SGLT2阻害薬で減る体重の中身 尿に糖を出す薬の試験と減量への期待の境界

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長く使う結果と、併用した結果を分ける

体重がどこまで落ちるかを考えるとき、最初の変化だけで長期を想像しないことも大切である。肥満と糖尿病のある人を扱った後ろ向きの比較研究では、SGLT2阻害薬を使う40人の12か月後の体重変化は−2.0±0.7kgだった。この集団では、6か月から12か月にかけて体重の再増加がみられた。[11]

同じ研究のセマグルチド群は37人で、体重変化は−5.7±0.9kgだった。ただし、治療の割り付けを無作為化した比較ではなく、全員が食事の助言も受けている。数字の大小から、あらゆる人に対する薬の順位を作るのは難しい。とくに薬剤や用量、対象が違う結果を、別の研究の数字と横並びにするほど解釈は粗くなる。[11]

併用療法の試験では、また別の変化が起きる。血糖管理が不十分な糖尿病患者45人を無作為に分けた16週の試験で、カナグリフロジン群の体重変化は−3.5±0.5kg、リラグルチド群は−1.9±0.8kg、両方を使った群は−6.0±0.8kgだった。併用群で大きな変化があっても、それをSGLT2阻害薬単独の成績として紹介すると、薬の役割を取り違える。[7]

さらに、この試験では血糖の指標であるHbA1cへの効果は、単純な足し算にならなかった。カナグリフロジン使用時には体内で糖を作る働きの増加が観察され、リラグルチドを併用してもその増加を抑えられなかった。体重への上乗せと、血糖への上乗せが同じようには進まなかったのである。[7]

この違いは読者にも関係する。診察で体重の話をする場合も、血糖の話をする場合も、望む変化を具体的に伝えるほうが話がかみ合う。「薬が効いたか」という大きな問いを、体重、血糖、ほかの治療目的に分ける。併用を増やすか、何を選ぶかは、その目的と健康状態を踏まえて医師が判断する領域である。

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心臓や腎臓への利益は、減ったkgだけでは測れない

心血管の危険を持つ糖尿病患者の大規模試験では、治療でどれだけ危険が減ったかについて、相対的な変化と絶対的な変化を分けている。相対的な変化は元の危険に対する割合で、絶対的な変化は危険そのものの差をみるものだ。ダパグリフロジンによる心血管・腎臓の評価項目の相対的な危険低下は、体格による有意な違いを示さなかった。一方、心不全による入院や心房細動・粗動という不整脈の絶対的な危険低下は、肥満のある人で大きい傾向だった。[18]

この解析では、体格が大きいほど、心不全による入院と心房細動・粗動の調整後の危険が高いという関連もみられた。元々の危険が異なる集団では、相対的な低下が似ていても、絶対的な利益の見え方が変わる。体重の減少率を横に並べるだけでは拾えない、治療の評価の違いである。体格と病気の関連を調べた部分と、薬を無作為に割り付けて比較した部分を分けて読むことが、この結果を理解する鍵になる。[18]

心臓の収縮機能が低下した心不全を対象とした試験の解析では、ダパグリフロジンによる8か月の平均体重低下は0.9kg、95%信頼区間は0.7〜1.1kgだった。一方、心不全の悪化または心血管死をまとめた評価項目への利益は、開始時の体格が違ってもおおむね一貫していた。[2]

この試験が示すのは、体重の変化が比較的小さくても、治療の評価項目には利益が認められたという組み合わせである。体重の数字が思ったほど下がらないときに、そこだけを理由として処方の意味を判断すると、病気の治療という本来の目的を見落としかねない。[2]

慢性腎臓病で尿にアルブミンというたんぱく質が出る成人4,304人を無作為化した試験でも、体格別の効果が検討された。追跡期間の中央値は2.4年で、糖尿病のある人もない人も含まれた。腎機能の持続的な低下、腎不全、腎臓または心血管に関連する死亡をまとめた項目について、体格による明確な効果の違いは確認されなかった。[12]

