おしゃぶり昆布の白い粉を塩と決める前に、表面の成分とうま味の成分を分ける。生きた葉の滲出物ではマンニトールが試され、条件つきの乾燥では葉にマンニトールの豊かさが残る。昆布のうま味として同定されたのはグルタミン酸で、天日乾燥の葉から溶ける糖はグルコースよりマンニトールが多かった。
小皿に出したおしゃぶり昆布の端が白く、つまむと粉が親指につく。この白さは全部、塩なのか。昆布にはマンニトールがあり、うま味にはグルタミン酸が関わる。ただし、葉や抽出液の研究から、手元の商品の粉の配合までは決められない。[1][2][4]
払う前に、論文が名前を置いている成分は二つに分かれる。生きたコンブ Laminaria digitata の滲出物では、マンニトールが表面で働く成分として単独で試され、一つのバイオフィルム株で増加がはっきり出た。[1] 乾燥の実験では、40℃で日射が 400 W/m2 を超えるとき、太陽を補助にしたヒートポンプ乾燥は 3 時間で終わり、乾いた葉は緑色と強い風味を保ち、マンニトールに富んでいた。[2] うま味の側は、1907 年に池田菊苗が東京帝国大学で昆布のうま味成分の同定を始め、1 年以内に主成分を分離・精製・同定して生産の特許を得た、という記録である。1909 年に鈴木三郎助と生産を始めたものは、グルタミン酸ナトリウムだった。[4] グルタミン酸またはその塩は、食用の昆布にも含まれる、と味の受容体の総説は書く。[12]
三つの試料は、同じ袋の粉ではない。滲出物は若い生の葉、マンニトールの豊かさは乾燥機を出た葉全体、グルタミン酸は昆布のうま味として同定された成分と、その後の工業生産の話である。学名も揃っていない。表面の滲出を見たのは Laminaria digitata で、乾燥・発酵・天日乾燥の論文が書くのは Laminaria japonica や Saccharina japonica である。[1][2][5][19] 戻し汁へ移るヨウ素は、既存記事「間食の昆布は戻し汁まで飲むべき?水に移るヨウ素と摂りすぎを研究で読み解く」に譲る。わかめや昆布の食卓と、抽出成分を使った減量の試験は「海藻とダイエットの科学 わかめ・昆布の食卓と抽出成分の減量試験を分けて考える」の側に置く。こちらは、白い粉に見えかけるものと、マンニトールおよびグルタミン酸がどの試料で測られたかだけを見る。

生きた葉の表面で試されたのは、マンニトールだった
野生の褐藻は、細菌が住みつく広い表面を持っている。葉の表面が汚れると、光合成が落ち、病気も増えて、成長が遅れる。コンブはその汚れを抑えるいっぽうで、エネルギーに富む有機物の滲出物を出し、大きな付着物にはならない細菌の集まりを表面に許す、と Salaün らは置く。[1]
実験は、Laminaria digitata から分離した細菌と、由来の分かっている海の細菌を使った。標準的な栄養の流れの中、フローセル(流れをかけた観察装置)でガラスに付くかを見ている。使った細菌のうち一つを除いてすべてがガラスに付き、そのあとバイオフィルムとして育ち、構造は株ごとに違った。[1] 袋のフィルムに付いた白い粉の写真ではない。ガラスの上の細菌の形である。
次に比べたのは、乱されていない若い葉の抽出物と、酸化ストレスをかけた若い葉の抽出物である。酸化ストレスは防御の分子を出させる条件だった。参照株では付着が増えたり減ったりした。L. digitata から分離した株には、その効果が見られなかった。バイオフィルムへの影響は、付着への影響より小さかった。著者らは、このコンブが細菌の定着を調整できる、と示唆している。[1]
マンニトールは、その抽出物の試験とは別枠で、単独に加えられた。滲出物に普通に含まれる、表面で働く成分としてである。結果は、一つのバイオフィルム株で、はっきりした増加だった。[1] 表面の成分として個別に試されたのがマンニトールであり、少なくとも一つの株では増える側に働いた。
細菌とこのコンブが関係を続けてきた時間を、著者らは推定で 10 億年と置く。[1] 小皿の前で粉を払う秒数とは、時計が違う。10 億年は、粉の一粒の賞味期限ではない。表面で細菌と葉が付き合い続けてきた、というスケールの話である。
疑問の続きは、体で確かめるのがいちばん早い。
3時間で乾いた葉は、マンニトールの豊かさを残した
昆布の乾燥は、時間が長い、エネルギーを食う、効率が低い、乾いた品の質が悪い、という列の問題として設計されている。Kang らは、温室に置いた二重蒸発器の、太陽補助ヒートポンプ乾燥(S-HP)を作り、ヒートポンプだけ(HP)と比べた。日射は 100〜700 W/m2、温度は 30℃、40℃、50℃である。[2]
