スクワットのバーは肩のどこに載せる?高い位置と低い位置で変わる脚と腰の分担

ヨガとからだの記事のイメージ写真 立川駅徒歩1分年中無休の溶岩ホットヨガスタジオ

腰まわりの筋活動が大きいほど危険なのか

「腰に効く」という言葉は曖昧だ。背中の筋肉が働いた感覚なのか、持ち上げにくさなのか、痛みなのかが混ざってしまう。研究で使われる筋電図は、筋肉の電気的な活動を記録する方法である。腰まわりの筋電図が高いという結果を、腰痛の発生率や損傷の大きさと読み替えてはいけない。[10][11]

レビューでは、ローバーで脊柱起立筋など体の後面の筋活動が大きい傾向が示された。脊柱起立筋は背中側で上体を支える筋群である。ローバーで股関節を曲げ、上体を前へ傾けるという動きの特徴と合わせて、どの筋群の関与を重視するかを考える材料になる。ここでの焦点は担ぐ位置による分担であり、背中の筋活動だけを抜き出した優劣ではない。[15]

先ほどの、重量と深さと足幅をそろえた男性10人の実験では、反対にハイバーで脊柱起立筋下部の活動が高かった。この結果も並べると、腰まわりの働きをバーの名前だけで決めるのは難しいことが分かる。違う研究から都合のよい片方だけを選べば、どちらの位置にも単純な宣伝文句を付けられてしまう。[11]

さらに、男性パワーリフティング経験者12人の比較では、最大重量の60%と65%の下降局面で、測定対象の筋肉の活動がローバーで高かった。男性経験者の比較なので、18〜39歳の女性の下降動作にも同じ差があるかは、この結果だけでは判断できない。上げる瞬間と下ろす瞬間をまとめて「筋活動」と呼ぶだけでも、重要な差が落ちる。上体を支えながら下ろすときの活動と、停滞しやすい上昇局面での活動は、区別して読む必要がある。[10][11]

したがって、前傾した映像を見て危険と断じたり、筋電図が低い研究を見て安全と断じたりするのは飛躍だ。これらは動作中の姿勢や筋活動を比べた研究であり、腰痛を治す方法を選ぶ試験とは違う。痛みを抱えている場合の判断は医師に相談する対象である。練習の選択と症状の判断を、同じ言葉で処理しないようにしたい。[10][11]

練習相手に伝えるなら、「腰に来る」だけで終わらせず、下ろす途中なのか、切り返した後なのか、上体を支える感覚なのかを言葉にするとよい。これは研究の数値で自分を診断するためではない。研究が局面ごとに活動を分けて測っているように、自分の相談も動作のどこで起こるかに分けるための工夫だ。[10][11]

初日の汗は、予約した人だけが持ち帰れる。

体験レッスンを予約体験専用 03-6665-0898LINE

重く挙がる形と、狙いたい働きは分ける

同じ人が複数の形を試すと、挙げられる最大重量も同じになるとは限らない。男性9人・女性9人の研究では、3回挙げられる平均重量は、ハイバー・狭い足幅で99.2 kg、ローバー・狭い足幅で102.5 kgだった。広い足幅では、それぞれ92.9 kg、97.1 kgである。平均の重さの並びだけでも、高さと足幅の組み合わせが関わることが見える。[8]

この値は、これから始める人が目指す重量ではない。参加者が研究の条件で挙げた重さである。また、この数値差から、誰でも位置を変えれば決まった重さだけ伸びるとも言えない。自分の記録を比べるなら、重さの横に動作の条件を書いておく理由になる。バーの位置が変われば、同じ名前の種目でも測っている課題が変わりうる。[8]

重量を同じにして比べる研究と、それぞれの形で限界に近い重量を使う研究も区別したい。前者は同じ外部重量への応答を見ており、後者はその形での高い努力度での動作を見ている。ハイバーで筋活動が高かったという結果と、ローバーで重く挙がったという結果は、どちらかを取り消し合う関係ではない。[8][11]

筋活動の大きさは、長く続けた後の筋力や体型そのものでもない。男性10人の比較では、同じ重量でもハイバーの大腿直筋や内側広筋で活動が高かった。これは太もも前面への動作中の要求を考える材料になる。ローバーにも脚を伸ばして立ち上がる役割があり、太ももかお尻かという二者択一より、どの条件で何を強調するかと問うほうが測定内容に合う。18〜39歳の女性の長期的な筋力向上を、この男性経験者の筋活動だけから予測することはできない。[11]

