手術前の減量で合併症は減らせるか 体重を落とす準備と栄養を守る準備の分かれ道

病院の外来診療の場に設置されている医療用ベッドを写した横長の写真 立川駅徒歩1分年中無休の溶岩ホットヨガスタジオ

膝の手術前は、体重と暮らしを一緒に支える試験がある

膝の人工関節手術を待つ人を対象にした試験では、減量だけを単独で渡していなかった。運動療法、靴の中に入れる足底板、痛み止めの調整を含む支援を組み合わせ、通常の診療と比較している。手術前の準備を、食事だけでなく動くことや痛みへの対応も含めて捉えた設計である。[7]

参加者は60人で、平均年齢は66.8歳だった。介入群40人と通常診療群20人に無作為に分け、支援を12週間実施した。ただし、全員がすべての支援を受けたわけではなく、介入群のうち減量の支援を利用した人は28人、運動療法を利用した人は31人だった。患者ごとの対象条件に応じた組み合わせだった点を押さえたい。[7]

最終評価での平均体重減少は、介入群11.2kg、通常診療群1.3kgで、推定した群間差は−9.8kgだった。95%信頼区間は−13.4〜−6.3kgであり、この試験が推定した差の不確かさを表す範囲である。生活の質と関節に関する評価にも改善がみられ、介入に起因する有害事象は起きなかった。[7]

ただし、これは本格的に効果を検証する前に、支援を実施できるか、患者が受け入れられるかを確かめる実行可能性試験だった。参加者が支援をよく続けたことは次の研究につながる成果だが、複合支援全体の実施可能性と受け入れやすさを確かめた段階である。[7]

膝の試験では、支援を毎週届け、実施状況も定期的に確認していた。支援の遵守率の中央値は94%で、中央の半数が入る範囲は79.5〜100%だった。足底板を利用したのは18人(45%)、痛み止めの調整は22人(55%)である。運動や食事に加え、足元と痛みへの対応も患者に応じて組み込まれていたことが分かる。医療者と接点を持ちながら続けた結果として、体重や生活の質の変化を読む必要がある。[7]

読者にとっての手がかりは、術前の準備を食事制限だけに狭めなくてよいという点である。膝の痛みがあるなら、運動療法をどう組み込むか、痛みへの対応をどう整えるかも診療で扱える。この試験の減量幅を自分のノルマにするより、支援の組み合わせという発想を受け取りたい。[7]

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意図せず減った体重には、別の読み方が要る

婦人科の大きな手術を受けた339人を調べた研究では、術前6か月に意図せず体重が5%を超えて減った人が33人いた。術後の回復を支える標準化された診療経路の中で手術を受けた患者を対象に、体重減少と経過との関係を調べた観察研究である。[13]

術後の合併症は、意図しない減量があった群で45%、それ以外の群で22.5%だった。平均入院日数も5日と3日で異なっていた。減量した群はより広い範囲の手術を受けていたため、その違いを考慮して解析したところ、体重減少は合併症と独立して関連していた。[13]

関連の大きさは、オッズ比2.44、95%信頼区間1.00〜5.95だった。オッズ比は群間の起こりやすさを比較する指標であり、この数字をそのまま「発生確率が2.44倍」と置き換えない方がよい。推定の幅も広い。減量が合併症を起こしたと決める研究ではなく、術前の栄養状態を確認する重要性を示す結果と読むのが妥当である。[13]

ここで減った理由を抜かすと、話が逆向きになる。医療者と計画した食事で減った人と、望まず減ってきた人は、同じ目標線に並べられない。減量手術前の食事レビューに登場する減少率と、この婦人科研究で用いた体重減少の区切りが似ていても、同じ行動の成績を比較しているわけではない。[1][13]

たとえば「食事を減らしたつもりはないのに服が緩くなった」という状況なら、準備が順調だと自分だけで判断せず、いつから減ったかを主治医に伝える場面である。体重減少の区切りを待たず、気づいた時点で相談したい。著者らが提案するのは、体重の少なさを褒めることより、術前に栄養面を系統的に確認することだ。[13]

家族の声のかけ方も変えられる。減った量を成果として尋ねる前に、本人が減らすつもりだったのかを聞く。意図しない減少を扱った研究では、計画したダイエットとは違う経過が見えているからだ。本人の意思と体重の推移を一緒に診療へ持ち込めば、単なる減量報告とは異なる情報になる。[13]

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よくある誤解

「手術前に多く落とすほど、どんな手術でも安心」という考えは広げすぎである。胃バイパスでは合併症の少なさとの関連が報告された一方、スリーブ状胃切除術では、術前食と早期合併症の減少との明確な関連が確認されなかった。さらに、婦人科手術で意図せず減った人の経過は逆方向だった。手術の種類と減量の背景が、数字の読み方を決める。[19][12][13]

「目標まで減るのを長く待てば、術後もよくなる」という見方も、当然とは言えない。胃バイパスまたはスリーブ状胃切除術を受けた415人の診療記録を調べた研究では、初診から術前の診察までの待機期間を比較した。待つ期間が長くても、術後24か月までの減量に有意な長期的利点はなく、合併症率や再入院率にも有意差はなかった。[14]

手術を受ける時期は、個々の状態に応じて判断する事柄である。治療を受けられるかどうかは医療チームが判断するというのが著者らの結論である。ただ、体重が十分減るまで延ばすこと自体に必ず利益がある、という説明には根拠が足りない。待つ理由と期待する成果を、同じ診察の中で確かめたい。[14]

