
結果が違う研究を、食卓から追い出さない
DASH食に好ましい結果がある一方で、違いがはっきりしない分析もある。脂肪肝のある人を対象にした5件の無作為化比較試験、計280人をまとめたメタ分析では、BMIは比較群より低くなったが、体重、腹囲、腰回り(ヒップ)に有意な群間差は見られなかった。[9] 体重に関しては、成人全体を扱った分析の好ましい結果と、同じ言葉では紹介できない。[1][9]
この脂肪肝の分析で、BMIの平均差はマイナス0.74、95%信頼区間はマイナス1.45〜マイナス0.03だった。[9] BMIでは差があり体重では有意差がないことを、読み手の都合で片方だけ消してはいけない。要旨だけでは、この食い違いの理由を詳しく特定できない。評価項目ごとの結果として、そのまま受け止めるのが妥当だ。
個別の試験に戻ると、非アルコール性脂肪性肝疾患のある過体重・肥満の成人60人を8週間比べた試験では、エネルギーを抑えたDASH食は、同じくエネルギーを抑えた比較食より体重とBMIの低下が大きかった。[4] ただし、この要旨には体重の減少量やその信頼区間が掲載されていない。差があったと伝えることはできても、何kg落ちると数字を補うことはできない。
この試験では、インスリンに関連する指標や中性脂肪にも改善が報告された。[4] 一方、慢性疾患を広く扱った統合では、インスリンと中性脂肪に有意な効果がなかった。[2] 対象、比較食、期間が違う結果を同じ棚に置き、共通して言える範囲と、まだそろわない範囲を分ける必要がある。特定の病気の人に出た成績を、読者の自己診断の材料にはしない。
「試験が良かったのだから、後の統合も必ず良いはずだ」と思うと、研究を読むのが苦しくなる。個別試験は特定の条件での観察であり、統合は複数の条件を扱う。DASHという名称が共通でも、比較した献立や対象まで同一とは限らない。人気の食事法を広く調べたアンブレラレビューでも、介入食と比較食の定義には大きなばらつきが指摘されている。[3]
アンブレラレビューとは、メタ分析をさらにまとめて点検するレビューである。そこでは80報、495件の独立したメタ分析が検討され、対象とした報告の81%は方法の質が低い、または著しく低いと評価された。これはDASHだけの数字ではなく、複数の食事法を扱ったレビュー全体の評価だ。[3] 大量の論文があることと、確かな答えがあることは同じではない。
同レビューでは、DASH食による体重と血圧の改善に示唆的な根拠があるとされた。[3] 好ましい方向の証拠はあるが、強い確証として語る位置にはない。
健診で脂肪肝を指摘された人が、ここにある試験をきっかけに食事を考えることはできる。ただし、自分の病状に合う食事の内容や治療の扱いは医師に相談する対象だ。今回の資料は疾患のある人への研究を含むので、家庭でできる献立の工夫と、医療としての判断を混ぜずに読むことが必要である。[4][9]
初日の汗は、予約した人だけが持ち帰れる。
大きな減量と、長く続く減量は別の問いである
体重の数字が大きい研究にも目を向けよう。過体重・肥満で脂肪量が多い100人、うち女性85人が参加した研究では、DASH食と監督つきの定期的な身体活動を12週間組み合わせ、体重が平均5.63kg減った。ばらつきは標準偏差4.03kgと報告されている。[11] 標準偏差は参加者の変化の散らばりを表す数値で、前に紹介した平均差の信頼区間とは違う。
この研究は、参加したいと申し出た人の開始前と終了後を比べる設計だった。[11] 食事だけの比較群や、身体活動だけの比較群を置いた無作為化試験としては紹介できない。DASH食、監督つき活動、プログラムへの参加という条件が重なっているため、体重変化の全部をDASH食の単独効果に割り振ることはできない。
腹囲は平均5.6cm減り、体脂肪率は40.04%から36.56%に変化していた。[11] 体重以外も測定した点は参考になる。しかし、この変化を、食事だけを変える人や運動だけを始める人への約束にはできない。手厚い取り組みの成績を見るときは、数字の大きさと同じくらい、何をセットで行ったかに目を向けたい。
ここで、体重差1.42kgのメタ分析と、開始前後で5.63kg減った研究を比べて、後者の方が何倍も効くと計算するのは不適切だ。[1][11] 片方は比較群との差、片方は参加者自身の前後差である。比較の形が違う。数字の横の単位が同じkgでも、測っている問いまで同じになるわけではない。大きな数字の方が目立つが、目立ち方は研究の質の判定基準にはならない。
長期の見通しは、人気の食事法を比較したネットワークメタ分析が手がかりになる。ネットワークメタ分析は、さまざまな比較試験のつながりから複数の介入を比べる方法である。この研究には121件の試験、計21,942人が含まれた。DASH食は普段の食事に比べて、6か月で体重が3.6kg、収縮期血圧が4.7mmHg、拡張期血圧が2.9mmHg低く、根拠の確実性は中等度と評価された。[20]
