黒板を爪で引っかく音に鳥肌が立つのはなぜ?聞く脳と触れる脳をつなぐ配線と、嫌な音の研究

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嫌な音ほど、高ぶると感じる、90人の評価

嫌な音の感じ方は、年齢や聞こえの暮らしで変わるのか。2026年の研究は、聞こえに問題がないと自分で答えた90人(平均年齢54歳、標準偏差9歳)に、オンラインで120の環境の音を評価してもらった[5]。音は、動物、人、楽器、道具、合図、液体などが立てる、現実のさまざまな出来事の音である[5]。参加者は、それぞれの音の心地よさと強さを答え、日々の場面で聞くことの頻度、大切さ、難しさの質問票にも答えた[5]。

心地よさと高ぶりの評価には、中程度に強い負の相関があった[5]。心地よい音はおおむね落ち着くものとして、嫌な音はより高ぶるものとして受け取られていた[5]。一方、年齢、性別、聞こえに関わる暮らし方、聞く場面の負担、自分で答えた聞こえにくさは、心地よさにも高ぶりにも、有意な予測の力を持たなかった[5]。

対象は中年から高齢の人で、この記事の多くの読者よりは上の世代である。また、ここでの高ぶりは参加者が答えた感じ方で、体を測った値ではない。2000年の研究で皮膚の電気の反応が大きかったのは、気持ちを高ぶらせる音と中立の音を比べたときで、不快な音と心地よい音の比べでは心拍はむしろ下がる側に動いていた[2]。

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ミソフォニアは、黒板の音の話と分けて読む

ここで、似て見えるが別の話を分けておく。黒板の音を嫌がるのは多くの人に共通の反応だが、特定の音に対して、暮らしが壊れるほど強い反応が出る人たちがいる。研究の世界では、これをミソフォニアと呼び、病気としての研究が進んでいる。この記事は診断のための記事ではないので、ここでは研究が何を記述したかだけを書く。

2013年の研究は、人が出す特定の嫌な音にとらわれ、それが衝動的な攻撃性を引き起こすと訴える患者がいることから出発した[6]。それまで記述されたことがなく、逸話としてミソフォニアと呼ばれていた状態である[6]。病院のウェブサイトで集まった42人の患者を、経験のある精神科医が面接し、いくつもの尺度で調べた[6]。

患者たちには共通の症状の型があった。音か目で見る刺激が、すぐに怒り、嫌悪、衝動的な攻撃性を伴う、体の嫌悪の反応を引き起こした[6]。その気持ちの強さのため、その後に合図へのとらわれ、回避、人づきあいの支障が起き、強い苦しみがあった[6]。症状は当時の診断の体系では分類できず、著者らは、独立した精神の障害として分類すべきだと提案している[6]。

ミソフォニアの研究で引き金として記述されてきたのは、人が出す特定の音で、他の人が食べる、飲む、噛む、息をするといった、日常のありふれた音である[6][7]。黒板の音のぞわっとする感じは、この記事では、ここで記述された症状とは別の話として読む。

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噛む音で、島皮質が強く働く人たち

2017年の研究は、ミソフォニアの仕組みを脳と体で調べた[7]。機能的と構造のMRIに、体の測定を組み合わせた[7]。ミソフォニアの人では、引き金になる音に対して、前部島皮質の反応が大きく膨らんでいた[7]。前部島皮質は、体の内側の信号の知覚と気持ちの処理に欠かせない「目立ち」のネットワークの中心である[7]。

引き金の音は、前部島皮質と、気持ちを処理し調整する領域の網、つまり腹内側前頭前野、後内側皮質、海馬、扁桃体とのあいだの、ふつうと違う結びつきとも関連していた[7]。心拍と皮膚の電気の反応も高まり、それは前部島皮質の活動を介していた[7]。質問票では、ミソフォニアの人は体の内側の感覚に敏感だと答える点数が、対照の人より高かった[7]。著者らは、ミソフォニアを、前部島皮質の働きと結びつきの異常にもとづいて、特定の音にふつうでない目立ちが割り当てられる障害だとまとめている[7]。

