減量手術後の体重再増加はどれほど多いか 戻った割合と支援の選択肢を確かめる

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食事と活動、心理面を意志の強さに置き換えない

胃バイパス術から10〜15年後の75人を調べた横断研究では、79%が女性だった。横断研究とは、ある時点の状態を比較し、どの特徴が一緒にみられるかを調べる方法である。再増加がある群では、再増加がない群より身体活動の時間が短かった。活動時間は、減量の成績とは正の関連、再増加とは負の関連を示した。[18]

食事の摂取状況は食品摂取頻度の質問票で、身体活動は腕に着ける測定機器で評価していた。食事について本人が答えた情報と、機器で測った活動の情報を用いて、長期経過の異なる群を比べた研究である。活動の印象を尋ねるだけでなく、実際の活動時間を測定対象にしていた点が、日々の動きを見直す際の手がかりになる。[18]

食事にも差があった。減量の成績が良い群では、成績が不十分な群よりケーキ、砂糖、菓子類の摂取が少なく、成績が不十分な群では加工肉製品の摂取が多かった。研究全体では、エネルギー密度の高い食品の摂取と低い身体活動が、長期の不十分な減量成績に関連していた。[18]

この研究が示すのは、手術から長くたった時点の食事や活動と体重成績との関連である。食品の比較は減量成績による群分け、活動時間の比較は再増加の有無による群分けで行われた。[18]

それでも、具体的に見直す場所は見えてくる。「生活を改める」という大きな宿題より、菓子類が増えた場面や、活動する時間が減った場面を分けて眺めるほうが、研究で測られた行動に近い。帰宅してから口にするものと、外に出る機会の減少は、同じ反省文に押し込めず別々に扱える。[18]

心理的な支援については、術後の患者100人を対象に、診療データと電話調査を用いた研究がある。87%が術後5年以上で、行動面のフォローがある群では、ない群に比べて減量が大きく、再増加が小さかった。この傾向は術後1、2、3、5年の評価でみられた。[20]

支援の有無による群分けには、支援につながりやすさに関わる他の違いも含まれうる。受診や心理的なフォローを続けることが、長い経過を支える選択肢として検討に値する結果である。[20]

本人に「頑張れば戻らない」と言うだけでは、手術前からの背景も、長い年月の生活の変化も拾えない。日本の研究で心理社会的な特徴やむちゃ食いが再増加と関連していたことも踏まえると、食べ方の悩みを体重の数字から切り離さず、支援の対象として扱う視点が大切になる。[17][20]

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追加治療には数字があるが、自分で選ぶ処方箋にはしない

術後に体重が戻った場合の選択肢は、生活上の工夫だけに限られていない。専門家声明は、長年の経過の中で介入を追加し、治療を強める可能性を扱っている。再増加を伝えることは、手術の過去の評価にとどまらず、現在の治療を見直す入口にもなる。[4]

薬物治療では、食欲などに関わるホルモンの働きを利用するGLP-1受容体作動薬について、術後の再増加または減量不足を対象とした19報の系統的レビューとメタ分析がある。メタ分析は複数の研究結果を数量的にまとめる方法である。リラグルチドを使った研究では、治療期間が6か月以下の区分で、治療後の体重の平均変化はマイナス7.02kgだった。[1]

同じ分析では、吐き気19.1%、便秘8.6%、腹痛3.7%、嘔吐2.4%も報告された。減った体重の平均だけでは治療の全体像にならない。対象に再増加と減量不足の両方が含まれること、治療期間に幅があることも、自分に期待できる変化を医師と考える際の条件になる。[1]

別の後ろ向き研究では、術後の再増加または減量不足に対してリラグルチド治療を完了した成人145人を調べた。平均年齢は43.32歳で、83%が女性だった。初回手術後の患者では、治療開始から6か月で総体重の5.97%、12か月で6.93%の減少が報告されている。[19]

