
レムの山の時刻は、その人の睡眠の中間を指すことがある
睡眠の質、概日の位相、レムを、終夜のレムの時間経過に絞って見た研究がある。家庭では装着型の脳波ヘッドバンド、もう一方ではブダペストとミュンヘンの終夜検査の記録を使った。レムの起きやすさの山の時刻は、一週間の活動量計で見た睡眠の中間、主観的なクロノタイプと確実に相関し、深部体温とも関連する傾向があった。山の時刻は、子どもと中年では、10代と若年成人より早い側に出た。複数の年齢層を含む観察研究であり、18〜39歳の女性だけの睡眠時刻へそのまま当てはめることはできない[18]。
ヘッドバンドで記録した睡眠が、週の平均の総睡眠より短いことだけが、主観的な睡眠の質に映っていた。レムの割合は、ノンレム中の覚醒の密度と負の相関だった。著者らは、一晩のレムの動態を、概日位相やクロノタイプの候補指標だと結論し、個人のあいだで見た睡眠の質の指標は決め手に欠け、時間を追った調査が要る、とも書いている[18]。夢の怖さを、山の時刻から採点する設計ではない。山が指すのは、その人の睡眠がどの時計の位置に寄っているか、という側である。
若い健康な成人59人を、日常生活のままリストバンド型の睡眠計で見た研究は、朝のアラームを、睡眠の時刻を大きく動かしうる外的要因として挙げている。使った段階判定はフィットビットのもので、ここでは測定の手段として読む。18〜39歳の女性に絞った結果として、そのまま当てはめることはできない。全体の睡眠の位相は、概日の側では、早い深い眠りとレムの位相と最も強く結びついた。深い眠りおよびレムが全体の睡眠と強く位相をそろえているほど、レムはまとまって出現した。クロノタイプに応じた睡眠の不足は、深い眠りと全体の睡眠の位相関係の強さと負の相関だった[19]。
著者らは、睡眠段階の時刻と概日成分の関わりをレム睡眠の質と結び、とくに深い眠りとの関わりは外的要因に傷つきやすい、と結論している[19]。この質を、夢が鮮やかだったこと、怖かったこと、と読み替えない。結果の文が先に示しているのは、レムがまとまって出ることである。アラームで切られた朝の二度寝は、外から時刻を動かす側の話として置ける。59人は若い健康な成人で、病室の集団ではない。段階の時刻とまとまりを見た研究として読む[19]。
疑問の続きは、体で確かめるのがいちばん早い。
レムのあいだ皮質は動き、骨格筋は緩む
レムは脳幹、前脳、視床下部の伝達物質が組み合わさって生じ、維持される。中核として挙がるのは青斑下核、あるいはその背外側にある核で、グルタミン酸を出す細胞がレムと、その目印である筋の麻痺と皮質の活性化を調節する、という仮説である。麻痺は、この細胞が腹内側の延髄の神経を動かし、骨格筋の運動神経へGABAとグリシンを放出することで始まる。時刻の側は、腹外側中脳水道周囲の灰白質と、背側のパラ巨大細胞網様核のGABA作動性神経、視床下部のメラニン凝集ホルモンの神経、脳幹のコリン作動性の細胞が担う、と総説は整理する[9]。
これらの連絡が壊れることが、ナルコレプシーや情動脱力、レム睡眠行動障害の背景だ、という仮説もある[9]。家庭の二度寝で体が重いのに頭だけ話を見ている、という感覚に、この回路を一対一で貼らない。総説が仮説として書くのは、皮質が活性化し、同時に筋肉が緩む、というレムの定義的な特徴である。経路が壊れたときの行動障害や、覚醒中に同じ経路が誤って働く情動脱力は、病気の仮説として別枠に置く。朝の残像が怖いことと、筋肉が緩むことは、同じ朝に並んでも、同じ測定ではない[9]。
別の総説は、眠りのリズムを一つの時計にまとめない。光と闇、社会の周期、行動からほぼ独立した視床下部の概日振動体、睡眠と覚醒の行動に主に駆動される恒常性の振動体が重なる。レム、ノンレム、レムの密度、紡錘波、徐波、覚醒と睡眠の脳波、注意と記憶は、内側の二つの振動体の両方から影響を受ける。ただし寄与の比は指標ごとに大きく違う。睡眠も成績も、どちらか一方だけでは予測できず、位相の関係と振幅が要る[11]。
恒常性の側は、中枢のペースメーカーかその出力へフィードバックする。見えている概日の振幅は、どれだけ眠っていたか、起きていたかで変わる。24時間の周期に同調しているとき、概日と恒常性が眠気について逆向きに働くことで、睡眠と覚醒はまとまる。個人の睡眠時刻、長さ、朝型か夜型かは、概日か恒常性か、その両方の変化と関連する。時計遺伝子の多型が、この個人差の一部に関わり始めている、とも書く[11]。
