陸上の試合前の睡眠時間は?眠れなかった前夜と記録の関係を競泳や超長距離の選手の研究で読む

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超長距離の選手:レースの中で眠ると、ゴールは遅れるのか

100kmを超える距離を走るレースでは、眠りの問いがもう一段ややこしくなる。先のブラジルの研究では、レースの間の睡眠は平均96.67分で、ゴールまでの時間とは相関しなかった(相関係数0.10)[17]。一人を除く全員が、レース中に眠気(5人)、ふらつき(4人)、幻覚(4人)など、睡眠不足のせいだと考える症状を答えた[17]。レースの後は、レースの前より遅く起きていた[17]。

超長距離と超持久の選手の睡眠を集めた2026年の系統的レビューもある[7]。424本の論文から条件を満たした16本、合わせて1,389人の選手のデータを束ねた[7]。体の成績がよいことと結びついていたのは、レースの間の睡眠がないか少ないこと、前の晩に長く眠ったこと、浅い眠りの時間が長いことだった[7]。逆に、目覚めている時間の長さ、睡眠の質の低さ、レース中の眠気の強さ、そして睡眠の効率の高さは、成績の悪さと結びついていた[7]。頭の働きの成績は、レース前の睡眠の質とレース中の仮眠とよい方向に結びつき、検査の前に積み重ねた睡眠が多いほど悪い結果と結びついていた[7]。

睡眠の効率が高いほど成績が悪い、という並びは、読んで一度立ち止まる。著者らも、睡眠と成績の関係は直線的でないかもしれず、レースの状況や個人の作戦に左右されると書く[7]。そのうえで、レース前とレース中の仮眠や長めの睡眠といった作戦は役立つかもしれないとし、より厳密で長く追う研究が要るとしている[7]。

この系統的レビューは、超持久の競技のものである。数十秒で終わる短距離の試合に、そのまま当てはめることはできない。

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一晩の寝不足で落ちたのは、速さより正確さ

前の晩の睡眠を研究者が削って、次の日の動きを比べた試験は、テニスで行われている。

2021年の試験は、15歳前後のジュニアの男子テニス選手12人を、試験の前の晩の睡眠を5時間までに抑える条件と、ふだんどおりに眠る条件に割り付け、1週間後に入れ替えた[9]。睡眠を削った後は、ふだんの睡眠の後と比べて、右側からのサーブの正確さが17.5%、左側からのサーブが14.1%、バックハンドのクロスが23.9%、フォアハンドが15.6%下がった[9]。一方、短いダッシュを繰り返す力は、両方の条件で同じくらいだった[9]。著者らは、一晩の睡眠の削減は、テニスに特有の技術には響くが、走る力などの運動の力には響かないと結論している[9]。

2013年の試験は、半ばプロのテニス選手で、睡眠をふだんより33%少ない5時間に削る条件と、ふだんの睡眠を比べた[11]。最初の試験は男性8人と女性8人、2つめの試験は別の男性6人と女性6人で、どちらもサーブの正確さが睡眠を削った後に有意に落ちた[11]。2つめの試験では、睡眠を削った条件に、80mgのカフェインか偽の飲み物を二重盲検で加えたが、この量のカフェインは役に立たなかった[11]。著者らは、この種の技術で力を出すには十分な睡眠が欠かせず、カフェインは失った睡眠の代わりにならないと結論している[11]。女性はどの条件でも有意に正確さが低く、睡眠を削ったときに女性のほうが落ちが大きい兆しもあったが、それは有意ではなかった[11]。

選手の睡眠不足を扱った2015年の総説も、似た方向を書く[1]。最大の力を出す運動や、全身の大きな動きの一部は、睡眠不足の後も保たれることがある一方、選手で調べた少数の研究は、競技に特有の成績の低下を報告している[1]。頭の働きでは、睡眠不足の後に遅く、不正確になるという研究が多い[1]。ただし、研究の結果どうしが食い違っていて、睡眠不足が運動の成績にどれだけ、どう響くかはまだ分からない、とも書いている[1]。

陸上の種目に引き寄せるなら、ここは私の読みになる。スタートの反応やバトンの受け渡し、踏み切りの位置合わせのような正確さの要る場面と、ただ速く走る場面とでは、寝不足の響き方が違うのかもしれない。陸上の選手でそれを確かめた研究は、この記事の中にない。

