
欲求の点数が下がっても、食べる量は別である
平均年齢23.5歳の女性92人を無作為に割り付けた実験では、子どもにチョコ菓子を渡す、自分で食べる、ビー玉を仕分けるという場面を想像してもらった。いずれの場面も扱う対象の個数は30個だった。子どもに渡す想像は、他の条件よりチョコへの欲求が低いことと関連したが、実際に食べた量には群間差がなかった。[2] 同じ「想像で欲求が変わった」でも、食べる自分を繰り返し描いた結果とは区別する必要がある。
この研究では脳波も記録され、食べ物の画像が現れた後の電位の反応に違いがあった。ただしその反応は、動機づけ上の重要性、葛藤、社会的な文脈などにも関わる。著者らは、どの心理過程が結果に結びついたかを明らかにするには、さらに研究が必要だとしている。[2] 「人に与えると脳が満腹になった」という物語にすると、欲求、脳波、摂取量という別々の結果を混ぜてしまう。
欲求への働きかけを調べた別の無作為化研究では、一般の若い女性94人と、チョコを強く欲し、摂取量を減らしたい人97人をそれぞれ実験した。考えを事実や命令として扱わず距離を取る「認知的脱フュージョン」は、両方の実験で思考の割り込みやすさ、イメージの鮮明さ、欲求の強さを下げた。一方、誘導されたイメージを使う方法がこれらを改善したのは、強い欲求がある参加者の実験だった。どちらの実験でも、チョコの摂取量に群間差はなかった。[4]
この違いは、結果を小さく扱う理由でも、効果を大きく売る理由でもない。食べたい気持ちが気になって作業が進まない人にとっては、思考の割り込みが減ること自体が関心事だろう。一方、食べた量を変えたいという問いには、欲求の評定だけでは答え切れない。[4] 研究の成果を自分の目的へ結びつける時には、「何が改善したのか」を名詞で確かめたい。欲求なのか、鮮明さなのか、量なのかで、言えることが変わる。
疑問の続きは、体で確かめるのがいちばん早い。
想像を増やすより、浮かぶ考えと距離を取る
108人を無作為に割り付けた試験では、思考や感情から距離を取る方法、視覚的な想像を使う方法、自由に考えを巡らせる対照条件を比較した。参加者は目の前のチョコの皿を見ながら音声の指示を聞いた。欲求を誘導する前に2分間、誘導した後に4分間の練習を行い、欲求の強さを評価した。[3]
距離を取る条件では、対照と比べて、2分の音声の後も4分の音声の後も欲求の強さが有意に低かった。視覚的な想像の条件を上回ったのは2分の音声の後だけであり、優位性が見られた時点は限られていた。欲求に関する考えの頻度は、視覚的な想像と距離を取る方法の両方で、対照より低かった。[3] 練習の長さだけでなく、どの時点で何を測ったのかも読む必要がある。
ここでいう距離とは、「欲しいと思ったことを消す」と命令することではない。浮かぶ思考や感情を、そのまま食べる指示として受け取らず眺める方向の練習である。[3][4] 日常の言葉に置き換えるなら、「チョコが必要だ」と決める前に、「チョコの味を思い浮かべている」と気づくような使い方だ。ただし、この言い換えをするだけで研究の音声課題と同じ効果が得られる、と保証するものではない。
想像を別の作業で扱う実験もある。粘土で形を作る課題では、10分間自由に考えを巡らせた場合よりチョコへの欲求が弱まった。別の実験でも、単純に数を数える課題に比べ、粘土作りは欲求の強さ、欲求のイメージ、チョコについて考える頻度を減らした。言葉を扱う負担を増やした暗算では、欲求をさらに減らす効果はなかった。[5] 何でも忙しくすれば同じ、という結果ではない。
この研究の理論上の焦点は、情報を一時的に保って操作する「作業記憶」のうち、視覚や空間を扱う働きに負担をかけることである。[5] 焦点は粘土そのものより、課題で使う認知的な働きにある。自分で考えた別の作業をすべて同等と扱うことも避けたい。チョコを想像する回数を増やす実験と、別の形を作る作業へ注意を向ける実験は、頭の使い方から違っているのである。[1][5]

日常では、欲しい気持ちと食べる行動を分けて見る
平均年齢21歳の女性221人が、日常の欲求、食べ物のイメージ、摂取を記録した研究がある。7日間、2時間間隔で1日6回報告してもらう方法だった。食べ物のイメージの鮮明さや欲求が高まっていた場合、2時間後にその食べ物を食べる確率が高かった。もともとの欲求の傾向や想像の得意さとは独立した関連だった。[8]
ただし、欲しかった食べ物を実際に食べていたのは事例の38%だった。[8] 「考えたら食べる」という一直線の図では、この数字を説明し切れない。研究は日常の時間経過を追った観察であり、想像を操作して摂取を増やした実験ではない。[8] 味を思い出すことと、その後の行動に関連があっても、それだけで原因と決めることはできないのである。
一方、女性249人が最近の食物への欲求を振り返ったオンライン質問票研究では、約3分の1が欲求に関係する思考を、約半数がイメージを報告した。イメージは思考より欲求の強さを予測する上で重要だったが、どちらも摂取を予測しなかった。また「ただの考えだと気づいた」という対処は、欲求に応じて食べる可能性が低いことと結びついた。[12] 対処を無作為に指定した試験ではないので、この関連だけを万能な方法の証明にはできない。
日常の反復記録では後の摂取との関連があり、振り返りの質問票では摂取を予測しなかった。[8][12] どちらかを消して話をそろえる必要はない。時間を置いて記録する方法と、直近の経験をまとめて思い出す方法では、捉えている場面が違う。チョコを買った夜を振り返る時も、食べる前に浮かんでいた味と、食べた後の印象を分けておくと、少なくとも自分の記録の意味を取り違えずに済む。
よくある誤解
「想像すれば胃を満たしたのと同じ」は、研究が示した内容を越えている。食品祭の実験では、想像と実際に食べる条件の結果は異なった。さらにチョコクッキーの実験では、想像の中の好みが低下しても実物への評価は変わらなかった。[7][10] 想像の変化、実物の評価、胃の感覚をひとまとめにしないことが出発点だ。
「回数を増やせば必ず効く」という読み方もできない。チョコプリンの比較では15回の条件が3回より多く食べ、食品祭では30回の想像でも対照と概して差がなかった。[1][10] これは異なる食品や状況を扱う別々の実験である。これらの回数を線で結んで、自分に合う境目や安全な回数を推定することはできない。
「欲求が残るのは意志が弱いから」という評価も、この研究群の問いから外れる。距離を取る練習で欲求が弱まっても、食べた量には差がなかった試験がある。[4] 食べたかどうかだけを採点基準にすると、気持ちの変化を測った研究の意味を見失う。チョコを食べる選択そのものを失敗にせず、何を知りたいかに合わせて結果を読めばよい。

今日からできること
