運動のBDNF反応は筋トレでも起こる?重い負荷と組み合わせの期待を比べる

ヨガとからだの記事のイメージ写真 立川駅徒歩1分年中無休の溶岩ホットヨガスタジオ

血中BDNFを、頭の働きの点数にしない

平均3.4倍という数字には目が止まる。これは若い健康な参加者16人を対象に、単回の高強度有酸素運動と休息を比較した実験の結果だ。運動後には、脳への刺激に対する神経の反応が高まり、繰り返す動きの並びを意識せず学ぶ課題でも改善がみられた。その学習の変化は翌日の検査にも保たれていた。[6]

しかし、BDNFの増加量と、神経の反応や行動成績の変化量には関連が認められなかった。運動のあとに両方が変化したことと、BDNFが多く増えた人ほどよく学べたことは違う。この区別を落とすと、「3.4倍増えたから、頭の働きもそれだけ向上した」という、研究が示していない換算になる。[6]

さらに、BDNFが下がって認知検査が改善した試験もある。記憶に関わる軽度認知障害のある55〜85歳の成人33人を対象に、有酸素運動とストレッチを6か月間比較した無作為化比較試験だ。女性では、実行機能と呼ばれる、注意を切り替えたり行動を調整したりする働きが複数の検査で改善する一方、空腹時の血漿BDNFは低下した。[1]

同じ試験では、男性と女性で認知面や代謝面の反応も異なっていた。女性の結果を男性に丸ごと移したり、高齢で認知機能低下のリスクがある人の結果を健康な若者に移したりはできない。とはいえ、「血中BDNFは高いほど、どんな場面でも脳によい」という読み方に対して、この試験は大切な反例になる。[1]

筋トレでも、血中の反応と身体の変化は分かれる。認知障害のある人を対象にした準実験研究では、筋トレの1セット群と3セット群へ30人を無作為に割り付け、13人を無作為化せず対照群に置いた。8週間後、認知機能と血清BDNFには群間差も開始時からの増加も認められなかった。しかし、身体機能は両方の筋トレ群で対照群より改善した。[9]

身体機能の検査得点は、1セット群で2.7点、3セット群で1.4点増加した。これを根拠に、誰でも1セットで十分と決めることはできない。対照群の割り付け方にも限界がある。それでも、BDNFが増えなかったことを理由に、椅子から立つ動作などを含む身体機能の改善まで消してしまうのは、結果の読み落としである。[9]

疑問の続きは、体で確かめるのがいちばん早い。

空き枠を見て予約電話で予約 042-595-8039LINE

研究を集めた順位でも、勝者が決まらない理由

複数の運動の優劣を知りたいとき、ネットワークメタ分析が登場する。別々の比較試験のつながりを使い、複数の介入を比較する方法だ。神経変性疾患の人を対象とする42件の無作為化比較試験、計1,482人を集めた解析では、BDNF増加についてストレッチと高強度インターバル運動が相対的に高い順位となった。[14]

ただし、どちらも運動介入のない対照に対して統計学的に有意な優越性は示さなかった。有酸素運動、筋トレ、組み合わせ運動は相対的に低い順位だったが、それを「脳への効果がない種目の一覧」にしてはいけない。この解析の評価対象はBDNFであり、対象者も神経変性疾患のある人に限られている。[14]

順位は、結果の不確かさを消す機能ではない。「上位に並んだ」という事実と、「対照より明確によかった」という事実は分ける必要がある。著者らはストレッチや高強度インターバル運動の可能性を示す一方、個人に合わせた運動の必要性を結論に置いている。順位表の先頭だけを抜き出すと、その慎重さが抜け落ちる。[14]

一方、筋トレの肯定的な結果として、平均年齢66歳の高齢女性24人の無作為化比較試験がある。水中の筋トレ群と対照群に分け、週3回、12週間実施したところ、筋トレ群ではBDNFの有意な増加に加えて、画像で評価した複数の脳領域の体積にも対照群との差がみられた。著者らは加齢に伴う脳の変化への有益な可能性を示している。[19]

