筋トレのダイエットを朝と夜で記録する前に、冷えた手の握力見積もりを分ける

冷水で手の皮膚温を14℃に保った男女各10人の実験では、出している力の見積もりが過小になった。高齢者の運動と患者への栄養支援も読み、握力と体重を同じ成果として扱えない理由を整理する。朝夜の記録には手の冷えや左右の条件を添え、若い女性が研究の平均値を目標にする前に対象の違いを確かめる。

朝、冷たい蛇口を閉めた手で握力計を持つ。夜は室内で過ごしたあとに握る。同じ器具なのに数字が違えば、筋トレのダイエットは夜の方が進むのか、と考えたくなる。けれど、その比較には筋肉の働きと、力をどれだけ出したつもりかという感覚が混ざっている。

先に分ける。前腕と手を冷やし、手の皮膚温を14℃に保った条件では、握る力の見積もりが過小になった。参加者は男性10人、女性10人で、冷やしていない条件との比較である。[1] この試験は、朝のトレーニングと夜のトレーニングを入れ替えていない。冷えた手と冷えていない手を同じ記録として横に置くと、見積もりのずれが、筋肉の増減に見える。

夜型の生活と運動のきつさを照合する話は、既存記事「ダイエットの筋トレは夜型の生活も記録、運動時刻ときつさを照らし合わせる」に譲る。飲む水の冷たさは「筋トレのダイエットで水は冷たい方がよい?口の冷感と飲んだ量を分ける」の側であり、夜の食事の偏りは「筋トレのダイエットで夜食を足す前に、夕食までのたんぱく質の偏りを読む」が扱っている。ここでは、朝の回と夜の回の握力を並べる前に、手の温度が見積もりをどうずらすかと、握力のキログラムが誰のどんな介入で動いたかを読む。

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冷えた手でずれたのは、出した力より見積もりだった

見積もりとは、出しているつもりの力と、実際に出た握力とのずれである。試験は最大筋力に対する割合として、いくつかの目標の力を置いた。女性の方が、見積もりの絶対的なずれが大きかった。男女とも、目標の力の中間の範囲で、絶対的なずれが大きかった。冷却は、握力の過小評価を引き起こした。[1]

14℃は、冷水による負荷で皮膚温を下げ、その温度を保った値である。冬の改札で指先が冷える感覚を、そのまま14℃だと数えない。改札の手すりを、論文の冷水槽だと思った時点で、条件の読み違えが始まる。[1]

関係の形も、直線の引き算ではなかった。実際の握力と見積もった握力の関係には、べき関数を使うことが推奨されている。[1] 朝の数字から決まったキロを引いて夜と比べる操作は、この推奨とは別の作業になる。

この結果を記録の並べ方に使うなら、問いは「朝と夜のどちらが筋力が上か」ではない。測った瞬間の手が、冷やした条件に近かったかどうかである。近かったかどうかを皮膚温の計測なしに断定もしない。書けるのは、冷えていたと感じたか、室内で温まっていたか、という本人の一言までだ。一言がある記録と、数字だけの記録では、あとから比べられるものが違う。

女性10人を含む試験で、女性側の絶対誤差が大きかった。20代の一週間へ人数ごと一般化する規模ではない。それでも、一回の最大値で食事の成否まで採点する根拠には、この結果はならない。[1] 誤差が大きい側の性であった、という事実は、数字を厳しく読む理由にはなる。自分を下手だと責める理由にはしない。

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朝の欄と夜の欄は、皮膚の温度を書いてから並べる

比べたいのが朝の筋トレと夜の筋トレでも、握力計が受け取るのはその瞬間の手である。冷えていたか。どの手か。最大を一回握ったのか。中間の力を維持したのか。中間域で絶対誤差が大きかったという結果は、軽い確認の握りを、最大の握りと同じ精度だと思わない理由になる。[1]

手帳の左に朝、右に夜と分けても、下に条件が無ければ二つの欄は同じ実験にならない。朝は改札で待った、夜はスタジオに入る前に手を揉んだ。その一行があるだけで、夜の数字が大きいことを、夜の種目の勝利に読み替えにくくなる。べき関数で朝の値を補正して勝敗を付ける作業は、この試験が勧めた使い方ではない。[1]

目標の力は、最大筋力に対する割合として設定されている。割合の中間でずれが大きかった、という結果は、力を抜いた確認の握りを最大値と同じ精度だと思わない理由になる。[1] 最大を一回測る日と、ダンベルを持つ感触を確かめる日を、同じ列に入れない。

左右も、最初から別の欄にする。利き手だけの最大値は、その手のその回の値である。もう一方の手が冷えていた週に、利き手だけを夜の成果として残すと、温度の条件が記録から消える。消えた条件は、あとから想像で戻せない。この試験が動かしたのは冷却の有無であり、睡眠時間や食事の中身ではない。[1]

