女性のプロテインは粉にする熱で変わる?乾燥工程と消化の試験を読み分ける

女性のプロテイン選びで気になる、粉にする熱と栄養の関係を読む。商業規模の噴霧乾燥と凍結乾燥の比較を軸に、製造前の加熱、溶けやすさ、模擬消化の違いを整理する。変性率を栄養の損失率と読み違えず、乾燥法の名前だけで優劣を決めないための視点を示す。

プロテインの袋にある「凍結乾燥」の文字。熱をかけない製法なら、栄養も多く残るのだろうか。台所でシェイカーを用意する手を止めても、粉になる前の加熱履歴までは袋の表から見えてこない。

答えの芯は、乾燥法の名前だけでは栄養の優劣を決められない、という点である。殺菌済みの液状ホエイから商業規模で粉を作った比較では、噴霧乾燥と凍結乾燥の間で、主要な生理活性たんぱく質の保持や変性にほとんど差がなかった。複数回の殺菌を伴う製造条件では、凍結乾燥による意味のある保持の改善は認められなかったのである。[2]

一方、加工条件によって粉の溶け方や模擬消化中の分解は変わる。だから「変わらない」で話を閉じるのも早い。何を測った差なのかを見分けることが、製法の宣伝と自分の栄養補給をつなぐ入口になる。[3][14] 家庭で熱湯に溶く問いは既存記事「ダイエットのホエイプロテインは熱湯で効かなくなる?変性と消化の違いを読む」に譲り、ここでは工場で液体から粉になるまでを追う。

ヨガとからだの記事のイメージ写真 立川駅徒歩1分年中無休の溶岩ホットヨガスタジオ

凍結乾燥ならよい、とは商業規模の比較で言えなかった

ホエイたんぱく濃縮物は、乳由来のホエイを原料とする高たんぱくの食品素材である。研究では、この素材を作る乾燥技術が、たんぱく質の構造や生理的な働きに関係する性質へ及ぼす影響を調べている。「粉にした」という同じ終点でも、確認する対象はたんぱく質の量だけではない。[2]

この問いに正面から取り組んだのが、ホエイたんぱく濃縮物を商業規模の乾燥装置で作り分けた研究だ。殺菌した液状ホエイを出発点に、噴霧乾燥と凍結乾燥の前後で、どのたんぱく質がどれだけ残るかを比較した。人に飲んでもらう試験ではなく、食品素材の分析実験である。[2]

測定には、特定のたんぱく質を検出する方法や、多数のたんぱく質を識別する分析が使われた。さらに、水への溶け方、加熱に対する応答、水となじみにくい性質の測定から変性を調べた。変性とは、ここではたんぱく質の構造が変わることを指す。袋の中の粉を眺めるだけでは分からない変化を、異なる角度から確かめた設計である。[2]

結果は、主要な生理活性たんぱく質の保持にも変性にも、乾燥法の間で差がほとんどない、または認められないというものだった。対照と比べると、両方の粉で一部のメイラード反応に伴う化学的修飾の割合は高かった。それでも、凍結乾燥だけが保持に優れるという結果にはならなかった。[2]

大切なのは、比較の出発点がすでに殺菌済みだった点だ。著者らは、複数回の殺菌を含む商業的な乳加工では、凍結乾燥にしても生理活性たんぱく質の保持は意味のある程度には改善しないと結論している。これは、その工程での比較結果であり、あらゆる食品素材や加熱履歴が同じになるという宣言ではない。[2]

買い物の場面に置き直すなら、乾燥方法の呼び名だけを栄養の順位表にしない、という読み方になる。「凍結」の文字から、原料が受けた加熱までなかったことにはできない。製造工程を論じるなら、乾燥装置に入る前の素材の状態も比較条件に含める必要がある。[2][17]

比較で差が小さいという結果も、選び方を考えるうえで役に立つ。凍結乾燥に期待していた目的が主要な生理活性たんぱく質の保持なら、この商業的な工程では期待した差は確認されなかった、と受け止められる。一方、分析対象が違う別の性質まで同じとする必要はない。何を期待して製法を比べているのかを、結果の項目に合わせるのである。[2]

初日の汗は、予約した人だけが持ち帰れる。

体験レッスンを予約体験専用 03-6665-0898LINE

粉にする前の加熱でも、構造はすでに変わっている

乾燥前の影響を具体的に示すのが、濃縮乳たんぱく粉末を作った加工実験である。原料の脱脂乳を、72℃で15秒、または85℃で30秒加熱し、その後に膜を用いた濃縮などを経て噴霧乾燥した。乳全体のたんぱく質を濃縮した素材なので、ホエイだけを濃縮した粉との区別も必要だ。[17]

加熱を強めた条件では、ホエイたんぱく質の変性の割合が約5%から47%へ増えた。同時に、液体中に分散しているたんぱく質やカルシウムに関する測定値が変わり、再び水などに戻した際の凝固性や、ヨーグルトにした場合の粘度にも違いが生じた。ここで測られたのは、加工原料としての性質である。[17]