この試験は、筋トレを脳の研究から除外する理由がないことを示す。ただし、少人数の高齢女性による水中運動であり、陸上での自重運動や重い器具を使う運動と同じ条件ではない。有酸素運動との直接比較でもないので、「筋トレのほうが優れている」という根拠にもならない。増えた結果を大切にすることと、使える範囲を広げすぎないことは両立する。[19]

検索では「無酸素運動」と「筋トレ」が同じ棚に並びやすい。だが、ここで扱った筋トレは、水の抵抗、バンドや重り、マシンなど、具体的な方法を持つ介入である。単語だけをそろえても実際の運動はそろわない。「どの種目名か」に加え、「誰が、どんな負荷で、どれだけ続けたか」を読むと、研究同士の違いが見えてくる。[7][9][19]

筋トレ美女 立川駅徒歩1分年中無休の溶岩ホットヨガスタジオ

よくある誤解

「筋トレではBDNFは増えない」は言い切りすぎである。多発性硬化症の人を対象とした統合解析と、高齢女性の水中筋トレ試験では増加が示されている。他方、認知障害のある人の筋トレ試験では変化がなかった。正しい答えは、対象と方法によって結果が分かれる、だ。増える研究だけ、増えない研究だけを選べば、簡単な物語は作れる。比較に必要なのは両方である。[7][9][19]

「有酸素運動なら、毎回BDNFが増えて気分もよくなる」も別々の結果を束ねている。若い成人を対象にした比較試験では、BDNFは変わらなかったが、不安と否定的な気分は運動条件全体で減っていた。運動後に気分が変わったとしても、その実感を根拠に自分のBDNF濃度を推定することはできない。[12]

「組み合わせれば、すべての項目で単独運動より上になる」とも限らない。高齢女性の比較試験では、組み合わせの群で認知検査に改善があっても、BDNF増加が示されたのは水中有酸素運動とダンスの群だった。ひとつの血中物質の結果で組み合わせ運動を評価しきれないし、認知検査の結果からその物質の増加を逆算することもできない。[8]

誤解を避けるコツは、「脳によい」を具体的な項目に置き換えることだ。記憶課題の正答率か、注意を切り替える検査か、気分の質問票か、血中BDNFか。若い男性の自転車運動では、顔と名前の課題と文字・色の課題で結果が分かれた。目的語をはっきりさせるだけで、運動の勝ち負けを急がずに済む。[2]

今日からできること

  • 運動を選ぶ前に、期待を言葉にする。「覚えやすさ」「気分」「身体機能」と、血中BDNFの増加は別の目標だ。30分の比較試験でも、気分とBDNFの結果は分かれていた。[12]
  • 筋トレの記事では、対象者と期間を先に確認する。4研究を集めた解析は多発性硬化症の人の8〜24週間の介入であり、自分にそのまま当てはまる運動量の基準ではない。[7]
  • 脳への効果だけを理由に重りを増やさない。約80%の最大負荷を使ってもBDNFの変化がなかった研究がある。負荷の選択は、行いたい動きや身体の状態も含めて考える。[7]
  • セット数を増やせばBDNFも増える、と決めない。8週間の1セットと3セットの比較では、どちらにもBDNF増加は認められず、身体機能には改善があった。[9]
  • 続ける運動の記録には、血中物質の推測より、実際に行った内容と感じたことを残す。3.4倍のBDNF増加と学習変化の大きささえ対応しなかった実験を、期待の歯止めにしたい。[6]
立川駅徒歩1分年中無休の溶岩ホットヨガスタジオ

オンザショア立川店で、続ける内容を選ぶ

運動を続ける場所を選ぶときは、種目の名前だけでなく、実際に通う時間と内容を確かめたい。オンザショア立川店はJR立川駅北口から徒歩1分、東京都立川市曙町2-14-10エトロワビル3Fにある。営業時間は8:00〜23:30だが、これは店の開閉時刻であり、レッスンの開始時刻とは異なる。

溶岩プレートを敷いたスタジオでのホットヨガに加え、常温ヨガ、ピラティス、パーソナルトレーニングなどの選択肢がある。ヨガだけでも25種類以上のレッスンがあり、自分が続ける内容を検討する場所として使える。

