ランニング後のソイとホエイ、筋肉痛と走る力で違うプロテインの回復評価

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翌日に走れるかと、長く続けて伸びるかも違う

次の日に運動する能力を測った、鍛えられた男性自転車選手12人の二重盲検クロスオーバー試験では、運動後の糖質飲料にホエイ濃縮物または加水分解ホエイを加えた。翌日のタイムトライアルの仕事量は、糖質のみ、濃縮物追加、加水分解物追加で、それぞれ401、411、404kJだった。統計的に有意な差は認められなかった。[5]

この試験では、その後の24時間の栄養素とエネルギーの摂取量が管理されていた。ホエイを加えた飲料では直後のインスリン反応が高かったが、翌日の運動能力は変わらなかった。飲んだ直後に体内の反応が変わることと、次の運動成績がよくなることを切り離して見られる例だ。[5]

対象が自転車選手なので、この数字をランニングのタイムに換算することはできない。ただ、種類や加工法の違いを宣伝する文に出会ったとき、血液の反応を示したのか、次の日の運動能力を示したのか、と問い直す材料にはなる。体内の変化を表すグラフは、翌朝の脚の保証書ではない。[5]

長期のランニングでは、17人が10週間の段階的なトレーニングを行った比較研究もある。性別と最大酸素摂取量を基に群をそろえ、ホエイを追加する群と偽飲料の群を比べた。ホエイ群は運動後と就寝前に各25gを摂り、食事全体のたんぱく質は平均2.1g/kg/日、対照群は1.2g/kg/日だった。[16]

走行量は両群で同様に増えたが、ホエイ追加によるタイムトライアル改善の利点は示されなかった。5kmの改善率は対照群6.4%、ホエイ群2.7%で、群による改善の違いを示す交互作用の値は有意とはならなかった。この並びだけで「飲むと遅くなる」と断定するのも誤りである。[16]

補給の有無を比べる研究、原料を比べる研究、短期の合成を比べる研究は、同じ順位表を作る部品ではない。長期研究が示したのは、追加量が多くても走力の上乗せが自動的についてくるわけではない、という範囲だ。ソイとホエイの長期的な優劣を決めた試験ではない。[16]

短期試験と長期試験で、比較相手にも違いがある。就寝前の試験はエネルギーを含まない偽飲料を対照にしているため、たんぱく質を摂った条件では栄養そのものが追加される。これに対してサッカー選手の試験は、飲料のエネルギー量をそろえつつ、総たんぱく質量を変えていた。同じ「偽飲料との比較」でも、何をそろえたかまで読まないと、原料の違いと栄養追加の違いが混ざってしまう。[3][4]

自転車の試験では飲んだ直後の反応に差が出ても、その後の食事全体を管理したうえで翌日の成績に差がなかった。これは、飲料だけを切り取った評価と、食事を含む回復期間全体の評価をつなぐ材料になる。夕食を済ませてから眠る日と、補給飲料だけで夜を終える日を、同じ条件と考えるのは避けたい。[5]

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ソイの研究を読むときも比較相手を確かめる

ソイを使った研究には、中程度の持久トレーニングと大豆たんぱく質を基にした補助食品を組み合わせた無作為化比較試験がある。健康なスポーツ専攻の学生30人が6週間の介入を終え、そのうち28人が起伏のある場所での走行試験を行った。補助食品を摂った群では、走速度の改善や乳酸値の低下が報告された。[8]

一方、体重や体密度の有意な変化はなく、運動によるストレスや炎症反応の変化も認められなかった。代謝の変化を捉えた結果と、炎症の変化がない結果が同居している。ソイなら体のあらゆる回復が進む、という読み方はできない。[8]

また、この研究はホエイを相手に比べたものではない。「ソイを使ってよい結果があった」から「ホエイよりよい」へ進むには、比較相手が抜けている。ホエイの試験とソイの試験を別々に探し、数字の大きい側を選ぶ方法でも、運動内容や参加者の違いが残る。[8]

生活で比較するときにも同じことが起こる。ソイを飲んだ日は軽いジョギング、ホエイの日は坂道を走った、といった記録なら、翌日の脚の違いから原料の効果を切り出しにくい。研究では比較条件をそろえるために手間をかけている。その手間を省いた記録は、飲みやすさの確認には使えても、原料の優劣を決める試験にはならない。[4][8]

結果が「有意差なし」のときには、何に対する差がなかったのかも残す。ソイとホエイの直接比較で特定の成績に大差が見えなかったことは、飲み物が不要だという意味にはならない。逆にホエイと水の骨・炎症指標に差がなかったことから、ソイとホエイの差もないと推定することはできない。比較相手を省かないだけで、研究の読み違いは減らせる。[1][4]

若い女性の趣味のランニングにとっては、対象の距離も残る。直接比較試験は男性サッカー選手で、就寝前の合成試験は若い男性である。男女のランナーを含む研究もあるが、そこで比べたのはホエイと水、評価したのは血液指標だった。女性ならソイ、走った後なら必ずホエイ、という使い分けはこれらの比較からは導けない。[1][3][4]

yogaのレッスン前の様子生徒の足もとにあるヨガマット 立川駅徒歩1分年中無休の溶岩ホットヨガスタジオ

よくある誤解

「ソイとホエイは同じ量なら、回復の結果も全部同じ」という理解は広すぎる。総たんぱく質量をそろえた直接比較では、連日の練習中の走行低下をどちらも和らげたが、筋肉痛や多くの筋力検査は同様に悪化した。共通した結果があることと、あらゆる用途で同等だと証明することは別である。[4]

