
米粉や別の穀粉なら、何が変わるのか
米粉の天ぷら衣を小麦粉と比較した実験では、米粉の方が総合的な品質とサクサク感に優れ、油を吸いにくかった。[2] ただし、研究の面白さは「米粉が勝った」という材料名の対決だけにあるのではない。米粉の中でも、でんぷんの性質が吸油と関係していた点にある。
研究では、見かけのアミロース含有量が高く、糊化したときの粘りの性質を表す比が高い粉ほど、衣の吸油が低かった。アミロースはでんぷんを構成する成分のひとつであり、ここでは粉の性質を比較する手掛かりである。比較した粉の中では、特定の高アミロース米から作った衣の油含有量が最も低かった。[2]
つまり、同じ米粉という表示の内側にも違いがある。この実験で調べた粉と、手元の天ぷら粉が同じ性質かを確かめずに、油が同じだけ減ると見込むのは難しい。研究者も、提案した吸油の指標を、簡便ではあるが完全ではない推定方法と位置付けている。[2] 材料名は手掛かりになるが、完成品の分析値を丸ごと代行するものではない。
ここで特に区別したいのは、吸油の少なさと糖質の少なさだ。米粉を比べたこの結果が扱うのは、粉の物理化学的な性質と衣の吸油である。[2] 油を吸いにくかったという結果を、糖質制限向けであるという保証へ置き換えない。糖質を確かめたいときには、その完成品の表示を探すという、元の問いへ戻ればよい。
ほかの粉にも、別の測定結果がある。小麦粉を大麦、そば、ハトムギの粉に替えた天ぷらの実験では、抗酸化能とポリフェノール量が小麦粉の場合より高く、そば、ハトムギ、大麦の順だった。[4] 抗酸化能は、この研究では化学的な測定で比べた性質である。人がその天ぷらを食べた後の体調を測った結果としては読まない。
この研究は揚げ油の劣化を示す指標も測定しており、大麦を使った油で一部の指標が小麦より高かった一方、測定された油の劣化の程度は低かった。[4] 良い面だけを切り取って、別の穀粉なら油も糖質も健康面も一括して有利、とするのは飛躍である。抗酸化能、吸油、糖質量は、それぞれ確認するべき項目が違う。
例えば、米粉の衣を試してサクサクしていたとしても、その感想だけでは実験と同程度に吸油が減ったとは判断できない。米粉の研究では、食感だけでなく、粉の性質と実際の油含有量を合わせて調べていた。[2] また、そば粉を使った天ぷらに関心を持つ場合も、化学的な抗酸化能が高かったという結果と、食べた人の長期的な健康への影響は区別しておく。[4] 研究の測定対象をひとこと添えるだけで、料理の特徴を体への効能に膨らませずに伝えられる。
米粉を選ぶ日も、そば粉の衣を試す日もあってよい。大事なのは、何に関する根拠を使って選んだかを自分で分けておくことだ。食感が好きだから選ぶのか、表示された脂質を比べたのか。それがはっきりすれば、材料名に期待を積み重ねすぎずに済む。
初日の汗は、予約した人だけが持ち帰れる。
スーパーでは見た目の推測と表示の確認を分ける
惣菜売り場では、研究室のように衣の水分や油を測れない。だからこそ、見える情報を順に使いたい。具材と衣の付き方を見た後、栄養成分の表示があれば、何を単位にした数値かを確かめる。パック全体を示すものと、一定重量当たりを示すものを混ぜて比較しない。これは吸油を推定する裏技ではなく、手元の表示をその表示どおりに読む作業である。
たとえば、衣が薄く見える天ぷらに表示がなく、別の天ぷらには表示がある場面を考える。薄い方の脂質を勝手に小さな数値で補って比べるより、薄い方については見た目しか分からないと保留してよい。ズッキーニでは衣の付着割合が下がっても吸油は変わらず、イカではサクサク感が高くても脂肪が多かったからだ。[1][5] 印象を数値に変えないだけで、比較の土台が崩れにくくなる。
家庭で作る場合は、材料を変えた日と揚げ方を変えた日を、同じ工夫としてひとまとめにしない。ズッキーニの研究は具の厚さ、揚げ時間、配合を検討していた。[1] 食べたときの違いを振り返るなら、どこを変えたかを書き留める方が、単に「今回は軽かった」と記憶するより具体的である。ただし、それで油のグラム数まで測定できたことにはならない。
持ち帰りの天ぷらを温め直す場面でも同様だ。イカの研究は保存後の再加熱まで含んでいるが、特定の配合についての比較である。[5] 温め直したら油がどれだけ減る、冷めたら必ずどれだけ増える、といった数値を、この結果から家庭向けに決めることはできない。食感を整える操作と、成分を確かめる作業を切り離して考えたい。
油を料理へどう計上するかという広い問いは、既存記事「ダイエットのカロリー計算は油を全部足す?フライパンに残る量と食品への移り方」に譲る。ここでの焦点は、天ぷらの衣の水分と構造が、見た目と吸油をずらすことだ。食事全体の糖質制限が健康にどう関わるかは、隣の記事「糖質制限は何に置き換えるかで違う?」で扱う問いであり、衣の実験だけでは答えない。

よくある誤解
「衣が少なく付けば、吸った油も必ず少ない」という思い込みは、ズッキーニの実験では成り立たなかった。マルトデキストリン添加で粘りと付着割合が下がっても、吸油量は変わらなかったのである。[1] 衣の量を気にすることと、その外見から油の量を言い切ることは別だ。具がよく見える天ぷらを選んでも、それだけで成分を確定したとは考えない。
「サクッとしていれば脂っこくない」という印象にも注意したい。口で感じる脂っこさと、食品に含まれる脂肪の量を、同じ判定として扱わない。イカの衣では、エタノール添加でサクサク感が増した一方、水分は少なく、脂肪は多かった。[5] ズッキーニでも配合の置換で食感が改善し、吸油は増えている。[1] おいしさの評価が高かったという事実まで否定せず、栄養の判断だけを分ければよい。
