走り終えた夜に筋トレへ移るとき、脚の重さと上半身の重さは同じ割合で落とさなくてよい。鍛えた男性では有酸素の直後に下半身の力が中等度に落ち、自転車の低下は走りより大きかった。何週かの併行では上半身の伸びが残り、瞬発は同じ練習の中で削れやすい。
立川駅北口の改札を出ると、脚はまだ着地の回数を覚えている。スマホのメモには、今夜のスクワットの重さが、走る前の数字のまま残っている。検索窓に打ちかけた語は「ランニング 後 筋トレ」。バーを全部軽くする夜と、押す種目だけは残す夜が、同じ疲れに見えている。
先に、答えの芯を返す。鍛えた男性を集めたメタ分析では、有酸素のあとに測った下半身の力は中等度に落ちた。標準化平均差は0.79、pは0.003である。自転車の低下は走りより大きく、跳ぶ力の代理は有意には動いていない。何週かの併行では、筋全体の太さと部位を分けない最大筋力は、筋トレ単独との差が出にくい。下半身に限ると、高強度インターバルとの併行では伸びが小さく、上半身は同程度だった。瞬発は、同じ練習の中に持久を入れると削れやすい。[17][14][1]
既存記事「ランニング初心者の筋トレはけが予防になるか、脚の力と発生率を分けて読む」には、けがの発生と脚の力を分ける問いを譲る。ここが見るのは、走ったあとに、脚の重さと上半身の重さを同じ割合で落とすかどうかである。

走った直後の下半身の力は、中等度に落ちる
標準化平均差とは、群の差をばらつきの単位で見た大きさである。0.79は、このレビューが中等度の低下と呼んだ値だ。対象は鍛えた男性で、研究は15本。同じ人の中で、有酸素の前後を比べる繰り返し測定である。見たのは下半身の力、たとえば膝を伸ばす等尺性の最大筋力と、下半身のパワーの代理、たとえば反動をつけて跳ぶ高さである。有酸素には走りと自転車が含まれる。[17]
強度で切ると、点推定はそろう。低強度の標準化平均差は0.65、pは0.157で、有意ではなかった。中程度から高強度も0.65で、こちらはpが0.020だった。二つの強度の差そのものはpが0.979で、強度が低下の大きさを統計的に分けたとは言えない。時間で切ると、30分を超えると標準化平均差は1.02、pは0.049で、レビューは大きい低下と書いている。30分以内は0.59、pは0.013で、中等度だった。この時間の群間差はpが0.204で、有意ではない。著者らは、強度が高いほど、また時間が長いほど、急性の低下は大きくなりやすい、と書く。その分け方の検定は、強度でも時間でも通っていない。有意に分かれたのは種目である。自転車の標準化平均差は0.79、pは0.002。走りは0.28、pは0.035。群間差はpが0.0001未満だった。走りのあとも下半身の力は落ちる。落ち方は、自転車より小さい。[17]
有酸素を先に置くと急性の干渉が起きる、と著者らは結論し、筋トレを先に置けない日の結果として置いている。この15本が測ったのは下半身である。上半身の挙上重量は、ここには入っていない。[17]
疑問の続きは、体で確かめるのがいちばん早い。
上半身の伸びは残り、瞬発は同じ練習で削れる
高強度インターバルと筋トレを同じ期間に行ったメタ分析は、筋トレ単独と比べている。筋の肥大と上半身の筋力の変化は同程度だった。下半身の筋力の伸びは小さく、効果量はマイナス0.248、pは0.049である。下位解析では、自転車の高強度インターバルが下半身に負の傾向を示し、効果量はマイナス0.377、pは0.074。走りはマイナス0.176、pは0.261で、有意ではない。下半身への負の影響がありうるとしても、走りの高強度インターバルと、種目のあいだの長い休息でやわらぎうる、と著者らは書いている。これは何週かの伸びの差で、今夜のキロ数ではない。[1]
比率を変えた試験は、筋トレ経験のある男性30人、6週、週3日である。条件は、筋トレのみ、筋トレと持久が3対1、1対1、練習なし、の四つ。持久はトレッドミルの走り、筋トレは全身の多関節動作だった。下半身の筋力は、筋トレのみと3対1が同程度に伸び、筋トレのみは1対1および練習なしより大きかった。いずれもpは0.05以下である。上半身の筋力は、三つの練習条件のあいだで伸びが同程度だった。下半身のパワーは、筋トレのみが他のすべての条件より大きく伸びた。こちらもpは0.05以下である。最終の練習のあと、1対1は筋トレのみよりコルチゾール(副腎皮質から出るホルモン)が高く、pは0.008だった。持久が多いと下半身の筋力は抑えられ、少ないと抑えられない。パワーは頻度の高低にかかわらず鈍る。筋力を主目的にするなら持久の頻度は低く保つ、と著者らは書いている。[2]