145人の内訳は初回手術後119人、再手術後26人だった。再手術後の群では、治療開始から6か月で総体重の6.41%、12か月で4.99%の減少を報告している。総体重の5%以上が減った患者の割合は、それぞれ60%と48%であった。平均の減少率と、一定以上減った患者の割合は別の指標であり、同じ群の中にも治療後の変化に幅があることが読み取れる。[19]

この研究は、治療を完了した人が対象である。途中で続けられなかった人まで含めた見通しとは分けて読むべき結果となる。また、初回手術後の群では体重が減った一方、心血管・代謝の評価項目は改善しなかった。体重の数字が動くことと、測定した健康指標がすべて改善することには距離がある。[19]

追加治療を考えるときは、体重だけを目標にせず、困っていること、体調、治療の負担も含めて医師に伝えたい。専門家声明が示す長期管理の考え方と、薬の研究にある体重以外の結果を並べると、治療の目的を具体化できる。ここに挙げた研究の数字は、薬を自分で始めたり増減したりするための基準にはならない。[1][4][19]

体の中身を見た研究もある。胃バイパス術後60か月で再増加がある群、ない群、手術を受けていない肥満の群を、それぞれ24人ずつ比較した研究では、再増加群は非再増加群より体脂肪や内臓脂肪、レプチンというホルモンの値が高かった。しかし、除脂肪量、骨格筋量、基礎代謝には術後の両群で差がなかった。[3]

この結果は、再増加を一律に「筋肉が減ったせい」「基礎代謝が落ちたせい」と説明することを支えない。術後の両群で差がなかった項目と、差があった項目を分けて読むことが大切になる。原因を単語ひとつに決めず、体重の履歴や食行動、身体の状態を合わせて考えるほうが、研究の示した範囲に合う。[2][3]

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よくある誤解

「術後に戻る人は、最初から手術の効果がなかった」という捉え方も粗い。日本の研究では、術後2年の総体重減少に差がなくても、発症時期の違う群で再増加の割合には差があった。早い時期の成果と、その後の経過は別々に評価できる。再増加があるという情報だけで、そこまでの減量や健康の経過を消してしまわないようにしたい。[17]

「食事や活動との関連があれば、本人の努力だけで説明できる」という読み方にも注意したい。長期の横断研究で示されたのは行動と体重成績の関連であり、原因の証明ではない。レビューでは原因が多因子的とされ、心理的なフォローの有無を扱う研究もある。誰かを責めるためより、支援する場所を見つけるために使う数字である。[2][18][20]

研究を読んで不安が増えたときは、いま見ている結果が、どんな患者の、どんな期間のものかに戻りたい。手術から長い年月がたった集団の比較と、追加の薬を使った集団の変化は、そのまま足し引きできない。別々の結果をひとつの個人予測に組み合わせず、現在の経過に近い部分を医師と確かめる材料にする。[1][18][19]

今日からできること

  • 術後の食事指導を受けている人は、菓子を食べる週あたりの回数の上限を自分で決め、買い置きもその回数に合わせて減らす。[18]
  • 運動を許可されている人は、今の1日の活動時間を一度測り、それを基準に無理なく増やせる分数と週の実施回数を決めて体を動かす。[18]
  • 加工肉製品をよく使う人は、食べる週あたりの回数を自分で決め、残りの食事では術後の食事指導に沿う別の食品を選ぶ。[18]
  • 次の受診までの何日分を振り返るか決め、体重と食べ方の困りごとをまとめて医療者へ伝える。行動面の支援についても相談する。
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術後の再増加を話した先に、常温ヨガもある

術後の活動時間を暮らしの中に組み直すとき、オンザショア立川店には常温のヨガという選択肢がある。術後の活動を検討する際に確認できる種目には、ピラティスやパーソナルトレーニングもある。ヨガだけでも25種類以上のレッスンを扱っており、術後に検討するヨガの内容は店の案内で確認できる。ヨガの体験には、60分のレッスンとヨガマット、バスタオル2枚、フェイスタオル1枚の貸し出しが含まれ、料金は税込1,980円となっている。

