独り言はなぜ言うのか、増えたら心配?言葉をふさぐ実験と自分への声かけの試験を読む

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声かけは万能ではない

ここまで読むと、独り言で何でも解決しそうだが、スポーツ心理の数字はもう少し冷静である。平均10.8歳の水泳選手49人を、声かけ、目標設定、何もしない群に分けて5週間追った試験では、どちらの技法も何もしない群より200mのタイムがよかった。そして目標設定は、声かけを小さく上回った[20]。平均10.8歳の子どもの話だが、「頑張れ私」と唱えるより、目標を決めるほうが少し効いたことになる。

プレッシャーの下での失敗を防ぐ介入の21研究のメタ分析(複数の研究を統合する解析)では、動作の正確さの効果が0.660と大きかった[3]。ただし中身は、視線の訓練、試技前の決まった手順、マインドフルネス、左手を握る動作、声かけ、認知行動系の療法の混合である[3]。左手を握る動作と同じ束に入っている時点で、声かけだけの手柄にはできない。動きの定まった競技で効果が大きく(0.455)、状況が変わる競技では、出版の偏りを補正すると小さく、不安定になった[3]。

エリート選手26人に、呼吸の調整と声かけを4週間で16回組み合わせた試験もある。脳波のシータ波とベータ波が変わり、逆境への対処や集中の評価もよくなった[2]。声かけと呼吸を分けて測っていないので、どちらの効き目かは言えない。著者自身、脳波の変化は心理状態の直接の指標ではなく、間接的な相関として読むべきだと書く[2]。

最大の有酸素運動テストでの励まし方をまとめたスコーピングレビューは、49本のうち声かけを扱ったものが21%で、動機づけの声かけに前向きな結果があると整理した[12]。同じレビューで、他人からの励ましは、頻繁で、その人に合わせたものほど成績を高める傾向があった[12]。自分への声かけに置き換えられるかは分からないが、何を言うかより、自分に合った言葉かどうかを問う手がかりにはなる。

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増えたら心配なのか

検索してここへ来た人の本題はこれだろう。まず、ここで読んだ研究が扱っているのは、独り言の回数ではなく、自分を導く働きとその個人差である。内言の総説は、内言には人による大きな違いがあり、その違いは心の健康の弱さや満たされていない支援の必要とも関わると書く[14]。違いが心の健康と無関係だとは言えないわけだ。一方で、回数を調べた総説ではないので、回数で線を引けるかどうかはここからは分からない。回数だけで心配するのは早いだろう、というのは私の推論である。

増えた理由として思いつくものは、ありふれている。手順の多い仕事に替わった、在宅で誰とも話さない時間が増えた、疲れている。先ほどのレビューによれば、言葉は自分への合図や作業台として働くので[17]、段取りの多い日に独り言が増えるのは筋が通る。これは私の読みで、増えた人を追跡した研究があるわけではない。

では、どこから先は独り言の話ではなくなるのか。誰もいないのに誰かの声が実際に聞こえて、それに答えている感じがあるとき。自分を責める言葉が止まらず、眠れない日や仕事に行けない日が続いているとき。周りの人が以前との違いを心配しているとき。これらは研究の基準値というより受診の目安で、独り言の話として片づけず、医師に相談するのがいい。

反対に、声に出して手順を確認しているだけで、生活に困っていないなら、急いで自分を診断しなくていい。同じ車両の人に聞かれたら少し恥ずかしい、という程度の問題である。

yogaのレッスン前の様子生徒の足もとにあるヨガマット 立川駅徒歩1分年中無休の溶岩ホットヨガスタジオ

よくある誤解

「独り言は心の病気のサインだ」。回数だけで判定する物差しを、ここで読んだ研究は持っていない。子どもの発達の研究では、自分に向けた言葉はむしろ重要な到達点として扱われている[18]。

「人は誰でも、頭の中で同じように言葉で考えている」。内言には大きな個人差があると総説は書く[14]。内言と認知の働きの関係も、当初の想定より複雑だという[14]。

「前向きな言葉を唱えれば脳が書き換わる」。前向きな思考とシナプスを論じた総説はあるが[16]、声かけと脳波を実際に測った試験の著者は、変化を間接的な相関として読むよう求めている[2]。水泳の試験でも目標設定のほうが小さく上回った[20]。唱えるだけで脳が変わるとまでは、ここで読んだ試験からは言えない。

