
気持ちよい画像なら何でも同じ、ではなかった
かわいい写真の後に課題がうまくできたとしても、単に好きな画像を見て気分がよくなっただけかもしれない。この可能性を考えるうえで役立つのが、食べ物の画像との比較である。Nittonoらの視覚探索課題では、幼い動物の画像の後の改善率が平均15.7%、成体の画像では平均1.4%だったのに対し、快い食べ物の画像では平均1.2%だった。[4]
この実験では、快い食べ物の画像を見ることに、同じような成績改善は認められなかった。「好ましい」という大きな分類に入る画像でも、後に続く行動まで一様になるわけではない。かわいさに伴う近づきたい気持ちや丁寧な処理を、著者らが重視する理由もここにある。[4]
ただし、食べ物の写真に価値がないという結論ではない。問いはあくまで、この実験で使った画像と視覚探索課題の組み合わせで、どのような違いが出たかである。昼休みに何を見ると楽しいか、自分の好みを決める投票ではない。研究の比較を暮らしの優劣に変換しないことも、数字を読む作業の一部になる。[4]
さらに、細かな課題の改善を運動全般へ広げると、話は単純ではなくなる。大学のバスケットボール選手が参加した研究では、幼い動物、成体、画像なしの条件を比べ、それぞれ16本のフリースローを行った。男性ではプレッシャーのない条件で幼い動物の画像の後に改善があったが、プレッシャーのある条件では有意な改善は認められなかった。対象は競技に取り組む大学生であり、男性での改善を18〜39歳の女性一般にそのまま当てはめることはできない。[8]
女性の参加者では、どちらの条件でも、かわいい画像を見ることによる改善は認められなかった。これを「女性はかわいいものに反応しない」と読むことはできない。測っているのはフリースローの成績であって、写真への好意や、かわいさの感じ方そのものではないからだ。効かなかった課題の結果も、効いた結果と同じ位置に置く必要がある。[8]
机の上の精密な作業と、競技のシュートでは、求められる動きも場面も異なる。写真を見れば仕事もスポーツも一律にうまくいくという結論にはならない。猫の顔を待ち受けに選ぶ楽しみは残しながら、集中法としての万能さは期待しすぎない。そのくらいの距離で読むのが、これらの実験に合っている。[3][4][8]
疑問の続きは、体で確かめるのがいちばん早い。
世話したいという印象は、引き取りの結果まで届くか
動物の幼い顔は、かわいいという評価にとどまらず、世話をしたい気持ちや社会的な関わりへ向かう動機と結びつく。人と動物の関係を扱ったBorgiとCirulliのレビューは、顔の幼い特徴や視線を、感情やコミュニケーションの手がかりとして捉えている。猫や犬を単なる赤ちゃんの代わりとして扱わず、人との情緒的な結びつきにも目を向けている。[2]
ここでは、「世話をしたいと思うこと」と「世話を続けること」を区別したい。画像を見て生じる評価から、生活を共にする決断までには距離がある。その違いを考える材料が、アイルランドの保護施設の猫165匹を調べた研究である。研究者は猫の顔の特徴を測り、人が写真をかわいいと評価する程度と、施設での滞在期間との関係を調べた。[12]
この研究には、猫の社会的な性質も評価する調査と、かわいさだけを評価する調査があった。解析で滞在期間に影響する変数となったのは、前者の調査での主観的なかわいさ評価だけだった。したがって、「かわいさは何の関係もなかった」と切り捨てることも正しくない。[12]
一方、著者らの全体としての結論は、かわいさが滞在期間に及ぼす影響は、想定したほど大きくないかもしれない、というものだった。顔の特徴を数値化した指標があれば、引き取り先が決まる早さを簡単に予測できるわけではない。関連が認められた評価を伝えることと、結論の慎重さを伝えることは、両立する。[12]
ここが、スマホでお気に入りを押す場面との大きな違いである。画面の写真を好きになることと、猫と暮らすことを、同じ選択として語らないほうがよい。「かわいい顔ならすぐに引き取られる」という物語は分かりやすいが、保護施設の研究が示す現実はそれより複雑だった。[12]
猫の写真を見ながら「この子を守りたい」と思った気持ちは、そのまま大切にしてよい。ただ、見た目から受け取った印象だけで、その猫との暮らしを決めないようにしたい。かわいさは関わる入口になりうるが、その入口だけで世話の全体を説明しない。レビューの社会的な動機の話と、施設の結果の話を並べると、この区別が見えてくる。[2][12]

よくある誤解
「猫は丸い顔なら必ずかわいいと感じられる」という理解は単純すぎる。顔の幼い特徴を操作した研究は、かわいさと視線への影響を示しているが、猫の顔の形を調べた研究では鼻の短さも評価と関係していた。輪郭だけに原因を絞らず、顔の部分や配置に目を向ける必要がある。[1][15]
また、「子猫の写真の効果」は「猫だけに特有の効果」と同じではない。手先の課題や視覚探索の研究では、子犬と子猫の画像が用いられている。比較したのも、成犬と成猫の画像である。猫だけを見たときの改善率として数字を紹介すると、実験でまとめて扱った刺激の範囲を狭めてしまう。[3][4]
「かわいい写真を見ると集中力が上がる」という言い方にも、課題を添えたい。精密な手先の操作や視覚探索には改善があったが、フリースローでは性別やプレッシャーの条件によって結果が異なった。注意を狭く向けることが役立つ場面の結果を、あらゆる状況に通用する能力向上へ広げることはできない。[4][8]
「かわいいと思われる猫ほど、必ず早く新しい家が決まる」という理解も強すぎる。保護施設の研究では、調査の組み合わせによって主観的な評価と滞在期間の関連が見られた一方、著者らはかわいさの影響が予想ほど大きくない可能性を述べている。写真の第一印象と、暮らしを引き受ける結果は同じ指標ではない。[12]
