スロースクワットは膝を伸ばし切らない?力を抜く動作と効果を研究で読み解く

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今日の疲れと、続けたあとの効果を分ける

ここまでの実験は、その場の反応を細かく見るものだった。運動後に力が落ちたこと、乳酸が増えたこと、筋活動に違いがあったことは、それぞれ別の観察結果である。[10][11][17] それを長期の筋力や動作能力の変化につなぐには、一定期間続けて前後を比べた研究を読む必要がある。

大学の男性競技者48人を対象にした12週間の試験では、重い負荷で遅くスクワットする群、軽い負荷で速く行う群、弾性バンドによる抵抗を加えて速く行う群を比較した。[8] 18〜39歳の女性の自重スクワットとは対象も負荷も異なり、この改善率をそのまま当てはめることはできない。

跳躍パワーの伸びは、重い負荷で遅い群が4.8%、軽く速い群が11.0%、抵抗を加えて速い群が17.8%だった。遅い群と抵抗を加えた速い群の間には有意な差があった。[8] ただし、速さ以外に重さや抵抗のかかり方も違うため、速さだけを切り出した順位表にはできない。

最大筋力の伸びは、遅い群が9.59%、抵抗を加えて速い群が9.44%で、軽く速い群は3.20%だった。[8] 跳躍パワーの並びと同じではない。何をもって「効果」と呼ぶかで読み方が変わる実例だ。階段を上るための運動を考えている人と、競技で素早く力を出したい人が、同じ評価項目だけを見る必要はない。

下ろす速度や跳躍の伸び方は、既存記事「スクワットは下ろす速さで効果が変わる?最大筋力と跳躍の伸び方を分けて読む」に譲る。ここでの焦点は、力を抜かずにつらさを維持することを、万能の効果判定にしない点にある。単回の疲労と継続後の成績は、別々に測られている。[10][8]

若い初心者18人を対象に、下ろす動作だけを速く、または遅く行う練習を6週間続けた研究もある。素早く力を立ち上げる能力については、速く下ろす練習がより適している可能性が示された。[15] 若い初心者の結果でも、18〜39歳の女性全体に同じ変化が出るかは別の問いになる。遅さを選ぶ前に、欲しい変化を具体的にするための材料になる。

たとえば「脚を鍛えたい」という言葉には、重さを支える力、素早く動く力、動作を続ける感覚などが混ざる。論文の結果を自分に使うなら、研究の評価項目と自分の目的が重なるかを確かめたい。疲労実験に筋力向上の答えを求めたり、競技者の跳躍成績に膝の角度の正解を求めたりすると、問いと答えが離れてしまう。[10][8]

長期の研究を読む際には、何週間続けたかに加えて、誰が参加したかも確認したい。男性競技者の試験と若い初心者の試験では、運動経験という出発点が違う。[8][15] 自分と対象が離れている研究は、選択肢を考える参考として使い、変化の割合を自分の予定表へそのまま書き写さない方がよい。

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膝が痛い場合は「遅いから安心」で進めない

遅い筋力運動は、腱の痛みを持つ人のリハビリテーションでも研究されている。しかし、治療として負荷を調整する話と、健康な人が自宅で疲労感を求める話は分ける必要がある。下肢の腱の障害を扱った系統的レビューでは、遅い抵抗運動は有望な選択肢とされながらも、その比較を支える証拠の強さは低い、または非常に低いと評価された。[2] 腱の障害がある患者の治療研究であり、健康な18〜39歳の女性の運動効果にそのまま当てはめることはできない。

このレビューは68件の無作為化比較試験を統合している。無作為化比較試験とは、参加者を偶然の割り当てで異なる介入に分けて比べる研究である。[2] 試験数が多いことと、ある運動方法がほかより優れていると強く言えることは同じではない。対象となる腱の部位や治療の組み合わせまで読む必要がある。

膝蓋腱の障害を持つ42人の無作為化試験では、重い負荷で遅く行う運動と、回転装置の慣性を利用した抵抗運動を比較している。参加者は男性41人、女性1人で、監督下で週3回、12週間取り組んだ。[4] 膝蓋腱は、膝のお皿の下にある腱である。女性は1人であり、18〜39歳の女性に同程度の改善を見込めるかは、この試験だけでは判断できない。

痛みと機能を評価する尺度は両群で改善したが、群の間に統計的に有意な差はなかった。[4] したがって、この試験は「遅い運動だけが特別な正解」という説明を支えない。比較したのは患者の治療方法であり、健康な人の運動選びとは目的が異なる。[4]

膝前面の痛みやこわばりを扱う臨床レビューでは、負荷管理と組み合わせた構造的なリハビリテーションが重視されている。[12] 対象は腱の障害であり、健康な18〜39歳の女性の予防や筋力向上に同じ方法が適するかを示すレビューではない。 痛みがあるときに、膝を曲げたまま我慢すればよいと自己判断するのではなく、医師に相談する対象と考えたい。筋肉の疲れを追う説明を、痛みを押して続ける理由にはしない。

研究で症状が改善したという話を聞くと、同じ種目をまねしたくなる。だが、研究の運動には対象の確認、負荷の設定、経過の評価が伴っている。[4][12] 動作の名前だけを取り出すと、その周りにあった判断が抜け落ちる。痛みのある読者に必要なのは、遅さをさらに増す工夫より、自分の状態に合う負荷についての判断である。

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よくある誤解

「膝を伸ばした瞬間、その反復は無駄になる」という考えは、疲労研究からは導けない。低負荷で遅い膝伸ばし運動が強い疲労を起こした結果は、特定の膝角度を維持するスクワットの長期的な優越性を示したものではない。[10] 反復の成否を、楽になった瞬間があったかだけで決めないことだ。