既存記事「筋トレと有酸素運動の干渉効果は力で違う?持てる重さと跳ぶ力の伸びを読む」は、持てる力と跳ぶ力の長期の差を先に扱っている。43研究の更新版では、最大筋力の標準化平均差はマイナス0.06、95パーセント信頼区間はマイナス0.20から0.09、pは0.446、筋肥大はマイナス0.01、区間はマイナス0.16から0.18、pは0.919で、損なったとは言えない。瞬発力はマイナス0.28、区間はマイナス0.48からマイナス0.08、pは0.007。同じ練習の中では減衰がよりはっきりし、pは0.043。少なくとも3時間空けると、pは0.05を上回った。自転車か走りか、併行の頻度、訓練の状態、年齢は、調整因子にならなかった。高強度インターバルに限った下半身の伸びの小ささを、この最大筋力へは畳まない。[14][1]
筋トレを先にした順は、下半身の動的筋力だけ動いた
練習の中の順番を、5週以上のプログラムで比べたメタ分析は10研究である。対象は健康な成人。筋トレのあとに持久、を、持久のあとに筋トレ、と比べると、下半身の動的筋力の変化率は、筋トレが先のほうが大きかった。加重平均の差は6.91パーセント、95パーセント信頼区間は1.96から11.87、pは0.006である。この6.91は、今夜のプレートから外す枚数ではない。何週かの変化率の差である。筋肥大の差は1.15パーセント、区間はマイナス1.56から3.87、pは0.40。等尺性の筋力はマイナス0.04パーセント、区間はマイナス3.19から3.11、pは0.98。最大酸素摂取量と体脂肪率も、順番では分かれていない。pは0.05を上回る。有利なのは下半身の動的筋力だけで、順を入れ替えて他の成果は良くならない。[16]
ただし、筋トレを先にすれば筋トレ単独と同じ、ではない。訓練された男性30人を、持久のみ、筋トレのみ、併行の3群に分け、週3回、11週続けた試験がある。併行は筋トレのあとに持久である。持久は中程度から高強度の域で30分の走り。筋トレは1から5週が最大筋力、6から11週が瞬発だった。バックスクワットの最大挙上重量は、第1期には筋トレのみと併行が同程度に伸び、第2期には筋トレのみだけが伸びた。反動つきの跳躍高は、筋トレのみが両期で伸び、併行は第2期だけだった。持久のみには、これらの有意な変化がなかった。併行は最大筋力と瞬発を、筋トレのみより損なった、と著者らは書いている。[6]
数字で読む走ったあとの重さ
0.79と0.28。鍛えた男性15研究。有酸素のあと、下半身の力は自転車で標準化平均差0.79、走りで0.28。群間差のpは0.0001未満。跳ぶ力の代理は0.04、pは0.846。[17]
マイナス0.248。高強度インターバルとの併行は、筋トレ単独より下半身の伸びが小さく、pは0.049。上半身と筋肥大は同程度。走りはマイナス0.176、pは0.261。[1]
6.91パーセント。10研究、5週以上。筋トレが先の順は、下半身の動的筋力の変化率が逆順より6.91パーセント大きい。区間は1.96から11.87、pは0.006。筋肥大はpが0.40。[16]
マイナス0.28。43研究の瞬発力。区間はマイナス0.48からマイナス0.08、pは0.007。最大筋力はマイナス0.06、pは0.446。筋肥大はマイナス0.01、pは0.919。[14]
3対1。筋トレ経験のある男性30人、6週、週3日。持久が少ない比では下半身が筋トレのみと同程度で、1対1ではそれより小さい。上半身は割れず、パワーは頻度が低くても鈍った。[2]
第2期だけ。訓練された男性30人、11週、週3回。筋トレのあとに30分走る併行は、スクワットの最大挙上が第1期には筋トレのみと同程度で、第2期は筋トレのみが伸びた。[6]
疑問の続きは、体で確かめるのがいちばん早い。
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