運動すると顔が赤くなる人とならない人は何が違う?皮膚の血流を変える体力と暑さ慣れ

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水を飲まずにこいだ2時間、皮膚の血流は

運動中に飲むかどうかも、皮膚の血流に関わる。1992年の試験は、鍛えた自転車の選手7人(平均23歳)に、気温33℃、湿度50%の部屋で、最大酸素摂取量の62〜67%の強さで2時間こいでもらった[2]。順番を無作為に決めた3回の条件は、何も飲まない日、糖と電解質を含む飲み物で汗の80%を補う日、そして飲む代わりに血液の量を増やす液を点滴する日だった[2]。前腕の血流を、皮膚の血流の目安として測った[2]。

点滴の398mlは、飲み物を2,404ml飲んだ日と同じくらいに血液の量を保ち、運動の後半の1時間では何も飲まない日より多く保った[2]。それでも点滴の日は、食道と直腸の温度、前腕の血流、血液の浸透圧とナトリウムの上がり方が、何も飲まない日と似ていた[2]。論文の題名は、運動中に飲むことが、血液の量の増加とは別の道で皮膚の血流を増やすと掲げている[2]。

題名と合わせて読むと、血液の量をそろえただけでは、皮膚の血流は飲んだ日に追いつかなかったことになる。点滴は398ml、飲み物は2,404mlで、口から入れた量はおよそ6倍だった[2]。その差が生んだものは、血液の量だけでは測れないらしい。

暑い中で長く動く日の水分については、別の試験の数字もある。2009年の試験では、暑さに慣れた持久系の自転車の選手7人が、気温36℃、湿度29%の部屋で、最大酸素摂取量の63%の強さで120分こいだ[20]。何も飲まない条件では最後の直腸の温度が39.4℃に達し、汗の97%を水で補った条件では38.7℃にとどまった[20]。この試験はカフェインも調べており、運動の45分前にとったカフェインは、体の熱の産生、前腕の皮膚の血流、汗の量を変えなかった[20]。著者らは、カフェインは体温を上げる働きを持たず、熱の放散も損なわなかったと結論している[20]。ただ、カフェインと、糖と電解質を含む飲み物を組み合わせた条件では、飲み物だけの条件より直腸の温度が高い傾向があった(38.9℃と38.6℃)[20]。

コーヒーを飲んでから来た日は顔が赤い、と感じる人もいるかもしれない。少なくともこの試験の範囲では、カフェインが前腕の皮膚の血流を変えた結果は出ていない。どちらの試験も、対象は鍛えた自転車の選手7人ずつで、暑い部屋で2時間こぎ続ける条件である。休日の夕方に体を動かす若い女性の場面とは、距離がある。

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ニコチンは、運動中の皮膚の血流を細らせた

皮膚の血流を下げる方向の条件もある。2024年の試験は、ニコチンを使ったことのない鍛えた男性10人(平均37歳)に、皮膚に貼る形のニコチンと偽物を、それぞれ一晩使ってもらった[9]。どちらを使ったかを本人にも測る側にも知らせない形で、気温20℃と30℃の部屋で60分こぎ、その後にタイムトライアルを行った[9]。

ニコチンの日は、偽物の日に比べて、皮膚の血流が時間とともにだんだん低くなった[9]。体の中心の温度の上がり方のニコチンと偽物の差は、30℃では0.4℃、20℃では0.1℃で、暑い部屋のほうが大きかった[9]。皮膚の温度もニコチンの日に0.5℃高かった[9]。30℃のニコチンの日には、10人中2人(20%)が最後まで続けられなかった。1人は倫理上の上限とされた体の中心の温度40.0℃に達し、もう1人は吐き気と寒気を訴えて39.7℃でやめた[9]。