この試験の参加条件は、推定糸球体ろ過量が25〜75ml/分/1.73m²、尿中アルブミンとクレアチニンの比が200〜5,000mg/gだった。前者は腎臓のろ過の働き、後者は尿に出るアルブミンを評価する指標である。糖尿病の有無だけでなく、腎機能とアルブミン尿で対象が定められていた。[12]

体重減少がほかの指標にどれほど関わるかを検討した解析もある。ダパグリフロジンを評価した7研究の24週データを合わせた解析では、2kgの減量がHbA1c低下全体に寄与する割合を6%、収縮期血圧の低下では28%、拡張期血圧の低下では24%と推定した。これは回帰分析による関連の推定であり、体重を同じだけ落とせば誰にでも同じ効果が起こるという処方箋にはできない。[15]

さらに、糖尿病がなく、過体重または肥満と心不全の危険因子がある92人を無作為化した試験の二次解析では、エンパグリフロジンを180日使っても、調べた炎症指標にはプラセボとの差がなかった。尿酸は低下したが、脂肪組織の遺伝子発現にも変化は確認されていない。測定した炎症指標と尿酸では、結果が分かれた。[5]

体重、血糖、血圧、炎症、心臓や腎臓の病気は、互いに関わる話題ではある。しかし、関わりがあることと、同じ評価で済むことは違う。研究で動いた指標と動かなかった指標を並べることで、この薬に何を期待し、何を別に確かめるかが明瞭になる。[5][15]

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よくある誤解

「尿に糖を出すのだから、減るのは脂肪だけ」という理解は、体組成の結果に合わない。脂肪量と除脂肪量がともに減った試験があり、インスリン治療中の別の比較では水分量にも差が出ている。体重の減少を喜ぶ場合にも、脂肪だけが選んで減ったと説明するのは避けたい。[8][16]

「大きく減った併用群の数字が、そのままこの薬の実力だ」という見方にも注意したい。カナグリフロジンとリラグルチドの併用試験では、単独群と併用群で体重の変化が異なった。食事の助言を伴う後ろ向き研究も含め、薬の名前以外の条件を消すと、結果の意味が変わってしまう。[7][11]

「体重が減る薬なら、健康な人も気軽に使える」という結論も出せない。安全性を扱うレビューでは、泌尿生殖器の感染歴や利尿薬の使用がある人について慎重な評価を挙げている。体重だけを目的として自己判断で開始・増量・中止せず、服薬の適否は医師に確認する。[10]

同じように、体重があまり変わらないことを理由に、心臓や腎臓の治療まで失敗と決めつけることは避けたい。これらの病気の試験では、減量とは異なる項目を評価している。診察の場で尋ねるなら、「何kgを目指すか」に加え、「この処方は何を守るためか」という問いを持つと、数字の置き場所が分かる。[2][12]

今日からできること

  • 食事の助言を受けている人は、実行する食事を週に何食設けるか決め、料理を用意する。研究でも薬の使用と食事への支援は組み合わされていた。[11]
  • 体重と腹囲を測る曜日と週の回数を決め、同じ表に記録する。受診時には両方の変化を並べて伝える。[19]
  • 次の1週間で家で夕食を作る日を何日設けるか選び、先に食材をそろえる。
  • 昼食を取る時刻を自分の勤務に合わせて決め、何日続けるかを選んで食べる。
  • 次の受診で尋ねることを2つに絞る。処方の目的と、服薬中の運動環境について医師に確認する。
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SGLT2阻害薬の服用とヨガの環境

尿に糖を出す薬を服用していて運動環境を選ぶとき、オンザショア立川店には常温のヨガという選択肢もある。溶岩ホットヨガへの参加の可否は、SGLT2阻害薬を処方する主治医に確かめ、まず常温のヨガから検討する。医師から運動を止められている方は利用できない。妊娠中の方は溶岩ホットヨガには参加できない。常温のマタニティヨガがある。

