
ヨガとストレッチを比べた試験は、陰ヨガではなかった
体の側の比べ方を見る。ここからの試験は、どれも陰ヨガではない。
2016年のランダム化比較試験は、運動習慣のない健康な大人118人(平均62.0歳)を、ハタヨガの群61人と、ストレッチと筋力の運動の群57人に分け、8週間、週3回1時間の練習をしてもらった[1]。バランス、筋力、柔軟性、動きやすさの標準の体力テストを前後で測ると、両方の群が、左右の片脚立ちと四つのます目を踏む検査のバランス、椅子からの立ち上がりと腕の曲げ伸ばしの筋力、背中で手を合わせる検査と座った前屈の柔軟性、歩く速さと椅子から立って歩いて戻る検査の動きやすさで、有意に改善した[1]。
著者らは、定期的なヨガは、体の働きの改善でストレッチと筋力の運動と同じくらい有効だと結論する[1]。そのうえで、ヨガは道具がほとんど要らず、体の働きが低い人や障害のある人にも合わせやすい点で、筋力の運動より取り組みやすいと書く[1]。比べた相手はストレッチだけでなく筋力の運動も含み、対象は平均62歳の大人である。
2023年のランダム化した非劣性試験は、首と肩に軽い〜中くらいの痛みがある、座りがちな事務職の150人を、ハタヨガの群とストレッチの群に分けた[6]。どちらも週1回30分の集団の練習を4週間行い、家での練習も求めた[6]。解析に入ったのはハタヨガの群59人、ストレッチの群71人だった[6]。
4週の時点で、痛みの点数の群の差は統計的に有意だったが、その95%信頼区間は1点に満たなかった[6]。ほかの項目には群の差がなく、0、4、8週を比べた解析でも群の差はなかった[6]。どちらの群でも、9割を超える人が改善したと答え、満足していた[6]。多かった有害事象は、筋肉や骨の痛みと筋肉のこわばりだった[6]。著者らは、ハタヨガは安全性、痛み、不安、抑うつ、柔軟性、首の働き、生活の質で、ストレッチに劣らないと暫定的に結論している[6]。
疑問の続きは、体で確かめるのがいちばん早い。
止まるヨガと動くストレッチでは、柔軟性の差は出なかった
止まって保つヨガと、動きながら伸ばす運動を比べた試験もある。2023年の研究は、健康な若者35人(女性27人、男性8人、平均20.4歳)を、西洋式の静的なヨガの群20人と、動きながら全身を伸ばすプログラムの群15人に分け、6週間、週3回、1日45〜50分の練習をしてもらった[10]。
二つの群の間には、バランスと柔軟性で有意な差はなかった[10]。6週の練習の後、片脚で立ってもう一方の脚を伸ばすバランスの検査では、後ろの内側と外側への到達の距離と合計が伸び、座った前屈の値も51.42cmから53.38cmへ伸びた[10]。体脂肪率は、静的なヨガの群だけで24.44%から23.51%へ有意に下がった[10]。著者らは、動くか止まるかにかかわらず、どちらのやり方でも柔軟性とバランスは改善したとし、柔軟性とバランスを高めたい人はどちらのプログラムからも得るものがあると結論している[10]。
約2cmの前屈の伸びを、6週間、週3回の練習で得た。止まる練習と動く練習で、その伸び方に差がなかったという点は、陰ヨガとストレッチの問いに一番近い。ただ、この試験のヨガは陰ヨガではなく、比べた相手も静的なストレッチではない。

陰ヨガが「比べる相手」になった試験もある
陰ヨガが、別の運動の比べる相手として置かれた試験がある。2021年の研究は、乳がんを経験した女性44人(平均60.3歳)を、筋力の運動と強い衝撃の運動を組み合わせた群と、陰ヨガの群に分け、24週間、週2回45分の練習をしてもらった[11]。
体組成、骨密度、骨の代謝の血液の指標には、群による変化の違いがなかった[11]。上半身の筋力は、筋力と衝撃の運動の群では73.2kgから83.2kgへ上がったが、陰ヨガの群では59.8kgから59.3kgで上がらなかった[11]。膝を伸ばす力と曲げる力は、両方の群を通した時間の経過による改善がすべての速さで見られ、平均で13.2%と16.2%の伸びだった[11]。著者らは、どちらの運動も下半身の筋力を高めるのに役立つかもしれないが、上半身の筋力を高めたのは筋力と衝撃の運動だけだったと結論する[11]。
乳がんを経験した平均60.3歳の女性44人の試験で、若い大人にそのまま重ねることはできない。それでも、この記事で読んだ中で、陰ヨガの群の筋力や骨、体組成の数字を示した試験はこれだけである。
よくある誤解
「陰ヨガは長いストレッチだから、効き目もストレッチと同じ」。陰ヨガとストレッチを直接比べた試験は、この記事で読んだ中にはない。同じだとも違うとも、まだ数字で言える段階ではない。止まるヨガと動く運動を比べた若者の試験で柔軟性に差がなかったのは、陰ヨガではなく西洋式の静的なヨガだった[10]。
「陰ヨガをすればストレスが減る」。ストレスの高い大人の試験では、陰ヨガだけの群でも不安と睡眠の問題は対照より下がったが、ストレスと抑うつで対照より有意に大きく下がったのは、心理教育とマインドフルネスを足した群だけだった[4]。陰ヨガの試験の多くは瞑想や心理教育と組み合わせて行われている[3][5][7]。
「ヨガはストレッチより体に効く」。平均62歳の大人の試験では、ハタヨガもストレッチと筋力の運動も、柔軟性や筋力で改善し、著者らは同じくらい有効だと結論した[1]。首と肩の痛みの試験でも、ハタヨガはストレッチに劣らないという暫定の結論だった[6]。

今日からできること
- 陰ヨガの効き目を、柔軟性より気持ちの側で記録してみる。状態不安は毎回の練習の後に下がっていた[8]。始める前と後に、いまの不安を10段階でつけるだけでよい。
- 陰ヨガだけでなく、終わりに静かに座る時間を足す。週1回の陰ヨガの後に瞑想を行った20人の試みで、不安とストレスの点数が下がった[5]。
- 柔軟性が目的なら、止まるか動くかより、続ける回数を決める。静的なヨガと動きながら伸ばす運動の6週間の試験では、どちらでも前屈が伸び、群の差はなかった[10]。
- 首や肩の痛みがある人は、ヨガでもストレッチでも、筋肉の痛みやこわばりが出たら量を減らす。比べた試験では、それが多い有害事象だった[6]。痛みが続くときは医師に相談する。
- 上半身の力をつけたい日は、陰ヨガとは別に筋力の運動を入れる。陰ヨガの群では、上半身の筋力は24週で上がらなかった[11]。
- 「ヨガみたいなストレッチ」を探しているなら、名前より、何を変えたいのかを先に書き出す。陰ヨガの研究が測ってきたのは主に気持ちの側だった[2][4][8]。
立川駅北口のオンザショアで、違いを自分の体で比べる
陰ヨガとストレッチの違いを、研究はまだ決めていない。それなら、自分の体と気持ちで比べるしかない。オンザショアのレッスンで柔らかくなる、ストレスが減る、と示した研究はない。ここに書けるのは、その比べる時間をどこに置けるかという、店の事実である。
オンザショア立川店は、JR立川駅北口から徒歩1分、東京都立川市曙町2-14-10 エトロワビル3Fにある。ヨガだけで25種類以上のレッスンがあり、溶岩プレートを敷いたスタジオのホットヨガ、常温のヨガ、ピラティス、女性専用のキックボクササイズ、ボクササイズ、HIIT、パーソナルトレーニングがそろう。