- 間食の時間には、作業をいったん区切って、チョコを食べたいのか、味を思い出しているのかを言葉にしてみる。考えと感覚のイメージを分けるのは、研究を生活に引き寄せて読むための工夫である。[12][15]
- チョコの包みを開ける前に、食べる想像を繰り返す課題を自分に課す必要はない。15回と3回の比較や、30回の想像の実験は、日常の間食に回数のルールを設ける根拠にはならない。[1][10]
- 机で作業しながら考えがチョコへ戻る時は、作業を続けるか、休憩して食べるかを自分で選ぶ場面と捉える。これは環境や予定を見直すための例であり、食べた量を減らす効果を検証した方法ではない。欲求の変化と摂取量を別々に測った試験を、その区別の手がかりにしたい。[4]
- 記録に関心があるなら、食べたい気持ちと実際に食べたことを分けて書く。7日間の日常記録で、欲しかった食品を食べたのは事例の38%だった。[8] 食べた日を失敗として採点するための記録にはしない。
オンザショアで、食べた量とは別に予定を持つ
チョコの袋を開けたかどうかと、体を動かす予定を続けることは、別々に考えたい。オンザショア立川店は、決まった場所でレッスンに参加する習慣を組み立てるための選択肢である。食べたことを埋め合わせるためではなく、自分が続けたい活動の予定として利用を考える場所だ。
所在地は東京都立川市曙町2-14-10 エトロワビル3F、JR立川駅北口から徒歩1分。
営業時間は8:00〜23:30で年中無休だが、これは開閉の時刻であり、レッスンの開始時刻とは異なる。年末年始の12/29〜1/3は通常レッスンを休み、会員向けの特別の有料講座になる。通える曜日と実際の時間割を照らして考えることが、予定を具体的にする入口になる。
溶岩プレートを敷いたスタジオのホットヨガに加え、常温ヨガやピラティスもある。妊娠中は溶岩ホットヨガには参加できず、常温のマタニティヨガがある。医師から運動を止められている方は利用できない。
店の案内と料金を見て、生活に収まる通い方を考えたい。体験の予約も確認できる。
参考文献
[1] Effects of Imagined Consumption and Simulated Eating Movements on Food Intake: Thoughts about Food Are Not Always of Advantage — Haasova S, Elekes B, Missbach B, Florack A., 2016, Frontiers in psychology. DOI: 10.3389/fpsyg.2016.01691
[2] Social reward from giving food to others affects food craving and brain potentials: An imagery-based event-related potential study — Schienle A, Gremsl A, Zorjan S., 2022, Appetite. DOI: 10.1016/j.appet.2021.105722
[3] The effect of visualisation and mindfulness-based decentering on chocolate craving — Wilson E, Senior V, Tapper K., 2021, Appetite. DOI: 10.1016/j.appet.2021.105278
[4] Acceptance- and imagery-based strategies can reduce chocolate cravings: A test of the elaborated-intrusion theory of desire — Schumacher S, Kemps E, Tiggemann M., 2017, Appetite. DOI: 10.1016/j.appet.2017.02.012
[5] Use of a clay modeling task to reduce chocolate craving — Andrade J, Pears S, May J, Kavanagh DJ., 2012, Appetite. DOI: 10.1016/j.appet.2012.02.044
[7] Assessing the relationship between food-related mental imagery and appetite — Hames M, McCormack JC, Roberts R, Halberstadt J, Spence C, Peng M., 2026, Appetite. DOI: 10.1016/j.appet.2026.108592
[8] Temporal dynamics of mental imagery, craving and consumption of craved foods: an experience sampling study — Zorjan S, Schienle A., 2023, Psychology & health. DOI: 10.1080/08870446.2022.2033239
[10] Think Yourself Slim? Assessing the Satiation Efficacy of Imagined Eating — Andersen T, Byrne DV, Wang QJ., 2022, Foods (Basel, Switzerland). DOI: 10.3390/foods12010036
[12] The food craving experience: Thoughts, images and resistance as predictors of craving intensity and consumption — Schumacher S, Kemps E, Tiggemann M., 2019, Appetite. DOI: 10.1016/j.appet.2018.11.018
[15] The phenomenology of food cravings: the role of mental imagery — Tiggemann M, Kemps E., 2005, Appetite. DOI: 10.1016/j.appet.2005.06.004
この記事の情報は2026年11月時点のものです。個別の健康状態については医師にご相談ください。
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