
運動経験と、その日の運動はどこまで助けになるか
動きに慣れている人なら影響を受けにくいのだろうか。卓球選手16人と一般大学生20人を調べた研究では、通常の状態で停止にかかる時間は卓球選手のほうが短かった。しかし、36時間の睡眠剝奪後には、どちらの群でもその時間が延びた。もともとの成績のよさと、睡眠を奪われたときの変化は、別の比較なのである。アスリートを含む比較のため、18〜39歳の女性一般への適用には競技経験の違いが残る。[16]
この研究は脳の電気的な反応も測っており、卓球選手では、睡眠剝奪の悪影響が主として後半の運動抑制処理に現れたと解釈されている。だからといって、練習を重ねた人の脳が寝不足を帳消しにするとは読めない。行動面では両群の停止時間が延びたという結果を、先に置く必要がある。[16]
一方、その日に運動すると認知面が改善する可能性を調べた研究もある。健康な大学生30人、男女各15人を対象とした無作為のクロスオーバー研究では、徹夜の条件と8時間眠る条件を比べた。運動には、自転車エルゴメーターによる30分間の中強度有酸素運動が使われた。男女混合の大学生で得られた結果であり、18〜39歳の女性全体に同程度の改善があるかは未確定である。[20]
睡眠剝奪は反応抑制と反応実行の能力を低下させ、運動介入後には両方の改善が認められた。研究では血液中のセロトニンに当たる物質の変化も調べており、改善に関わる仕組みの候補として挙げられている。血中の変化と課題の改善を一緒に観察した段階であり、この物質が改善の原因かを確定するには、仕組みを絞り込む研究が必要である。[20]
ここから「寝不足なら運動して起こせばよい」へ進むのは飛躍だ。対象は健康な大学生で、運動の方法と強度も決まっていた。中強度の自転車運動で得られた課題成績の改善を、暑い場所での運動、激しい動作、長時間のレッスンへそのまま移すことはできない。改善した課題と、これから行う活動を区別して読む必要がある。[20]
強い運動と睡眠剝奪の影響も同じではない。軍事訓練などに関わる24人の研究では、通常時、激しい運動後、睡眠剝奪中を別の日に調べた。睡眠剝奪は反応抑制を低下させ、運動後は反応すべき試行の正確さが低下した一方、女性では作業記憶の成績が改善した。軍事訓練に関わる集団であり、18〜39歳の女性一般に同じ反応が起きるかは検証が必要である。[13]
この軍事訓練の研究では、18〜35歳の24人のうち女性は10人だった。女性では運動後に、正しく反応した試行の反応時間が短くなり、作業記憶の成績も改善した。一方、反応すべき試行の正確さは男女ともに低下した。同じ運動条件の中でも、速さ、正確さ、作業記憶で変化の向きが異なった点が特徴である。[13]
初日の汗は、予約した人だけが持ち帰れる。
よくある誤解
「眠くなければ、止める力も普段どおり」という見方には慎重でありたい。子どもと青少年82人を対象とした無作為化試験では、睡眠制限後に主観的な眠気や眠そうな行動は増えたが、反応抑制と持続的注意の課題成績には低下が見られなかった。眠気の指標と抑制の指標は、同じように動くとは限らなかったのである。子どもと青少年の結果を18〜39歳の女性にそのまま当てはめることはできず、指標を混同しない材料として読む。[7]
「課題を間違えなかったなら、睡眠不足の影響はない」という解釈も成り立たない。時間をかけて正確さを保った実験がある。さらに、軽い睡眠制限の試験では、抑制に変化がなくても作業記憶の改善が妨げられていた。見ている結果が何かを指定しなければ、「影響なし」の範囲が際限なく広がってしまう。[3][18]
「短く眠り直せば、すぐ元どおり」という期待も分けて考えたい。健康な男性27人の研究は、30時間の睡眠剝奪後と、続く1時間の回復睡眠後を調べた。睡眠剝奪後は反応時間が延び、正確さが下がり、反応してはいけない刺激への誤りが増えた。回復睡眠後、行動課題の成績には有意な改善が認められなかった。男性だけの小規模研究であり、18〜39歳の女性に同じ回復経過が生じるかは未確定である。[14]
この研究では脳の電気的な指標に変化があり、研究者は回復睡眠による部分的な改善と解釈している。だが、行動成績が有意な改善を示さなかった点も一緒に読む必要がある。「脳の指標に回復の兆しがある」を「運動中の判断も回復済み」に置き換えない。短い睡眠に意味がないという結論でも、短く眠れば参加してよいという判定でもない。[14]

今日からできること
- 睡眠を振り返るときは、徹夜だったか、普段より少し短かったかを分けてメモする。1時間短縮を6晩続けた試験と、長時間起き続けた試験では、抑制の結果が同じではない。研究の時間を、自分の参加可否の境界には使わない。[3][16]
- 運動前に、今日の内容が合図の変更に急いで対応するものか、自分で待つ余地があるものかを確認する。低い時間圧では遅く反応して正確さを保った実験がある。この確認は予定を考える材料であり、安全を保証するテストではない。[18]
- 振り返りには「始める合図」「止める合図」を分けて残す。反応する試行の速さや正確さと、反応を控える試行の成績は別の評価である。自分で課題を再現して合格点をつける必要はない。[13][18]
- 運動で目を覚ますことを参加の前提にしない。改善が見られたのは大学生30人に行った30分間の中強度自転車運動である。研究と異なるレッスンを、同じ回復方法として予約しないという考え方だ。[20]
- 運動の枠と一緒に、その前の睡眠の枠も見直す。成人65人を対象としたクロスオーバー試験では、十分な睡眠と普段より1.5時間短い睡眠を、それぞれ6週間比較している。単発の対策だけに頼らず、継続する睡眠の条件にも目を向けたい。[2]
この最後の試験は、参加者の89%が女性で、平均年齢は35.9歳だった。十分に眠る条件では、作業記憶に練習の効果を上回る改善があり、反応抑制と注意を測る課題でも同様の傾向が見られた。睡眠が短い条件では、繰り返し課題を行うことで期待される水準に届かず、開始時からの差もなかった。女性が多い成人集団の結果だが、18〜39歳の女性だけの結果としてそのまま読むことはできない。[2]
ここでも、「寝不足で点数が大きく落ちた」と「十分に眠ったときの伸びに届かなかった」は異なる。運動を続ける暮らしを考えるなら、悪くならなかったかだけでなく、普段の力を発揮する条件を確保できているかも問いになる。今夜の運動をどうするかと、来週の予定をどう組むかを分けて考えたい。[2]
オンザショア立川店で、睡眠の予定と運動の枠を考える