医師から運動を止められている方は利用できない。妊娠中の方は溶岩ホットヨガには参加できないが、常温のマタニティヨガがある。
初めての方の体験レッスン(ヨガ)は税込1,980円。60分のレッスンに、バスタオル2枚、フェイスタオル1枚、ヨガマットのレンタルが含まれる。店の全体はトップページ、料金は料金のページ、予約は体験の予約から。
参考文献
[1] Yoga Is as Good as Stretching-Strengthening Exercises in Improving Functional Fitness Outcomes: Results From a Randomized Controlled Trial — Gothe NP, McAuley E., 2016, The journals of gerontology. Series A, Biological sciences and medical sciences. DOI: 10.1093/gerona/glv127
[2] Effects of Yoga on Stress Among Healthy Adults: A Systematic Review — Wang F, Szabo A., 2020, Alternative therapies in health and medicine. DOI: なし
[3] Yin yoga and mindfulness: a five week randomized controlled study evaluating the effects of the YOMI program on stress and worry — Hylander F, Johansson M, Daukantaitė D, Ruggeri K., 2017, Anxiety, stress, and coping. DOI: 10.1080/10615806.2017.1301189
[4] Five-week yin yoga-based interventions decreased plasma adrenomedullin and increased psychological health in stressed adults: A randomized controlled trial — Daukantaitė D, Tellhed U, Maddux RE, Svensson T, Melander O., 2018, PloS one. DOI: 10.1371/journal.pone.0200518
[5] Impact of a Yin Yoga and meditation intervention on pharmacy faculty and student well-being — Lemay V, Hoolahan J, Buchanan A., 2021, Journal of the American Pharmacists Association : JAPhA. DOI: 10.1016/j.japh.2021.05.008
[6] Pain reduction, physical performance, and psychological status compared between Hatha yoga and stretching exercise to treat sedentary office workers with mild/moderate neck/shoulder pain: A randomized controlled non-inferiority trial — Kuptniratsaikul V, Muaksorn C, Koedwan C, Suesuwan O, Srisomnuek A., 2023, Complementary therapies in medicine. DOI: 10.1016/j.ctim.2023.102996
[7] The Effect of a Yoga-Based Stress Management Program on Depression, Anxiety, Stress and Psychological Well-Being in Adolescents: Cluster Randomized Controlled Trial — Arslan N, Ardic A., 2026, Journal of adolescence. DOI: 10.1002/jad.70155
[8] The effect of yin yoga intervention on state and trait anxiety during the COVID-19 pandemic — Somere K, Munkevics M, Krams R, Rača G, Luoto S, Krams I., 2024, Frontiers in psychiatry. DOI: 10.3389/fpsyt.2024.1345455
[9] Effects of Yin Yoga on Burden and Self-Compassion in Caregivers of Persons With Dementia: A Pilot Study — Parkman S, Olausson J., 2023, Journal of gerontological nursing. DOI: 10.3928/00989134-20230816-01
[10] Effects of Static Contemporary Western Yoga vs. a Dynamic Stretching Exercise Program on Body Composition, Balance, and Flexibility — Chapman-Lopez TJ, Moris JM, Petty G, Timon C, Koh Y., 2023, Journal of strength and conditioning research. DOI: 10.1519/jsc.0000000000004362
[11] Effect of Functional Impact Training on Body Composition, Bone Mineral Density, and Strength in Breast Cancer Survivors — Artese AL, Hunt RL, Ormsbee MJ, Kim JS, Arjmandi BH, Panton LB., 2021, Medicine and science in sports and exercise. DOI: 10.1249/mss.0000000000002438
この記事の情報は2026年11月時点のものです。個別の健康状態については医師にご相談ください。
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