「47%が変性した」を「栄養が47%なくなった」と読み替えるのは誤りだ。この実験の変性率は、ホエイたんぱく質の構造に関する数値である。凝固や粘度の違いを示した結果から、飲んだ人が使えるたんぱく質の量や筋肉の変化を、そのまま同じ割合で計算することはできない。[17]

また、この実験では粉を戻す液体の組成も比較した。水で戻すか、乳由来の透過液で戻すかによって、安定性や凝固の挙動が変わった。完成した粉の性質は、原料にかけた熱だけで完結せず、再び液体にしたときの周囲の成分とも関係していたのである。[17]

この加工実験では、乾燥装置に入る前の加熱条件を変え、出来上がった粉を戻す液体も変えている。比較の軸が工程の前後に分かれている点が特徴だ。加熱の強さだけを取り出して完成品の性質を説明すると、溶媒の組成による違いを見落とす。[17]

たとえば、同じ粉について水で調べた結果と乳由来の透過液で調べた結果を並べるなら、違うのは乾燥法ではなく粉を戻す条件である。製法の紹介で数値を見たときも、原料の処理を比べた値なのか、完成した粉の使い方を比べた値なのかを確認したい。工程名が同じでも、比較の問いは違う。[17]

ここで製法を見る視線が変わる。乾燥の場面だけを切り抜くのではなく、原料、乾燥前の処理、粉を戻す条件までをたどる。分析結果の違いを見つけたときには、「どちらの粉か」に加えて「どこから条件が違ったか」を確かめる。加工研究の結論を読むための、具体的な手順である。[2][17]

溶けるまでの時間と、消化される時間は違う

シェイカーに細かな粒が残ると、体に入ってからも分解しにくい気がする。だが、粉が水を取り込んで溶ける過程と、消化中にたんぱく質が分解される過程は、研究で別々に測られている。水に戻る性質の測定を、そのまま体内での吸収の測定として読むことはできない。[3][14]

ホエイたんぱく濃縮粉末の再水和、つまり粉が再び水を取り込む過程を調べた実験では、噴霧乾燥の入口と出口の温度、保存温度を検討した。音の共鳴を利用して、水が入り込むのと同時に放出される気体を追跡する方法である。水に戻る途中の動きを捉えた研究だ。[3]

高温で乾燥した粉では、低温で乾燥した粉より多くの気体が出て、完全に溶けるまでの遅れが長かった。報告値は高温側で990秒超、低温側で730秒である。粒の大きさや形、粉の詰まり方、たんぱく質の変性や乳糖による化学的修飾などが、その違いに関わると考えられた。[3]

さらに、乾燥の入口・出口の温度が高いことや、40℃で2か月保存することは、水に戻る性質を損なう可能性が示された。乾燥した直後だけでなく、その後の保存も品質を考える条件になる。ただし、これは試験で作った粉の測定結果であり、家庭のシェイカーで同じ時間を待つための指示ではない。[3]

また、ラクダ乳と牛乳の噴霧乾燥粉末を比較した実験では、溶解性の指標が99%超でも、粉が水になじむ性質や分散する性質は低かった。最終的によく溶けることと、最初からさっと水に広がることさえ、同じ性質ではない。水の上に浮く粉にも、いくつかの別の問いが重なっている。[13]

この粉末比較では、乾燥後のたんぱく質の変性は低い程度にとどまった。噴霧乾燥という言葉から、必ず大きな変性を想像するのも適切ではない。素材の違いを含む加工実験として、条件ごとに確かめる必要がある。[13]

たとえば、よく振っても水面に粉が残る場面を考える。実験でいう水へのなじみにくさと、時間をかけた後の溶解性は区別されていた。目の前で観察したのがどの段階かを言葉にできれば、「溶けない」という短い感想から飛躍しにくい。最終的な溶解性が高い粉でも、取り扱いの途中ではなじみにくいことがある、というのがこの比較の示す具体である。[13]

数字で読む乾燥工程と粉の性質

約5%から47%:乾燥前の加熱を変えた濃縮乳たんぱく粉末の、ホエイたんぱく質の変性率。栄養損失率ではない。[17]

72℃・15秒と85℃・30秒:その粉末を作る前の脱脂乳の加熱条件。[17]

730秒と990秒超:低温側と高温側で乾燥したホエイ粉末の溶解に関する実験値。消化時間ではない。[3]

40℃で2か月:水に戻る性質の低下が示唆された保存条件。[3]

99%超:ラクダ乳・牛乳粉末の溶解性の指標。水へのなじみやすさとは別の評価である。[13]

初日の汗は、予約した人だけが持ち帰れる。

体験レッスンを予約体験専用 03-6665-0898LINE

💬 ご質問がある場合はこちらからどうぞ

オンザショアのチャットで質問する(24時間受付)

レッスン内容・料金・体験のご予約など、気になることをお気軽にお尋ねください。

1

2

Warning: Attempt to read property "show_author" on false in /home/c1531448/public_html/ontheshore.jp/wp-content/themes/heal_tcd077/single.php on line 165

関連記事

ご体験予約