スクワットの効果はお腹にも?重りを頭上と前で支える体幹の違いを研究で読む

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直立して見えることと、腰の負担は同じではない

重りを前に持つと、背中が立って見えることがある。そこで「上体が起きるほど腰には楽」と結論を急ぎたくなる。しかし、姿勢の角度と関節に働く力を分けて測った研究は、その見方に待ったをかける。[18]

男性10人、女性8人を対象にした実験では、通常のバーによる前後のスクワットと、重りの位置を変えられるバーを使う条件を比較した。重量は通常のフロントスクワットの最大挙上重量の70%で一定とした。下がる局面と上がる局面の、太ももがおよそ水平になる位置で関節の動きと力学的な指標を調べている。男女を合わせた比較なので、18〜39歳の女性に同じ結果が当てはまるかは、この実験だけでは判断できない。[18]

重りがより前にある条件では、体幹の前傾と骨盤の前傾が小さくなり、その差の効果量は大きかった。一方、腰部を伸ばす方向のモーメントは増え、効果量は中程度から大きい範囲だった。[18] モーメントは関節を回そうとする作用を示す指標である。見た目が直立に近づくことと、腰部に必要な作用が小さくなることは、この比較では同じ方向に動かなかった。

この実験は頭上の種目と前の種目を直接比べたものではない。ここで役立つのは、「角度が変わった」という情報だけで負担の大小を決めない読み方だ。膝・股関節・足関節の伸展モーメントは多くの条件で概ね似ていた一方、体幹と骨盤の角度や腰部のモーメントは異なった。[18] 脚が似た動きをしていても、胴体側の課題まで同じとは限らない。

指導中に「もっと胸を起こす」と言われた経験がある人は、その言葉だけを正解として保存するより、何を修正するための声かけだったかを聞きたい。重りの位置に対応する姿勢の変化と、腰部に求められる働きは一緒に見る必要があるからだ。[18] 写真で直立している人を基準に、自分の重さまで増やす理由にはならない。

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頭上に上げる練習と、傷害を予言するテストを分ける

頭上でしゃがむ動作は、筋力トレーニングだけでなく、動きの特徴を調べるテストにも使われる。だが、テストで体が傾いたことと、将来けがをすることは別の問いである。女性大学競技者を対象にした前向きコホート研究、つまり動作を測った後に経過を追う研究では、その区別がはっきりした。女性でも競技者を対象とするため、18〜39歳の一般女性にそのまま適用するには、競技経験や運動習慣の違いを考える必要がある。[5]

参加した108人はシーズン開始前に頭上でのスクワットと片脚スクワットを行い、股関節・膝・体幹の角度などを測定された。その後の競技シーズン中に23人、21.3%で下肢の傷害が起きたが、測定された動作指標と傷害発生には有意な関連がなかった。[5] 研究は、それらの指標を単独の傷害リスク評価として使うことを支持していない。

もう少し大きい、男性の青少年・大学年代の競技者627人を対象にした研究もある。頭上スクワット、片脚スクワット、体幹安定性のテストの全体評価を足した点数は、シーズン中の傷害を予測しなかった。一方、部位別の評価を含めた解析では予測との関係が認められたが、傷害が起きた人を拾う感度は全身傷害で40.2%、下肢傷害で44.2%と低かった。男性競技者の傷害予測の結果であり、18〜39歳の女性にも同じ予測精度が得られるかは分からない。[16]

これは「姿勢を見ても何も分からない」という結果ではない。部位別の評価を、詳しい確認が必要な人を見つける最初の手がかりとして使う余地はある。[16] ただし鏡に映るしゃがみ方から、将来の腰痛やけがを言い当てることまでは求められない。動作の観察は会話の入口であって、体の将来を採点する通知表ではない。

自分の動画を見返すときにも、評価する対象を狭くすると扱いやすい。重りを支えられたか、前と頭上で同じように動けたか、どの場面で難しさを感じたかを確認する。研究の傷害予測の結果を踏まえれば、「今日は動きが違った」と「危険な体だ」の間には距離を残すべきである。[5][16] 痛みや個別の健康状態の判断は医師に相談する。

既存記事「スクワットは重りを腰から下げると違う?肩に載せる場合と背中の働きを読む」では、腰から下げる負荷と背中の働きという別の問いを扱う。本記事の軸は、前と頭上で支えるときの筋活動の違いである。足裏の圧を見て練習する話や、重り自体が揺れる話とも分けて読みたい。

傷害予測を読むときは、対象者の違いも残したい。女性大学競技者の研究と、男性の青少年・大学年代の競技者の研究は、参加者も評価方法も異なる。[5][16] どちらも、駅から帰宅した後に運動を始める一般の人を、そのまま採点する表ではない。自分の動画で気になる場面を見つけたら、それを指導者に見せる材料にする。集団の研究結果を個人への宣告に変えず、観察した事実から次の確認へ進む使い方である。

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よくある誤解

「頭上に持てば、お腹への効果は必ず最大になる」という理解は、筋肉をひとまとめにしている。軽い負荷の比較で目立ったのは外腹斜筋と脊柱起立筋だったが、別の実験では腹直筋と外腹斜筋の活動はプランクで高かった。[6][14] 腹部を働かせたいという目的でも、頭上に持つことだけを条件にする必要はない。