握力のキロは、誰のどの運動で動いたかで意味が変わる

サルコペニアの高齢者を対象にした無作為化比較試験13件、参加者546人(介入282人、対照264人)の統合では、レジスタンス運動は握力を平均2.95 kg改善した。歩行速度は0.15 m/秒、四肢の骨格筋量指数は0.25 kg/m²、5回椅子立ちは1.79秒の短縮で、いずれもPは0.0001未満だった。[9] サルコペニアは筋力や筋量が低下した状態を指し、この高齢者の改善幅を18〜39歳の女性の目標へそのまま移せない。

歩行速度についてのサブグループでは、介入が12週以下、年齢が75歳以下、週3回の方が効果量が大きく、研究間のばらつきも大きかった。12週を超えるもの、75歳を超えるもの、週3回以外は、ばらつきが小さかった。ばらつきの大きい群が、全体のばらつきの主な源だった。この分け方は歩行速度の話であり、握力の2.95 kgにそのまま写さない。[9]

用量を連続量で見たネットワークメタ分析は、無作為化比較試験29件である。対象はサルコペニアの中高年と高齢者で、運動の量は代謝当量に分を掛けた単位にそろえられている。全体の用量は、握力と移動機能の両方で逆U字の関連を示した。握力は140代謝当量・分から改善が見え、効果が最大だったのは690、至適範囲は560から830だった。移動機能も140から改善し、頂点は830だった。[5] 対象はサルコペニアの中高年・高齢者であり、18〜39歳の女性にこの運動量が最適かは別の問いになる。

種目に分けると、一点には揃わない。握力で効果が最大だったのは全身振動の280代謝当量・分であり、移動機能で安定した頂点があったのはレジスタンス運動の580だけだった。著者は、握力と移動機能では種目と用量の組み合わせを変える必要がある、と結論している。[5] 握力計の改善を、ダイエット全体の改善と同じ時計で採点しない理由がここにある。

八段錦を60歳以上で調べた無作為化比較試験は18件、参加者1527人だった。握力の平均差は2.11 kgで、95%信頼区間は1.57から2.64だった。睡眠の質は平均差−2.81(95%信頼区間−3.38から−2.24)、抑うつの症状は標準化平均差−0.88(−1.31から−0.45)、生活の質は標準化平均差0.73(0.29から1.18)と、改善方向に統合されている。体組成ではBMI、胴囲、腰囲の減少も報告された。方法上の限界と研究間のばらつきがあるため、質の高い試験がさらに要る、と著者は書いている。[3] 60歳以上の平均差を18〜39歳の女性や立川のレッスンの効果へ、そのまま読み替えることはできない。

全身振動は、握力が必ず伸びる話の反対側に置く。34研究、参加者1272人で、32.4%はバイアスのリスクが高かった。一回の全身振動は握力に有意な効果がなく、標準化平均差は0.09、pは0.34、証拠の確実性は中等度だった。継続した全身振動は有意だが小さい効果で、標準化平均差は0.33、pは0.01、確実性は非常に低かった。バイアスの高い研究を除く感度分析では、継続の効果は有意でなくなった(pは0.07)。[4] この統合値を18〜39歳の女性に特有の効果量として使うことはできない。

探索的なサブグループでは、手を直接当てる条件の標準化平均差が0.76(pは0.03)、静かに立つ条件が0.52(pは0.03)だった。著者は、手を直接当てる継続の全身振動は握力への効果がより大きい方向と関連しうるが、探索的で確実性は非常に低く、追試が要ると書いている。レジスタンス運動との比較は結論が出ず、標準化平均差は−2.43、pは0.25、確実性は非常に低かった。[4] 2.95 kgや2.11 kgの隣に、消える効果を置いておく。

数字で読む手の温度と握力

14℃、男女各10人。冷水で手の皮膚温を保つと、握力の見積もりは過小になった。女性、および目標の力の中間域で、絶対的なずれが大きかった。[1]

2.95 kg。サルコペニアの高齢者へのレジスタンス運動、13試験546人。歩行速度、筋量の指数、5回椅子立ちも同時に動いた。[9]

2.11 kg。60歳以上の八段錦、18試験1527人。睡眠、抑うつ、生活の質、体組成も改善方向だったが、著者は質の高い試験がまだ要ると書いている。[3]

0.33がp=0.07へ。継続の全身振動は小さい有意差だったが、バイアスの高い研究を除くと有意ではなくなった。一回きりは当初から有意ではなかった(標準化平均差0.09、p=0.34)。[4]

140、690、560から830。サルコペニアの人の握力が改善し始めた量、効果が最大だった量、至適範囲。単位は代謝当量・分。移動機能の頂点は830で、握力の最大点とは一致しない。[5]

4.69 kgと5.56 kg。地域在住の高齢者36人、12週、週2回。足首に重りを足した歩行は、重りなしより右手と左手の握力が大きく改善した。椅子立ちと歩行速度の群間差は有意ではなかった。[14]

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宮川涼 Founder

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