった。油より先に、動く時間を週のどこに置くかを決めておく。オンザショア立川店は、8:00から23:30まで年中無休で開いていて、出勤前にも夜遅くにも入れる。

溶岩プレートを敷いたスタジオのホットヨガのほかに、常温のヨガとピラティスがあり、ヨガのレッスンは25種類以上ある。女性専用のキックボクササイズ、ボクササイズ、HIIT、パーソナルトレーニングも並ぶ。

医師から運動を止められている方は利用できない。妊娠中の方は溶岩ホットヨガには参加できない。常温のマタニティヨガがある。糖尿病や肝臓の病気で治療中の人は、溶岩ホットヨガに入る前に主治医に確かめ、まず常温のヨガから考える。

MCTオイルを試す前の週に、60分のヨガの体験を一度はさむこともできる。料金は税込1,980円で、ヨガマット、バスタオル2枚、フェイスタオル1枚を借りる分もそこに含まれる。スタジオは東京都立川市曙町2-14-10 エトロワビル3Fで、JR立川駅北口を出て1分ほどの距離にある。

オンザショアの案内、料金表、ヨガ体験の予約ページがある。

MCTオイルの瓶の数を数えるより、軽く汗をかく60分を今週の予定に一つ入れる。

参考文献

[3] The impact of medium-chain triglycerides on weight loss and metabolic health in individuals with overweight or obesity: A systematic review and meta-analysis. — He et al., 2024, Clinical nutrition (Edinburgh, Scotland). DOI: 10.1016/j.clnu.2024.06.016

[4] Short-Term Ingestion of Medium-Chain Triglycerides Could Enhance Postprandial Consumption of Ingested Fat in Individuals with a Body Mass Index from 25 to Less than 30: A Randomized, Placebo-Controlled, Double-Blind Crossover Study. — Nosaka et al., 2022, Nutrients. DOI: 10.3390/nu14051119

[5] The usefulness of dietary medium-chain triglycerides in body weight control: fact or fancy? — Bach et al., 1996, Journal of lipid research.

[7] Effects of medium-chain triglycerides on weight loss and body composition: a meta-analysis of randomized controlled trials. — Mumme et al., 2015, Journal of the Academy of Nutrition and Dietetics. DOI: 10.1016/j.jand.2014.10.022

[8] The effects of 2-week ingestion of (–)-hydroxycitrate and (–)-hydroxycitrate combined with medium-chain triglycerides on satiety, fat oxidation, energy expenditure and body weight. — Kovacs et al., 2001, International journal of obesity and related metabolic disorders : journal of the International Association for the Study of Obesity. DOI: 10.1038/sj.ijo.0801605

[9] Effects of dietary medium-chain triglyceride on weight loss and insulin sensitivity in a group of moderately overweight free-living type 2 diabetic Chinese subjects. — Han et al., 2007, Metabolism: clinical and experimental. DOI: 10.1016/j.metabol.2007.03.005

[10] Medium chain triglyceride oil consumption as part of a weight loss diet does not lead to an adverse metabolic profile when compared to olive oil. — St-Onge et al., 2008, Journal of the American College of Nutrition. DOI: 10.1080/07315724.2008.10719737

[11] Greater rise in fat oxidation with medium-chain triglyceride consumption relative to long-chain triglyceride is associated with lower initial body weight and greater loss of subcutaneous adipose tissue. — St-Onge et al., 2003, International journal of obesity and related metabolic disorders : journal of the International Association for the Study of Obesity. DOI: 10.1038/sj.ijo.0802467

[13] Medium-chain triglycerides: an update. — Bach et al., 1982, The American journal of clinical nutrition. DOI: 10.1093/ajcn/36.5.950

[16] Medium-chain triglycerides increase energy expenditure and decrease adiposity in overweight men. — St-Onge et al., 2003, Obesity research. DOI: 10.1038/oby.2003.53

[19] Coconut oil has less satiating properties than medium chain triglyceride oil. — Kinsella et al., 2017, Physiology & behavior. DOI: 10.1016/j.physbeh.2017.07.007

[20] Effect of Continuous Ingestion of 2 g of Medium-Chain Triglycerides on Substrate Metabolism during Low-Intensity Physical Activity. — Tsujino et al., 2022, Nutrients. DOI: 10.3390/nu14030536

冒頭の写真: 殻に包まれた丸ごとのココナッツと、割れて内側の白い果肉が見えるココナッツ(写真: Ivar Leidus / CC BY-SA 4.0 / Wikimedia Commons)

この記事の情報は2026年10月時点のものです。個別の健康状態については医師にご相談ください。

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