ランニング後のソイとホエイ、筋肉痛と走る力で違うプロテインの回復評価

ランニング後はソイとホエイのどちらがよいのか。直接比較した試験を軸に、走る力、筋肉痛、筋たんぱく質の合成を分けて読む。飲む量だけでなく食事全体の条件も確かめ、競技者の結果を日常のランニングへ当てはめる際の注意点と、翌朝の感覚だけで種類を決めない選び方を考える。

走り終えて着替えた後、台所でソイとホエイの袋を見比べる。明日の脚を軽くしたいのに、ラベルにはたんぱく質の量しか並んでいない。そこで先に決めたいのは、何をもって「回復した」と呼ぶかである。

直接比較した男性サッカー選手の試験では、ソイもホエイも、連日の高強度練習で走行能力が落ちる程度を和らげた。一方、筋肉痛や筋力などの回復では同じような低下が残った。飲む種類の勝敗より、走る力と痛みを別々に見ることが、この結果を生活へ持ち帰る入口になる。[4]

既存記事「プロテインは女性のランニングにも必要?たんぱく質が燃える条件と糖質の役割を読む」では必要性と燃料の話を扱っている。ここでは種類の比較に絞り、ソイかホエイかを、回復の何を測った試験で判断できるのかを考える。

ヨガとからだの記事のイメージ写真 立川駅徒歩1分年中無休の溶岩ホットヨガスタジオ

ソイとホエイを直接比べたのはどんな運動か

中心となるのは、よく鍛えられた男性サッカー選手10人が参加した無作為化二重盲検クロスオーバー試験である。参加者はホエイ、ソイ、同じエネルギー量の糖質の偽飲料を、それぞれ別の試行で摂った。同じ人が条件を替えて参加する設計なので、もともとの走力や筋力の個人差を抑えて比べられる。[4]

ただし、これは河川敷を一定の速さで走る運動ではない。短い時間に速く走る能力を使う、サッカーのスピード持久トレーニングである。練習は翌日にも行われ、その間の走行活動、筋力、短距離走、跳躍、筋肉痛、血液の指標などが追跡された。運動の内容を省いて「運動後のソイとホエイは同じ」と紹介すると、試験が答えた範囲が広がりすぎる。[4]

さらに、ホエイとソイの条件では、事前の補給期間から食事全体のたんぱく質が1日あたり体重1kgにつき1.5gになるよう個別に調整された。偽飲料の条件では0.8〜1gだった。したがって、補給した条件と偽飲料の違いには、飲み物の原料だけでなく、日常のたんぱく質摂取量の違いも含まれる。[4]

ここは買い物の場面でも大切だ。袋を替えることと、食事全体の量を変えることは別の操作である。夕食の内容も補食も変わった日に翌朝の感覚が違っていても、原料だけの影響と決めるのは早い。この試験がそろえたのは、ソイ条件とホエイ条件の総たんぱく質量であり、普段の食事を問わず同じ粉を追加すれば同じ結果になる、という比較ではない。[4]

クロスオーバー試験は、参加者を別々の群に分けたまま比べる方法とは違う。同じ選手のホエイ条件とソイ条件を比較できる点が、この問いには役立つ。一方、参加人数が増える設計ではないので、条件の数だけ大勢を調べたようには数えない。男性の競技者に絞った比較の強みと、その外へ広げるときの限界を一緒に持つ試験だ。[4]

二重盲検という設計も、飲んだものへの期待が結果を左右しないようにするための工夫である。家で袋の名前を見ながら試す場合には、この条件はそろわない。研究の結論を読むことと、自分の感想を記録することには役割の違いがある。自分にとっての使いやすさを選ぶ場面と、原料の効果を判定する場面を分けたい。[4]

疑問の続きは、体で確かめるのがいちばん早い。

空き枠を見て予約電話で予約 042-595-8039LINE

走行能力には共通の結果、筋肉痛には別の結果

練習中の高強度走行や高速走行は、どの条件でも減少した。ただしホエイとソイでは、その低下が和らいだ。研究者の結論は、たんぱく質の摂取量を増やすと、連続したスピード持久トレーニングにおけるフィールド上の能力低下を抑えた、というものである。能力が落ちなかったわけでも、すべての検査が改善したわけでもない。[4]

膝の曲げ伸ばしの筋力、最大の力を出す検査、30m走、反復スプリント、跳躍では、回復期間中の低下が各条件で同様に見られた。10m走が24時間後に低下したのは偽飲料の条件だけだった。このように同じ試験の中でも、走る距離や測る課題によって結果は違っている。[4]

筋肉痛と、筋損傷の指標として測った血中クレアチンキナーゼも、各条件で同様に増えた。ソイまたはホエイを飲めば痛みの残り方まで軽くなる、という期待はこの試験では支持されなかった。翌朝の階段で脚が痛いことと、練習中に高速で走れる量がどう変わるかは、別々の質問なのである。[4]