2019年の研究は、アムステルダムの大学病院の精神科で、ミソフォニアの患者21人と、条件をそろえた健康な23人を比べた[8]。唇を鳴らす音や大きな息の音の動画、映画の暴力的か気持ちの悪い場面、瞑想する人のような中立の動画を、機能的MRIの中で見てもらった[8]。ミソフォニアに関わる動画は、患者に、対照の人と比べて、怒り、嫌悪、悲しみを引き起こし、気持ちの変化は心拍の上昇と結びついていた[8]。脳では、中立の動画と比べて、右の島皮質、右の前帯状皮質、右の上側頭皮質の活動が高まった[8]。

健康な人が嫌な音を聞いたときにも、島皮質は働いていた[4]。違いは、ミソフォニアの人で、引き金の音に対する前部島皮質の反応が大きく膨らみ、気持ちを調整する領域との結びつきがふつうと違っていた点にある[7]。多くの人に共通の嫌な音への反応と、病気として研究される反応とは、同じ場所の名前が出てきても、分けて読むほうがよい。

誰が出した音かで、嫌さが変わる

音の嫌さは、音だけで決まるのか。2026年の研究は、ミソフォニアの人と対照の人を対象に、音を出す人々への社会的な見方を実験で操作した[9]。すると、同じ引き金の音でも、社会的に悪い人として描かれた人から出た音のほうが、嫌に判断された[9]。音のないときの人への判断は、ミソフォニアの人もまったくふつうで、対照の人と違わなかった[9]。

逆向きの影響もあった。ミソフォニアの人は、食べる音を大きく立てる人を、あまり感じのよくない人と受け取り、その差は、もともと好ましく見ていた相手でとくに目立った[9]。著者らは、嫌な音はミソフォニアの人にとって、好かれない人から出るときにいっそう耐えにくく、とても好かれている人でも、引き金の音を立てると厳しく判断されうると結論している[9]。

結論はミソフォニアの人について述べたもので、すべての人に同じことが言えるわけではない。それでも、音の嫌さに、出している人への見方が混ざりうるという結果は、教室や職場の小さな音を考えるときの、一つの手がかりになる。

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よくある誤解

「黒板の音が嫌なのは、耳だけの問題」。2013年の研究は、聴覚野と体の感覚の領域が広くつながっていることを示し、黒板の音が触られた感じを起こす理由を、その領域どうしのやりとりで説明できるかもしれないと書いた[3]。2012年の研究では、扁桃体が音の特徴と不快さの両方を表していた[1]。

「嫌な音への反応が強い人は、みなミソフォニア」。嫌な音で驚きの反射が大きくなる、扁桃体が働く、といった反応は、ミソフォニアの研究とは別の参加者の実験で測られてきた[2][4]。ミソフォニアは、他の人が食べる、噛む、息をする音のような日常の音への、強い怒りや不安として記述されている[7]。自分で当てはめて決めるものではない。

「年を取ると嫌な音への感じ方が変わる」。中年から高齢の90人では、年齢は心地よさにも高ぶりにも有意な予測の力を持たなかった[5]。ただし若い世代と比べた研究ではないので、年齢で違いが無いとまでは言えない。

今日からできること

  • 嫌な音のあと、眉の間に力が入っていないか確かめてみる。不快な音では、心地よい音より眉をしかめる筋肉の活動が多かった[2]。
  • 嫌な音を何度も思い出してしまっても、自分を責めない。60の音の実験では、気持ちを高ぶらせる音ほど、あとで思い出されやすかった[2]。
  • 寝る前に流す音は、自分が心地よいと感じる音を選ぶ。120の音の評価では、心地よい音はおおむね落ち着くもの、嫌な音は高ぶるものと受け取られた[5]。
  • 家族や同僚の立てる音が気になるとき、音への嫌さと相手への見方を分けて考えてみる。ミソフォニアの人の実験では、悪い人として描かれた人の音のほうが嫌に判断された[9]。
  • 特定の人の音に強い怒りや嫌悪が続き、避けるために暮らしが狭くなっているなら、医師に相談する。42人の患者では、回避と人づきあいの支障、強い苦しみが記述されていた[6]。