二度寝は、この逆向きの働きが朝に顔を出す場面として読める。時計は覚醒へ寄せ、眠りの負債はまだ残っている、という並びである。どちらが勝つかは、位相と、それまで眠っていた長さによる、と総説は枠を出す。名前を特定した遺伝子で朝の夢を説明してはいない[11]。怖い話の勝敗は、この枠の外に残る。

朝型の遺伝子と、早朝の頭の落ち込みは別の話である
PERIOD3の反復配列で、5回繰り返しを両親から受け継ぐ人は人口のおよそ10%とされる。この5/5は朝型の好みを示しやすく、4回の4/4は夜型の好みと関連する。睡眠の時刻と、メラトニンおよび白血球におけるPER3のRNAの概日リズムとの結びつきは、5/5のほうが4/4より強い。レム中のアルファ波、覚醒中のシータとアルファ、ノンレムの徐波活動は、5/5で高い[12]。
同じ総説は、完全な断眠のあと、5/5で認知の低下が大きく、実行課題に対する脳の反応の低下も大きい、とまとめる。画像は機能的磁気共鳴で見ている。落ち込みが最もはっきりするのは、概日の夜の遅い時間から早朝、メラトニンの山のおよそ0〜4時間後である。著者らの解釈は、5/5では眠りの恒常性の圧力が高く、それがペースメーカーへのフィードバックを通じて、成績の日内変動の振幅を変える、というモデルである[12]。
朝型だから早朝の頭は丈夫、という読みは、この結果と向きが違う。朝型に寄りやすい遺伝子型で、断眠のあとの早朝に成績がより落ちた。一度アラームを止めた朝を、実験室の完全な断眠と同じ条件だと扱うこともできない。受け取るのは、早朝という時計の位置と、それまで起きていた長さが、頭の成績では別々に効きうる、という層である[12]。名刺の「朝型」と、メラトニンの山のあとの数時間は、別の紙である。寝起きの重さそのものは、先に譲った記事の問いとして残す。
怖い夢と朝の起きにくさが並んだのは、限られた臨床像だった
小児の双極性障害では、睡眠と覚醒の質の乱れが目立つ。そのうちFear of Harmと呼ばれる表現型は、分離不安と攻撃的な強迫観念に関連し、入眠困難、睡眠随伴症(悪夢、夜驚、夜尿)、レムに関連する問題、朝の睡眠慣性と並ぶ。中性の室温で熱く感じ、汗が多く、極端な寒さでは不快が無く、夕方に熱く朝に冷える、という体温の不快も書かれている。小児の特定の疾患を扱う研究であり、18〜39歳の女性の二度寝へそのまま当てはめる対象ではない。著者らは、これらの睡眠と体温の症状を、とくに入眠に近い夕方に熱を逃がしにくいことの表れだ、と仮説した[1]。
測ったのは、活動量計による睡眠と覚醒、温熱のパッチと無線機器による夜の皮膚温で、この表現型の子どもと健康な子どもを比べた。結果は、体温調節の不調が入眠の困難と関連することを示唆する、というところにある。体温調節と感情の調節に共通する神経回路の変化が、この表現型の感情と行動の症状の背景にある、という仮説とも整合する、と著者らは書く[1]。
悪夢は、この表現型の記載の中に並んでいる。比べた結果として書かれているのは、皮膚温と活動量、そして入眠の困難との関連である。対象は小児の双極性障害の特定の表現型であり、アラームを止める成人の朝へ広げない。子どもの悪夢と夜驚と朝の起きにくさと気分の症状が重なって心配なら、この論文を家庭の診断に使わず、医師に相談する側の話である[1]。
成人で朝の睡眠慣性が病気の像に入る例として、特発性過眠症がある。若い人に起こる中枢性の過眠で、原因は不明とされる。日中の過度の眠気、夜と昼寝が長くてすっきりしないこと、頻繁な朝の睡眠慣性が特徴で、睡眠発作はまれである。情動脱力も、ナルコレプシーで見られる入眠時のレム期も、この像からは外して対比されている。診断には、睡眠時無呼吸、睡眠不足症候群、精神疾患に伴う過眠、ナルコレプシーなど、よくある原因を除くことが要る。この総説が扱うのは過眠症の患者であり、18〜39歳の女性の一般的な二度寝へそのまま当てはめる説明ではない。客観的な条件としては、反復睡眠潜時検査の平均潜時が8分以下であること、または18〜24時間の床上安静で睡眠時間が11時間を超えることが挙がる[7]。
一度の二度寝と、この診断の目安を混ぜない。11時間を超える眠りと、頻繁な朝の慣性は、ボタンを一回押した朝の話ではない。薬の選択はこの記事の外に置き、長く続く状態は医師の判断に渡す[7]。

よくある誤解
朝はレムが増えるから、二度寝では怖い夢を見る。この一文を、ここまで読んだ研究の結論だとは扱わない。レムは概日時計に沿って、眠りの終わりを区切る窓になる、と総説は書く[6]。臨床の645人では、自分の中間時刻と消灯がずれるほど、レムの割合は低い側にあった[16]。レムが目覚めの壁を試し、越えられなければノンレムへ戻す、というのは仮説である[2]。増えたレムが恐怖を足した、という文は、これらの結論を超える。
