間食のりんごジュースは濁った方がよい?果肉とペクチンの残り方を研究で読む

りんごジュースの濁りは、果肉やペクチンがどれだけ残った印なのか。透明にする加工で変わる成分と、健康な成人を対象にした比較試験を読む。濁った方が腹持ちする、ポリフェノールが多いほど体によい、と決める前に、丸ごとのりんごとの差や、成分量と体への作用の違いを確かめる。

おやつのグラスに注ぐりんごジュースは、濁った方が果物に近いのだろうか。透き通った琥珀色と、底が見えない白っぽい色。後者の方が「りんごを食べたこと」に近そうだが、その見た目だけで間食の答えは決まらない。

濁りは加工後に残る成分を考える手掛かりにはなる。健康な成人を対象にした比較試験でも、透明な果汁と丸ごとのりんごは同じ結果ではなかった。ただし、濁った果汁を飲めば丸ごとの果物と同じ働きになる、という結論ではない。[5]

既存記事「果汁100%ジュースは太るのか 果糖の怖さより先に確かめたい食事への足し方」には、食事全体への足し方を譲る。ここで確かめるのは、透明にする工程で何が変わり、ペクチンやポリフェノールの残り方をどこまで選ぶ材料にできるかだ。

ヨガとからだの記事のイメージ写真 立川駅徒歩1分年中無休の溶岩ホットヨガスタジオ

濁りは果肉だけでできているのか

果汁の清澄化とは、濁りを減らして透明な見た目にする加工である。清澄化に使う素材を扱ったレビューでは、濁りの原因として、セルロースやでんぷん、ペクチン質などの多糖類、たんぱく質、ポリフェノールが挙げられている。多糖類は糖が連なった物質の総称で、ポリフェノールは植物に含まれる成分群である。白く濁っているから、その白さが全部食物繊維だと数えるわけにはいかない。[3]

ペクチンは植物の細胞壁を構成する多糖類である。果汁の工業的な処理では、ペクチンを分解する酵素が清澄化にも利用される。つまり、りんごを搾ってから容器に詰めるまでの間に、細胞壁由来の成分をどう扱ったかが、完成した飲み物の姿に関わってくる。[2][3]

ここで「果肉が残る」という日常語を少しほどきたい。口の中で粒を感じること、液体が濁って見えること、分析でペクチンが検出されることは、それぞれ違う情報だ。濁りの原因が複数ある以上、見た目から特定の成分量を逆算することはできない。濃い白さを食物繊維の目盛りとして読むのは無理がある。[3]

レビューが整理している清澄化の手段も、酵素だけではない。たんぱく質や多糖類、粘土鉱物、活性炭などを用いる方法があり、透明度とともに、総フェノール量、粘度、風味、保存中の安定性の変化が検討されている。透明か濁っているかという売り場の区分の背後には、複数の加工の選択があるのだ。[3]

そのため、透明な飲み物を一括して「成分を全部失ったもの」と扱うのも、濁った飲み物を「果物がそのまま残ったもの」と扱うのも粗い。見た目は加工結果の一部を伝えるが、成分表の代わりにはならない。この区別が、次の加工実験を読む出発点になる。[3]

初日の汗は、予約した人だけが持ち帰れる。

体験レッスンを予約体験専用 03-6665-0898LINE

透明にする工程で、残る成分はどう変わるか

りんごジュースに酵素を使った加工実験では、濁った果汁と清澄化した果汁の総フェノール量は、それぞれ0.957±0.09 mg/mLと0.412±0.03 mg/mLだった。これは酵素の製造条件と果汁への応用を調べた実験であり、人が飲んだ後の体調を比べた試験ではない。この加工条件で測定されたのは、果汁中に残る成分の量である。混濁果汁の成分が人体で消化吸収を緩やかにするか、代謝にどう影響するかは、この加工実験では検証していない。18〜39歳の女性の腹持ちや健康への効果も、成分分析から直接は判断できない。[13]

同じ実験では、酵素処理した試料の搾汁収率は88.2±0.15%、対照は75.4±0.09%だった。収率は原料から得られる果汁の割合を示す。製造側にとって、より多くの果汁を取り出すことと、特定の成分を多く残すことは別々に検討する課題になる。飲める部分が増えることを、成分が一律に濃くなることと混同しない方がよい。[13]

また、試料の抗酸化活性を調べる測定では、対照の方が酵素処理した試料より高い活性を示した。抗酸化活性とは、ここでは測定系の中で酸化に関わる反応を抑える能力のことである。この数字を、飲んだ人の疲れにくさや、翌日の肌の状態へそのまま置き換えることはできない。研究が見ている場所は、まず果汁という試料の中なのだ。[13]

ペクチンの残り方も、果汁の外観だけでは読み切れない。原料のりんごを保存してから搾った研究では、追熟の過程で不溶性のでんぷんが分解される一方、水溶性ペクチンは増え、総フェノール量は減った。成分によって増減の方向が違う。[16]

