
体重、皮下脂肪、体脂肪率を同じ数字にしない
成長の研究を読むときは、何を測ったのかにも注意が要る。米国の女子2,379人を追った多施設の研究では、9〜10歳から18〜19歳まで毎年調べている。主な脂肪の指標は、上腕、肩甲骨の下、腰の上で測った皮下脂肪の厚さの合計だった。体脂肪率そのものではない。青年期までの追跡であり、18〜39歳の女性の集団間の差にそのまま当てはめることはできない。[4]
この研究は、黒人女子と白人女子の発達を比較したもので、同じ暦年齢でも黒人女子のほうが成熟の進んだ人の割合が高かった。また、皮下脂肪厚の合計の中央値は、12歳で36 mmと32.5 mmだった。ここで比べているのは、特定の集団における脂肪の厚さである。36%と32.5%の体脂肪率を報告した研究に読み替えてはいけない。[4]
分布のどの位置を見るかでも結果は異なっていた。皮下脂肪厚の合計の低い側では、両群の値が似た状態で推移した一方、高い側では差が大きく、年齢とともに広がった。集団の中央だけを見ると、分布の端にある違いが見えなくなる。平均を探す検索でも、全員が中央付近に集まるとは思わないほうがよい。[4]
この研究を持ち出す目的は、人種別の数字を家庭の判定表にすることではない。同年齢でも成熟状態が異なり、集団間の差も分布の位置によって違っていた、という読み方を学ぶためだ。対象の背景と、測った指標を保ったまま読む。数字の単位は飾りではない。[4]
身長と体重から作る指標にも、思春期ならではの難しさがある。子どもを扱う複数の調査を検討した研究では、年齢と身長を考慮した相対的な体重が、骨の成熟の進み具合と関係していた。骨の年齢が暦年齢に対して進んでいることは、相対的な体重の高さと関連した。著者は、思春期の初めに、身長の高い子や身体的に発達の進んだ子を過体重と評価しやすくなる偏りを指摘した。これは思春期の評価の問題であり、18〜39歳の女性の体重評価にも同じ偏りがあるとは当てはめられない。[3]
これは身長や体重の記録が無意味だという話ではない。成長している体を、その時点の重さだけで解釈しないということだ。体重から作る指標、皮下脂肪の厚さ、電気を使って測る体脂肪率は、互いに代用品として自由に入れ替えられない。それぞれ何を調べた研究なのかを押さえると、数字の食い違いを自分の体の異常と取り違えずに読める。[1][3][4]
疑問の続きは、体で確かめるのがいちばん早い。
運動試験でも、成長の影響を外して読めない
「それなら運動すれば、学年の平均へ近づくのか」。ここでも、平均を達成目標にする前に試験の中身を見る。学校で行われた無作為化比較試験では、女子52人をトレーニング群と対照群に分けた。平均年齢は13.8±0.6歳で、放課後の活動として自分の体重を使うスクワットを8週間実施した。思春期の女子の試験であり、18〜39歳の女性にも同じ体脂肪率の変化が起こるとは当てはめられない。[16]
研究での運動量は1日100回、計45回のセッションだった。体脂肪率は生体電気インピーダンス法で、太もも前面の筋の厚さは超音波で測り、膝を伸ばす最大の力も調べた。体脂肪率だけを見て終わった試験ではなく、体の構成と筋の形、出せる力を分けて評価していたのである。[16]
終了後、体脂肪率は運動群で下がり、対照群では上がった。一方、除脂肪量、筋の厚さ、筋力の相対的な変化は、両群で同程度だった。除脂肪量とは脂肪以外の部分の重さであり、筋肉だけを意味しない。体脂肪率で群の違いが見えたことを、そのまま「筋肉も対照群より増えた」と広げることはできない。[16]
さらに運動群では、膝を伸ばす力の相対的な変化が、開始時の成熟度と関連した。著者らも、筋力改善の一部が開始時の成熟度に依存すると結論している。同じ運動に参加しても、成長の段階が反応の読み方に関わる。学校の同じ活動だから全員が同じ変化を示す、という前提は置けない。[16]
ここに示した回数は試験を識別するための情報であり、この記事から全中学生へ出す運動メニューではない。小規模で特定の年齢の女子を調べた結果を、体脂肪率が気になる人全員への処方へ変えない。研究の結論は体脂肪率を低下させる実行可能な方法だったというものだが、個人の目標値や実施の適否は別に考える必要がある。[16]
別の研究では、女子1,519人、24校が参加した集団単位の無作為化試験のデータを二次解析している。そこで運動介入は、過体重や肥満の女子の心肺体力を改善した一方、健康体重の女子では同じ改善が認められなかった。心肺体力は、呼吸や循環を通じて運動を支える能力である。参加者の背景により、介入の反応が違っていた。対象は思春期の女子であり、18〜39歳の女性にも体重区分による同じ反応差があるとは当てはめられない。[14]
この試験の読みどころは、女子の運動を体脂肪率の順位だけで評価しない点にある。体力の変化という、別の評価項目があるからだ。研究で改善が見られた集団と見られなかった集団の両方を残して読むと、「全員に同じ運動をさせ、同じ数字を求める」という発想から距離を置ける。[14]

よくある誤解
「女子でも男子と同じように、思春期には体脂肪率が下がるはず」という見方は、英国の参照曲線の結果とは一致しない。男女の曲線は思春期以降に分かれ、女子は体脂肪が増える方向を示した。兄弟の体組成計の結果を、そのまま自分の成長の採点表にしないことである。[1]
「同じ学年の平均を超えたら、食事か運動を間違えた」という判断も飛躍だ。成熟状態は脂肪の量や分布と関係し、思春期の進行速度も脂肪の多さと関連する。観察された関連から本人の生活の原因を逆算することはできない。成長の背景を飛ばし、本人の意志の強弱へ話を運ばないほうがよい。[2][12]
「運動で体脂肪率が下がったなら、筋肉も同じだけ増えた」という理解にも注意が要る。スクワット試験では体脂肪率の方向が群で異なったが、除脂肪量、筋厚、筋力の相対変化は群間で同程度だった。研究が測った項目を別々に保つことで、期待の膨らみすぎを防げる。[16]