静かな時間を週に置く、オンザショアの使い方

嫌な音の研究が測ったのは、音を聞いたときの脳と体の反応で、スタジオの効果ではない。店について書けるのは、自分で選んだ時間を、週のうちに決まった枠として置ける場所という事実だけである。

初めてならヨガの体験レッスンがあり、60分で税込1,980円、バスタオル2枚とフェイスタオル1枚、ヨガマットのレンタルが付く(体験の予約)。溶岩プレートを敷いたスタジオでのホットヨガのほか、常温のヨガ、ピラティス、女性専用のキックボクササイズ、ボクササイズ、HIIT、パーソナルトレーニングがあり、ヨガだけで25種類以上。

店はJR立川駅北口から徒歩1分、東京都立川市曙町2-14-10 エトロワビル3Fにある(店のトップ)。営業は8:00〜23:30の年中無休で、レッスンの開始は曜日で違う。8時の回は土曜と日曜だけ、平日の朝いちばんは月曜から木曜が10時、金曜が13時、遅い回は水曜と金曜の21時開始。12月29日から1月3日は通常のレッスンを休み、会員向けの特別の有料講座になる。

妊娠中の方は溶岩ホットヨガには参加できないが、常温のマタニティヨガがある。医師から運動を止められている方は利用できない。料金は料金のページにある。

参考文献

[1] Features versus feelings: dissociable representations of the acoustic features and valence of aversive sounds — Kumar S, von Kriegstein K, Friston K, Griffiths TD., 2012, The Journal of neuroscience : the official journal of the Society for Neuroscience. DOI: 10.1523/jneurosci.1759-12.2012

[2] Affective reactions to acoustic stimuli — Bradley MM, Lang PJ., 2000, Psychophysiology. DOI: 10.1111/1469-8986.3720204

[3] A neural link between feeling and hearing — Ro T, Ellmore TM, Beauchamp MS., 2013, Cerebral cortex (New York, N.Y. : 1991). DOI: 10.1093/cercor/bhs166

[4] Distinct neural circuits processing pleasant and unpleasant sounds: an fMRI-based approach — Aldhafeeri FM., 2025, BMC neuroscience. DOI: 10.1186/s12868-025-00975-3

[5] Normative emotional responses to environmental sounds in middle-aged to older adults with normal hearing: Stimuli from the Marcell database — Lelic D, Marmel F., 2026, PloS one. DOI: 10.1371/journal.pone.0356295

[6] Misophonia: diagnostic criteria for a new psychiatric disorder — Schröder A, Vulink N, Denys D., 2013, PloS one. DOI: 10.1371/journal.pone.0054706

[7] The Brain Basis for Misophonia — Kumar S, Tansley-Hancock O, Sedley W, Winston JS, Callaghan MF, Allen M, Cope TE, 2017, Current biology : CB. DOI: 10.1016/j.cub.2016.12.048

[8] Misophonia is associated with altered brain activity in the auditory cortex and salience network — Schröder A, van Wingen G, Eijsker N, San Giorgi R, Vulink NC, Turbyne C, Denys D, 2019, Scientific reports. DOI: 10.1038/s41598-019-44084-8

[9] Social context in misophonia: Does misophonia impact social judgements (& do social judgements impact misophonia)? — Humolli M, Poerio G, Simner J., 2026, Hearing research. DOI: 10.1016/j.heares.2025.109512

この記事の情報は2026年11月時点のものです。個別の健康状態については医師にご相談ください。

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