速歩とダイエット、歩く速さで体重は変わるか 腹囲と歩く力が教える違い

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自分が選ぶ速さには体の都合が表れている

速歩の記事を読むと、最も気になるのは「結局、どの速さなのか」だろう。ここで役立つのが、肥満のある成人23人の歩き方を調べた実験である。平均年齢は32.7歳、平均体格指数は33.6で、トレッドミルの上で複数の速度を歩き、酸素のやり取り、主観的なきつさ、体の動きに伴う仕事などを測った。長期的な減量を比較した試験とは目的が異なる。[1]

参加者が自分で選んだ歩く速さは平均1.28m/sで、歩行のエネルギーコストが最適になる速さと一致していた。主観的なきつさなどから求めた最適速度とも、有意な違いが認められなかった。著者らは、自然に選ぶ速さにはエネルギーの使い方や感じる負担など、複数の要求が関係すると考察している。[1]

「楽な速さ」を怠けた結果と見なす必要はないという読み方ができる。自分で選ぶペースにも、体格や歩く仕組みとの関係があるからだ。ただし、歩行コストが最適になることを、脂肪が最大限に減ることと置き換えてはいけない。この実験が測ったのは、その場の歩行における反応であり、長期間の体重変化ではなかった。[1]

一方、体を動かす際の外的な仕事から求めた最適速度は0.98m/sで、自分で選ぶ速さのほうが有意に速かった。効率を何で評価するかによって、最適とされる速さも変わる。また、体の動きで機械的なエネルギーを回収する割合、外的な仕事、身長を組み合わせると、自分で選ぶ速度のばらつきの約52%が説明された。歩調は、感じるきつさだけで決まるわけでもない。[1]

反対向きの矢印を示すのが、肥満のある女性57人を調べた減量プログラムの研究だ。平均年齢は44.1歳、平均体格指数は37.1で、開始時、減量後、その後の維持期に歩行能力などを測定した。体重が一部戻った後も、自分で選ぶ歩行速度、感じるきつさ、歩行時の相対的な酸素コストなどに改善が見られた。著者らは約10%の減量に伴う歩行能力の改善を報告している。[6]

相対的な酸素コストとは、その人の最大限の酸素を取り込む能力に対し、歩行がどの程度を使うかを表す見方だ。単に速くなったというだけでなく、歩く負担も評価した点に意味がある。減量の評価を体重の減り幅だけに限らず、歩きやすさにも広げる理由になる。[6]

この研究から日常に持ち帰れるのは、速い人を見て「速歩をしたから細いのだ」と原因を一本に決めないことだ。体重が変わることで歩く能力が変化する方向もある。歩く速さは運動の入力であると同時に、体の状態を反映する出力にもなりうる。隣を通る人の歩調から、その人の減量歴まで読み取ることはできない。[6][1]

速度を自分で測る場合には、計り方もそろえたい。45〜70歳の地域住民100人を対象に、ストップウォッチと光電センサーで歩行速度を比較した研究がある。普段のペースと速いペース、それぞれ3mと5mで測ったところ、手動と自動の測定の一致度は全体に高かったが、3mより5m、速いペースより普段のペースで良好だった。計る人による違いも見られた。日々の歩行速度を比べるなら、距離や歩き方、計る人までそろえるという工夫につながる。[13]

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速さ・腹囲・将来の健康は別の答えになる

歩く速さと脂肪量の動きが分かれた例として、軽い変形性膝関節症のある閉経後の女性87人を無作為に群分けした、水中での抵抗運動の試験がある。抵抗運動とは、抵抗に逆らって体を動かす運動のことだ。速歩そのものを処方した試験ではなく、別の運動によって歩く能力と体組成がどう変わるかを見ている。[3]

介入は4か月で、脂肪量の変化は運動群に有利な−1.17kg、95%信頼区間は−2.00〜−0.43kgだった。歩行速度も0.052m/s改善し、95%信頼区間は0.018〜0.086m/sであった。ところが、その後12か月の追跡では体組成は開始時に戻り、歩行速度の改善は保たれた。[3]