ただし、これらの試験全体を長く見ると、12か月では体重減少の効果が弱まり、心血管リスク因子への効果も、地中海食を除いてほぼ消えていた。[20] 半年の差をそのまま翌年の差として書くことはできない。DASH食が減量の候補になることと、その成績が長期間維持されることは、別に検証すべき問いである。
この結果だけで、効果が弱まった原因を「参加者が飽きたから」と断定することもできない。要旨は長期成績の減弱を示しているが、各人の生活で何が起きたかまでは教えてくれない。[20] 食事の変更が日常に残っているかを振り返ることは実践上の工夫であり、原因の証明ではない。
週末には丁寧に選べるが、遅い帰宅の日には選択肢が狭まる。家族と食べる夕食では、自分の都合だけで献立を決められない。こうした場面を最初から書き出すのは、食事法を試す準備になる。外食の日を含めて、どの食品の組み合わせなら無理なく選べるかを考える。研究の6か月と12か月という区切りは、始めるときから、その先の生活も考えるきっかけになる。[20]

よくある誤解
「薄味にすれば、それだけでDASH食の減量効果が得られる」という思い込みがある。しかし、資料の試験が評価したのは、果物、野菜、全粒穀物、低脂肪乳製品などを含む食事パターンであり、エネルギーを抑えた条件も組み合わされている。[4] 調味料を控える行動を、食事全体の試験結果と同一視しない。しょうゆ差しだけに、食卓全部の仕事を任せるのは荷が重い。
「血圧が改善したら、減量も成功した」という受け止め方も慎重にしたい。慢性疾患の試験統合では両者に平均差があるが、脂肪肝の試験統合では体重に有意差が出ていない。[2][9] 血圧、体重、腹囲はそれぞれの成績として確認する。体重計に健診の全項目を表示させることはできないし、体重の変化だけで食事の価値を決めることもできない。
「減量の数字が大きい報告ほど、自分にもよく効く」とも限らない。食事と監督つき活動を組み合わせた前後比較で得た5.63kgの減少は、DASH食だけと別の食事を比べた効果ではない。[11] さらに、無作為化試験の広い比較でも、短期の成績は長期には弱まる。[20] 条件と期間を抜いた成功談を目標にするより、実際に行う変更を明確にしたい。
今日からできること
8週間の試験で検証されたのは、果物、野菜、全粒穀物、低脂肪乳製品を多くし、食事全体のエネルギーを抑えたDASH食である。[4] 以下は、その食品構成を日々の食事に取り入れる工夫だ。1品の置き換えや献立の準備を単独で検証した結果ではなく、要旨には各食品の摂取量や運動の頻度・時間の指定もない。
- 次の夕食では、普段の精製穀物の主食を全粒穀物のものへ置き換えて食べる。元の主食に追加するのではなく、献立全体の量も見ながら組み替える。
- 普段乳製品を食べる人は、次の買い物で低脂肪乳製品を選び、いつもの乳製品と置き換えて食べる。食べる量まで増やす必要はない。
- 今週の夕食を3日分考え、野菜や果物を取り入れる箇所と、代わりに減らす食品を各日1つ決める。この日数は準備の目安であり、試験で検証された頻度ではない。
- 帰宅が遅い日の夕食を1食選び、その日に買える食品で組める献立を用意する。全粒穀物の主食と野菜を含む組み合わせを先に選んでおく。
- 脂肪肝などを指摘されている人は、次の診察に普段の夕食のメモを持参し、食事量と食品の組み合わせで変更してよい点を医師に確認する。

DASH食の献立と動く時間を組む、オンザショア立川店
DASH食では調味料だけでなく、日々の献立全体を選び直す。食卓の見直しと体を動かす習慣を並べて続けたい人には、朝から夜まで利用できる場所が、生活に合う予定を組む手がかりになる。オンザショア立川店は、JR立川駅北口から徒歩1分、東京都立川市曙町2-14-10 エトロワビル3Fにある溶岩ホットヨガスタジオだ。営業時間は全曜日8:00〜23:30で、年中無休である。
溶岩プレートを敷いたスタジオでのホットヨガに加え、常温のヨガ、ピラティス、女性専用のキックボクササイズ、ボクササイズ、HIIT、パーソナルトレーニングがある。ヨガだけでも25種類以上のレッスンを用意している。ヨガの体験レッスンは税込1,980円で、60分のレッスンにバスタオル2枚、フェイスタオル1枚、ヨガマットのレンタルが含まれる。
妊娠中の方は溶岩ホットヨガには参加できず、常温のマタニティヨガがある。医師から運動を止められている方は利用できない。献立を選ぶ日と通える時間を並べて考えるなら、まず店の案内でレッスンの選択肢を見て、料金を確かめ、予定に合う日に体験を予約する。
参考文献