著者らは、ニコチンの使用は皮膚の血流を減らすことで暑さの負担を増やし、運動による熱の疲労の危険を高めると結論している[9]。暑い部屋で運動する前のニコチンが、顔の赤さをどう変えるかまでは測られていない。それでも、皮膚の血流が細れば熱の逃げ道も細る、という向きは、この試験の数字に表れている。

yogaのレッスン前の様子生徒の足もとにあるヨガマット 立川駅徒歩1分年中無休の溶岩ホットヨガスタジオ

運動が終わっても赤いまま、のとき

レッスンが終わって着替えても、まだ顔が熱い。駅までの階段を下りても赤い。この「終わってからの赤さ」にも、研究の手がかりがある。

2017年の総説によれば、運動で体が温まると、皮膚の血流と汗という熱を逃がす働きが強く動き出す[16]。年齢、性別、暑さへの慣れ、体力、慢性の病気といった要因の影響は、運動の後の回復の時間まで続き、体温の調節の働きがはっきり損なわれて、体の中心の温度が高いまま長引くことがあるという[16]。体温がどれほど上がっていたかにかかわらず、運動の後には熱を逃がす体の働きが時間とともに抑えられていく[16]。この回復の遅れは循環の乱れと結びついており、最もよく表れるのは運動の後の血圧の低下だと総説は書く[16]。

運動をやめた瞬間に、熱を逃がす仕組みが元に戻るわけではない。動いている間は皮膚に血を回していた体が、止まった後は別の事情で配分を変えていく。ただし総説が描く向きは、運動の後に熱を逃がす働きが抑えられて体の中心の熱が残るというもので[16]、顔の赤みが長く残る理由をそのまま示したものではない。顔の赤みが引く速さも、その間の体の事情に左右されると考えるのが自然だろう。そして、運動後の顔の赤みが引く時間を人ごとに比べた研究は、この記事で読んだ中にはない。

運動の後に顔を風で冷やすとどうなるかは、同じサイトの「運動後の顔が赤くなるとき冷風は効くか、顔の冷たさと全身の回復を分ける休み方」に譲る。運動していないときにも赤みが続く、ほてりやかゆみが気になるといったときは、運動の話として片付けず、皮膚科などの医師に相談したい。

よくある誤解

「顔が赤くなるのは、体力がない証拠」。皮膚の血流の研究は、むしろ逆の向きを示す。鍛えた体では、同じ体の中の温度のときの皮膚の血流が、鍛えていない状態より高かった[6]。女性18人の8週間の試験でも、運動を続けた後に皮膚の血管が広がり始める温度が下がった[14]。

「女性が赤くなりやすいのは、皮膚の血管が男性と違うから」。男女12人ずつの研究では、皮膚の血管が広がる反応に男女の差は見られず、差が出たのは汗のほうだった[1]。女性ホルモンが血管の広がりを促すようだとする総説はある[12]が、それは女性の中の揺れの話で、男女の決まった差を示したものではない。

「汗をたくさんかく人ほど、顔も赤くなる」。汗と皮膚の血流は、同じ物差しでは動かない。男女の比較では汗にだけ差が出た[1]。運動の強さを変えた研究でも、額の汗の出方の感度は強さとともに上がったが、皮膚の血管の広がりの感度は強さで変わらなかった[4]。

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今日からできること

  • 顔のどこが赤くなるかを見る。2分間の握る運動では額、頬、下唇の血流が6〜10%増え、ほかの部位は有意に変わらなかった[11]。場所を書き留めると、自分の顔の癖が見えてくる。
  • 暑い部屋で長く動く日は、汗で失う分を少しずつ補う。2時間の試験では汗の80%を補う量が使われ[2]、何も飲まない条件では直腸の温度が39.4℃まで上がった[20]。
  • 暑さへの慣れは、続けた期間で考える。女性18人の試験では、1回30分、週3回の運動を8週間続けて、皮膚の血管が広がり始める体の温度が下がった[14]。
  • 暑い部屋で運動する日の前にニコチンを使わない。鍛えた男性10人の試験では、30℃の部屋でニコチンを使った日に2人が最後まで続けられなかった[9]。
  • 顔の赤みをコーヒーのせいだと決めつけない。暑い中の120分の試験で、運動の45分前のカフェインは前腕の皮膚の血流を変えなかった[20]。
  • 運動していないときにも顔の赤みが続く、ほかの症状があるときは、皮膚科などの医師に相談する。