通院や仕事のある日も、年中無休で8:00〜23:30の営業なら、通える時刻を具体的に考えられる。JR立川駅北口から徒歩1分の東京都立川市曙町2-14-10 エトロワビル3Fにある。溶岩プレートのスタジオで行うホットヨガを含め、ヨガのレッスンは25種類以上。ピラティスや女性専用のキックボクササイズのほか、ボクササイズ、HIIT、パーソナルトレーニングもある。

服薬中の利用条件を確認してヨガの体験を受ける場合は、税込1,980円で60分のレッスンに参加でき、レンタルのヨガマットとバスタオル2枚、フェイスタオル1枚が付く。店の案内、料金、ヨガ体験の予約で利用情報を確認できる。服薬中の運動は、主治医に確認した条件をもとに、常温のヨガから通い方を具体化する。

参考文献

[2] Efficacy of dapagliflozin in heart failure with reduced ejection fraction according to body mass index. — Adamson et al., 2021, European journal of heart failure. DOI: 10.1002/ejhf.2308

[5] The effect of empagliflozin on inflammation in patients with overweight or obesity and risk of heart failure: a substudy from the Empire Prevent Metabolic trial. — Andersen et al., 2026, Cardiovascular diabetology. DOI: 10.1186/s12933-026-03216-x

[7] Combination Therapy With Canagliflozin Plus Liraglutide Exerts Additive Effect on Weight Loss, but Not on HbA1c, in Patients With Type 2 Diabetes. — Ali et al., 2020, Diabetes care. DOI: 10.2337/dc18-2460

[8] Effects of once-weekly semaglutide vs once-daily canagliflozin on body composition in type 2 diabetes: a substudy of the SUSTAIN 8 randomised controlled clinical trial. — McCrimmon et al., 2020, Diabetologia. DOI: 10.1007/s00125-019-05065-8

[10] Effects of SGLT2 inhibitors on weight loss in patients with type 2 diabetes mellitus. — Ribola et al., 2017, European review for medical and pharmacological sciences. DOI:

[11] Weight Loss With SGLT2 Inhibitors, Semaglutide, and Transcranial Magnetic Stimulation in Type 2 Diabetes and Obesity. — Ferrulli et al., 2026, Obesity (Silver Spring, Md.). DOI: 10.1002/oby.70105

[12] Quételet (body mass) index and effects of dapagliflozin in chronic kidney disease. — Chertow et al., 2022, Diabetes, obesity & metabolism. DOI: 10.1111/dom.14641

[15] Dapagliflozin-induced weight loss affects 24-week glycated haemoglobin and blood pressure levels. — Sjöström et al., 2015, Diabetes, obesity & metabolism. DOI: 10.1111/dom.12500

[16] Effect of empagliflozin versus linagliptin on body composition in Asian patients with type 2 diabetes treated with premixed insulin. — Zeng et al., 2022, Scientific reports. DOI: 10.1038/s41598-022-21486-9

[18] Obesity and effects of dapagliflozin on cardiovascular and renal outcomes in patients with type 2 diabetes mellitus in the DECLARE-TIMI 58 trial. — Oyama et al., 2022, European heart journal. DOI: 10.1093/eurheartj/ehab530

[19] Empagliflozin reduces body weight and indices of adipose distribution in patients with type 2 diabetes mellitus. — Neeland et al., 2016, Diabetes & vascular disease research. DOI: 10.1177/1479164115616901

[20] Emerging Role of SGLT-2 Inhibitors for the Treatment of Obesity. — Pereira et al., 2019, Drugs. DOI: 10.1007/s40265-019-1057-0

冒頭の写真: 薬局で処方された薬を用意するために、自動錠剤計数機を操作している様子(写真: U.S. Air Force photo by Senior Airman Jessica Sanchez-Chen / Public domain / Wikimedia Commons)

この記事の情報は2026年10月時点のものです。個別の健康状態については医師にご相談ください。

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