- The effect of dietary approaches to stop hypertension (DASH) diet on weight and body composition in adults: a systematic review and meta‐analysis of randomized controlled clinical trials — Sepideh Soltani et al., 2016, Obesity Reviews. DOI: 10.1111/obr.12391
- The effects of the Dietary Approaches to Stop Hypertension (DASH) diet on metabolic risk factors in patients with chronic disease: A systematic review and meta-analysis of randomized controlled trials. — Abolfazl Lari et al., 2021, Nutrition, metabolism, and cardiovascular diseases : NMCD. DOI: 10.1016/j.numecd.2021.05.030
- Effects of Popular Diets on Anthropometric and Cardiometabolic Parameters: An Umbrella Review of Meta-Analyses of Randomized Controlled Trials. — M. Dinu et al., 2020, Advances in nutrition. DOI: 10.1093/advances/nmaa006
- The effects of DASH diet on weight loss and metabolic status in adults with non‐alcoholic fatty liver disease: a randomized clinical trial — F. Bahmani et al., 2016, Liver International. DOI: 10.1111/liv.12990
- Evaluating the impact of the Dietary Approaches to Stop Hypertension diet versus a calorie‐restricted diet on metabolic dysfunction‐associated steatotic liver disease: A meta‐analysis of randomized controlled trials — Fariha Hasan et al., 2024, Hepatology Research. DOI: 10.1111/hepr.14155
- Beneficial Effect of Dietary Approaches to Stop Hypertension Diet Combined with Regular Physical Activity on Fat Mass and Anthropometric and Metabolic Parameters in People with Overweight and Obesity — Małgorzata Soroń-Lisik et al., 2024, Nutrients. DOI: 10.3390/nu16183187
- Adherence to the DASH Diet and Risk of Hypertension: A Systematic Review and Meta-Analysis — X. Theodoridis et al., 2023, Nutrients. DOI: 10.3390/nu15143261
- Comparison of dietary macronutrient patterns of 14 popular named dietary programmes for weight and cardiovascular risk factor reduction in adults: systematic review and network meta-analysis of randomised trials — L. Ge et al., 2020, The BMJ. DOI: 10.1136/bmj.m696
冒頭の写真: 市場で販売されている野菜と果物を写した写真。さまざまな食材が並ぶ売り場の様子。(写真: FranHogan / CC BY-SA 4.0 / Wikimedia Commons)
この記事の情報は2026年10月時点のものです。個別の健康状態については医師にご相談ください。
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