ショベルフック（Shovel Hook）とは？
▶ 一言でいうと：
アッパーとフックの中間の角度で打つパンチです。
スコップ（＝ショベル）で土をすくうような動きに似ているため、「ショベルフック」と呼ばれています。
✅ どんなときに使う？
相手がガードを固めていて、真ん中や横からの攻撃が入りにくいとき
ボディ（お腹、脇腹）を狙いたいとき
上体の動きが速い相手に対して、死角から狙う角度の変化技として
✅ 初心者向け：ショベルフックの打ち方（右手ver.）
① 基本構え（オーソドックス＝左前・右後ろ）
右手が後ろ、右足も後ろに引いておく
② 右手を斜め下から、内側カーブを描くように振る
アッパーのように真上ではなく、
フックのように真横でもなく、
**「斜め45度の中間角度」**がポイント！
③ 腰をひねりながら、体重を乗せて打つ
後ろ足（右足）で床を蹴って腰を回す→肩→腕の順に連動
肘は曲げたまま、脇を少し締めて打つと威力が出る
④ 打ち終わったらガードに戻す
打ったあとは必ず手をすぐ元の位置に戻すこと
✅ どこを狙うの？
相手のみぞおち（ソーラープレクサス）
肋骨の下部（レバー）
あごの下〜横顔のえぐれる角度
ショベルフックは**「見えづらくて防ぎづらい」パンチ**です！
✅ ワンポイントアドバイス・コツ
| コツ | 解説 |
|---|---|
| ✔ パンチは「すくい上げる感覚」 | ただ打つのではなく、角度で“拾う”ように打つ |
| ✔ 腰の回転を使って | 腕だけで打つと弱い。足→腰→肩→腕の流れを意識 |
| ✔ コンビネーションに入れる | 例：「左ジャブ→右ショベル→左フック」など流れで使うと◎ |
🥇 このパンチの得意な有名キックボクサー＆特徴
🔹 マイク・タイソン（元ボクシング世界ヘビー級王者）
ピーカブースタイルで、相手の懐に潜り込んでショベルフックでボディを破壊
左ショベル→右ショベルの連続パンチでレバーとみぞおちを破壊するのが代名詞
特徴は：体全体を使った爆発的な回転力と“振り抜き”
🔹 ブアカーオ・バンチャメーク（元K-1 MAX王者）
キックとパンチのコンビが非常にうまく、ローキックや膝のあとにショベルフックを入れるのが上手い
特にレバー（右脇腹）への左ショベルフックで効かせてからのミドルキックが鉄板パターン
🔹 那須川天心（キックボクシング〜ボクシング）
動きながらでも正確にショベルフックを打ち込める器用さ
フェイントから角度を変えて入れるショベルで意識を散らし、ストレートを当てるのが得意
✅ ショベルフックまとめ
| ポイント | 内容 |
|---|---|
| 種類 | パンチ（アッパー×フックの中間） |
| 有効距離 | 近距離〜中距離 |
| 狙う部位 | みぞおち／レバー／顎下 |
| 特徴 | 見えづらい／角度変化で防ぎにくい／破壊力あり |
| 難易度 | ★★★☆☆（初心者でも基礎を守れば打てる） |
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| 【監修者】 | 宮川涼 |
| プロフィール | 早稲田大学大学院文学研究科哲学専攻修士号修了、同大学大学院同専攻博士課程中退。日本倫理学会員 早稲田大学大学院文学研究科にてカント哲学を専攻する傍ら、精神分析学、スポーツ科学、文学、心理学など幅広く研究に携わっている。 |
