
うつやコルチゾールとの関連は、機械で測った眠りの歯ぎしりでは有意でなかった
ここで読む2本の統合は、ストレスそのものではなく、うつの程度や唾液のコルチゾールとの関連を見ている。
2026年のうつのメタ分析は、18〜59歳の成人を対象にした観察研究を集め、48本を系統的レビューに、26本をメタ分析に入れた[7]。うつの程度は、歯ぎしりやうつの評価の方法によらず、どの種類の歯ぎしりでも高かった。例外は、眠っている間の歯ぎしりを筋電図(筋肉の電気信号を測る方法)で判定した場合で、有意ではなかった[7]。
歯ぎしりのある人がうつである見込み(オッズ)は、ない人の2.84倍だった[7]。この正の関連は2002年から2025年まで、有意な変化なく続いていた[7]。著者らは、眠っている間と起きている間のどちらの歯ぎしりの診療でも、うつなどの心理的な状態の評価を考えるべきだとし、関連を調べる研究では2種類の歯ぎしりを分けて、また組み合わせて報告するよう求めている[7]。
唾液のほうはこうだ。2026年のメタ分析は、20の研究、4,543人を集めた[11]。そのうち4研究の統合では、眠っている間の歯ぎしりのある人は唾液のコルチゾールが高かった(標準化平均差0.86、95%信頼区間0.44〜1.29)[11]。ところが、睡眠ポリグラフで歯ぎしりを判定した研究では有意な差がなかった[11]。証拠の確実性は非常に低く、唾液の指標との関連は結論が出ていない、と著者らはまとめている[11]。
2.84倍という数字は観察研究から出ている[7]。歯ぎしりがうつを招くのか、気分の落ち込みが歯ぎしりを増やすのか、別の何かが両方に関わるのかは、この数字だけでは決められない。
2本の統合を並べると、同じ形が見える。全体では関連が出たのに、眠っている間の歯ぎしりを筋電図や睡眠ポリグラフで判定した研究に限ると、有意にならなかった[7][11]。自己申告による診断の偏りは、有病率のレビューも指摘していた[5]。もっとも、機械で測った研究の数が少ないだけかもしれない。ここは私の読みで、どちらとも決めきれない。
2026年の総説は、心理社会的な影響の中でも、ストレスの感じやすさと対処の力の個人差を強調している[14]。忙しい週に必ず歯ぎしりが増えるという単純な話ではなく、同じ出来事でも受け取り方に人による差がある、という見方である。
疑問の続きは、体で確かめるのがいちばん早い。
運動選手に多いという統合もある
意外な方向の数字もある。2025年のメタ分析は、2000〜2023年の11の研究から、運動選手の歯ぎしりを調べた[16]。選手の有病率は15〜70%と幅があり、統合した推定は38%(95%信頼区間25〜52%)で、一般の人の8〜20%より有意に高かった[16]。競技別では格闘技が58%、重量挙げが50%と高かった[16]。著者らは背景に、ストレス、試合への不安、激しい練習を挙げている[16]。
歯ぎしりのある選手は、筋力(標準化平均差−0.48)、持久力(−0.41)、協調性(−0.45)が低く、反応が遅く(−0.33)、不安が高く(0.62)、眠りの質が悪く(−0.56)、けがのリスクが2.5倍だった[16]。著者らは、歯ぎしりは口の健康、眠り、競技の成績を損なう大きな課題だと結論している[16]。
ただ、人に歯ぎしりを割り付けることはできない。並んだ数字は関連であり、歯ぎしりが筋力を下げたのか、別の事情が両方に関わったのかは、ここからは分けられない。重いものを持ち上げる瞬間の食いしばりの話は、同じサイトの「筋トレの胸は歯を食いしばると押しやすい?器具を加える利点を課題別に読む」に譲る。

子どもの研究も、測った眠りと保護者の答えた眠りが食い違った
子どもと思春期の14研究を集めた2025年のメタ分析では、睡眠ポリグラフの指標でも、自己申告の睡眠時間でも、眠っている間の歯ぎしりのある子とない子に差はなかった[18]。ところが、保護者が眠りの質が悪いと答えた子は、眠っている間の歯ぎしりがある見込みが1.92倍だった(95%信頼区間1.48〜2.48)[18]。
客観的な眠りの質は関連せず、保護者が報告した眠りの悪さは関連した、と著者らは書く。証拠の確実性は、客観的な指標で低く、主観的な指標で非常に低いと評価された[18]。
大人の18人ずつの研究でも、眠りの指標に差はなかった[3]。大人でも子どもでも、「歯ぎしりをする人は眠りが浅い」と言い切れる測定の結果は、この2本には出てこない。
眠っている歯ぎしりを数える機械も、まだ育っている途中
機械で測れば決着がつく、と考えたくなる。ところが、その機械の側にも事情がある。
眠っている間の歯ぎしりは、筋電図の振幅が決まった閾値を超えた筋肉の活動を拾い、長さで分類し、1時間あたりの数を別の閾値と比べる、決まった手順で判定されてきた。この閾値は人や夜が変わるとうまく当てはまらない[17]。そこで人工知能に判定させる研究が増え、2026年の総説は28本をまとめた[17]。
