
1〜2分の激しい動きも数える、という考え方
食後1分の試験が示すように、階段は短い時間で使える。運動の指針の考え方も、その方向に動いている。2018年のアメリカの身体活動の指針から5つの原則を取り出して論じた2023年の叙述的な総説によれば、健康の益が出始める身体活動の下限はなく、10分以上のまとまりでなくても数えてよくなった[12]。さらに、さらなる研究を待つ段階ではあるが、加速度計の新しいデータは、階段を上るときや重い買い物袋を運ぶときのような、1〜2分の激しい断続的な動きでも健康に益がある可能性を示しているという[12]。
総説は、この流れが「生活の中の身体活動」を勧める新しい考え方につながったと書く[12]。似た方向の言葉に「エクササイズスナック(運動のおやつ)」がある。2025年のスコーピングレビューは、短く強い運動を1日の中に散らす試験を集め、45本の報告、33本の研究、合計1,118人を地図のように整理した[3]。人数の中央値は24人で、対象は8.7〜78歳と幅広いが、主に健康な大人と高齢者である[3]。運動の形は自転車こぎ、階段、自分の体重を使う運動などで、報告のあった強さの平均は最大心拍数の76.9%だった[3]。
著者らは、これまで最も多い手順は自分の体重を使う運動か階段だと書く[3]。一方で、強さは指示されても実測の報告が少なく、運動の指導者、動機づけ、有害事象の報告が足りないとも指摘している[3]。おやつは手軽だが、中身の表示はまだ雑だということだ。
疑問の続きは、体で確かめるのがいちばん早い。
心臓の病気のある人の階段は、何を変えたか
心臓の病気のある人ではどうか。冠動脈疾患の人を、ふつうの中くらいの強さの心臓リハビリと、階段を使う高強度インターバルの心臓リハビリに9人ずつ分け、12週間比べた試験がある[4]。どちらの群も男性8人、女性1人で、最初の4週は監督つき、12週まではその後の監督なしの期間を含めて測った[4]。
訓練に伴って増えたのは、左心室のねじれの一部、心臓の先端の回転だけで、その差は開始時と4週の間に見られた[4]。ほかの臨床の指標にも研究用の指標にも、変化はなかった[4]。著者らは、4週間で見られた小さな増加は心臓の働きの早い変化を示すかもしれず、ほかの変化を起こすにはより大きな訓練の刺激が要るかもしれないと書く[4]。
9人ずつの試験で、ほとんどの指標に変化が出なかったという結果である。心臓の病気がある人が階段の運動を始めるかどうかは、医師と相談して決める話になる。

階段の動画を見るだけでは、脈は上がらなかった
最後の試験は少し可笑しい。スポーツを見るだけで、実際に体を動かしたときと似た体の反応が起きるという説がある[2]。それを確かめるため、アクワ・イボム州のウヨ大学で、18〜25歳の健康な男性20人を、歩く動画と階段を上る動画を見る群10人と、実際に歩いて階段を上る群10人に分けた[2]。
実際に動いた群では、見るだけの群に比べて、収縮期の血圧、平均の血圧、脈拍が有意に上がった[2]。拡張期の血圧と肺の指標には差がなかった[2]。動いた群では、見るだけの群に比べて、休む30分の間に血糖が下がり、尿のカリウムが増えた[2]。著者らは、動画を見ることは実際の運動のような心血管の反応を起こさなかったと結論しつつ、血糖や尿のナトリウムと塩素については同じような変化をまねたとも書いている[2]。
著者らは、見せた時間が15分と短く、人数も少ないことを限界に挙げ、より大きな研究を勧めている[2]。階段の動画を眺めて脈が上がるなら楽だったが、20人の試験の答えは「自分で上ろう」に近い。
よくある誤解
「階段を上ると寿命が4割伸びる」。0.61は心血管の病気による死亡の相対リスクで、寿命の長さではない[1]。観察研究を含む統合の関連の数字で、伸びると確かめた試験の数字でもない。
「階段の効果は長くまとめて上らないと出ない」。食後の試験では、1分の上り下りでも食後45分の血糖が低かった[10]。指針の考え方も、10分未満の動きを数える方向にある[12]。
「心臓に病気があっても、階段なら手軽で安心」。冠動脈疾患の人で階段の高強度の運動を試した試験は9人ずつで、変化は小さかった[4]。手軽さと、その人にとっての安全は別の問いである。

今日からできること
- 食事のあとに1〜3分、軽いと感じる速さで階段を上り下りする。1分でも食後45分の血糖が低く、3分では曲線の下の面積も小さかった[10]
- 家の階段を使うなら、1日2回から始めて少しずつ増やす。8週間の試験は2回から5回へ増やした[5]
- 1〜2分の短い上りも数に入れる。10分未満の動きも数える考え方が指針で示された[12]
- 長く座る日は、30分ごとに軽く動く間を作る。週150分以上の身体活動とあわせて、座る時間を区切る指針として総説が挙げている[16]
- 統合の0.61は関連の数字として読む。階段を上れることが体の具合を映す面もある[1][18]
- 心臓や肺の病気がある人、手術を控えている人は、階段の運動の強さを医師に相談する[4][6]
1分の階段の外側で、オンザショアの時間を決める
1分の上り下りでも食後の血糖は動いた[10]。短い動きは日常に散らせる。散らせない分、たとえば60分続けて体を動かす時間は、決めておかないと週の予定から消えやすい、と私は思う。オンザショア立川店は、その時間を週に1〜2回の決まった枠として置ける場所であり、研究が示したのは階段と身体活動の一般の話で、当店のレッスンで寿命が伸びるとは書かない。
用意しているのは、溶岩プレートを敷いたスタジオでのホットヨガ、常温のヨガ、ピラティス、女性専用のキックボクササイズ、ボクササイズ、HIIT、パーソナルトレーニングで、ヨガだけで25種類以上ある。レッスンの開始は、平日の朝いちばんが月曜から木曜は10時、金曜は13時、8時の回は土曜と日曜だけで、夜の遅い回は水曜と金曜の21時開始。店は8:00〜23:30の営業である。
場所は東京都立川市曙町2-14-10 エトロワビル3F、JR立川駅北口から徒歩1分。妊娠中の方は溶岩ホットヨガには参加できず、常温のマタニティヨガがある。医師から運動を止められている方は利用できない。体験レッスン(ヨガ)は税込1,980円で、60分のレッスンにバスタオル2枚、フェイスタオル1枚、ヨガマットのレンタルが付く(体験の予約・料金・店のトップ)。
参考文献
[1] Evaluating the Impact of Stair Climbing on Cardiovascular Risk Reduction: A Systematic Review and Meta-analysis — Paddock S, Veerni R, Bhalraam U, Meng J, Dawson-Plincke E, Tsampasian V, Vassili, 2026, American journal of cardiovascular drugs : drugs, devices, and other interventions. DOI: 10.1007/s40256-026-00811-x
