
性別、気質、問題解決はどこまで前足と結び付くか
性別から利き足を予想したくなる人もいるだろう。猫の品種と前足の好みを調べた研究では、食べ物を取る課題で、雄は左、雌は右への偏りを示した。方向と性別には強い関連が報告された一方、方向と品種には関連がなかった。[5] ここでも「関連があった」と「性別を見れば個体の前足を当てられる」を同じ文章にしないことが大切だ。
この研究は、メインクーン、ラグドール、ベンガル、ペルシャを比較している。前足使用の偏りの強さは品種に関連し、ペルシャでは偏りが弱かった。メインクーン、ラグドール、ベンガルは、偏りのない猫より好みのある猫が多かったが、同じ側への一貫した好みを示したのはベンガルの左だった。[5] 好みの「有無」と「方向」の違いが、品種の比較にも現れる。
たとえば、ある品種に前足の好みがある猫が多くても、その集団が右寄りになるかどうかは別の問いだ。右と左のそれぞれに分かれていても、個体に偏りがあれば好みのある猫として数えられる。この研究の記述を読むときも、偏りの強い品種という話と、特定の方向を選ぶ品種という話を区別したい。[5] 品種名だけを見出しに残すと、こうした違いが落ちてしまう。
性別との関係は、性ホルモンが関わるのではないかという問いにもつながっている。そこで避妊去勢の状態を比較したのが、家庭で食べ物と玩具の課題を行った研究である。猫では、方向を問わない好みの強さに、避妊去勢の状態と成長段階との組み合わせによる関連が見つかった。[4] 手術の有無だけを取り出して、右利きになる、左利きになる、と読める結果ではない。
その研究の著者らは、事後の検出力の分析から、統計的に差を捉える力が不足しており、より大きな標本での研究が必要だとしている。[4] 性別の違いを報告した研究があることと、その理由を手術やホルモンで説明し切れたことは別である。[4][5] 前足の好みを理由に、避妊去勢について判断する話へ進めるべきではない。
気質との関連を調べた研究もある。左寄り30匹、右寄り30匹、偏りのない30匹を、食べ物を取る課題による評価後に集め、猫の気質の評価と飼い主による尺度を用いた比較である。[17] ここで各群の頭数が同じなのは、研究のためにそうした群を集めたからだ。世の中の猫が同じ割合で分かれるとする調査ではない。
結果では、偏りがない猫は左右どちらかを好む猫に比べ、肯定的な気質の評点が低く、飼い主からも親しみやすさなどを低く、攻撃性を高く評価されていた。偏りの強い猫ほど、自信、愛情深さ、活動性、友好性を高く見られる関連も報告された。[17] これは印象的だが、観察上の関連である。片側の前足を訓練する効果は、この比較の対象外である。
右と左の違いに目を向けると、同じ研究で有意に異なった飼い主評価の項目は遊び好きの傾向だった。著者らは、感情の表れとの関係では、偏りの方向より、偏りがあるかどうかのほうが大きな意味を持つと結論している。[17] 右利きは甘えん坊、左利きは気難しい、といった札を作るより、研究が強調した軸を残すほうが正確だ。
飼い主による評価は、普段一緒に暮らしている人の視点を含む。ただし、その評点を知ったうえで前足を見ると、観察する側も物語を作りたくなる。「今日は左だから機嫌が悪い」といった日ごとの気分占いへ、この研究を使うことはできない。比較されたのは群と気質の評点との関連であって、その瞬間の感情を読み取る装置ではない。[17]
問題解決については、猫41匹のふた開け課題で、片側への好みが明瞭な猫は、偏りがない猫より多くのふたを開けることに成功した。初めから前足で装置へ働きかけた猫も、最初に頭を使った猫より多く開けた。[2] この結果は、装置にどう取り組むかという行動と、課題の成績を結び付けている。
研究者らは、こうした結果が、側性化は認知能力を高めうるという考えを支持すると述べている。側性化とは、働きや行動に左右の偏りが現れることだ。[2] この著者の解釈も残しつつ、家庭の猫への評価は慎重にしたい。ふたを多く開けたという具体的な成績を、そのまま猫のあらゆる賢さの順位に置き換える必要はない。
最初に使う前足が、その後の全体的な前足使用を予測する可能性も、この実験では示された。[2] だから初動に注目する価値はある。しかし、予測に役立つことと、偶然見た動作だけで家庭の判定を終えることは同じではない。最初の選択と、その後の使用の両方を測って検討した研究だからこそ、そうした関係を述べられるのである。[2]
疑問の続きは、体で確かめるのがいちばん早い。
よくある誤解
「猫もみんな右か左に分かれる」は、実験結果と合わない。姿勢を比べた28匹の研究には約30%の偏りが明瞭でない猫がいた。[3] 右か左を答えない記録も、調べた結果として残る。観察を続ければ必ず片側に決まると考えず、今の課題では偏りがはっきりしないという答えを置いてよい。
「雄なら左、雌なら右で決まり」も言い過ぎである。品種を比べた研究に性別との関連はあるが、それは個体の確定判定ではない。[5] また、避妊去勢を含めて調べた研究は、好みの強さと成長段階との組み合わせを扱い、検出力の不足も指摘している。[4] 性別の関連を見つけた報告と、その仕組みを解明したという主張をつながないようにしたい。
「偏りがない猫は賢くない、性格が悪い」という受け取り方も適切でない。ふた開けの成功数や気質評点との関連は報告されているが、それぞれ特定の課題と尺度での比較である。[2][17] こうした関連だけで、目の前の猫の知能や性格を判定することはできない。ごはんを取り損ねた前足へ、知能や性格まで背負わせなくてよい。
研究の楽しさは、当てはまる札が増えることだけではない。右と左、個体と集団、選ぶ頻度と課題成績を分けると、同じ前足の映像から考えられる問いが増える。猫の利き足についても、姿勢を難しくしたのに好みは変わらなかったという結果や、方向より偏りの強さが重要だったという解釈に、その面白さがある。[3][17]