「筋肉痛が残ったなら、プロテインを選び間違えた」という見方も試験の結果と合わない。直接比較では、走行の指標に利点があっても筋肉痛は同様に増えていた。筋肉痛だけを合否判定に使うと、別の指標の変化を見落とす。逆に痛みが軽い日にも、飲み物だけのおかげと急いで結論しないほうがよい。[4]

「合成速度が上がれば、翌日のタイムも必ず伸びる」という飛躍にも注意したい。就寝前のたんぱく質で睡眠中の合成反応が高まった試験と、翌日の運動能力で追加の利点がなかった試験は、評価する段階が違う。前者を否定せず、後者も消さずに読む必要がある。研究の数字は、何を測ったかという名札と一緒に使う。[3][5]

今日からできること

  • 袋の原料だけでなく、食事と補食の内容を一緒に記録する。直接比較の1.5g/kg/日は試験で調整された総量であり、全員にそのまま当てる摂取指示として扱わない。[4]
  • 翌朝の筋肉痛と次の練習での走りやすさを、別の欄に書く。10m走と30m走でも結果が異なった試験を思い出し、痛みだけで種類を決めない。[4]
  • 就寝前45gという数字を見かけたら、若い男性のホエイ・カゼイン比較だったことまで確かめる。ソイとの比較結果や、自分の必要量へ置き換えない。[3]
  • 補給を増やす前に、何の変化を期待するかを言葉にする。10週間の走行研究でもホエイ追加の走力改善は示されておらず、量を増やすことを進歩の条件にしない。[16]

飲む種類を替えるたびに、前日の坂道まで同じだったことにはならない。台所でできるのは、研究のように体内の合成速度を測ることではなく、選んだ理由と翌日の様子を分けて残すことだ。まずは「痛みが気になるのか」「次の練習が気になるのか」を決める。それによって読むべき結果も変わってくる。[3][4]

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参考文献

[1] Acute effects of dietary whey protein supplementation after endurance exercise on serum osteokine and inflammatory cytokine concentrations in endurance runners. — Ferreira S, Gardy S, Linardatos J, Churchward-Venne T, Josse A, Correa J, Gibbs J., 2026, Applied physiology, nutrition, and metabolism = Physiologie appliquee, nutrition et metabolisme. DOI: 10.1139/apnm-2025-0346

[3] Pre-sleep Protein Ingestion Increases Mitochondrial Protein Synthesis Rates During Overnight Recovery from Endurance Exercise: A Randomized Controlled Trial. — Trommelen J, van Lieshout GAA, Pabla P, Nyakayiru J, Hendriks FK, Senden JM, Goessens JPB, van Kranenburg JMX, Gijsen AP, Verdijk LB, de Groot LCPGM, van Loon LJC., 2023, Sports medicine (Auckland, N.Z.). DOI: 10.1007/s40279-023-01822-3

[4] Effect of whey vs. soy protein supplementation on recovery kinetics following speed endurance training in competitive male soccer players: a randomized controlled trial. — Kritikos S, Papanikolaou K, Draganidis D, Poulios A, Georgakouli K, Tsimeas P, Tzatzakis T, Batsilas D, Batrakoulis A, Deli CK, Chatzinikolaou A, Mohr M, Jamurtas AZ, Fatouros IG., 2021, Journal of the International Society of Sports Nutrition. DOI: 10.1186/s12970-021-00420-w

[5] Carbohydrate and Protein Co-Ingestion Postexercise Does Not Improve Next-Day Performance in Trained Cyclists. — Kontro H, Kozior M, Whelehan G, Amigo-Benavent M, Norton C, Carson BP, Jakeman P., 2021, International journal of sport nutrition and exercise metabolism. DOI: 10.1123/ijsnem.2021-0069

[8] A soy-based supplement alters energy metabolism but not the exercise-induced stress response. — Berg A, Schaffner D, Pohlmann Y, Baumstark MW, Deibert P, König D, Gollhofer A., 2012, Exercise immunology review. DOI: None

[11] Systemic indices of skeletal muscle damage and recovery of muscle function after exercise: effect of combined carbohydrate-protein ingestion. — Betts JA, Toone RJ, Stokes KA, Thompson D., 2009, Applied physiology, nutrition, and metabolism = Physiologie appliquee, nutrition et metabolisme. DOI: 10.1139/h09-070

[12] Protein turnover, amino acid requirements and recommendations for athletes and active populations. — Poortmans JR, Carpentier A, Pereira-Lancha LO, Lancha A., 2012, Brazilian journal of medical and biological research = Revista brasileira de pesquisas medicas e biologicas. DOI: 10.1590/s0100-879×2012007500096

[16] Protein Supplementation Throughout 10 Weeks of Progressive Run Training Is Not Beneficial for Time Trial Improvement. — Roberson PA, Romero MA, Mumford PW, Osburn SC, Haun CT, Vann CG, Kluess HA, Roberts MD., 2018, Frontiers in nutrition. DOI: 10.3389/fnut.2018.00097

この記事の情報は2026年10月時点のものです。個別の健康状態については医師にご相談ください。

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