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寝不足の翌日の昼寝と、2mと20mのダッシュ

睡眠を削った翌日に、昼寝を入れた実験もある。2007年の研究は、健康な男性10人(平均23.3歳)に、前の晩は23時から3時までの4時間だけ眠ってもらい、翌日の13時から13時30分に、昼寝をする場合と、静かに座っている場合を比べた[3]。

昼寝の30分後に測ると、昼寝のほうで覚醒の感じが高まり、眠気が減り、短い記憶と8択の反応の課題の正確さがよくなった[3]。平均の反応の時間と握る力は変わらなかった[3]。2mのダッシュの平均は1.060秒から1.019秒へ、20mのダッシュは3.971秒から3.878秒へ縮んだ[3]。著者らは、短い睡眠の後の昼食後の昼寝は、覚醒と、頭と体の働きの一部をよくすると結論し、練習や試合の前に睡眠が限られた選手にも意味があるとしている[3]。

対象は選手ではなく健康な男性10人で、試合でもない。昼寝と競技の力を広く扱う話は、同じサイトの「睡眠・昼寝と競技力|主観は改善し、客観は動かない」に譲る。

眠れない夜に選手がしていたこと、勧められていないこと

眠れない前の晩に、何ができるのか。先のオーストラリアの調査では、個人競技の選手は、リラックスと読書を方法として使っていた[2]。

選手の睡眠と回復を扱った2019年の総説は、選手の眠りを乱すふつうの原因として、練習と試合の日程、試合の前の高ぶりや寝る前の電子機器による寝つきの悪さ、移動と時差を挙げる[10]。そのうえで、眠りを支える方法として、眠りの習慣を整えること、夜の睡眠を延ばすこと、昼寝といった行動の工夫を挙げた[10]。薬については、健康な人や選手での証拠が乏しく、医療として必要な治療に限るべきだとしている[10]。一人ひとりの睡眠を日ごろから記録して見ることも勧めている[10]。

試合の前の晩だけを特別な夜にしない、という読み方もできる。超長距離の研究は前の週の睡眠も測り、競泳の研究は前の28晩の記録をそろえていた[13][17]。前の晩の数時間を気にするより、その前の何日かの眠りを見ておくほうが、手がかりは多い。これは私の読みで、そう比べた試験は、この記事で読んだ中にない。

yogaのレッスン前の様子生徒の足もとにあるヨガマット 立川駅徒歩1分年中無休の溶岩ホットヨガスタジオ

よくある誤解

「前の晩に眠れなかったら、記録は必ず落ちる」。103人の選手の研究では、試合の前の晩の乱れた眠りと、試合の成績の間に有意な関係はなかった[4]。試合の前から後まで測ったオリンピックの競泳選手8人でも、睡眠の指標と成績の動きは有意に結びつかなかった[16]。

「睡眠は記録に関係ない」。大学の女子競泳選手11人では、前の晩の睡眠時間が長いほどレースが速い、という結びつきの確率が高かった[13]。テニスの試験では、一晩の睡眠を5時間までに削っただけで、サーブの正確さが14〜18%下がった[9]。

「寝不足はカフェインで取り戻せる」。睡眠を5時間に削ったテニス選手に80mgのカフェインを出した試験では、サーブの正確さは戻らなかった[11]。

今日からできること

  • 大事な日の前の晩に眠れないのは、珍しいことではないと知っておく。一流の選手283人の64.0%が経験していた[2]。
  • 眠れない理由の多くは、本番のことを考えてしまうことだった(83.5%)[2]。寝床に入る前に、読書やリラックスの時間を挟む。個人競技の選手が使っていた方法である[2]。
  • 前の晩だけでなく、その前の何日かの睡眠時間も確保する。夜の睡眠を延ばすことは、選手の眠りを支える行動の工夫に挙げられている[10]。
  • 開始の時刻が早い日は、起きる時刻から決めて寝床に入る時刻を考える。早い開始は、前の晩の眠りを乱す理由の一つに挙がっていた[4]。
  • 寝不足をカフェインで埋めようとしない。80mgでは技術の正確さは戻らなかった[11]。
  • 眠るための薬を自分の判断で使わない。健康な人や選手での証拠は乏しい[10]。眠れない状態が続くときは医師に。

試合のない週の体の予定を、オンザショアで決まった時刻に

選手の前の晩の眠りを乱した理由の一つは、試合の開始の早さだった[4]。体を動かす予定の時刻は、その前の晩の過ごし方にも関わる。ただし、この記事の研究は主に競技の選手のもので、オンザショアのレッスンで眠りがよくなるとも、記録が伸びるとも示していない。書けるのは、予定を立てるための店の時刻と事実である。

