
光療法で良くなったのは、眠りの「感じ」のほうだった
病気の人を対象にした光療法(明るい光を決まった時間浴びる方法)の研究は数が多い。ここからは病気の人の結果で、そのまま健康な人に広げることはできない。
2026年の系統的レビューとメタ分析は、脳卒中のあとの大人を対象にした無作為化試験5本、343人を集めた[4]。夜中に目覚めている時間を調べた3本、181人の統合では、差はマイナス39.17分だったが有意ではなく(95%信頼区間−115.34〜36.99)、ばらつきは96%ととても大きかった[4]。眠りの質の自己評価を調べた4本、300人の統合では、光療法のほうが良く、標準化平均差(研究ごとに違う単位をそろえた差の大きさで、ここではマイナスが良くなる向き)は−0.85だった[4]。1本の試験を除くと効果は−0.55に小さくなり、ばらつきは0%に下がった[4]。著者らの結論は、光療法は脳卒中のあとの眠りの質の自己評価を良くするかもしれないが、測った眠りの続き具合については、証拠が少なくばらつきも大きいため不確かだ、というものだ[4]。
高齢の人の施設での長い試験もある。2008年の試験は、オランダの12の施設に住む189人を対象にした。平均年齢は85.8歳、90%が女性で、87%が認知症だった[3]。施設ごとに、1日じゅう明るい光(約1,000ルクス)か薄暗い光(約300ルクス)を割り付け、人ごとに夜のメラトニン2.5mgか偽薬を割り付けて、平均15か月続けた[3]。
明るい光は、認知機能の低下を平均0.9点、相対で5%抑え、うつの症状を1.5点、相対で19%和らげ、日常の動作の制限が増えるのを1年あたり1.8点、相対で53%抑えた[3]。寝つくまでの時間を8.2分縮め、睡眠を27分のばしたのは、メラトニンのほうだった[3]。光とメラトニンを組み合わせると、睡眠効率が3.5%上がり、夜の落ち着かなさも和らいだ[3]。著者らは、光には認知症のいくつかの症状を良くするささやかな利益があり、メラトニンは気分への悪い影響を打ち消すため光と組み合わせる場合に限って勧められるとしている[3]。メラトニンの服用は、医師の判断の範囲の話である。
光が眠りに効いたという話を、2つの研究に照らすと、形はこうなる。脳卒中のあとの人では、眠りの「感じ」が良くなったという結果が出た[4]。測った眠りが変わった場面には、メラトニンが関わっていた。睡眠の長さはメラトニンで、睡眠効率は光との組み合わせで変わっている[3]。
疑問の続きは、体で確かめるのがいちばん早い。
気分への効果は、うつの人の研究から読む
「日光を浴びると幸せな気分になる」という話は多い。この記事で読む研究が気分として測ったのは、うつの症状や快を感じにくさの尺度、選手の気分の評価である。
2026年の単盲検の無作為化試験は、うつ病の人81人を、朝の光療法、朝の偽の光、夜の光療法、夜の偽の光の4つの群に分けた[15]。光療法の群は1万ルクスを、偽の光の群は100ルクスを、1日30分、2週間浴びた[15]。朝の光療法の群では、朝の偽の光の群に比べて、体の快を感じにくい状態の尺度の点数が改善し、唾液のメラトニンのピークの時刻が遅れた[15]。尺度の改善とピークの時刻の遅れには関係があった[15]。うつの症状そのものは、朝でも夜でも光療法のあとに改善した[15]。
ここでも時計の向きは、単純ではない。朝の光は時計を早める、と覚えていると、朝の光療法でピークが遅れたこの結果は意外に見える。研究の対象はうつ病の人で、健康な人の時計の動きと同じとは限らない。
運動選手の研究をまとめた2026年の系統的レビューとメタ分析は、選手の心の健康と気分のための眠りと体内時計の取り組み21件を集めた[11]。取り組みの効果は、否定的な気分より肯定的な気分に大きく出た(β=0.68)[11]。体内時計の要素、たとえば光を浴びることを含む取り組みは数が少ないが、どれも改善を示していた[11]。ただし研究は、人数の少なさ、女性の少なさ、質の低い設計に縛られており、はっきりした結論は出しにくい[11]。

外の光の支持が強いと書かれていたのは、子どもの近視だった
日光の話で意外なのは、ここである。子どもの近視と生活の習慣を読み直した2026年の総説は、外の光を浴びることに、近視の発生を防ぐいちばん強い支持があるとした[12]。眠りと体内時計の時刻は、近視の要因として生物学的にはありうるが、確からしさの低い要因にとどまっている[12]。ここで読んだ研究の中で、外の光に「いちばん強い支持がある」と書かれていたのは、眠りではなく子どもの近視の予防だった。
病気との関係では、観察研究の数字も出ている。31本の疫学研究を統合した2026年のメタ分析は、日光を多く浴びることが乳がんの少なさと結びついていたと報告した(オッズ比0.80)[17]。結びつきは、一人ひとりの浴び方を測った症例対照研究で強く、地域の紫外線の量で代えたコホート研究では弱かった[17]。著者ら自身が、観察研究で交絡と浴び方の測り違いがあり、仮説を立てる段階の結果だとし、皮膚がんのリスクとの釣り合いの中で考えるべきだと書いている[17]。日光の利益の話は、皮膚への害と並べて読むものである。
よくある誤解