「癒されたと感じたなら、健康にも同じだけ効いているはず」と飛躍する必要もない。この記事で扱った実験の中心は、かわいさの評価、視線、作業成績である。好きな写真を楽しむ理由に、医学的な効果のお墨付きを付け足さなくてもよい。画面を見て顔がほころぶという経験は、別の測定結果に置き換えずに持っておける。[1][3][4]
今日からできること
- 猫の写真を眺めるときは、輪郭、目、鼻のどこに引かれたかを言葉にしてみる。3〜6歳の子どもの研究でも、顔の幼さは評価と視線の配分に関わっていた。ただし、この観察を自分の心理の診断には使わない。[1]
- 作業前に写真を楽しむなら、細かな手先の課題での平均43.9%という改善率を、自分の仕事の上達率にはしない。成体の画像の後にも平均11.9%の改善があったことと、課題の種類をセットで覚えておく。[4]
- 気に入った写真があっても、試合や発表が成功するための必須条件にはしない。16本ずつのフリースローを使った研究では、プレッシャーのある条件で有意な改善は認められなかった。[8]
- 保護猫の写真を見るときは、かわいいという第一印象と、暮らしを共にする判断を分ける。165匹を調べた研究では、かわいさの影響は当初の想定ほど大きくない可能性が示された。[12]
- 写真の猫の鼻が短く見えても、飼い主と過ごした年月の成果と決めつけない。3295枚を集めた研究は、群ごとの顔の違いと、暮らした年数との関係を別々に調べている。[15]

画面を閉じた後の予定を、オンザショア立川店で
写真を眺める楽しみの後に体を動かす時間を置くなら、続けられる場所と予定を具体的にしておきたい。オンザショア立川店はJR立川駅北口から徒歩1分、東京都立川市曙町2-14-10 エトロワビル3Fにある溶岩ホットヨガスタジオである。営業時間は8:00〜23:30で、開閉の時刻とレッスンの開始時刻は異なる。予定を組む際は参加する回を確かめたい。
溶岩プレートを敷いたスタジオでのホットヨガのほか、常温のヨガ、ピラティス、女性専用のキックボクササイズなどを用意している。ヨガだけでも25種類以上のレッスンがあり、続けるための選択肢を探せる。妊娠中は溶岩ホットヨガに参加できず、常温のマタニティヨガがある。医師から運動を止められている方は利用できない。
ヨガの体験は税込1,980円で、60分のレッスンにバスタオル2枚、フェイスタオル1枚、ヨガマットのレンタルを含む。店の案内と料金を確認し、参加する予定が決まったら体験の予約へ進める。
参考文献
[1] Baby schema in human and animal faces induces cuteness perception and gaze allocation in children — Borgi M, Cogliati-Dezza I, Brelsford V, Meints K, Cirulli F., 2014, Frontiers in psychology. DOI: 10.3389/fpsyg.2014.00411
[2] Pet Face: Mechanisms Underlying Human-Animal Relationships — Borgi M, Cirulli F., 2016, Frontiers in psychology. DOI: 10.3389/fpsyg.2016.00298
[3] Viewing cute images increases behavioral carefulness — Sherman GD, Haidt J, Coan JA., 2009, Emotion (Washington, D.C.). DOI: 10.1037/a0014904
[4] The power of Kawaii: viewing cute images promotes a careful behavior and narrows attentional focus — Nittono H, Fukushima M, Yano A, Moriya H., 2012, PloS one. DOI: 10.1371/journal.pone.0046362
[8] The Effects of Viewing Cute Pictures on Performance During a Basketball Free-Throw Task — Yoshikawa N, Masaki H., 2021, Frontiers in psychology. DOI: 10.3389/fpsyg.2021.610817
[12] The Effect of Baby Schema in Cats on Length of Stay in an Irish Animal Shelter — Jack S, Carroll GA., 2022, Animals : an open access journal from MDPI. DOI: 10.3390/ani12111461
[15] Changes in Cat Facial Morphology Are Related to Interaction with Humans — Hattori M, Saito A, Nagasawa M, Kikusui T, Yamamoto S., 2022, Animals : an open access journal from MDPI. DOI: 10.3390/ani12243493
この記事の情報は2026年11月時点のものです。個別の健康状態については医師にご相談ください。
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