「小麦粉以外なら糖質制限向け」という理解も、これらの結果からは導けない。米粉の実験は吸油と粉の性質を、大麦・そば・ハトムギの実験は抗酸化能などを調べたものだ。[2][4] 別の性質が優れていたという結果を、糖質量が少ないという結論に横滑りさせない。粉の名前に健康面の判断を丸投げせず、知りたい成分に合った情報を使うことが大切である。
今日からできること
- 衣の食感で脂質を判断しそうになったら、イカの衣4条件を比べた実験を思い出す。エタノール入りはサクサクしていても脂肪が多かった。売り場では見た目を確かめた後、表示があれば脂質と購入する量を確認する。[5]
- 米粉以外の衣を選ぶときも、材料名と知りたい成分を分ける。大麦・そば・ハトムギの3種類で高かったのは化学的に測った抗酸化能などである。糖質を知りたいなら、完成品の表示を探す。[4]
- 持ち帰った天ぷらを温め直したら、食感の感想と脂質の判断を分ける。イカの48時間冷蔵後の実験は、再加熱後のサクサク感を調べた条件であり、家庭での保存期限や脂肪を減らす手順を決めるものとして使わない。[5]
- 家庭で衣の材料を替えたら、使った粉と配合を書き留める。4種類のでんぷんの比較では、水和特性が最も強い条件で吸油が増えていた。保水力という言葉だけで粉を選ばず、食感の変化を確かめ、油の量は推測で補わない。[3]

オンザショア立川店を、食事と並ぶ日常の予定に
衣の選び方を考えることと、体を動かす時間を確保することは、暮らしの中で別々に取り組める。その予定を置く場所として、オンザショア立川店がある。営業時間は全曜日8:00〜23:30、年中無休である。朝や仕事帰りなど、自分の生活のどこに通う時間を置けるかという視点で検討できる。
場所は東京都立川市曙町2-14-10 エトロワビル3F、JR立川駅北口から徒歩1分だ。溶岩プレートを敷いたスタジオでのホットヨガに加え、常温のヨガやピラティスなどもあり、ヨガだけで25種類以上のレッスンを用意している。通う場所と選べる内容を合わせて、続ける仕組みとして考えたい。
妊娠中は溶岩ホットヨガには参加できず、常温のマタニティヨガがある。医師から運動を止められている方は利用できない。参加条件を確認してから、受けるレッスンを選びたい。
体験で通う時間を確かめるなら、ヨガは60分で税込1,980円だ。レンタルにはヨガマットとバスタオル2枚、フェイスタオル1枚が含まれる。
通い方は料金と店舗サイトで確認できる。予定に入る時間が見つかったら、体験の予約へ進める。
参考文献
[1] How Batter Formulation Can Modify Fried Tempura-Battered Zucchini Chemical and Sensory Characteristics? — Martínez-Pineda M, Yagüe-Ruiz C, Vercet A., 2020, Foods (Basel, Switzerland). DOI: 10.3390/foods9050626
[2] Influence of physicochemical properties of rice flour on oil uptake of tempura frying batter — Nakamura S, Ohtsubo K., 2010, Bioscience, biotechnology, and biochemistry. DOI: 10.1271/bbb.100584
[3] Effects of starch hydration properties on the batter properties and oil absorption of fried crust and battered ham sausages — Zhang J, Tao L, Tang J, Xiong B, Zhao Y, Ma T, Yu L., 2024, International journal of biological macromolecules. DOI: 10.1016/j.ijbiomac.2023.128915
[4] Antioxidant Capacity of Tempura Deep-Fried Products Prepared Using Barley, Buckwheat, and Job’s Tears Flours — Taniguchi A, Kyogoku N, Kimura H, Kondo T, Nagao K, Kobayashi R., 2020, Foods (Basel, Switzerland). DOI: 10.3390/foods9091246
[5] Improving crunchiness and crispness of fried squid rings through innovative tempura coatings: addition of alcohol and CO2 incubation — Carvalho MJ, Ruiz-Carrascal J., 2018, Journal of food science and technology. DOI: 10.1007/s13197-018-3121-2
この記事の情報は2026年10月時点のものです。個別の健康状態については医師にご相談ください。
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