「グラグラした分だけ体幹を鍛えた」という見方も分けて考えたい。前足部に荷重して足圧中心の移動が長くなっても、測定された体幹筋の活動は有意には増えなかった。[6] 揺れは動作の情報にはなるが、それだけで腹筋の活動量を示す目盛りにはならない。撮影した動画の揺れの大きさを、その日の練習成果として数えるのは早い。

「背中が起きた姿勢なら腰に負担がない」という判断は、角度だけに頼っている。重りを前方に置いた比較では、上体や骨盤の前傾が減った一方で、腰部の伸展モーメントは増加した。[18] 反対に、これをもって前で持つ種目が誰にとっても危険だと決めるのも飛躍である。研究が示したのは負荷位置による力学的な違いであり、個人の痛みの診断ではない。

そして検索語の「ウエストへの効果」は、筋活動の実験と分けて受け止めたい。ここで比較した筋電図の大小は、動作中の働き方の結果である。[6][14] 腹部に力を感じた日を、胴回りが変わった日として記録する必要はない。今確認したいことが支える動作なのか、体型なのかで、必要な評価も変わる。

今日からできること

  • 種目名だけで判断せず、前・頭上・背中側のどこで持ったかを記録する。12人の軽い負荷の比較では、位置によって体幹筋の活動が異なった。[6]
  • 腹部前面を働かせたいのか、肩甲骨や背部も含めて支えたいのかを指導者に伝える。7人の比較では、プランクとスクワットで高く活動する筋肉が分かれた。[14]
  • 前足部に乗って難しくすることを、腹筋の活動を増やす工夫と決めつけない。筋活動の差の効果量は0.05〜0.29で、有意な変化ではなかった。[6]
  • 動画を比べるなら、重量の条件も添える。18人の実験で使われた70%は比較をそろえる研究条件であり、自分が頭上に上げる重さの指定ではない。[18]
  • 動作テストの点数だけでけがの将来を決めない。108人の女性競技者の追跡では、測った角度と下肢傷害の発生に有意な関連がなかった。[5]
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オンザショア立川店で、続ける予定を置く

重りをどこで支えるかを選ぶときは、お腹を働かせたいのか、肩甲骨や背部も含めて支える動作を練習したいのか、目的を言葉にしておきたい。実際に運動する予定も、その目的と一緒に生活の中へ置いておく。

オンザショア立川店には、溶岩プレートを敷いたスタジオでのホットヨガのほか、常温のヨガ、ピラティス、パーソナルトレーニングがある。ヨガだけで25種類以上のレッスンがあり、女性専用のキックボクササイズ、ボクササイズ、HIITも選べる。今回の研究は当店の効果を保証するものではなく、運動を続ける場所を考える際にも目的との対応を大切にしたい。

妊娠中は溶岩ホットヨガに参加できず、常温のマタニティヨガがある。医師から運動を止められている方は利用できない。所在地は東京都立川市曙町2-14-10 エトロワビル3F、JR立川駅北口から徒歩1分。全曜日8:00〜23:30、年中無休である。店の案内と料金で内容を確かめられる。

ヨガの体験は税込1,980円。60分のレッスンにバスタオル2枚、フェイスタオル1枚、ヨガマットのレンタルを含む。目的に合う運動と通える時間を考え、体験の予約で予定を具体的にする。

参考文献

[2] Muscle activation in the loaded free barbell squat: a brief review — Clark DR, Lambert MI, Hunter AM., 2012, Journal of strength and conditioning research. DOI: 10.1519/jsc.0b013e31822d533d

[5] Examination of overhead and single-leg squat kinematics and lower extremity injury in female collegiate athletes — Lisman PJ, Wilder JN, Hansberger BL, Zabriskie HA., 2023, The Journal of sports medicine and physical fitness. DOI: 10.23736/s0022-4707.23.14586-5

[6] Trunk muscle activity during different types of low weighted squat exercises in normal and forefoot standing conditions — Roth R, Donath L, Faude O, Cresswell AG., 2020, Journal of sports sciences. DOI: 10.1080/02640414.2020.1800358

[8] The Effect of Volitional Preemptive Abdominal Contraction on Biomechanical Measures During A Front Versus Back Loaded Barbell Squat — McCormick JB, Drusch AS, Lynch DJ, Seeber GH, Wilford KF, Hooper TL, Allen BS, O, 2023, International journal of sports physical therapy. DOI: 10.26603/001c.84306

[14] A Comparison of Muscle Activation Among the Front Squat, Overhead Squat, Back Extension and Plank — Bautista D, Durke D, Cotter JA, Escobar KA, Schick EE., 2020, International journal of exercise science. DOI: 10.70252/btuh3630

[16] Can a Standardized Visual Assessment of Squatting Technique and Core Stability Predict Injury? — O’Connor S, McCaffrey N, Whyte EF, Moran KA., 2020, Journal of strength and conditioning research. DOI: 10.1519/jsc.0000000000003262

[18] Biomechanical comparisons of back and front squats with a straight bar and four squats with a transformer bar — Goršič M, Rochelle LE, Layer JS, Smith DT, Novak D, Dai B., 2024, Sports biomechanics. DOI: 10.1080/14763141.2020.1832563

この記事の情報は2026年10月時点のものです。個別の健康状態については医師にご相談ください。

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