「生活を変えられない人は意志が弱く、術後もうまくいかない」という決めつけにも距離を置きたい。術前に多職種による生活支援を受けた57人の単一施設の後ろ向き研究では、生活が改善した群の術後1年の総体重減少率の中央値は38.2%、改善しなかった群では26.9%だった。しかし、これは支援下での生活変化とその後の経過の関連であり、性格による選別の妥当性を検証してはいない。[4]

この研究は性格特性も調べているが、性格の点数を上げる介入の効果は検証していない。自分には向いていないと受け取るより、支援を受けながら生活のどこを変えられるかという問いに戻したい。体重の結果だけで人柄まで採点すると、診療で相談したい生活の困りごとが見えにくくなる。[4]

今日からできること

  • 術前食に取り組んでいる人は、低エネルギー食の計画に合う食材で翌日1日分を用意する。食事を作る回数と食べる時刻を自分の生活に合わせて決め、食事の支度を通院日だけに集中させない。[1]
  • 膝の術前運動療法を受けている人は、教わった動きを行う日を週に何日設けるか自分で選び、その日の開始時刻を決める。家事と重なる動作は先に済ませ、運動に使う場所を空ける。[7]
  • 膝の診療で足底板を処方されている人は、使う靴を1足選び、着用する時間帯を生活の中に組み込む。使い方は処方時の説明に合わせ、外出前に靴と足底板を一緒に用意する。[7]
  • 体重を週に何回量るか決め、過去6か月の変化と減らす意思の有無を診察に持参する。6か月で5%を超える意図しない減少は研究で用いた区切りであり、そこまで待たず、気づいた時点で医療機関へ伝える。手術の延期理由が分からない場合の質問も、この連絡にまとめる。[13][14]
yogaのレッスン前の様子生徒の足もとにあるヨガマット 立川駅徒歩1分年中無休の溶岩ホットヨガスタジオ

術前に確かめる、暑さと常温の違い

術前に運動の可否を確かめるときは、室内の暑さも確認したい条件になる。オンザショア立川店には常温のヨガと、溶岩プレートを敷いたスタジオで行うホットヨガがある。医師から運動を止められている方は利用できない。手術を控えている場合は、溶岩ホットヨガの利用を主治医に確かめ、まず常温のヨガから考える。妊娠中の方は溶岩ホットヨガには参加できない。常温のマタニティヨガがある。

ヨガだけでも25種類以上のレッスンがあり、ほかにピラティス、女性専用のキックボクササイズ、ボクササイズ、HIIT、パーソナルトレーニングを実施している。主治医に利用を確認した人が選べるヨガ体験は60分、料金は税込1,980円で、バスタオル2枚・フェイスタオル1枚・ヨガマットのレンタルを含む。

診療の行き帰りに所在地を確かめるなら、東京都立川市曙町2-14-10 エトロワビル3F、JR立川駅北口から徒歩1分の場所にある。年中無休で、営業は8:00〜23:30。店のトップ・料金案内・ヨガの体験予約に案内がある。術前の準備を優先し、主治医が運動を認めた場合に、常温ヨガに参加する日を通院日と重ねず選ぶ。

参考文献

[1] The Efficacy of Energy-Restricted Diets in Achieving Preoperative Weight Loss for Bariatric Patients: a Systematic Review. — Naseer et al., 2018, Obesity surgery. DOI: 10.1007/s11695-018-3451-1

[4] Personality traits and preoperative lifestyle improvement are predictors of early weight loss after sleeve gastrectomy. — Fujii et al., 2023, Surgery today. DOI: 10.1007/s00595-023-02659-z

[7] A preoperative package of care for osteoarthritis, consisting of weight loss, orthotics, rehabilitation, and topical and oral analgesia (OPPORTUNITY): a two-centre, open-label, randomised controlled feasibility trial. — Simpson et al., 2024, The Lancet. Rheumatology. DOI: 10.1016/S2665-9913(23)00337-5

[12] Preoperative Weight Loss and Operative Outcome After Laparoscopic Sleeve Gastrectomy. — Watanabe et al., 2017, Obesity surgery. DOI: 10.1007/s11695-017-2697-3

[13] Prevalence and Consequences of Preoperative Weight Loss in Gynecologic Surgery. — Pache et al., 2019, Nutrients. DOI: 10.3390/nu11051094

[14] Preoperative weight loss: is waiting longer before bariatric surgery more effective? — Eng et al., 2019, Surgery for obesity and related diseases : official journal of the American Society for Bariatric Surgery. DOI: 10.1016/j.soard.2019.03.012

[16] Short-Term Preoperative Weight Loss and Postoperative Outcomes in Bariatric Surgery. — Hutcheon et al., 2018, Journal of the American College of Surgeons. DOI: 10.1016/j.jamcollsurg.2017.12.032

[19] Preoperative weight loss before bariatric surgery. — Benotti et al., 2009, Archives of surgery (Chicago, Ill. : 1960). DOI: 10.1001/archsurg.2009.209

冒頭の写真: 病院の外来診療の場に設置されている医療用ベッドを写した横長の写真。(写真: Peachyeung316 / CC BY-SA 4.0 / Wikimedia Commons)

この記事の情報は2026年10月時点のものです。個別の健康状態については医師にご相談ください。

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