今日からできること

  • 手順の多い作業は、次の一手を頭の中で言葉にする。声に出さない言葉は課題を思い出す合図として働く[17]。声に出して同じことが起きるかは、このレビューからは分からない
  • 探し物や買い物は、物の名前を頭の中で保つ。名前のつく対象で、声に出さない言葉は助けになりやすい[17]
  • 頭が疲れて集中が切れる日は、自分にかける言葉を1つ決めておく。疲れた状態のダーツの試験で、声かけの群は注意の働きがよかった[5]
  • いやな出来事を考え続けるときは、自分の名前で考えてみる。負担を増やさずに感情の高ぶりの脳波が下がった[10]。2つの技法を合わせて67人の実験なので、試してみる程度に
  • 声かけの前に、目標を決めてみる。平均10.8歳の49人の水泳の試験で、目標設定が声かけを小さく上回った[20]。集めやすい参加者での子どもの結果なので、大人にそのまま広げない
  • 運動の苦しい場面で何と言うかを先に決める。動機づけの声かけには前向きな結果がある[12]
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オンザショアでは、独り言は心の中で

レッスン中に声に出すと隣の人が驚くので、この記事の話は頭の中で試すことになる。効くとは書かない。呼吸と声かけを組み合わせた試験はエリート選手のもので[2]、ここでのレッスンを測ったものではないからだ。ただ、ポーズの途中で自分に何と言うかを試せる60分は、日常にそう多くない。

オンザショア立川店には、ヨガだけで25種類以上のレッスンがあり、溶岩プレートのホットヨガのほかに常温のヨガ、ピラティス、女性専用のキックボクササイズ、ボクササイズ、HIIT、パーソナルトレーニングがある。営業は8:00〜23:30の年中無休で、レッスンの開始時刻はこれとは別である。場所は東京都立川市曙町2-14-10 エトロワビル3F、JR立川駅北口から徒歩1分。妊娠中の方は溶岩ホットヨガには参加できず、常温のマタニティヨガがある。医師から運動を止められている方は利用できない。体験レッスンは税込1,980円で、タオルとヨガマットのレンタル込み。

月々の話は料金 に、最初の1回は体験の予約 にある。

声に出すのは、帰り道でいい。

参考文献

[2] Effects of a 4-week combined breathing control and self-talk intervention on neural activity and coping skills in athletes: a randomized control trial — Tharawadeepimuk K, Onnom E, Nanbancha A, 2026, BMC psychology. DOI: 10.1186/s40359-026-04814-w

[3] Counteracting choking under pressure in sport: A meta-analysis of interventions — Zeng Z, Zeng Z, Yan W ほか, 2026, Psychology of sport and exercise. DOI: 10.1016/j.psychsport.2026.103130

[5] How limited cognitive resources impact the attentional effects of self-talk: An eye-tracking study in dart — Geng L, Zou R, Li J ほか, 2025, PloS one. DOI: 10.1371/journal.pone.0319601

[7] The sound of thought: Form matters-The prosody of inner speech — Kreiner H, Eviatar Z, 2024, Physics of life reviews. DOI: 10.1016/j.plrev.2024.10.006

[10] An event-related potential investigation of distanced self-talk: Replication and comparison to detached reappraisal — Webster CT, Berg MK, Kross E ほか, 2022, International journal of psychophysiology : official journal of the International Organization of Psychophysiology. DOI: 10.1016/j.ijpsycho.2022.05.003

[12] The Impact of Different Encouragement Strategies on Performance During Maximal Aerobic Exercise Tests: A Scoping Review — Ketelhut S, Turuani G, Möhle M, 2025, International journal of sports physiology and performance. DOI: 10.1123/ijspp.2025-0086

[14] What can neurodiversity tell us about inner speech, and vice versa? A theoretical perspective — Alderson-Day B, Pearson A, 2023, Cortex; a journal devoted to the study of the nervous system and behavior. DOI: 10.1016/j.cortex.2023.08.008

[16] Impact of positive thinking on synapses — Dar SA, Ramakrishna K, Shekhawat YS, 2025, Progress in brain research. DOI: 10.1016/bs.pbr.2025.03.005

[17] Verbal interference paradigms: A systematic review investigating the role of language in cognition — Nedergaard JSK, Wallentin M, Lupyan G, 2023, Psychonomic bulletin & review. DOI: 10.3758/s13423-022-02144-7

[18] Self-directed speech and self-regulation in childhood neurodevelopmental disorders: Current findings and future directions — Mulvihill A, Carroll A, Dux PE ほか, 2020, Development and psychopathology. DOI: 10.1017/s0954579418001670

[19] To me, to you: How you say things matters for endurance performance — Hardy J, Thomas AV, Blanchfield AW, 2019, Journal of sports sciences. DOI: 10.1080/02640414.2019.1622240

[20] Competitive Performance Effects of Psychological Skill Training for Youth Swimmers — Meggs J, Meggs J, Chen MA, 2019, Perceptual and motor skills. DOI: 10.1177/0031512519852533

この記事の情報は2026年11月時点のものです。個別の健康状態については医師にご相談ください。

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