ダイエットが続かない理由は約束不足?目標を人に伝える前に読みたい公表の研究

ダイエットが続かないとき、目標を人に伝えれば行動は変わるのか。学校での生活習慣改善や医療現場の比較試験から、公表が役立った条件と効果が出なかった例を読む。宣言する人数や体重の目標より、誰に何を伝え、実行する場面でどう確認するかを考えるための記事である。

運動着を用意した夜、友人に伝える言葉を考える。「今度こそ運動を続ける」と伝えるか、黙って始めるか。前に宣言したことまで覚えられていたら、少し気まずい。目標を公表するという助言は簡単だが、その後の夕方をどう過ごすかは別の話だ。

人に伝える約束は、行動を支える候補ではある。ただし、公表を含む介入で行動が改善した比較試験もあれば、改善が認められなかった比較試験もある。公表したという事実だけで、継続や減量を保証するものではない。[19][3]

先に考えたいのは、宣言の大きさより、相手と内容と確認する場所である。生活習慣改善に関係する学校研究では、公表への参加と良い結果の関連が見られたが、成人が目標を投稿すれば痩せるという答えにはならない。[13]体重を減らすことを全員の目標にはせず、自分が続けたい行動を誰と共有するかを考えていく。

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目標を公表するとは、何を人に見せることか

ここで扱う公表は、望む行動や方針を他者に向けて表明する取り組みである。研究では、写真と署名入りの約束を診察室に掲示した例も、学校の生活習慣改善を仲間へ伝える役を引き受けた例もある。[19][13]日常語の「宣言」に近いものの、すべてが同じ方法ではない。貼り紙、対面での約束、仲間への発信を一括りにして効果を予測すると、実際に行ったことが見えなくなる。

たとえば「健康になりたい」と友人に伝えることと、「帰宅前に運動する予定を立てた」と伝えることでは、相手が確認できる内容が違う。前者は願いで、後者は予定である。さらに、行ったあとに何を話すかまで決めれば、会話の材料は行動へ移る。これは暮らしに置き換えるための例であり、特定の文面の減量効果が試験で確認されたという意味ではない。

医療現場のレビューでは、行動を左右する背景として、説明責任の乏しさ、患者の期待の受け止め方、仕事量、習慣などが挙げられている。公表の掲示や仲間との比較を伴う振り返りなど、行動科学を取り入れた介入は、処方の改善と関連していた。[15]医療者の処方行動に関するレビューなので、18〜39歳の女性の運動継続へそのまま当てはめることはできない。説明責任とは、ここでは自分の行動を他者に説明する関係を指す。叱られることや、失敗を公開することと同じ意味にはしない。

既存記事「ダイエットの目標設定はどう変えるか 実行意図で明日の行動を決める科学」には、行動計画の組み立て方を譲る。この記事の問いは、その計画を人に見せる部分である。食事内容や運動の種類を何にするかより、約束が本人と相手の間でどのように扱われるかを見ていきたい。

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診察室の約束は、行動が起きる場所に置かれていた

公表の効果を具体的に示した例が、米国の外来診療で行われた無作為化比較試験である。無作為化とは、比べる条件を偶然の割り当てで分ける方法だ。この試験は、急性呼吸器感染症で受診した成人の診療を対象に、抗菌薬の不適切な処方を減らせるかを調べた。減量や運動継続の試験ではない。[19]医療者の判断を変える介入であり、18〜39歳の女性が自分の運動目標を公表する効果へ、そのまま当てはめることはできない。

対象は外来のプライマリケア診療所5か所、成人の受診954件である。介入は、医療者の写真と署名を添え、不適切な抗菌薬処方を避けるという約束を大きな掲示にして、診察室に12週間置くものだった。[19]大勢へ一度発信したのではなく、処方という判断をする部屋に方針が見える形で置かれた。この配置も介入の中身に含まれている。

不適切な処方の割合は、掲示群で介入前42.8%から介入中33.7%へ下がった。一方、通常診療の対照群では43.5%から52.7%へ上がった。介入前の処方率を考慮した比較では、掲示群の改善は対照群に対して19.7パーセントポイントだった。[19]パーセントポイントは割合同士の差を表す。体重が19.7%減ったという意味には、もちろんならない。

また、診断名の付け方が変わった証拠はなく、適切な抗菌薬処方の割合も時間とともに減っていなかった。[19]この点は、単に処方という行為をすべて減らした試験ではないことを示す。約束には「何を避け、何を適切に行うか」という具体的な方針が含まれていたのである。

