
成人女性と自転車選手では成績が伸びなかった
大学年代の女性を調べた試験は、普段運動をしていない学生9人、シーズン前の選手8人、シーズン中のボート選手6人を対象とした。前の群は自転車、ボート選手はローイングの運動検査を、鼻の拡張器具がある条件とない条件で行った。普段の運動習慣が異なる女性を含む点で、体力の高い男性選手だけの研究とは読みどころが違う。[4]
評価したのは乳酸閾値という、運動負荷と血中乳酸の変化に関する指標である。結果は、運動習慣のない女性でも訓練された女性でも、拡張器具による乳酸閾値の改善はなく、中等度から高強度の運動中の乳酸値を低くする効果も認められなかった。「鼻を通せば運動の負担に関する指標もよくなる」という期待は、この試験では支持されなかった。[4]
たとえば運動習慣のない学生では、閾値での乳酸濃度が器具あり2.51±1.18、なし2.56±0.84 mmol/Lだった。見た目の平均値に少し違いがあっても、研究として有意差を認めたわけではない。数字が同じでないことと、効果が確認されたことは別である。[4]
実際の距離走を調べた研究もある。訓練された自転車選手15人が、外側の器具、内側の器具、器具なしという条件を無作為化し、順序を調整して経験した。標準化した準備運動の後に20 kmのタイムトライアルを行い、平均出力などを比較した試験だ。18〜39歳の女性の軽い運動とは負荷も習熟度も異なり、結果の適用範囲を分けたい。[2]
平均出力は内側の器具で270±45 W、外側で271±44 W、器具なしで272±44 Wであり、条件間の差はなかった。準備運動中の運動効率にも違いは認められなかった。この距離走の成績を上げる方法として、どちらの器具も有効ではないという結論である。[2]
また、女性10人と男性5人を対象とした別の比較試験では、外側の器具、比較用の器具、対照条件で段階的に負荷を上げた。最大酸素摂取量、最大換気量、最大出力、全身のきつさ、息苦しさのいずれにも有意差はなかった。青年選手の酸素量が改善した試験と同じ名前の指標でも、結果は一致していない。[17][1]
これらは「鼻の通りがよく感じられる人はいない」とする証拠ではない。否定されたのは、それぞれの対象と運動条件で、測った運動成績が改善するという期待である。逆に、鼻が楽だと感じたから、差のなかった出力や乳酸の結果までよくなったことにするのも飛躍だ。[2][4][17]
初日の汗は、予約した人だけが持ち帰れる。
鼻の状態と運動中の口呼吸が読み方を変える
鼻の状態を分けた成人持久系選手の研究では、別の景色が見える。前向き観察研究の対象は38人で、鼻弁の通りに問題がある選手23人と、問題のない選手15人だった。鼻の内側に入れる器具の使用前後に、鼻の通りや運動中の指標を評価した。18〜39歳の女性に当てはめる際も、競技経験だけでなく鼻の閉塞の有無をそろえて考える必要がある。[6]
改善が認められたのは、鼻の閉塞がある選手の側だった。鼻の通り、最大酸素摂取量、有酸素運動の成績、息苦しさや疲労の自己評価が改善したと報告されている。鼻の状態を一括りにしないことには意味がある。ただし、これは観察研究であり、比較の方法まで無作為化試験と同じものとして扱うことはできない。[6]
鼻の流量と最大酸素摂取量の間には、相関係数0.4の関連もあった。だが、相関とは一緒に変動する関係である。鼻の流量を増やせば、その分だけ酸素量が上がるという換算表ではない。この研究を理由に、自分にも鼻弁の問題があると決めつけるのは避け、鼻づまりが気になる場合は医師に相談する。[6]
運動の強さと、鼻と口の使い分けも関わる。7人を対象に段階的な自転車運動を調べた生理学研究では、鼻から吸う量が全体に占める割合は、安静時の70±11%から、到達可能な最大出力の90%の負荷では27±8%へ低下した。負荷が上がって総換気量が急増するときに、口から吸う量も大きく増えていた。少人数の運動検査であり、18〜39歳の女性全体の呼吸の変化を代表する値としては扱わない。[19]
この研究は器具の有効性を直接示す試験ではない。しかし、安静で鼻だけから吸う場面を、強い運動中の呼吸へそのまま移せない理由を考える材料にはなる。鼻の入口を変えた効果を知りたいなら、口も使う実際の運動で測る必要がある、という視点である。[19][8]
健康な若年者を対象とした内側の器具の無作為化クロスオーバー研究では、男性7人と女性1人が疲労に至る自転車運動を行った。最大酸素摂取量と出力に差はなく、運動を通じた換気量、息苦しさ、呼吸仕事量にも条件の効果は認められなかった。女性は1人であり、18〜39歳の女性にそのまま当てはめるには女性での検証が必要だ。[8]
実生活で比べるなら、静かに座って吸ったときの感想だけで結論を出さないことだ。鼻の通りの評価はその場面の評価として残し、歩く、こぐ、動き続ける場面の感覚とは分ける。運動中に調べた試験を、店頭や自宅で吸ってみた印象より重く見る理由はそこにある。[2][8]

よくある誤解
「空気が通れば酸素も増え、持久力も上がる」。途中をひと続きにした説明は正確ではない。レビューは通気の改善を示す一方で、運動成績への効果を限定的に捉えている。青年選手の試験では最大酸素摂取量が増えたが、成人を対象とした比較試験では増えていない。作用の説明だけで運動の結果を予告することはできない。[5][1][17]
「内側から広げる器具なら、貼るテープより成績が伸びる」。両方を直接比べた自転車選手の20 km走では、どちらにも平均出力の優位性がなかった。器具の見た目や支え方の違いを、そのまま効果の順位に置き換えない。鼻の閉塞がある選手の観察研究で内側の器具に改善が出たことも、全員への優位性を示すものではない。[2][6]
「運動中の成績に差がなくても、終わった後の回復は早い」。19〜32歳の14人が無酸素運動を行った無作為化比較試験では、器具なし、鼻のテープ、比較用テープを比べている。18〜39歳の女性への適用は、この年齢範囲の参加者の結果だけで一括して判断できない。回復は歩行5分と座位5分で評価され、心拍数、酸素摂取量、換気量に有意な効果は認められなかった。貼れば回復の時間まで短くなるという期待も、この測定では支持されない。[3]
ここでいう回復は、運動後に測った心肺の指標の話である。翌朝の体調や長期の練習成果まで同じ研究に語らせる必要はない。逆に、その場で息が戻りやすい気がしたという感想から、測っていない先の効果を付け足す必要もない。どの時間帯を見た結果かまでそろえると、情報の混線を減らせる。[3]
今日からできること
- 目的を「鼻の通り」「運動中の苦しさ」「運動の結果」に分けて言葉にする。青年選手71人の試験も、それらを別の指標として調べている。すべてを「呼吸がよくなった」で済ませない。[1]