二度寝は太る、二度寝はだるい、だから夢も同じ原因で壊れる。体重の記事と、寝起きの重さの記事は、それぞれ別の結果を読んでいる。夢が感情を整理するかは、さらに別の既存記事の問いである。結果の名前が違う話を、一つの朝の不調に束ねない。
朝型の人は早朝に強いので、二度寝の夢も気にしなくてよい。PERIOD3の5/5は朝型に寄りやすく、人口のおよそ10%とされる。しかし完全な断眠のあと、実行課題の落ち込みが大きいのもこの型で、時刻はメラトニンの山から約0〜4時間、つまり概日の夜の遅い時間から早朝だった[12]。朝型の好みと、早朝の成績の丈夫さは、同じ褒め言葉ではない。しかもこれは夢の採点ではない。
レム中は体が動かないのだから、怖い夢を見ても体は安全だ。回路の総説が仮説として書くのは、レムで皮質が活性化し、骨格筋が緩むことである。その経路が壊れるとレム睡眠行動障害になり、覚醒中の誤った作動は情動脱力の背景になりうる、とも仮説する[9]。家庭の夢が安全かどうかの保証文ではない。体が動いてしまう、日中に力が抜ける、といったことが続くなら、夢の解釈より先に医師へ渡す。
今日からできること
- アラームを止めた時刻、もう一度眠ったおおまかな長さ、最終的に起きた時刻を、三行で残す。645人の検査は消灯21:30と点灯6:00を固定し、個人の中間時刻との差を見ていた。メモは原因を確定する道具ではなく、ずれをあとから見る材料である[16]。
- 夕方から夜の初めに強い光を浴びたかどうかを、夢の話とは別に書く。人工光はその時間帯に概日リズムを遅らせ、とくにレムへ影響しうる、と総説は書く。光の記録を、怖い夢の犯人確定には使わない[6]。
- 朝型だという自覚と、早朝の頭の働きを同じ点にしない。PERIOD3の5/5はおよそ10%で朝型に寄りやすいが、完全な断眠のあと落ち込みが大きいのはメラトニンの山から約0〜4時間だった。一度の二度寝を、その断眠と同じ条件だとは扱わない[12]。
- 毎日長く眠っても朝が重く、日中の眠気が続くなら、一度の二度寝の話と分ける。特発性過眠症では朝の睡眠慣性が頻繁で、診断の目安に平均潜時8分以下、または18〜24時間の床上で睡眠11時間超が挙がる。当てはまるかの判断は医師に渡す[7]。
- 子どもの悪夢、夜驚、朝の起きにくさが気分の症状と重なるとき、Fear of Harmの論文で家庭の診断をしない。あの研究が測ったのは活動量と夜の皮膚温で、結果は放熱と入眠の困難の示唆である。心配が続くなら医師に相談する[1]。
三行のメモは、研究で検証された治療ではない。怖い夢の回数を減らす訓練として書かれたものでもない。時刻を分けて残すことで、朝の残像を一つの原因物語に固めにくくする、という実用の範囲に留める。
布団に戻った長さと、夢の怖さの点数を、同じ行に足し算しない。645人の表が並べたのは、中間時刻と消灯の差、入眠、効率、浅いノンレム、レムの割合である[16]。自分のメモも、その列に近づける。怖い、と感じたことは、別の行に言葉で残してよい。それをレムの割合の増減へ、その場で換算しない。
オンザショア立川店では、朝の回を二度寝の後ろに足さない
朝の予定を立てるなら、店の開閉とレッスンの開始を分けて見る。オンザショア立川店の営業時間は全曜日8:00〜23:30だが、8時開始の回は土曜と日曜だけだ。平日の最初の回は月曜から木曜が10時、金曜は13時で、夜の遅い開始は水曜と金曜の21時である。二度寝の後ろへ急いで足すより、通う時刻を先に決める場所として考える。睡眠の研究は、当店のレッスンによる夢の変化を検証したものではない。
溶岩プレートのホットヨガに加え、常温のヨガやピラティスなどがある。妊娠中の方は溶岩ホットヨガに参加できず、常温のマタニティヨガがある。医師から運動を止められている方は利用できない。12月29日から1月3日は通常のレッスンを休み、会員向けの特別の有料講座になる。
体験ヨガは税込1,980円で60分。バスタオル2枚、フェイスタオル1枚、ヨガマットのレンタルを含む。料金と店の案内で予定を確認し、体験の予約へ進める。所在地は東京都立川市曙町2-14-10 エトロワビル3F、JR立川駅北口から徒歩1分だ。
参考文献
[1] Alterations in skin temperature and sleep in the fear of harm phenotype of pediatric bipolar disorder — Murphy PJ, Frei MG, Papolos D., 2014, Journal of clinical medicine. DOI: 10.3390/jcm3030959