続ける場所を選ぶときは、通える時刻と帰宅後の予定を具体的に並べたい。オンザショア立川店の営業時間は8:00〜23:30、年中無休である。JR立川駅北口から徒歩1分、東京都立川市曙町2-14-10 エトロワビル3Fにある。生活の中に通う枠を置く際の、場所と時間の情報になる。
溶岩プレートを敷いたスタジオのホットヨガに加え、常温のヨガ、ピラティス、女性専用のキックボクササイズ、ボクササイズ、HIIT、パーソナルトレーニングがある。ヨガだけでも25種類以上のレッスンがあり、続ける仕組みを考えるための選択肢となる。
ヨガの体験は税込1,980円で、60分のレッスンにバスタオル2枚、フェイスタオル1枚、ヨガマットのレンタルを含む。店舗情報と料金で内容を確認し、通う予定が定まったら体験予約へ進める。
参加条件も予定と一緒に確認したい。妊娠中の方は溶岩ホットヨガには参加できず、常温のマタニティヨガがある。医師から運動を止められている方は利用できない。

参考文献
[1] A meta-analytic investigation of the effect of sleep deprivation on inhibitory control — Choong SY, Byrne JEM, Drummond SPA, Rispoli-Yovanovic M, Jones A, Lum JAG, Staig, 2025, Sleep medicine reviews. DOI: 10.1016/j.smrv.2024.102042
[2] The effects of insufficient sleep and adequate sleep on cognitive function in healthy adults — Zimmerman ME, Benasi G, Hale C, Yeung LK, Cochran J, Brickman AM, St-Onge MP., 2024, Sleep health. DOI: 10.1016/j.sleh.2023.11.011
[3] Cumulative mild partial sleep deprivation negatively impacts working memory capacity but not sustained attention, response inhibition, or decision making: a randomized controlled trial — Santisteban JA, Brown TG, Ouimet MC, Gruber R., 2019, Sleep health. DOI: 10.1016/j.sleh.2018.09.007
[7] Effects of acute sleep restriction on behavior, sustained attention, and response inhibition in children — Fallone G, Acebo C, Arnedt JT, Seifer R, Carskadon MA., 2001, Perceptual and motor skills. DOI: 10.2466/pms.2001.93.1.213
[13] Response Inhibition and Working Memory in Virtual Reality: Behavioral and Event-Related Potential Effects of Stress in a Military Sample — Ledesma LM, Hyland MT, Chinn LK, Blacker KJ, McHail DG, Grigorenko EL., 2025, Military medicine. DOI: 10.1093/milmed/usaf224
[14] Short-term recovery sleep attenuates the impairment of response inhibition after total sleep deprivation: Evidence from an event-related potentials study — Zhang N, Wu X, Cui N, Shao Y, Zhang Y., 2025, International journal of psychophysiology : official journal of the International Organization of Psychophysiology. DOI: 10.1016/j.ijpsycho.2025.112563
[16] Acute Sleep Deprivation Impairs Motor Inhibition in Table Tennis Athletes: An ERP Study — Xu L, Song T, Peng Z, Dai C, Wang L, Shao Y, Wang L, Weng X, Han M., 2022, Brain sciences. DOI: 10.3390/brainsci12060746
[18] Speed/accuracy trade-off in the effects of acute total sleep deprivation on a sustained attention and response inhibition task — Hudson AN, Hansen DA, Hinson JM, Whitney P, Layton ME, DePriest DM, Van Dongen H, 2020, Chronobiology international. DOI: 10.1080/07420528.2020.1811718
[20] Aerobic Exercise Alleviates the Impairment of Cognitive Control Ability Induced by Sleep Deprivation in College Students: Research Based on Go/NoGo Task — Liu S, Zhang R., 2022, Frontiers in psychology. DOI: 10.3389/fpsyg.2022.914568
この記事の情報は2026年10月時点のものです。個別の健康状態については医師にご相談ください。
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