さらに保存が進んだ段階では、果汁中のペクチン、可溶性たんぱく質、フェノール類が減り、粒子が大きくなって濁りの安定性が低下した。これは原料果実の保存条件を調べた食品加工の研究である。家庭で買った果汁を長く置けばよい、という話ではない。見た目の背景に、搾る前の果実の状態もあることを示す結果だ。[16]

売り場で原料果実の履歴まで知るのは難しい。だからこそ、「濁りが強い順に健康によい」と並べるより、外観から分かることを小さく見積もる方が現実的である。加工条件や原料の状態が違えば、成分の組み合わせも変わる。瓶の向こうが見えないことと、中身のすべてが見通せることは別である。[3][13][16]

丸ごとのりんごと果汁を、人で比べるとどうなるか

成分の違いが体でどう表れるかを考える手掛かりが、健康な成人23人の食事介入試験である。参加者が条件を交代して経験するクロスオーバー試験で、丸ごとのりんご、搾りかす、透明な果汁、濁った果汁、追加なしという条件を、それぞれ4週間比べた。りんごは1日550 g、搾りかすは22 g、果汁は500 mLという設定だった。対象は健康な成人であり、18〜39歳の女性に同じ大きさの変化が生じるかは、この比較だけでは判断できない。[5]

この試験では、血清の総コレステロールとLDLコレステロールに介入の影響が認められた。LDLは血液中でコレステロールを運ぶ粒子の一種である。丸ごとのりんごで6.7%、搾りかすで7.9%、濁った果汁で2.2%、LDL濃度が低くなる傾向が観察された。ただし、ここは「傾向」として報告された部分であり、各条件すべてで確実に低下したと強めてはいけない。[5]

一方、透明な果汁では、丸ごとのりんごと搾りかすに比べてLDL濃度が6.9%高くなった。比較相手が何かを外すと読み違える数字である。「透明な果汁を飲んだ人は全員、飲む前より同じ割合で上がる」とする結果ではない。研究で使った条件同士の比較として読む必要がある。[5]

著者らは、りんごのコレステロール低下作用には繊維成分が必要であり、透明な果汁を丸ごとの果物の代わりに扱うのは適切でない可能性があると結論している。加工でポリフェノールとペクチンが異なる形で分かれ、試験の透明果汁にはペクチンやほかの細胞壁成分が含まれていなかったことも、その解釈の背景にある。[5]

ただし、体重、血圧、炎症の指標、腸内細菌叢の構成、糖代謝の指標などには影響がなかった。LDLに違いがあったという話を、そのまま体重減少や血糖改善の話へ広げることはできない。間食として選ぶ読者にとって、この「変わらなかった項目」も結果の一部である。[5]

試験の摂取量は、生活でそのまま目指す推奨量ではない。果汁を多く飲むほど丸ごとのりんごに近づく、と読む理由もない。ここで役立つのは、同じりんごが原料でも形によって結果が異なるという比較である。健康な少人数の成人で得られた結果を、すべての人やすべての製品へ一括して当てはめない姿勢も必要だ。[5]

この試験を読む際は、搾りかすが比較に入っている点にも目を向けたい。果汁と果物だけの対比では、液体か固体かという違いに目が行きやすい。そこに、搾る工程で果汁とは別になる部分も加えて比べることで、著者らは繊維成分の役割を考察している。捨てられる側の部分にも、栄養の比較で注目すべき役割がある。[5]

とはいえ、この結果はペクチン単独を加えた介入の結果ではない。丸ごとのりんご、搾りかす、果汁という食品の形を比べているため、店頭でペクチンという文字を探せば同じ結果を再現できる、とは読めない。細胞壁成分を残すことの意味を考える研究と、特定成分だけの効果を確定する研究は、問いの立て方が異なる。[5]

日常の選択では、この差を具体的な質問に変えられる。「果物の代わりとして買うのか」と「この味の飲み物が欲しいのか」だ。前者なら、透明果汁を丸ごとの果物の代用としにくいという結果が判断材料になる。後者なら、研究で比較された健康指標と自分の好みを分けて考えればよい。果汁に果物と同じ役割を必ず求める必要はない。[5]

数字で読むりんごの形と成分

23人:丸ごとのりんごや果汁などを交代で比べた健康な成人の人数。[5]

4週間:同じ試験で各条件を続けた期間。生涯の健康を直接比べた数字ではない。[5]

500 mL/日:その試験の果汁摂取量。日常の推奨量を示す値ではない。[5]

0.957と0.412 mg/mL:加工実験での濁った果汁と清澄化果汁の総フェノール量。[13]

20人:成分の異なる濁った果汁同士を比べた、若い成人の別の試験の人数。[7]

初日の汗は、予約した人だけが持ち帰れる。

体験レッスンを予約体験専用 03-6665-0898LINE

💬 ご質問がある場合はこちらからどうぞ

オンザショアのチャットで質問する(24時間受付)

レッスン内容・料金・体験のご予約など、気になることをお気軽にお尋ねください。

1

2

Warning: Attempt to read property "show_author" on false in /home/c1531448/public_html/ontheshore.jp/wp-content/themes/heal_tcd077/single.php on line 165

関連記事

ご体験予約