ヨガの体験レッスンは税込1,980円で、60分のレッスンにバスタオル2枚、フェイスタオル1枚、ヨガマットのレンタルが含まれる。妊娠中は溶岩ホットヨガには参加できず、常温のマタニティヨガがある。医師から運動を止められている場合は利用できない。

内容は店のトップ、費用は料金案内、参加の入口は体験の予約で確認できる。予定表に置ける時間と、取り組みたい内容を照らし合わせて選ぶ場所である。

参考文献

[1] Effects of aerobic exercise on mild cognitive impairment: a controlled trial — Baker LD, Frank LL, Foster-Schubert K, Green PS, Wilkinson CW, McTiernan A, Plym, 2010, Archives of neurology. DOI: 10.1001/archneurol.2009.307

[2] Aerobic exercise improves hippocampal function and increases BDNF in the serum of young adult males — Griffin ÉW, Mullally S, Foley C, Warmington SA, O’Mara SM, Kelly AM., 2011, Physiology & behavior. DOI: 10.1016/j.physbeh.2011.06.005

[6] A single bout of high-intensity aerobic exercise facilitates response to paired associative stimulation and promotes sequence-specific implicit motor learning — Mang CS, Snow NJ, Campbell KL, Ross CJ, Boyd LA., 2014, Journal of applied physiology (Bethesda, Md. : 1985). DOI: 10.1152/japplphysiol.00498.2014

[7] Is resistance training effective to increase BDNF in multiple sclerosis? An updated systematic review and meta-analysis of isolated interventions — Pedon WR, Costa GCT, Cortizo Vidal LÁR, Inacio PA, Sales MM, Martins IM, Fajemir, 2026, PloS one. DOI: 10.1371/journal.pone.0359019

[8] Effects of Different Exercise Modalities on Interleukin-6, Brain-Derived Neurotrophic Factor, and Cognitive Function in Obese Older Women — Lee KH, Kim CY, Shin YA., 2026, Journal of obesity & metabolic syndrome. DOI: 10.7570/jomes25075

[9] Effects of resistance training sets on cognition and brain-derived neurotrophic factor in cognitively impaired individuals: a quasi-experimental study — Fonseca NM, Esteves D, Marques DL, Fonseca CP, Costa J, Sousa T, Sousa AC, Neiva, 2026, The journals of gerontology. Series A, Biological sciences and medical sciences. DOI: 10.1093/gerona/glag216

[12] Contributions of yoga and aerobic exercise to acute changes in state affect, circulating BDNF and eCB concentrations, and memory — Leri J, Crombie KM, Malloy L, Wang L, Broski P, Cisler JM., 2026, Psychoneuroendocrinology. DOI: 10.1016/j.psyneuen.2026.107817

[14] Exercise-Induced Changes in Brain-Derived Neurotrophic Factor in Neurodegenerative Diseases: A Bayesian Network Meta-Analysis — Tang Z, Yin M, Xu K, Zheng H, Yan H, Zhao Z, Liu Q., 2026, Journal of geriatric psychiatry and neurology. DOI: 10.1177/08919887251409415

[15] Effects of 16-week aerobic exercise and whole-body vibration on myokines and neurocognitive indices in postmenopausal women: A randomized control study — Tsai CL, Chang CL., 2026, Archives of gerontology and geriatrics. DOI: 10.1016/j.archger.2026.106213

[19] Preserving brain health in aging: structural and biochemical benefits of water based resistance training, a randomized controlled trial — Hosseini MH, Baghalishahi M, Moshrefi M, Pinto-Fraga J, Khajeh S, Hosseini NS, L, 2026, BMC geriatrics. DOI: 10.1186/s12877-026-07413-x

この記事の情報は2026年11月時点のものです。個別の健康状態については医師にご相談ください。

ヨガとからだの小さな疑問のほかの記事

ヨガとからだの小さな疑問の一覧

疑問の続きは、体で確かめるのがいちばん早い。

空き枠を見て予約電話で予約 042-595-8039LINE

💬 ご質問がある場合はこちらからどうぞ

オンザショアのチャットで質問する(24時間受付)

レッスン内容・料金・体験のご予約など、気になることをお気軽にお尋ねください。

author avatar
宮川涼 Founder
1

2

関連記事

ご体験予約