その28本のうち10本は、公開されている睡眠ポリグラフのデータベースの、同じ2人の患者の記録を使っていた[17]。眠っている間の歯ぎしりの検出とうたいながら、起きている人がわざとすり合わせた記録でしか確かめていない研究もあった[17]。正解として教え込む判定そのものも、分野の合意の文献の中で議論が続いている[17]。
2018年の合意は、自己申告のような機器を使わない方法と、筋電図のような機器を使う方法の、どちらも歯ぎしりの評価に使えるとしている[1]。どちらにも弱みがあることを知ったうえで数字を読む、というのがいまの現実的な線だろう。

よくある誤解
「歯ぎしりはストレスのせい」。当たっているのは一部である。ストレスと不安が危険因子とされているのは主に起きている間の食いしばりで[4]、眠っている間の歯ぎしりは遺伝、脳の仕組み、眠りの構造、ストレスの感じやすさの個人差などが重なる活動とされる[14]。機械で測った眠りの歯ぎしりでは、うつやコルチゾールとの関連が有意にならなかった統合が2つある[7][11]。
「噛み合わせを変えれば止まる」。噛み合わせの要因を支持する証拠は限られている[4]。噛み合わせを変えるアライナーの研究でも、多くは中立の結果だった[19]。
「歯ぎしりをする人は眠りが浅い」。18人ずつを一晩記録した研究では眠りの指標に差がなく[3]、子どもの統合でも睡眠ポリグラフの指標に差はなかった[18]。差が出たのは、保護者が感じた眠りの悪さのほうである[18]。
今日からできること
- 日中に何度か、上下の歯が触れていないかを確かめる。起きている間の歯ぎしりは顎の食いしばりの自覚と定義され、成人の20%に報告されている[4]。立川駅へ向かう電車の中、画面を見ている夕方の机がちょうどよい場面になる。
- 同居の家族に、眠っている間の音を聞いたことがあるか尋ねる。眠っている間の歯ぎしりの自覚は、寝ている相手や家族の指摘で数えられている[4]。すり合わせる音が2回以上あったのは、歯ぎしりのある18人中14人だった[3]。
- 歯のすり減りや顎の不快感が気になるなら、歯科医に相談する。歯ぎしりのある18人中16人に歯のすり減りが、6人に顎の不快感があった[3]。
- いびきや眠りの中の息の詰まりを指摘されたら、医師に相談する。閉塞性睡眠時無呼吸症候群の成人は眠っている間の歯ぎしりを経験しやすいようだという統合がある[10]。
- 歯ぎしりを「あるかないか」で悩みすぎない。症状のない人にも1時間に1.7回の発作があり[3]、ほかに病気のない人では連続した程度として見るべきだとされている[1]。
研究にヨガは出てこない、それでもオンザショア立川店に来る理由
この記事で読んだ研究に、ヨガの試験は1本もない。だから当店のレッスンで歯ぎしりが減るとは書かない。研究から持ち帰れるのは、昼の食いしばりはまず気づくことから数えられる、という一点くらいである[4]。体に注意を向ける時間を週の予定に置いておく場所として、当店を使ってもらえればと思う。
夜の遅い回は水曜と金曜の21時開始で、平日の朝いちばんの回は月曜から木曜が10時、金曜が13時、土曜と日曜には8時の回がある。店そのものの営業は8:00〜23:30だ。場所は東京都立川市曙町2-14-10 エトロワビル3F、JR立川駅北口から徒歩1分(店のトップ)。
妊娠中の方は溶岩ホットヨガには参加できず、常温のマタニティヨガがある。医師から運動を止められている方は利用できない。
初めてなら体験レッスン(ヨガ)が税込1,980円で、60分のレッスンにバスタオル2枚、フェイスタオル1枚、ヨガマットのレンタルが含まれる(体験の予約・料金)。溶岩プレートを敷いたスタジオでのホットヨガのほか、常温のヨガ、ピラティス、女性専用のキックボクササイズ、ボクササイズ、HIIT、パーソナルトレーニングがあり、ヨガだけで25種類以上のレッスンがある。
参考文献
[1] International consensus on the assessment of bruxism: Report of a work in progress — Lobbezoo F, Ahlberg J, Raphael KG, Wetselaar P, Glaros AG, Kato T, Santiago V, W, 2018, Journal of oral rehabilitation. DOI: 10.1111/joor.12663
[3] Sleep bruxism: validity of clinical research diagnostic criteria in a controlled polysomnographic study — Lavigne GJ, Rompré PH, Montplaisir JY., 1996, Journal of dental research. DOI: 10.1177/00220345960750010601