ここには、速く歩ける状態を保つことと、脂肪量の減少を保つことのずれがある。歩く速さが改善したからといって、体脂肪が同じ方向へ動き続けるとは限らない。速さを測ることには意味があっても、それを腹囲や脂肪量の代用品にすると、こうした違いを見落とす。[3]

将来の健康を追った研究も、減量試験と区別したい。英国の成人162,155人を追跡したコホート研究では、自己申告の歩行ペースと2型糖尿病の発症を調べた。コホート研究とは、参加者の特徴を把握し、その後の出来事を追う観察研究である。追跡期間の中央値は7.4年で、速歩と答えた人に比べ、遅いと答えた人の発症のハザード比は女性1.91、男性1.73だった。[19]

ハザード比は追跡中の出来事の起こりやすさを比べる指標で、女性の95%信頼区間は1.62〜2.24、男性では1.50〜1.99であった。年齢などの社会人口学的要因に加え、食事、体格指数、身体活動を統計的に調整した後も関連が見られ、歩く時間や身体活動の水準が違っても関連は一貫していた。[19]

ただし、この研究で参加者を速いペースと遅いペースに無作為に振り分けたわけではない。自己申告で速いと答えた人に関連が見られたことから、今日から足を速めれば同じ幅で発症が減る、と因果を断定することはできない。追跡中に糖尿病を発症したのは4,442人だった。平均的なペースと答えた人でも、速歩の人に比べたハザード比は男女とも1.28で、95%信頼区間は女性1.14〜1.44、男性1.17〜1.40である。自己申告のペースを段階に分け、発症との関連を捉えた結果だ。[19]

体重を考える読者にとっては、情報の置き場所を決めることが実用になる。速歩による減量の見通しには比較試験を使い、普段の速さが体の特徴を映すという話には観察研究を使う。歩きやすくなった変化は歩行能力の欄に置く。それぞれの答えを混ぜないと、体重だけを追うよりも運動の結果を落ち着いて受け止められる。[2][6][19]

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よくある誤解

「速い人のほうが健康なら、とにかく人より速く歩けばよい」という思い込みがある。自然に選ぶ速度には体格や歩行の力学が関係し、減量をした後に歩く能力が改善した研究もある。速い人の特徴をまねることと、その人と同じ体の変化を得ることは区別したい。競う相手の背中より、自分がどの程度の負担で歩いているかに目を向けるほうが、この研究の読み方に沿う。[1][6]

「体重が減らなければ、歩いても何も変わらない」とも限らない。以前は座りがちだった成人21人を対象にした無作為化クロスオーバー試験では、同じ参加者が、まとまった速歩と短く分けた速歩のプログラムを経験した。どちらも体重は変わらなかったが、腹囲と腰囲、複数部位の皮下脂肪の厚さの合計は減った。体力や血中脂質にも改善が報告された。[20]

この試験で比べたのは、1日30分の歩行と、1日10分を3回に分ける歩行で、ともに週5日、6週間のプログラムだった。最大心拍数の予測値に対する強さも設定されていた。著者らは、合計時間をそろえた短い速歩の積み重ねは、心血管の危険因子や気分の一部の改善について、連続した歩行に少なくとも匹敵するとした。この条件を試す際は、研究で比べた行動の例として使い、体調に応じて時間や強さを調整する。[20]

「まとまった時間が取れない日は、歩く意味がなくなる」という思い込みにも、この比較は別の見方を与える。処方された歩行時間に対する実施率は、短く分けた場合が88.2%、連続した場合が91.3%だった。分割した歩行でもプログラムの大部分が実行されている。両方で緊張や不安が同程度に低下し、予測した最大酸素摂取量の増加は短く分けた場合のほうが大きかった。体重以外の評価にも目を向けると、分けて歩く方法を選ぶ材料が増える。[20]