生活に引き寄せるなら、目標を送る場面と実行する場面を分けて考える材料になる。昼休みに送った宣言と、仕事が終わってから予定を選ぶ場面は同じではない。予定を決めるときに相手と共有した内容を確かめる、という使い方は考えられる。ただし、この医療試験から、スマートフォンの通知や運動予定の共有に同じ大きさの効果が出るとは言えない。[19]

同じ公表でも、効果が出なかった比較試験がある

フランスでは、抗菌薬の処方が多い一般診療医を対象に、公開の約束文書、患者向けの説明資料、処方をしない場合に使う用紙を組み合わせた実用的な無作為化比較試験が行われた。介入群は109人、対照群は236人で、介入前と介入後の各1年間の処方を比べた。[3]実用的な試験とは、日常の診療に近い条件で介入を評価する研究である。対象は一般診療医であり、18〜39歳の女性の生活習慣への効果を直接示す比較ではない。

全身用抗菌薬と広い範囲の細菌を対象にする抗菌薬の処方は、介入後に両群で減った。しかし、群と期間を組み合わせた比較では、介入がその減少を生んだという証拠は認められなかった。全体の処方量への効果は観察されず、冬季の不要な処方に関係する季節変動には改善傾向が見られた。[3]「取り組みの後に減った」と「取り組みの効果で減った」を分けて読む必要がある。

これは先の米国の試験を打ち消すための結果ではない。掲示の形式、設置場所、組み合わせた道具、評価した処方の範囲が違う試験である。[3][19]片方が成功したから公表は必ず効くとも、片方で全体量への効果がなかったから公表はすべて無意味とも言えない。どの条件を比べ、何が変わったのかを見ると、研究同士の違いが残る。

同じフランスの取り組みを調べた質的研究では、一般診療医27人と患者14人に参加してもらい、観察と聞き取りを行った。約束文書は多くの待合室で明確に掲示され、内容や形式は好意的に受け止められていた。ところが、公に約束したと感じていた医師は少数だった。医師が掲示を忘れたり、患者が掲示物を読まなかったりする例もあった。[5]医師と患者の受け止め方を調べた研究なので、18〜39歳の女性の運動継続にそのまま当てはめることはできない。

目に見える紙があることと、その約束が会話や判断の中で使われることは違う。この研究では、処方をしない場合の用紙が特に良く受け止められ、患者への説明や期待への対応を助ける道具だと認識されていた。[5]日常の目標にも、掲示を立派に作る前に考えたい点がある。冷蔵庫に目標が貼ってあっても、話す機会がなければ、それは紙としてそこにいる。

比較試験を見るときには、割合の変化だけでなく、何を分母にした割合かも確認したい。米国の試験で評価したのは、抗菌薬が適切でない診断に対する処方の割合である。一方、フランスの試験の主な評価は、診療の件数に対する抗菌薬全体の処方量だった。[19][3]同じ「処方が減る」という言葉でも、測っている結果は同じではない。この違いを残したまま読めば、単純な成功と失敗の一覧にする必要はなくなる。

介入の単位も確かめたい。米国の試験では医療者を掲示の条件へ割り当て、その医療者の診療で起きた処方を評価した。[19]成人の受診954件という規模は、954人の医療者が約束したという意味ではない。大きな人数が書かれていても、約束を行う側と、その行動の結果を受ける側を区別しなければ、公表の方法を取り違える。

待合室の掲示への好意的な感想も、全体の処方量への効果を代わりに証明するものではない。聞き取りは、道具がどう受け止められ、どう使われたかを知るための情報である。[5]「この共有方法は気に入った」と「行動が変わった」は、自分の生活で試す際にも別々に確かめられる。相手が賛成してくれた日を、継続の達成日として数える必要はない。

数字で読む公表と行動の研究

954件:成人の急性呼吸器感染症の受診を対象に、診察室の約束掲示を評価した比較試験の規模である。[19]

12週間:写真と署名入りの約束を診察室に掲示した期間である。長期の運動継続を調べた期間ではない。[19]

19.7パーセントポイント:介入前を考慮した、不適切な抗菌薬処方率の対照群に対する改善幅である。[19]

21.5%と26.6%:学校研究の終了時に、公表活動に参加した群と対照群で観察された肥満の割合である。[13]

27人と14人:フランスの約束文書などの使われ方を調べた質的研究の、一般診療医と患者の人数である。[5]

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