日射が強いほど、あるいは温度が高いほど、乾燥時間は短くなった。同じ温度なら、S-HP の成績係数(COP、入れたエネルギーに対して取り出せる熱の比)は 3.590〜6.810、水分除去率(SMER)は 1.660〜3.725 kg/kWh で、HP のおよそ 2 倍だった。葉の内部の水分の動きやすさを示す実効拡散係数は、S-HP が 5.431×10−11〜11.316×10−11 m2/s、HP が 1.037×10−11〜1.432×10−11 m2/s で、日射がこれを大きく押し上げた。水分比の変化はページモデルでほぼ表せ、ずれは 5% 未満だった。[2]
質の文が付くのは、全条件の平均ではない。40℃で日射が 400 W/m2 を超えたとき、S-HP の乾燥時間は 3 時間だけで、乾いた昆布は緑色と強い風味を保ち、マンニトールに富んでいた。そのときの COP は 6.810、SMER は 3.725 kg/kWh、消費エネルギーは HP より 45.2% 低かった。著者らは、大型の海藻を乾かす方法として S-HP は効率がよく、他の水産物の乾燥の代わりにもなる、と結ぶ。[2]
ここでマンニトールに富む、と言われているのは、乾いた葉全体の質である。表面をこすって集めた粉の一粒を、秤に載せた結果ではない。45.2% は乾燥機の電気の側の差で、食べた人の体重の差でも、袋の塩分の差でもない。3 時間という短さは、40℃かつ日射 400 W/m2 超の S-HP に付いている。温度を上げると乾燥時間が短くなる、という動きと、40℃のその条件で色と風味とマンニトールの豊かさが保たれた、という一点を、同じ直線に乗せない。[2]
ダイエットのおやつとして乾物を選ぶ夜に、この成績係数は過剰に見える。知りたかったのは親指の白さなのに、論文が並べているのは電気と水分の抜け方である。この実験が示すのは、40℃・高日射の条件で乾燥した葉にもマンニトールの豊かさが保たれた、という結果である。[2]
昆布のうま味はグルタミン酸で、工場の作り方は別だった
池田の研究が始まった対象は、昆布のうま味成分である。1 年以内に主成分を分離し、精製し、同定し、生産の特許を取った。1909 年の工業生産の最初の方法は、植物のたんぱく質を塩酸で処理してペプチド結合を切り、グルタミン酸の塩酸塩を分け、グルタミン酸ナトリウムとして精製する抽出だった。技術的な欠点があり、初期の生産量は限られた。よりよい方法は 1950 年代まで現れない。1962 年から 1973 年には、アクリロニトリルを原料に直接化学合成し、優先晶出で光学分割する道も使われた。1956 年には発酵で直接グルタミン酸を作る方法が入った。費用と環境負荷が下がる利点が大きく、製造は発酵へ移った。いま発酵によるグルタミン酸ナトリウムの世界生産は、推定で年 200 万トン(20 億 kg)である。先の伸びには、さらなる工夫が要る、と Sano は書く。[4]
この歴史の出発点は昆布で、最初の工場の原料は「おやつの表面を払った粉」ではない。植物たんぱく質を酸で壊した液である。[4] 袋の白い粉を、工場のグルタミン酸ナトリウムと同じ粒だと思い込むと、出発点と製造法が一つに溶ける。年 200 万トンは、机で開ける一袋の桁ではない。推定の世界生産量である。[4]
数字で読む昆布の白い粉と成分
3 時間、40℃、日射 400 W/m2 超。太陽補助のヒートポンプ乾燥で乾いた昆布が、緑色と強い風味とマンニトールの豊かさを保った条件。COP は 6.810、SMER は 3.725 kg/kWh、消費エネルギーはヒートポンプだけより 45.2% 低い。[2]
3.590〜6.810、1.660〜3.725 kg/kWh。同じ温度で比べた S-HP の成績係数と水分除去率の幅で、ヒートポンプだけのおよそ 2 倍。実効拡散係数は S-HP が 5.431×10−11〜11.316×10−11 m2/s、HP が 1.037×10−11〜1.432×10−11 m2/s。[2]
15.2 g/L と 8.5 g/L。天日乾燥した Laminaria japonica を原料と水 1 対 7、セルラーゼを乾物の 3% で前処理したとき、液に出たマンニトールとグルコース。発酵に使える糖として並んでいる。[19]
年 200 万トン(20 億 kg)。発酵によるグルタミン酸ナトリウムの世界生産の推定。昆布の研究から始まったうま味成分の、いまの工業の桁である。[4]
150.34 mg/L から 58.75 mg/L。酵素で分解した昆布スラリーを Debaryomyces hansenii で発酵させたときのマンニトール。糖は 1058.51 mg/L から 525.21 mg/L。他の酵母より消費が強かった、という比較である。[5]
134 と 6。Saccharina japonica のトランスクリプトームで、アルギン酸の代謝に直接関わる遺伝子と、マンニトールの代謝に直接関わる遺伝子の数。30 試料、既知遺伝子 20940、新規 4264 から絞っている。[16]
疑問の続きは、体で確かめるのがいちばん早い。
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