[2] How does the brain “know” when it has had enough sleep? A hypothesis — Balkin TJ, Braun AR., 2026, Sleep medicine reviews. DOI: 10.1016/j.smrv.2026.102230
[6] REM Sleep: An Unknown Indicator of Sleep Quality — Barbato G., 2021, International journal of environmental research and public health. DOI: 10.3390/ijerph182412976
[7] Idiopathic hypersomnia and Kleine-Levin syndrome — Arnulf I, Dodet P, Leu-Semenescu S, Maranci JB., 2023, Revue neurologique. DOI: 10.1016/j.neurol.2023.08.010
[9] REM Sleep at its Core – Circuits, Neurotransmitters, and Pathophysiology — Fraigne JJ, Torontali ZA, Snow MB, Peever JH., 2015, Frontiers in neurology. DOI: 10.3389/fneur.2015.00123
[11] Timing and consolidation of human sleep, wakefulness, and performance by a symphony of oscillators — Dijk DJ, von Schantz M., 2005, Journal of biological rhythms. DOI: 10.1177/0748730405278292
[12] PERIOD3, circadian phenotypes, and sleep homeostasis — Dijk DJ, Archer SN., 2010, Sleep medicine reviews. DOI: 10.1016/j.smrv.2009.07.002
[16] Sleep-timing mismatch (MSFsc-lights-off interval) and its association with polysomnographic sleep parameters in a clinical population under a fixed laboratory schedule — Wongprakarnsanti K, Siritienthong J, Awirutworakul T, Sukying C, Wisajun P., 2026, Sleep medicine. DOI: 10.1016/j.sleep.2026.109112
[18] Interrelationships between sleep quality, circadian phase and rapid eye movement sleep: Deriving chronotype from sleep architecture — G Horváth C, Schneider B, Rozner B, Koczur M, Bódizs R., 2025, Behavior research methods. DOI: 10.3758/s13428-025-02671-w
[19] Timing of Deep and REM Sleep Based on Fitbit Sleep Staging in Young Healthy Adults under Real-Life Conditions — von Gall C, Holub L, Ali AAH, Eickhoff S., 2024, Brain sciences. DOI: 10.3390/brainsci14030260
この記事の情報は2026年11月時点のものです。個別の健康状態については医師にご相談ください。
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