- 比べるなら、座って吸った感想と運動中の感想を別に残す。健康な若年者8人の試験では、運動時の呼吸仕事量や息苦しさに改善はなかった。鼻の入口の感覚だけで全身の楽さを判定しない。[8]
- 持久力が目的なら、道具への期待を記録と照らす。自転車選手15人の20 km走では、内側・外側の器具とも平均出力を改善しなかった。テープを貼ること自体を練習の成果に数えない。[2]
- 鼻づまりが気になるときは、自己判断で器具の効果を追う前に医師に相談する。成人選手38人の観察研究は、鼻弁の問題がある人とない人を分けていた。自分の状態を研究の対象と勝手に同一視しない。[6]
- 運動後の回復をテープ任せにしない。14人の試験で10分間の心肺の回復指標に有意な効果はなかった。運動中の評価と運動後の評価を分けて考える。[3]

オンザショア立川店で、続ける時間を選ぶ
鼻の通りと運動の成果を分けて考えたら、次は道具への期待だけに頼らず、続ける時間を選びたい。オンザショア立川店はJR立川駅北口から徒歩1分、営業時間は8:00〜23:30で、全曜日共通の年中無休である。所在地は東京都立川市曙町2-14-10 エトロワビル3F。朝の予定、仕事や講義の後など、自分の生活に組み込む時間から検討できる。
溶岩プレートを敷いたスタジオでのホットヨガに加え、常温のヨガ、ピラティス、パーソナルトレーニングもある。ヨガだけで25種類以上のレッスンがあり、続ける運動の選択肢として案内している。女性専用のキックボクササイズ、ボクササイズ、HIITも扱う。
妊娠中の方は溶岩ホットヨガには参加できず、常温のマタニティヨガがある。医師から運動を止められている方は利用できない。参加できる運動を確認したうえで、体験の内容を検討したい。ヨガの体験レッスンは税込1,980円で、60分のレッスンにバスタオル2枚、フェイスタオル1枚、ヨガマットのレンタルが含まれる。料金と体験予約で内容を確認し、店のトップから通う予定を具体化できる。
参考文献
[1] Nasal function and cardio-respiratory capacity of adolescent with external nasal dilator — Santos Ferreira CH, Dinardi RR, da Cunha Ibiapina C, Ribeiro de Andrade C., 2020, International journal of pediatric otorhinolaryngology. DOI: 10.1016/j.ijporl.2020.110430
[2] Neither internal nor external nasal dilation improves cycling 20-km time trial performance — Adams CM, Peiffer JJ., 2017, Journal of science and medicine in sport. DOI: 10.1016/j.jsams.2016.08.018
[3] Nasal strips do not affect cardiorespiratory measures during recovery from anaerobic exercise — Thomas DQ, Larson BM, Rahija MR, McCaw ST., 2001, Journal of strength and conditioning research. DOI: 10.1519/1533-4287(2001)015<0341:nsdnac>2.0.co;2
[4] The external nasal dilator: style over function? — Boggs GW, Ward JR, Stavrianeas S., 2008, Journal of strength and conditioning research. DOI: 10.1519/jsc.0b013e31815f903e
[5] Mechanical nasal alar dilators — Ellegård E., 2006, Rhinology. DOI: なし
[6] Improvement of the aerobic performance in endurance athletes presenting nasal valve compromise with the application of an internal nasal dilator — Valsamidis K, Printza A, Valsamidis N, Constantinidis J, Triaridis S., 2024, American journal of otolaryngology. DOI: 10.1016/j.amjoto.2023.104059
[8] Effects of the Turbine™ on Ventilatory and Sensory Responses to Incremental Cycling — Schaeffer MR, McBride E, Mitchell RA, Boyle KG, Ramsook AH, Puyat JH, Macnutt MJ, 2021, Medicine and science in sports and exercise. DOI: 10.1249/mss.0000000000002427
[17] Oxygen uptake and ventilatory effects of an external nasal dilator during ergometry — O’Kroy JA., 2000, Medicine and science in sports and exercise. DOI: 10.1097/00005768-200008000-00019
[19] Neural drive to nasal dilator muscles: influence of exercise intensity and oronasal flow partitioning — Fregosi RF, Lansing RW., 1995, Journal of applied physiology (Bethesda, Md. : 1985). DOI: 10.1152/jappl.1995.79.4.1330
この記事の情報は2026年10月時点のものです。個別の健康状態については医師にご相談ください。
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