「遅いほど筋肉が働き、乳酸も多くなる」という説明も一律には当てはまらない。男性競技者のスクワットでは速い動作や通常の動作で筋活動が高い場面があり、別の膝伸ばし運動の実験では高負荷条件の方が乳酸の上昇が大きかった。[17][11] 研究が食い違って見えるときは、速度だけでなく対象、負荷、測定項目をそろえて読む。

「翌日まで強く疲れるほど、将来の筋力も伸びる」という採点も避けたい。単回の疲労実験が測ったのは運動直後の変化であり、競技者の継続試験では筋力と跳躍パワーの伸び方も異なった。[10][8] 翌日の自分を採点係にしても、論文が測った将来の成績まで判定してはくれない。

血流の説明についても、筋肉の電気活動、乳酸、最大筋力の低下を代用品にしない。それぞれは測定対象が異なり、同じ値に読み替えることはできない。[10][11] 「効いている感じ」というひとつの言葉を、いくつかの測れる反応にほどいて考えると、動画の説明にも落ち着いて向き合える。

今日からできること

  • 動画を選ぶ際は、速さだけでなく重さ、上げ下げの時間、休み方を確認する。約30%と約80%を比較した実験のように、速度と負荷が同時に違えば、結果はその組み合わせについてのものだ。[10]
  • 練習の記録には、きつさと実施した動作を分けて残す。6秒ずつの上げ下げで強い疲労が出た実験を、自分も同じ秒数で行うべきという指示に変えない。[10]
  • 効果を調べるときは、何が変わった研究なのかを読む。12週間の競技者の試験でも、最大筋力と跳躍パワーでは群の並びが違った。[8]
  • 膝を伸ばし切らない指示があれば、その目的を指導者に確認する。男性10人のスクワットの筋活動実験や膝伸ばし運動の疲労実験だけで、自分に適した膝の角度を決めない。[17][10]
  • 膝に痛みがある場合は医師に相談する。週3回、12週間の監督下の治療研究を、自宅で痛みを我慢して反復する根拠に使わない。[4][12]
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オンザショアで、運動する時間を生活に置く

どの速さで動くかを考えたら、次は運動する時間を生活のどこに置くかである。オンザショア立川店は8:00〜23:30の営業で、年中無休だ。朝に動く日と、仕事や講義のあとに立ち寄る日を考える際に、営業時間を予定と照らし合わせられる。

場所はJR立川駅北口から徒歩1分、東京都立川市曙町2-14-10 エトロワビル3F。溶岩プレートを敷いたスタジオのホットヨガに加え、常温のヨガ、ピラティス、パーソナルトレーニングもある。ヨガだけで25種類以上のレッスンがあり、女性専用のキックボクササイズ、ボクササイズ、HIITも用意している。

妊娠中は溶岩ホットヨガに参加できず、常温のマタニティヨガがある。医師から運動を止められている方は利用できない。

ヨガの体験は税込1,980円で、60分のレッスンにバスタオル2枚、フェイスタオル1枚、ヨガマットのレンタルが含まれる。

通う場所と時間を考える入口として、店のトップと料金を確認できる。体験の予約も案内している。予定に運動の居場所をつくるための情報として使いたい。

参考文献

[2] Effectiveness of Exercise Treatments with or without Adjuncts for Common Lower Limb Tendinopathies: A Living Systematic Review and Network Meta-analysis — Challoumas D, Crosbie G, O’Neill S, Pedret C, Millar NL., 2023, Sports medicine – open. DOI: 10.1186/s40798-023-00616-1

[4] Inertial flywheel vs heavy slow resistance training among athletes with patellar tendinopathy: A randomised trial — Ruffino D, Malliaras P, Marchegiani S, Campana V., 2021, Physical therapy in sport : official journal of the Association of Chartered Physiotherapists in Sports Medicine. DOI: 10.1016/j.ptsp.2021.08.002

[8] Alterations in speed of squat movement and the use of accommodated resistance among college athletes training for power — Rhea MR, Kenn JG, Dermody BM., 2009, Journal of strength and conditioning research. DOI: 10.1519/jsc.0b013e3181b3e1b6

[10] Fatigability of the knee extensor muscles during high-load fast and low-load slow resistance exercise in young and older adults — Delgadillo JD, Sundberg CW, Kwon M, Hunter SK., 2021, Experimental gerontology. DOI: 10.1016/j.exger.2021.111546

[11] Neuromuscular and metabolic responses to three different resistance exercise methods — Arazi H, Mirzaei B, Heidari N., 2014, Asian journal of sports medicine. DOI: 10.5812/asjsm.34229

[12] Knee Extensor Mechanism Tendinopathy: Evaluation, Treatment, and Prevention — Catapano M, Babu AN, Tenforde AS, Borg-Stein J, McInnis KC., 2022, Current sports medicine reports. DOI: 10.1249/jsr.0000000000000967

[15] Rate of Force Development and Muscle Architecture after Fast and Slow Velocity Eccentric Training — Stasinaki AN, Zaras N, Methenitis S, Bogdanis G, Terzis G., 2019, Sports (Basel, Switzerland). DOI: 10.3390/sports7020041

[17] Effect of slow movement and stretch-shortening cycle on lower extremity muscle activity and joint moments during squat — Manabe Y, Shimada K, Ogata M., 2007, The Journal of sports medicine and physical fitness. DOI: なし

この記事の情報は2026年10月時点のものです。個別の健康状態については医師にご相談ください。

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