医師から運動を止められている方は利用できない。術後に溶岩ホットヨガを利用できるかは主治医に確かめ、まず常温のヨガから考える。妊娠中の方は溶岩ホットヨガには参加できない。常温のマタニティヨガがある。

通院とは別に通う距離を確かめるなら、JR立川駅北口から徒歩1分という位置が目印になる。所在地は東京都立川市曙町2-14-10、エトロワビルの3F。毎日8:00〜23:30の営業で、年中無休のため、術後の暮らしに合う曜日を選べる。店の案内・料金・ヨガ体験の予約で利用内容を確認できる。術後の再増加を主治医に話す際は、続けたい活動として常温ヨガについても尋ねる。

参考文献

[1] Safety and efficacy of glucagon-like peptide-1 (GLP-1) receptor agonists in patients with weight regain or insufficient weight loss after metabolic bariatric surgery: A systematic review and meta-analysis. — Esparham et al., 2024, Obesity reviews : an official journal of the International Association for the Study of Obesity. DOI: 10.1111/obr.13811

[2] Weight Regain and Insufficient Weight Loss After Bariatric Surgery: Definitions, Prevalence, Mechanisms, Predictors, Prevention and Management Strategies, and Knowledge Gaps-a Scoping Review. — El Ansari et al., 2021, Obesity surgery. DOI: 10.1007/s11695-020-05160-5

[3] Body Composition, Basal Metabolic Rate and Leptin in Long-Term Weight Regain After Roux-en-Y Gastric Bypass Are Similar to Pre-surgical Obesity. — Luna et al., 2022, Obesity surgery. DOI: 10.1007/s11695-021-05780-5

[4] Therapeutic Options for Recurrence of Weight and Obesity Related Complications After Metabolic and Bariatric Surgery: An IFSO Position Statement. — Haddad et al., 2024, Obesity surgery. DOI: 10.1007/s11695-024-07489-7

[8] Predictors of Weight Regain and Insufficient Weight Loss According to Different Definitions After Sleeve Gastrectomy: a Retrospective Analytical Study. — Yarigholi et al., 2022, Obesity surgery. DOI: 10.1007/s11695-022-06322-3

[11] Bariatric Surgeries, from Weight Loss to Weight Regain: A Retrospective Five-Years Cohort Study. — Hatami et al., 2023, Obesity facts. DOI: 10.1159/000533586

[17] Characteristics of Childhood Onset and Post-Puberty Onset Obesity and Weight Regain after Laparoscopic Sleeve Gastrectomy in Japanese Subjects: A Subgroup Analysis of J-SMART. — Watanabe et al., 2022, Obesity facts. DOI: 10.1159/000524941

[18] Diet and physical activity are associated with suboptimal weight loss and weight regain 10-15 years after Roux-en-Y gastric bypass: A cross-sectional study. — Nymo et al., 2022, Obesity research & clinical practice. DOI: 10.1016/j.orcp.2022.03.006

[19] Effectiveness and Safety of Liraglutide in Managing Inadequate Weight Loss and Weight Regain after Primary and Revisional Bariatric Surgery: Anthropometric and Cardiometabolic Outcomes. — Elhag et al., 2022, Obesity surgery. DOI: 10.1007/s11695-021-05884-y

[20] Weight Loss and Regain After Bariatric Surgery: Importance of the Psychological Therapy in Postoperative Outcomes. — Ru et al., 2025, Obesity surgery. DOI: 10.1007/s11695-024-07667-7

冒頭の写真: 木製の机に置かれた聴診器と開いた本、そのそばで小さな検査機器を持つ手。(写真: Shixart1985 / CC BY 2.0 / Wikimedia Commons)

この記事の情報は2026年10月時点のものです。個別の健康状態については医師にご相談ください。

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