
寝言ではない夜の声がある
同居人の報告を聞くときは、もう一つ確かめておきたい。それは言葉だったか。
カタスレニアという、夜のうめき声の現象がある。2017 年の総説は、15 本の症例報告と 17 本の症例集積に登場する 191 人に、SNS のグループで集めた 47 人の質問票と 5 つの音声を合わせて整理した [12]。寝言は眠りの中で話す現象、いびきは上気道の軟らかい組織の振動である。カタスレニアはそのどちらでもなく、息を吐くときに声帯を閉じて振動させて出る音だという [12]。倍音があり、主な周波数を計算でき、音量も大きい [12]。機械にかければ、いびきとは別の音として記録に残るわけである。
音の質は単調で、悲しげか、性的な響きに聞こえることが多く、そのために本人の社会生活に大きな問題が生じる [12]。身体への危険は無いものの、隣で寝る人を悩ませ、本人の側にも疲れやすさの訴えがある [12]。適切に行えば、睡眠検査が確認の役に立つ [12]。夜の声には、同居人に説明しづらい種類の苦労もある。
著者らは今後の研究の方向として、深い呼吸の練習やヨガ、瞑想も挙げている [12]。あくまで検討の候補であり、効くと示された話ではない。
疑問の続きは、体で確かめるのがいちばん早い。
スマホの録音で分かること、分からないこと
自分の寝言を確かめたいなら、スマートフォンで録音するのがいちばん早い。ここで知っておきたいのは、録音と睡眠の判定は別物だということである。
2016 年に睡眠分析のアプリ 51 本を調べた総説では、当時 65% を超えるアプリが睡眠の構造を表示していたが、その計算方法は科学的な研究で検証されていなかった [13]。レム睡眠の表示は限られていた [13]。ストアでの評価は 5 点満点で 3.8 点だったが [13]、評価の点数と判定の正しさは別である。つまり「レム睡眠のときに話した」とアプリが言っても、そのまま信じる材料にはならない。
ちなみにこの総説は、寝言の録音アプリを調査の対象から外している [13]。分析アプリの総説から外されるほど、寝言アプリは別の棚に並んでいる。録れた声は事実として残る。何の段階かは、録音の外の話である。

よくある誤解
「寝言は体の不調のサイン」。寝言は病的な状態ではないと 2019 年の総説は述べる [3]。注意したいのは、大きな叫びや動き、けがが重なるときである [15]。
「寝言は本音」。夢の中身を映す場合があるという見方はあっても [3]、起きているときの本音と同じだと示す根拠はここに無い。
「寝言で勉強を復習している」。18 人の患者の実験で、覚えた内容に関連する文を話したのは 1 人で、文字どおりではなかった [6]。著者らはこれを高い認知の水準での再生を示唆すると結論したが [6]、1 人の例から「寝言は復習になる」とは言えない。
「寝言に返事をしてはいけない」。よく聞く言い伝えだが、確かめた試験の数字を、ここでは示せない。言えるのは、寝言が本人の自覚なく出る声だということまでである [3]。
今日からできること
- 同居人に「言葉か、うめき声か」を聞く。寝言とカタスレニアは別物である [12]
- 1 晩だけスマートフォンで録音し、話した長さを確かめる。特定の診断のある人の実験では中央値 20 語だった [6]
- アプリの睡眠段階の表示は参考にとどめる。2016 年の調査では計算方法の検証が示されていなかった [13]
- 叫ぶ、暴れる、ベッドから落ちるといった夜が続けば医師に相談する。良性のものが多いが危険なものも混じる [15]
- 同居人に時間帯も聞く。子どもでは寝言や夜驚症は夜の前半、悪夢は後半に多いと整理されている [14]
- 子どもの寝言は安全を確かめて見守る。思春期を過ぎても続く睡眠時随伴症は 4% である [14]

寝言は止めない、オンザショア立川店
先に断っておく。ヨガで寝言が減るという話を、ここには書かない。そうした数字を持っていないからである。
オンザショア立川店で勧められるのは、もっと地味なことである。JR立川駅北口から徒歩1分の場所に、週のどこかで体を動かす決まった時間を 1 つ置くこと。寝る時間の話でも夢の話でもない。8時の回は土曜と日曜だけで、休日の朝に置くこともできる。水曜と金曜には21時の回もあるので、仕事のあとに寄る形も取れる。
部屋は溶岩プレートを敷いたホットヨガのスタジオで、常温のヨガ、ピラティス、パーソナルトレーニングもある。ヨガだけで25種類以上のレッスンから選べる。妊娠中の方は常温のマタニティヨガになり、医師から運動を止められている方は利用できない。住所は東京都立川市曙町2-14-10 エトロワビル3F。体験レッスン(ヨガ)は税込1,980円で、予約はこちらから。同居人に寝言を指摘された朝にでも。
参考文献
[2] A world panorama of bruxism in children and adolescents with emphasis on associated sleep features: A bibliometric analysis — Ribeiro-Lages MB, Jural LA, Magno MB, Vicente-Gomila J, Ferreira DM, et al, 2021, Journal of oral rehabilitation. DOI: 10.1111/joor.13249
[3] Sleep talking: A viable access to mental processes during sleep — Alfonsi V, D’Atri A, Scarpelli S, Mangiaruga A, De Gennaro L, 2019, Sleep medicine reviews. DOI: 10.1016/j.smrv.2018.12.001
[5] Tourette disorder and sleep — Blaty JL, DelRosso LM, 2022, Biomedical journal. DOI: 10.1016/j.bj.2022.01.002
[6] Sleep-related declarative memory consolidation and verbal replay during sleep talking in patients with REM sleep behavior disorder — Uguccioni G, Pallanca O, Golmard JL, Dodet P, Herlin B, Leu-Semenescu S, et al, 2013, PloS one. DOI: 10.1371/journal.pone.0083352
[8] The prevalence of sleep problems among children in mainland China: a meta-analysis and systemic-analysis — Chen X, Ke ZL, Chen Y, Lin X, 2021, Sleep medicine. DOI: 10.1016/j.sleep.2021.04.014
[9] Non-Rapid Eye Movement Arousal Parasomnias in Children — Ekambaram V, Maski K, 2017, Pediatric annals. DOI: 10.3928/19382359-20170814-01
[12] Catathrenia (Nocturnal Groaning): A Social Media Survey and State-of-the-Art Review — Alonso J, Camacho M, Chhetri DK, Guilleminault C, Zaghi S, 2017, Journal of clinical sleep medicine : JCSM : official publication of the American Academy of Sleep Medicine. DOI: 10.5664/jcsm.6556
[13] Overview of smartphone applications for sleep analysis — Ong AA, Gillespie MB, 2016, World journal of otorhinolaryngology – head and neck surgery. DOI: 10.1016/j.wjorl.2016.02.001
[14] Common sleep disorders in children — Carter KA, Hathaway NE, Lettieri CF, 2014, American family physician. DOI: なし
[15] Just a scary dream? A brief review of sleep terrors, nightmares, and rapid eye movement sleep behavior disorder — Haupt M, Sheldon SH, Loghmanee D, 2013, Pediatric annals. DOI: 10.3928/00904481-20130924-12
[19] Sleep-wake transition disorders — Honma H, Kobayashi R, Koyama T, 1998, Nihon rinsho. Japanese journal of clinical medicine. DOI: なし
[20] Sleep paroxysmal events in children in video/polysomnography — Zajac A, Skowronek-Bała B, Wesołowska E, Kaciński M, 2010, Przeglad lekarski. DOI: なし
この記事の情報は2026年11月時点のものです。個別の健康状態については医師にご相談ください。
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