そして、腹囲が減った事実を「必ず体重も後から落ちる」と延長しないことも大切だ。この試験で確認されたのは、その期間で測定した変化である。体重が変わらなかった結果も含めて受け止めれば、速歩への期待は現実的になる。よい結果だけを拾うより、自分が何を確かめたいかが明確になる。[20]

今日からできること

  • 連続した速歩が難しい日は、10分ずつ3回に分ける試験の方法を参考に、用事の前後に歩く区間を設ける。[20]
  • 歩く日が成り行き任せになっている人は、試験で使われた週5日という配置を参考に、速歩を行う曜日を自分の生活に合わせて選ぶ。[20]
  • 歩行速度の変化を確かめたい人は、5mの同じ区間を普段のペースで歩き、同じ人が計時して記録する。[13]
  • 自分で選んだペースで歩くところから始め、隣を歩く人に追いつこうと速さを上げるのをやめる。[1]
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速歩の道中、駅北口でヨガを選ぶ

JR立川駅北口から徒歩1分のオンザショア立川店では、25種類以上のヨガのレッスンを行っている。溶岩プレートを敷いたスタジオでのホットヨガに加え、常温で行うヨガも選択肢に入る。ヨガを体験するなら、60分のレッスンに税込1,980円で参加できる。ヨガマット、バスタオル2枚、フェイスタオル1枚のレンタルも料金に含まれている。

医師から運動を止められている方は利用できない。妊娠中の方は溶岩ホットヨガには参加できない。常温のマタニティヨガがある。ヨガ以外には、ピラティスや女性専用のキックボクササイズ、ボクササイズ、HIIT、パーソナルトレーニングを行っている。

スタジオがあるのは東京都立川市曙町2-14-10、エトロワビルの3Fだ。年中無休で営業しており、平日も土曜・日曜も営業時間は朝8:00〜夜23:30である。店舗情報と料金を確かめ、ヨガの体験を希望する場合は予約ページへ進む。歩く道に立川駅北口があるなら、ヨガの体験への道順も確かめておこう。

参考文献

[1] The Determinants of the Preferred Walking Speed in Individuals with Obesity. — Fernández Menéndez et al., 2019, Obesity facts. DOI: 10.1159/000501968

[2] The Influence of Age, Sex and Body Mass Index on the Effectiveness of Brisk Walking for Obesity Management in Adults: A Systematic Review and Meta-Analysis. — Mabire et al., 2017, Journal of physical activity & health. DOI: 10.1123/jpah.2016-0064

[3] Effects of high intensity resistance aquatic training on body composition and walking speed in women with mild knee osteoarthritis: a 4-month RCT with 12-month follow-up. — Waller et al., 2017, Osteoarthritis and cartilage. DOI: 10.1016/j.joca.2017.02.800

[6] Influence of weight loss programmes on walking speed and relative oxygen cost (%VO2max) in obese women during walking. — Larsson et al., 2003, Journal of rehabilitation medicine. DOI: 10.1080/16501970306114

[9] The influence of a 1-year programme of brisk walking on endurance fitness and body composition in previously sedentary men aged 42-59 years. — Stensel et al., 1994, European journal of applied physiology and occupational physiology. DOI: 10.1007/BF00599525

[13] Comparison of manual and automated measures of walking speed: Distance and pace matter. — Santos et al., 2022, Experimental gerontology. DOI: 10.1016/j.exger.2022.111987

[19] Association of Self-reported Walking Pace With Type 2 Diabetes Incidence in the UK Biobank Prospective Cohort Study. — Boonpor et al., 2022, Mayo Clinic proceedings. DOI: 10.1016/j.mayocp.2022.02.028

[20] Accumulating brisk walking for fitness, cardiovascular risk, and psychological health. — Murphy et al., 2002, Medicine and science in sports and exercise. DOI: 10.1097/00005768-200209000-00011

冒頭の写真: サンフランシスコのクリッシー・フィールド付近の海岸沿いを歩く人(写真: Christopher Michel from San Francisco, USA / CC BY 2.0 / Wikimedia Commons)

この記事の情報は2026年10月時点のものです。個別の健康状態については医師にご相談ください。

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