「朝日を浴びれば、その夜はぐっすり眠れる」。光が体内時計を動かすことは確かで、昼のあいだも光に鈍い時間帯は長くなかった[1]。ただ、眠りへの効果は測り方で割れる。脳卒中のあとの人の光療法では、眠りの質の自己評価は良くなったが、夜中に目覚めている時間の短縮は確かめられなかった[4]。若者の平日の睡眠が47分のびた試験は、朝の光の眼鏡、夜の遮光の眼鏡、予定の前倒しの組み合わせだった[7]。
「朝の光は、いつも時計を早める」。実験室の研究では、時計が遅れるか進むかは、体温がいちばん下がる時刻の前か後かで決まった[1]。うつ病の人の朝の光療法では、メラトニンのピークが遅れた[15]。
「夜の部屋の明かりくらいは関係ない」。人の時計の動き方は、ふつうの部屋の明かりを浴びる時刻によっても変わった[2]。夜の光は、時計の仕組みを乱しうるものとして挙げられている[10]。

今日からできること
- 昼の光を、眠りの薬ではなく時計の合図として扱う。光は時計を動かす力が強く、昼のあいだも光に鈍い時間帯は長くなかった[1]
- 夜の明かりも時計に入ると考えて、寝る前の時間の明るさを見直す。ふつうの部屋の明かりも時計の動き方を変えた[2][10]
- 眠りの時刻を早めたいときは、光だけに頼らず、寝る時刻と起きる時刻を早める予定と組み合わせる。若者の試験は3つの組み合わせで平日の睡眠を47分のばした[7]
- 室内にこもりがちな家族がいるなら、昼の明るさを話題にする。63〜92歳の202人で、ふだんの暮らしで浴びる光が多い人ほど眠りの評価がよかった[14]
- 眠れない日やうつうつとした気分が何週間も続くときは、光療法を自分で始める前に医師に相談する。ここで読んだ光療法の研究は、病気の人を対象にしたものだった[4][15]
光は窓の外で、体を動かす時間はオンザショアで
昼の光が時計に届くのは、外に出た数分のあいだかもしれない。体を動かす時間は、また別に決めておけばよい。当店のレッスンで眠りが深くなるとは言わない。光の研究が示したのは時計の動き方で、運動の場所の効き目ではないからだ。
オンザショア立川店は、JR立川駅北口から徒歩1分、東京都立川市曙町2-14-10 エトロワビル3Fにある。駅を出て外の光の下を歩く時間は、ほとんどない。
溶岩プレートを敷いたスタジオでのホットヨガのほか、常温のヨガ、ピラティス、女性専用のキックボクササイズ、ボクササイズ、HIIT、パーソナルトレーニングがあり、ヨガだけで25種類以上のレッスンがある。店は8:00〜23:30の営業で年中無休だが、年末年始(12/29〜1/3)は通常のレッスンを休み、会員向けの特別の有料講座になる。
体験レッスン(ヨガ)は税込1,980円で、60分のレッスンにバスタオル2枚、フェイスタオル1枚、ヨガマットのレンタルが入る。妊娠中の方は溶岩ホットヨガには参加できないが、常温のマタニティヨガがある。医師から運動を止められている方は利用できない。店のトップ、料金、体験の予約から確かめられる。
参考文献
[1] A phase response curve to single bright light pulses in human subjects — Khalsa SB, Jewett ME, Cajochen C, Czeisler CA., 2003, The Journal of physiology. DOI: 10.1113/jphysiol.2003.040477
[2] Bright light induction of strong (type 0) resetting of the human circadian pacemaker — Czeisler CA, Kronauer RE, Allan JS, Duffy JF, Jewett ME, Brown EN, Ronda JM., 1989, Science (New York, N.Y.). DOI: 10.1126/science.2734611
[3] Effect of bright light and melatonin on cognitive and noncognitive function in elderly residents of group care facilities: a randomized controlled trial — Riemersma-van der Lek RF, Swaab DF, Twisk J, Hol EM, Hoogendijk WJ, Van Someren, 2008, JAMA. DOI: 10.1001/jama.299.22.2642
[4] Bright light therapy for post-stroke sleep disturbances: a systematic review and meta-analysis — Tang X, Gu Q, Zhan Y, Sun X, Wang F, Pan L, Zhao H., 2026, Frontiers in neurology. DOI: 10.3389/fneur.2026.1875347