酸化還元の状態を調べた指標には、ソイで48時間後のたんぱく質カルボニルの回復が速かった、という個別の結果もあった。しかし、これを「ソイのほうが疲れを取る」と言い換えると、血液の変化が筋力や自覚症状へ飛び移ってしまう。全体として筋損傷や酸化還元の指標を改善した、という結論にはなっていない。[4]

たとえば通勤前のランニングなら、気になるのは次の競技練習の走行量より、駅の階段をどう上れるかかもしれない。競技者の走行データは参考になるが、その利益をそのまま通勤の快適さへ読み替えないことだ。自分が求める変化と、試験が評価した課題を近づけて読む必要がある。[4]

yogaのレッスン前の様子生徒の足もとにあるヨガマット 立川駅徒歩1分年中無休の溶岩ホットヨガスタジオ

アミノ酸が届く話と、筋肉が作られる話を分ける

「速く吸収されるほうが、速く回復する」という説明は分かりやすい。しかし、筋たんぱく質は作られる反応と分解される反応の釣り合いの中にある。運動とたんぱく質代謝を扱うレビューは、筋肉を固定された貯蔵庫ではなく、合成と分解が続く組織として整理している。持久運動への適応と筋力運動への適応も同じではない。[12]

飲み物を口にした時刻、血液のアミノ酸、筋肉の合成、その後の動作の成績を、同じ出来事の別名として扱わないほうがよい。直接比較試験で実際に評価された走行や筋力の結果を、吸収の速さという説明だけで上書きすることはできない。原料名から回復の順位を決める前に、測定した結果へ戻るのが筋道である。[4][12]

筋肉が作られる反応を測った例として、健康な若い男性36人による無作為化比較試験がある。夕方の持久運動後、就寝前にホエイ45g、カゼイン45g、エネルギーを含まない偽飲料のいずれかを摂取した。筋肉の組織と血液を調べ、睡眠中の筋たんぱく質合成を評価した試験である。[3]

たんぱく質を摂った条件を合わせると、ミトコンドリアのたんぱく質合成速度は毎時0.087%で、偽飲料の0.067%より高かった。筋原線維の合成速度も毎時0.060%と0.047%で差があった。ホエイとカゼインの間には、それぞれの合成反応に有意差が認められなかった。[3]

これはソイとの比較ではない。就寝前という条件で筋肉内の反応が高まった結果を、ソイよりホエイが優れる証拠にはできない。また、合成速度の差は翌朝の走るタイムそのものでもない。体の中の反応を詳しく測る研究ほど、何を測った数字なのかを丁寧に残したい。[3]

ホエイを足したら回復の検査は全部よくなるか

ホエイだけの補給を確かめたランナーの試験もある。週40km以上走る若い男女14人が、疲労困憊までのトレッドミル走の直後に、体重1kgにつき0.5gのホエイか水を摂った。無作為化クロスオーバー二重盲検試験で、骨に関連する血液の指標と炎症性サイトカインを調べた。[1]

結果は、測定した血液指標の経時変化について、ホエイと水で有意な違いが認められなかった。これは骨や炎症の反応についての結果であり、プロテインの全用途が否定されたわけではない。一方で、飲んだ以上はどの回復指標も改善するはずだという期待も支えない。[1]

別の無作為化試験では、よく鍛えられた17人が90分の間欠的な往復走を行い、運動中とその後の4時間に、糖質だけ、または同じ糖質にホエイを加えた飲み物を摂った。筋肉の力は運動直後に10〜20%低下したが、その後の戻り方は飲み物によって違わなかった。血液の筋損傷や炎症の指標も同様である。[11]

この結果は、先ほどの直接比較試験と対立するようで、見ているものが違う。連日の練習中に高速で走れる量と、運動後に検査装置で測る力の回復は別の評価だ。よい結果と差のない結果を同じ「回復」の箱へ押し込めると、飲み物の評価が必要以上に揺れる。[4][11]

数字で読むソイとホエイの比較条件

直接比較の参加者は男性サッカー選手10人。日常のランナー全体を代表する規模と対象ではない。[4]

ソイとホエイの条件は総たんぱく質1.5g/kg/日。偽飲料の条件は0.8〜1g/kg/日で、食事全体の量も違った。[4]

筋たんぱく質合成を調べた就寝前の試験は若い男性36人。比較した原料はホエイとカゼインだった。[3]

ランナー14人の試験では運動直後にホエイ0.5g/kgを摂取。骨・炎症の血液指標の反応に水との差はなかった。[1]

往復走の試験は17人、運動時間は90分。ホエイ追加で筋力の回復が速まる結果は得られなかった。[11]

疑問の続きは、体で確かめるのがいちばん早い。

空き枠を見て予約電話で予約 042-595-8039LINE

💬 ご質問がある場合はこちらからどうぞ

オンザショアのチャットで質問する(24時間受付)

レッスン内容・料金・体験のご予約など、気になることをお気軽にお尋ねください。

author avatar
宮川涼 Founder

1

2

関連記事

ご体験予約