店が開いているのは8:00〜23:30の年中無休だが、レッスンの開始は別になる。8時の回は土曜と日曜だけで、平日の朝いちばんは月曜から木曜が10時、金曜が13時。夜の遅い回は水曜と金曜の21時に始まる。12月29日から1月3日は通常のレッスンを休み、会員向けの特別の有料講座になる。

レッスンは、溶岩プレートを敷いたスタジオのホットヨガのほか、常温のヨガ、ピラティス、女性専用のキックボクササイズ、ボクササイズ、HIIT、パーソナルトレーニングがあり、ヨガだけで25種類以上ある。場所はJR立川駅北口から徒歩1分の、東京都立川市曙町2-14-10 エトロワビル3F。

ヨガの体験レッスンは税込1,980円で、60分のレッスンに、バスタオル2枚、フェイスタオル1枚、ヨガマットのレンタルが含まれる。妊娠中の方は溶岩ホットヨガに参加できないが、常温のマタニティヨガがある。医師から運動を止められている方は利用できない。料金は料金のページ、店の全体はトップページ、申し込みは体験の予約から。

参考文献

[1] Sleep and athletic performance: the effects of sleep loss on exercise performance, and physiological and cognitive responses to exercise — Fullagar HH, Skorski S, Duffield R, Hammes D, Coutts AJ, Meyer T., 2015, Sports medicine (Auckland, N.Z.). DOI: 10.1007/s40279-014-0260-0

[2] Understanding sleep disturbance in athletes prior to important competitions — Juliff LE, Halson SL, Peiffer JJ., 2015, Journal of science and medicine in sport. DOI: 10.1016/j.jsams.2014.02.007

[3] The role of a short post-lunch nap in improving cognitive, motor, and sprint performance in participants with partial sleep deprivation — Waterhouse J, Atkinson G, Edwards B, Reilly T., 2007, Journal of sports sciences. DOI: 10.1080/02640410701244983

[4] Athletes’ precompetitive sleep behaviour and its relationship with subsequent precompetitive mood and performance — Lastella M, Lovell GP, Sargent C., 2014, European journal of sport science. DOI: 10.1080/17461391.2012.660505

[7] The Role of Sleep on Physical and Cognitive Performance of Ultra-Endurance Athletes: A Systematic Review — Guilherme LQ, Rodrigues BO, Rosa COB, Leite LB, Scheer V, Forte P, et al., 2026, Journal of clinical medicine. DOI: 10.3390/jcm15041398

[9] Acute Sleep Restriction Affects Sport-Specific But Not Athletic Performance in Junior Tennis Players — Vitale JA, Bonato M, Petrucci L, Zucca G, La Torre A, Banfi G., 2021, International journal of sports physiology and performance. DOI: 10.1123/ijspp.2020-0390

[10] Sleep-Related Issues for Recovery and Performance in Athletes — Kölling S, Duffield R, Erlacher D, Venter R, Halson SL., 2019, International journal of sports physiology and performance. DOI: 10.1123/ijspp.2017-0746

[11] Sleep restriction and serving accuracy in performance tennis players, and effects of caffeine — Reyner LA, Horne JA., 2013, Physiology & behavior. DOI: 10.1016/j.physbeh.2013.07.002

[13] Relationship Between Objective Measures of Sleep and Nocturnal Cardiovascular Physiology and Swimming Performance in Collegiate Female Athletes: A Bayesian Analysis — Vatne EA, Cencer D, Vatne M, Pulvermacher K, Saenz C, Kraemer WJ, et al., 2026, Journal of strength and conditioning research. DOI: 10.1519/jsc.0000000000005630

[16] The Influence of Sleep and Autonomic Recovery on Performance in World-Class Swimmers at Major Competitions: The Qualifying Trials, World Championships, and Olympic Games — Barragán L, Crespo C, Ibáñez SJ, Timón R, Olcina G., 2026, Sports (Basel, Switzerland). DOI: 10.3390/sports14100426

[17] Tracking sleep in ultramarathon male runners before, during, and after a mountain race: Actigraphic evidence of sleep restriction — Daniel NVS, da Cunha DT, Belli T, Esteves AM., 2026, Sleep health. DOI: 10.1016/j.sleh.2026.07.002

[19] Optimising Performance Through Sleep: An Evidence-Based Review — Bastock D, Amarnani R., 2026, Cureus. DOI: 10.7759/cureus.111990

この記事の情報は2026年11月時点のものです。個別の健康状態については医師にご相談ください。

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