[7] Chronotherapeutic Approaches to Target Insufficient and Late Sleep in Adolescents: A Randomized Clinical Trial — Wescott DL, Quick AD, Oryshkewych NS, Wallace ML, Beebe D, Buysse DJ, Clark DB, 2026, JAMA pediatrics. DOI: 10.1001/jamapediatrics.2026.0976
[10] Biological rhythms, sleep disturbances, and the skin – a narrative review — Biegański K, Takamine S, Sato M, Pawlaczyk M, Litwinowicz M, Wakamura T, Kanikow, 2026, Sleep medicine reviews. DOI: 10.1016/j.smrv.2026.102360
[11] Sleep and Circadian Interventions to Improve Athletes’ Mental Health, Mood and Well-Being: A Systematic Review and Meta-Analysis — Walsh E, Leota J, Huynh M, Liddle SK, Drummond SPA, Facer-Childs ER., 2026, Sports medicine (Auckland, N.Z.). DOI: 10.1007/s40279-025-02387-z
[12] Beyond Screen Time: A Measurement Framework for Behavioral Exposures in Childhood Myopia — Park JJ, Yeo GE, Kim Y, Kim J., 2026, Life (Basel, Switzerland). DOI: 10.3390/life16071178
[14] ENLIGHTENme: Translating the Benefits of Self-Administered Daytime Light Supplementation to Older Adults in the Real World — Constantino DB, Baccari F, Caporali L, Carelli V, Amore G, Gordijn M, Haller T, 2026, Journal of pineal research. DOI: 10.1111/jpi.70174
[15] The impact of timing on bright light therapy: Alleviating anhedonia and circadian rhythm disturbances in depression patients: a randomized controlled trial — Li X, Qin X, Fang J, Hu Q, Yu J, Wang T, Huang Z, Zhu D., 2026, Journal of affective disorders. DOI: 10.1016/j.jad.2026.121564
[16] Intrinsically Photosensitive Retinal Ganglion Cell Dysfunction and Suprachiasmatic Nucleus-Mediated Circadian Disruption in Humans: A Systematic Review — Dhinesh M, Bui BV, Sherigar SS, Sarpangala S, Joylin S, Theruveethi N., 2026, Experimental eye research. DOI: 10.1016/j.exer.2026.111229
[17] Sunlight Exposure and Breast Cancer Risk: A Systematic Review and Meta-analysis — Petrelli F, Ghidini A, Borgonovo K, Ghilardi M, Parati MC, Burgoa L, Dottorini L, 2026, Cancer epidemiology, biomarkers & prevention : a publication of the American Association for Cancer Research, cosponsored by the American Society of Preventive Oncology. DOI: 10.1158/1055-9965.epi-26-0666
この記事の情報は2026年11月時点のものです。個別の健康状態については医師にご相談ください。
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