
保存と加工で変わるのは、糖の量だけではない
冷蔵庫に置いたら白くなった、という経験を考えるには、温度と期間も必要だ。植物由来の異なるはちみつを、平均28℃の室温、マイナス20℃の冷凍、7℃の冷蔵で6か月保存した比較研究がある。一部のはちみつは、とくに冷蔵条件の180日目で結晶化しやすかった。また、全般に冷蔵条件では元の組成からの変化が大きかった。[4]
この結果は「冷やすほど糖が減る」という話ではない。研究者は果糖とブドウ糖、水分、それらの比率に加え、色、流れ方、顕微鏡での状態などを調べた。そして、品質を保つ条件は花の由来によって違いうると結論づけている。家庭での保存場所を、糖質を減らすための加工法として選ぶ読み方とは異なる。[4]
また、結晶を速く作るかどうかも、単純に糖の量の差では説明できない。異なる果糖とブドウ糖の比率を持つはちみつに、結晶化したはちみつを5%加え、14℃で保存した実験では、かき混ぜる方法のほうが静置より速く結晶化した。静置では速度の異なる段階が見られた。同じ「白くなる」にも、工程の違いが入り込む。[12]
この実験では水分活性も測っている。水分活性は、食品の保存性や微生物の活動を考えるために使う水の状態の指標である。水分活性に関する別のモデル研究でも、糖の多い溶液の組成からこの性質を予測することが検討された。水の状態を表す値を、糖質が何グラム減ったかという値と混同しないことが大切だ。[12][14]
かき混ぜた場合と静置した場合を比べた実験では、結晶化速度が水分活性に影響する結果ではなく、値は0.600未満に保たれた。モデル研究では、はちみつの水分活性は通常0.6未満でも、溶液中の結晶化の程度により変わりうるとされる。結晶化という言葉が同じでも、比較した条件と問いは揃えて読む必要がある。[12][14]
保存実験の期間にも意味がある。室温、冷凍、冷蔵を比べた研究では、保存の開始時と180日目に糖や水分を測り、途中でも色や流れ方などを追っていた。今日冷蔵庫に入れ、明日の朝だけ見た変化と、長期間を比較した結果は同じではない。「冷蔵したらこうなる」と言い切る前に、どのはちみつを、どの条件で、どの期間見た話かを残しておきたい。[4]
かき混ぜ方の比較も、家で瓶を少し揺らす行為とそのまま同じではない。実験では結晶化したはちみつを加え、温度をそろえ、攪拌する条件と静置する条件を比べている。この条件を添えると、速く固まったという結果を、家庭用の保存手順へ不用意に変えずに読める。この実験の条件を、家庭で再現する保存手順として勧めることはできない。[12]
瓶を見て判断したいのは糖質なのに、目に入っているのは保存履歴や流れ方かもしれない。結晶が増えたこと、液体部分が残ったこと、糖の組成がどう変わったかは、別々に確かめる対象である。台所の観察は役に立つが、白さだけに成分分析の役まで頼むと、仕事が多すぎる。[4][17]
初日の汗は、予約した人だけが持ち帰れる。
溶かして戻る見た目と、成分の変化を分ける
結晶を溶かす実験は、見た目と組成を分けるもうひとつの手がかりになる。ヨルダンの異なる花由来のはちみつを用いた研究では、電子レンジによる処理条件を花の由来に合わせて調整し、湯浴による加熱と比べた。電子レンジ処理では、調べたはちみつの結晶がすべて溶解した。一方、糖の組成はどちらの処理でも大きく影響されなかった。[1]
同じ研究では、水分、酸性度に関わる値、総フェノール量、酵素の働きには変化があった。つまり「液体に戻った」と「すべての成分が変わらない」は別である。それと同時に、見た目を大きく変えたことが、糖を大きく減らしたことにもならない。どの性質を測った結果かを添えて読むと、説明が食い違って見えにくくなる。[1]
ただし、加熱で糖の値は一切変わらない、とまで広げるのも正確ではない。別の実験は45〜90℃、23〜960分という温度と時間の条件を扱い、ブドウ糖、果糖、色、フェノール類などに温度による変動を認めた。こちらも食品試料に対する加工実験である。処理条件によって、観察された成分の変化は異なる。[6]
結晶の溶解を実現した研究と、温度による成分変動を見た研究を合わせて読むと、言える範囲は明確になる。結晶化や液状化を、糖が必ず一定量だけ増減する操作として扱わないことだ。「加熱したから糖質が減る」「固めたから減る」という家庭での換算を作るより、物性と化学組成を分けるほうが研究に沿っている。[1][6]
熱い飲み物と酵素の話は、既存記事「間食のはちみつは熱い飲み物に入れる?糖と酵素で違う加熱の影響を読み解く」に譲る。ここで持ち帰りたいのは、なめらかになった状態にも、粒が残った状態にも、糖質量の答えを代弁させないという読み方である。[1][17]

よくある誤解
「白い部分は糖ではないから、糖質に数えなくてよい」は誤解である。結晶量の測定法を開発した研究は、結晶性のブドウ糖を対象にしている。白い粒ができたことを、糖が食品からなくなったことに置き換える理由はない。クリーム状の製品を扱う際も、塗りやすさと糖質の少なさを結びつけない。[17]
「果糖の比率が高ければ糖が少ない」も、割合と総量の取り違えだ。果糖とブドウ糖の比率は結晶化に関わる一方で、両者の合計とは別の指標である。果糖が主な糖であった試料の間でも固まり方は異なった。比率を見ている話なのか、食材中の量を見ている話なのか、説明の主語を確かめたい。[2][16]
「冷蔵庫で固めれば、食べ方を変えなくても糖質対策になる」という発想も支持できない。保存温度を比べた研究は、結晶化や品質の変化を検討したものである。はちみつごとに適する条件が異なるという結果から、冷蔵を糖質削減の方法へ変換しない。保存のための判断と、食べる量の判断を別々に行う。[4]
朝の食卓では、食品に優劣をつける言葉が先に走りがちだ。しかし、結晶が多いから失敗した食品、透明だから食事管理に不向きな食品、と決める必要はない。固まり方を調べる研究には、クリーム状製品を作るための管理という目的もある。好みの食感を選ぶことと、食べる量を確かめることは、同じ食卓で両立させられる。[2][17]
今日からできること
- 白い粒を見つけても、糖質が減った印にはしない。143の実験点で測定法を比べた研究が測っているのは結晶量であり、糖の除去量ではない。[17]
- 商品を比べるときは、見た目の硬さと表示上の量を分けて見る。136のはちみつを調べた分析でも、糖の合計と比率は異なる指標として扱われている。[16]
- ヨーグルトに加える際は、液体か塊かだけで量を決めず、実際にすくった分を意識する。100 g当たりの果糖やブドウ糖の値は、食材の重さを基準にした成分量である。[7]
- 保存場所は製品の案内に沿って選び、糖を減らす目的で冷やさない。7℃などの条件で6か月比べた研究の論点は、花の由来に応じた品質の安定である。[4]