今日からできること
- ごはんを取る動作と、玩具へ伸ばす動作の記録を分ける。家庭で猫137匹を調べた研究も、この課題を区別している。単に「右だった」と書かず、何へ伸ばしたかを残す。[4]
- 右左の方向だけでなく、偏りがはっきりしているかも眺める。28匹の実験では約30%が明瞭な偏りのない群だった。どちらとも決められない観察を、失敗扱いにしない。[3]
- 最初の前足と、その後の使い方を別にメモする。41匹の実験では初回の使用に予測の可能性があったが、全体の使用も調べている。印象的な初動だけを保存して結論にしない。[2]
- 性別や品種の情報を、観察した動作の代わりにしない。品種比較の研究は好みの方向と強さで異なる関係を報告している。先に予想を書いたなら、実際の様子と区別して残す。[5]
- 普段使う安定した容器で、ごはんへ伸ばす前足を観察し、容器の深さや置く向きもメモする。別の容器や向きで自然に食べる機会があれば、条件ごとに記録を分ける。これは食べ物を取る課題の研究を手がかりにした家庭での観察案で、研究で検証された判定手順ではない。[3][4] 猫が手を出さなければ、容器を傾けて難しくせず、観察できなかったと残す。
観察の場面を増やすために、猫へ不安定な姿勢を取らせる必要はない。姿勢比較の実験を読んだことと、その装置を家で再現することは別だ。普段の暮らしで見かけた動作に、対象と姿勢を書き添えるだけでも、あとから記録を読み返す際の手がかりになる。研究の判定と同じ精度を目指すより、自分が見た範囲を明確にするためのメモとして扱いたい。
中央線で帰宅し、鞄を置いた横で、猫が玩具を引き寄せる。今度はどちらだろうと眺めても、答えを急ぐ必要はない。「玩具には右、ごはんではまだ分からない」という途中の記録にも意味がある。課題を比べる研究も、方向と強さを分けている。[2][4] 家庭の小さな観察にも、同じ分け方を借りられる。
オンザショア立川店で、自分の時間の置き場を考える
猫の観察を終えて、自分が体を動かす時間の置き場を考えるなら、まず通う時間と場所を確かめたい。オンザショア立川店は、JR立川駅北口から徒歩1分、東京都立川市曙町2-14-10 エトロワビル3Fにある溶岩ホットヨガスタジオである。営業時間は8:00〜23:30で年中無休だが、これは店の開閉時刻であり、レッスンの開始時刻とは異なる。
予定を組む際には、店のトップでレッスンの時間を確認したい。年末年始の12/29〜1/3は通常のレッスンを休み、会員向けの特別の有料講座になる。場所と予定を照らし合わせて、続ける仕組みを考えるための情報である。
溶岩プレートを敷いたスタジオでのホットヨガのほか、常温のヨガやピラティスもある。妊娠中は溶岩ホットヨガに参加できず、常温のマタニティヨガがある。医師から運動を止められている方は利用できない。参加条件と料金を確かめてから、体験の予約を検討したい。ヨガの体験は税込1,980円で、60分のレッスンにバスタオル2枚、フェイスタオル1枚、ヨガマットのレンタルを含む。

参考文献
[2] The relationship between problem-solving ability and laterality in cats — Isparta S, Salgirli Demirbas Y, Bars Z, Cinar Kul B, Güntürkün O, Ocklenburg S, 2020, Behavioural brain research. DOI: 10.1016/j.bbr.2020.112691
[3] Paw preference is not affected by postural demand in a nonprimate mammal (Felis silvestris catus) — Konerding WS, Hedrich HJ, Bleich E, Zimmermann E, 2012, Journal of comparative psychology (Washington, D.C. : 1983). DOI: 10.1037/a0024638
[4] Investigating the influence of neuter status on paw preference in dogs and cats — Duncan A, Simon T, Frasnelli E, 2022, Laterality. DOI: 10.1080/1357650x.2022.2086563
[5] Laterality as a Tool for Assessing Breed Differences in Emotional Reactivity in the Domestic Cat, Felis silvestris catus — Wells DL, McDowell LJ, 2019, Animals : an open access journal from MDPI. DOI: 10.3390/ani9090647
[17] Lateral bias and temperament in the domestic cat (Felis silvestris) — McDowell LJ, Wells DL, Hepper PG, Dempster M, 2016, Journal of comparative psychology (Washington, D.C. : 1983). DOI: 10.1037/com0000030
この記事の情報は2026年11月時点のものです。個別の健康状態については医師にご相談ください。
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