[2] Effects of Watching vs. Performing Walking and Stair-climbing Exercises on Physiological Parameters in Healthy Males — Aluko EO, Ekong EI, Okehi AR, Ekanem-Daniel G, Tarikoro TB, Otuk II., 2025, Cardiovascular & hematological disorders drug targets. DOI: 10.2174/011871529×381770250805122253
[3] Application of Exercise Snacks across Youth, Adult and Clinical Populations: A Scoping Review — Weston KL, Little JP, Weston M, McCreary S, Kitchin V, Gill A, Niven A, McNarry , 2025, Sports medicine – open. DOI: 10.1186/s40798-025-00829-6
[4] Cardiovascular responses to high-intensity stair climbing in individuals with coronary artery disease — Valentino SE, Dunford EC, Dubberley J, Lonn EM, Gibala MJ, Phillips SM, MacDonal, 2022, Physiological reports. DOI: 10.14814/phy2.15308
[5] Home-Based Stair Climbing as an Intervention for Disease Risk in Adult Females; A Controlled Study — Michael E, White MJ, Eves FF., 2021, International journal of environmental research and public health. DOI: 10.3390/ijerph18020603
[6] Performance at stair-climbing test is associated with postoperative complications after lung resection: a systematic review and meta-analysis — Boujibar F, Gillibert A, Gravier FE, Gillot T, Bonnevie T, Cuvelier A, Baste JM., 2020, Thorax. DOI: 10.1136/thoraxjnl-2019-214019
[10] A single one-minute, comfortable paced, stair-climbing bout reduces postprandial glucose following a mixed meal — Moore J, Salmons H, Vinoskey C, Kressler J., 2020, Nutrition, metabolism, and cardiovascular diseases : NMCD. DOI: 10.1016/j.numecd.2020.06.020
[11] Perioperative risk assessment – focus on functional capacity — Hanley C, Wijeysundera DN., 2021, Current opinion in anaesthesiology. DOI: 10.1097/aco.0000000000000988
[12] New principles, the benefits, and practices for fostering a physically active lifestyle — Rozanski A., 2023, Progress in cardiovascular diseases. DOI: 10.1016/j.pcad.2023.04.002
[16] Targeting Postprandial Hyperglycemia With Physical Activity May Reduce Cardiovascular Disease Risk. But What Should We Do, and When Is the Right Time to Move? — Solomon TPJ, Eves FF, Laye MJ., 2018, Frontiers in cardiovascular medicine. DOI: 10.3389/fcvm.2018.00099
[17] Effects of Acute Dietary Polyphenols and Post-Meal Physical Activity on Postprandial Metabolism in Adults with Features of the Metabolic Syndrome — Davis DW, Navalta JW, McGinnis GR, Serafica R, Izuora K, Basu A., 2020, Nutrients. DOI: 10.3390/nu12041120
[18] Association of lower extremity performance with cardiovascular and all-cause mortality in patients with peripheral artery disease: a systematic review and meta-analysis — Morris DR, Rodriguez AJ, Moxon JV, Cunningham MA, McDermott MM, Myers J, Leeper , 2014, Journal of the American Heart Association. DOI: 10.1161/jaha.114.001105
この記事の情報は2026年11月時点のものです。個別の健康状態については医師にご相談ください。
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