[4] Bruxism physiology and pathology: an overview for clinicians — Lavigne GJ, Khoury S, Abe S, Yamaguchi T, Raphael K., 2008, Journal of oral rehabilitation. DOI: 10.1111/j.1365-2842.2008.01881.x
[5] Epidemiology of bruxism in adults: a systematic review of the literature — Manfredini D, Winocur E, Guarda-Nardini L, Paesani D, Lobbezoo F., 2013, Journal of orofacial pain. DOI: 10.11607/jop.921
[7] Relationship Between Bruxism and Depression: Systematic Literature Review and Meta-analysis — Roithmann CC, de Figueiredo EZ, Webber JA, Machado JS, Antunes MLOF, Zeca GG, Fi, 2026, The International journal of prosthodontics. DOI: 10.11607/ijp.9385
[10] Possible association between obstructive sleep apnea syndrome and sleep bruxism in adults: an umbrella review — Pereira KK, Pereira IF, Machado Júnior AJ., 2026, Sleep medicine. DOI: 10.1016/j.sleep.2026.109129
[11] Exploring the relationship between sleep bruxism and saliva: A systematic review and meta-analysis — Li D, Chen H, Li J, Wei F., 2026, Dental and medical problems. DOI: 10.17219/dmp/212535
[14] Sleep Bruxism: A Narrative Review of Current Concepts, Mechanisms, and Clinical Implications — Balasubramaniam R, Manfredini D, Guan G., 2026, Journal of the Royal Society of New Zealand. DOI: 10.1002/snz2.70046
[16] The Impact of Bruxism on Athletic Performance: a Systematic Review and Meta-analysis — Okshah A, Vaddamanu SK, Khalid I, Kota MZ, Udeabor SE, Baig FAH., 2025, International journal of sports medicine. DOI: 10.1055/a-2588-0766
[17] Artificial Intelligence for Sleep Bruxism Detection: A Technical Pipeline Synthesis — Çekirge Ö., 2026, Diagnostics (Basel, Switzerland). DOI: 10.3390/diagnostics16172865
[18] Association between sleep and awake bruxism with sleep quality and duration in children and adolescents: A systematic review and meta-analysis — Azario de Holanda G, Azario de Holanda T, Casarin M., 2025, Sleep medicine. DOI: 10.1016/j.sleep.2025.106681
[19] Clear Aligners and Bruxism: A Systematic Review — Porporatti AL, Schroder ÂGD, Kuczera MS, de Barros AB, Boucher Y., 2026, Journal of oral rehabilitation. DOI: 10.1111/joor.70189
この記事の情報は2026年11月時点のものです。個別の健康状態については医師にご相談ください。
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