- 白さの変化を糖の変化として記録しない。14℃でかき混ぜ方を比べた実験でも結晶化速度は異なったため、見た目を比べるなら保存や扱いの条件も添える。[12]

オンザショア立川店で、食卓とは別に続ける予定を持つ
食材を選ぶ時間と、体を動かす時間。それぞれの予定を暮らしに置く場所として、オンザショア立川店がある。営業時間は8:00〜23:30、年中無休で、全曜日同じ時間帯だ。JR立川駅北口から徒歩1分、東京都立川市曙町2-14-10 エトロワビル3Fにある。通勤や買い物の動線と照らして、通う時間を考えられる。
溶岩プレートを敷いたスタジオでのホットヨガに加え、常温のヨガ、ピラティス、パーソナルトレーニングもある。ヨガだけで25種類以上のレッスンがあり、女性専用のキックボクササイズ、ボクササイズ、HIITも扱っている。続ける予定を作る際には、種目と営業時間を一緒に確かめたい。
妊娠中は溶岩ホットヨガには参加できず、常温のマタニティヨガがある。医師から運動を止められている方は利用できない。参加できる種目を確認したうえで、体験を検討したい。ヨガの体験レッスンは税込1,980円。60分のレッスンに、バスタオル2枚、フェイスタオル1枚、ヨガマットのレンタルが含まれる。料金と体験の予約を確認し、店のトップで予定を検討できる。
参考文献
[1] Microwave Liquefaction of Crystallized Jordanian Honeys and Its Impact on Quality Parameters — Al-Ghzawi AA, Zaitoun S, Rababah T, Samarah N, Bin Zaidan A, Yücel S, Fish H., 2026, ACS omega. DOI: 10.1021/acsomega.5c11767
[2] Physicochemical and Rheological Characteristics of Monofloral Honeys-Kinetics of Creaming-Crystallization — Polatidou K, Nouska C, Tananaki C, Biliaderis CG, Lazaridou A., 2025, Foods (Basel, Switzerland). DOI: 10.3390/foods14101835
[4] Evaluation of honeys of different botanical origins stored under different conditions — Schiassi MCEV, Freitas TD, Morais LC, Bueno TM, Queiroz F, Queiroz F, Resende JV, 2025, Anais da Academia Brasileira de Ciencias. DOI: 10.1590/0001-3765202420240658
[6] Effect of Temperature and Time on the Physicochemical and Sensory Properties of Crystallized Honey — Rababah T, Al-U’datt M, Naqresh A, Gammoh S, Almajwal A, Saleh M, Yücel S, Al-Ra, 2024, ACS omega. DOI: 10.1021/acsomega.4c00570
[7] Unraveling the Physicochemical, Nutritional and Antioxidant Properties of the Honey Produced from the Fallopia japonica Plant — Cucu AA, Bobiș O, Bonta V, Moise AR, Pașca C, Cornea-Cipcigan M, Mărgăoan R, Dez, 2024, Foods (Basel, Switzerland). DOI: 10.3390/foods13131959
[9] The Use of Ultrasound for Preventing Honey Crystallization — Scripcă LA, Amariei S., 2021, Foods (Basel, Switzerland). DOI: 10.3390/foods10040773
[12] Investigation of water state during induced crystallization of honey — Tappi S, Laghi L, Dettori A, Piana L, Ragni L, Rocculi P., 2019, Food chemistry. DOI: 10.1016/j.foodchem.2019.05.047
[14] A review, analysis and extension of water activity data of sugars and model honey solutions — Subbiah B, Blank UKM, Morison KR., 2020, Food chemistry. DOI: 10.1016/j.foodchem.2020.126981
[16] Contribution of botanical origin and sugar composition of honeys on the crystallization phenomenon — Escuredo O, Dobre I, Fernández-González M, Seijo MC., 2014, Food chemistry. DOI: 10.1016/j.foodchem.2013.10.097
[17] Development of novel methods to determine crystalline glucose content of honey based on DSC, HPLC, and Viscosity measurements, and their use to examine the setting propensity of honey — Al-Habsi NA, Davis FJ, Niranjan K., 2013, Journal of food science. DOI: 10.1111/1750-3841.12103
この記事の情報は2026年10月時点のものです。個別の健康状態については医師にご相談ください。
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