暑い部屋と常温の部屋を選べる、オンザショア立川店

顔の赤さは、体が熱を外へ渡している途中の姿で、その出方は人によって違う。研究が示すのはそこまでで、ホットヨガで顔の赤みが減るとも増えるとも示してはいない。ここで書けるのは、暑い部屋と常温の部屋を、その日の体で選べる場所の事実である。

オンザショア立川店には、溶岩プレートを敷いたスタジオでのホットヨガのほか、常温のヨガ、ピラティス、女性専用のキックボクササイズ、ボクササイズ、HIIT、パーソナルトレーニングがある。ヨガだけで25種類以上のレッスンがある。妊娠中の方は溶岩ホットヨガには参加できず、常温のマタニティヨガがある。医師から運動を止められている方は利用できない。

初めての人の体験レッスン(ヨガ)は税込1,980円で、60分のレッスンにバスタオル2枚、フェイスタオル1枚、ヨガマットのレンタルが付く。場所は東京都立川市曙町2-14-10 エトロワビル3F、JR立川駅北口から徒歩1分。予約は体験の予約から、料金は料金のページ、店の全体はトップページで見られる。

参考文献

[1] Sex differences in postsynaptic sweating and cutaneous vasodilation — Gagnon D, Crandall CG, Kenny GP., 2013, Journal of applied physiology (Bethesda, Md. : 1985). DOI: 10.1152/japplphysiol.00877.2012

[2] Fluid ingestion during exercise increases skin blood flow independent of increases in blood volume — Montain SJ, Coyle EF., 1992, Journal of applied physiology (Bethesda, Md. : 1985). DOI: 10.1152/jappl.1992.73.3.903

[3] Control of skin blood flow during exercise — Kenney WL, Johnson JM., 1992, Medicine and science in sports and exercise. DOI: 10.1249/00005768-199203000-00005

[4] Regional differences in the effect of exercise intensity on thermoregulatory sweating and cutaneous vasodilation — Kondo N, Takano S, Aoki K, Shibasaki M, Tominaga H, Inoue Y., 1998, Acta physiologica Scandinavica. DOI: 10.1046/j.1365-201x.1998.00407.x

[6] Physical training and the control of skin blood flow — Johnson JM., 1998, Medicine and science in sports and exercise. DOI: 10.1097/00005768-199803000-00007

[9] Nicotine exacerbates exertional heat strain in trained men: a randomized, placebo-controlled, double-blind study — Moyen NE, Barnes MJ, Perry BG, Fujii N, Amano T, Kondo N, Mündel T., 2024, Journal of applied physiology (Bethesda, Md. : 1985). DOI: 10.1152/japplphysiol.00403.2024

[11] Regional differences in facial skin blood flow responses to the cold pressor and static handgrip tests — Kashima H, Ikemura T, Hayashi N., 2013, European journal of applied physiology. DOI: 10.1007/s00421-012-2522-6

[12] Integrative cardiovascular control in women: Regulation of blood pressure, body temperature, and cerebrovascular responsiveness — Barnes JN, Charkoudian N., 2021, FASEB journal : official publication of the Federation of American Societies for Experimental Biology. DOI: 10.1096/fj.202001387r

[14] Repeated Warm Water Immersion Induces Similar Cerebrovascular Adaptations to 8 Weeks of Moderate-Intensity Exercise Training in Females — Bailey TG, Cable NT, Miller GD, Sprung VS, Low DA, Jones H., 2016, International journal of sports medicine. DOI: 10.1055/s-0042-106899

[16] Restoration of thermoregulation after exercise — Kenny GP, McGinn R., 2017, Journal of applied physiology (Bethesda, Md. : 1985). DOI: 10.1152/japplphysiol.00517.2016

[17] Effectiveness of exercise-heat acclimation for preventing heat illness in the workplace — Yamazaki F., 2013, Journal of UOEH. DOI: 10.7888/juoeh.35.183

[20] Caffeine during exercise in the heat: thermoregulation and fluid-electrolyte balance — Del Coso J, Estevez E, Mora-Rodriguez R., 2009, Medicine and science in sports and exercise. DOI: 10.1249/mss.0b013e318184f45e

この記事の情報は2026年11月時点のものです。個別の健康状態については医師にご相談ください。

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