また、研究で使われる成熟の指標を、見た目の優劣へ変換しないことも大事だ。成熟が進んでいるほど立派、遅いほど劣るという採点は、ここで扱った研究の問いではない。必要なのは順番をつける言葉ではなく、比較の条件が違うと理解する言葉である。[2][12]
今日からできること
- 平均の表を見つけたら、対象の国、性別、年齢、測定方法を確認する。1,985人の英国の曲線は、幅広い発達を示す研究として読み、日本の同級生の目標表にしない。[1]
- 去年と今年を比べる際は、体脂肪率だけに結論を任せず、成長の経過について気になることも整理する。成熟の段階が脂肪の量や分布に関わるという視点を持つ。[2]
- 運動の情報は、対象と評価項目をセットで読む。52人の試験で報告された体脂肪率の変化と、筋厚や筋力の結果を別々に確かめる。[16]
- 家族との会話では「平均まで下げよう」よりも「その表は誰を測ったものか」を先にする。学校の学年と、研究上の成熟の段階を同じ分類にしない。[12]
- 心配を本人だけで抱えず、成長や健康状態についての判断は医師に相談する。運動を考えるときも、1,519人の女子の試験のように体力を評価する視点を持ち、体脂肪率だけを成果にしない。[14]

オンザショア立川店で、予定に運動の居場所を作る
家族で中学生の成長を見守ることと、大人が自分の運動を続けることは、それぞれの体に合わせて考えたい。大人が運動の予定を作る場所として、オンザショア立川店の設備と利用条件を紹介する。
医師から運動を止められている方は利用できない。妊娠中は溶岩ホットヨガに参加できず、常温のマタニティヨガがある。溶岩プレートを敷いたホットヨガのほか、常温ヨガやピラティス、パーソナルトレーニングなどから、種目と予定を照らして考えられる。
場所はJR立川駅北口から徒歩1分、東京都立川市曙町2-14-10 エトロワビル3Fだ。営業時間は8:00〜23:30、年中無休である。開閉の時刻とレッスンの開始時刻は別で、年末年始は通常レッスンを休み、会員向けの特別の有料講座になる。
ヨガの体験は税込1,980円で、60分のレッスンにタオル類とマットのレンタルを含む。店の案内で種目、料金で利用条件を確認できる。生活の予定と合うかを確かめてから、体験の予約を検討したい。
参考文献
[1] Body fat reference curves for children — McCarthy HD, Cole TJ, Fry T, Jebb SA, Prentice AM., 2006, International journal of obesity (2005). DOI: 10.1038/sj.ijo.0803232
[2] Ethnic and sex differences in body fat and visceral and subcutaneous adiposity in children and adolescents — Staiano AE, Katzmarzyk PT., 2012, International journal of obesity (2005). DOI: 10.1038/ijo.2012.95
[3] Weight/heightp compared to weight/height2 for assessing adiposity in childhood: influence of age and bone age on p during puberty — Cole TJ., 1986, Annals of human biology. DOI: 10.1080/03014468600008621
[4] Racial divergence in adiposity during adolescence: The NHLBI Growth and Health Study — Kimm SY, Barton BA, Obarzanek E, McMahon RP, Sabry ZI, Waclawiw MA, Schreiber GB, 2001, Pediatrics. DOI: 10.1542/peds.107.3.e34
[12] The tempo of puberty and its relationship to adolescent health and well-being: A systematic review — Cheng HL, Harris SR, Sritharan M, Behan MJ, Medlow SD, Steinbeck KS., 2020, Acta paediatrica (Oslo, Norway : 1992). DOI: 10.1111/apa.15092
[14] Moderators in a physical activity intervention for adolescent girls — Robbins LB, Ling J, Wen F., 2020, Pediatric research. DOI: 10.1038/s41390-020-0818-5
[16] Effects of school-based squat training in adolescent girls — Yoshimoto T, Takai Y, Fukunaga Y, Fujita E, Yamamoto M, Kanehisa H., 2016, The Journal of sports medicine and physical fitness. DOI: なし
この記事の情報は2026年11月時点のものです。個別の健康状態については医師にご相談ください。
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