女性を含む研究は、読者に近い対象を考える入口になる。男性9人・女性9人の比較は平均年齢24.9歳で、ローバーと広い足幅では股関節の寄与が大きかった。ただし男女を合わせた結果であり、18〜39歳の女性全体への当てはめには、経験や使う重量の違いも考慮する必要がある。対象者、担ぎ方、測定項目を一組にすると、自分が確かめたい問いに近い研究を選べる。[8]

研究の重量の表し方にも注意が要る。最大重量の50%で10回行う条件と、80%で3回行う条件を比べた研究では、重さと回数がセットで変わっていた。そこで測った筋活動には、瞬間的な最大の活動と、動作を通じて積み重なった活動がある。最大の値が高いことと、全体の活動の積算が大きいことは同義ではない。どちらも「よく働いた」と省略すると、違う測定結果が同じ話に見えてしまう。[4]

同研究で、重い条件では太もも前面の外側広筋と、太もも裏の半腱様筋の累積活動が増えていた。一方、太もも裏の大腿二頭筋では、ハイバーと広い足幅を組み合わせた条件で、軽い重量より重い重量のときにピーク活動が高かった。体の後ろ側の筋肉ならローバーでしか働かない、という区切り方では説明できない結果だ。[4]

たとえば仕事帰りに練習して、前回より脚の疲れを強く感じたとする。そのときは、バーを下げたかどうかだけでなく、反復回数や下ろす場面もメモの対象になる。研究でも、回数を含む条件や下降局面を分けることで違いを捉えている。感覚を捨てて数字だけを見る必要はないが、感覚に名前を付ける条件は増やせる。「ローバーだから」の後ろに、何回、どの深さ、どの局面という説明を足すのである。[4][10]

立川駅徒歩1分年中無休の溶岩ホットヨガスタジオ

よくある誤解

「低く載せれば、お尻だけを鍛えられる」は言い過ぎだ。ローバーと広い足幅で股関節の寄与が大きかった男女18人の研究でも、ハイバーと狭い足幅では膝の寄与と外側広筋の活動が高かった。分担が変わることと、他の筋肉が働かなくなることは違う。股関節の担当が増えても、膝の担当が消えるという読み方にはならない。[8]

「上体はいつでも垂直に近いほど正しい」も、バーの位置の比較には合わない。レビューではローバーの特徴として、股関節の屈曲と前傾の増加が整理されている。上体を起こすこと自体が目的ならハイバーが候補になるが、ローバーの前傾をすべて修正対象にする根拠にはならない。[15]

「研究を見れば、誰にでも最も効く組み合わせが決まる」という期待には、条件の確認が欠けている。2026年の男性12人・女性6人の比較では、筋活動で一貫して優れる組み合わせはなかった。参加者が快適と感じる条件も踏まえて選ぶ考えが示されている。これは、どんな動作でも同じという意味ではなく、位置だけに絶対的な順位を付けないという意味だ。[4]

今日からできること

  • 記録にバーの高低と足幅を残す。男性9人・女性9人の比較では、その組み合わせで膝と股関節の寄与が違った。重さだけの記録に、動作の条件を添える。[8]
  • 位置の違いを確かめたい日は、深さや重量まで一緒に変えたかを確認する。男性10人の比較のように条件をそろえる視点が、感覚の違いを考える手掛かりになる。[11]
  • 映像を見るときは、前傾の有無だけで採点せず、膝と股関節の曲がり方を一緒に見る。レビューの高低の特徴は、その動作の組み合わせとして示されている。[15]
  • 同じ重量での違いと、各形式で挙げられる重さの違いを分けて記録する。男女18人の3回最大重量の比較では、ハイバー・狭い足幅が平均99.2 kg、ローバー・狭い足幅が102.5 kgだった。数字を目標にせず、比較条件を書く見本にする。[8]
  • 今日の目的を「重量の記録」か「動作条件の比較」かで言葉にする。3回の最大重量で比べた結果と、同じ重量で5回行った結果を、自分の中でも混ぜないためである。[8][11]
yogaのレッスン前の様子生徒の足もとにあるヨガマット 立川駅徒歩1分年中無休の溶岩ホットヨガスタジオ

オンザショアで、通い方から練習を組み立てる

バーの置き方を考える時間と、運動に通う時間を暮らしの中に置く時間。動作条件を確かめながら、通える時間も決めていく場所として、オンザショア立川店がある。営業時間は全曜日8:00〜23:30、年中無休だ。朝、仕事の帰り、休日という生活の予定に、運動の時間を組み込む際の条件になる。

所在地は東京都立川市曙町2-14-10 エトロワビル3F。JR立川駅北口から徒歩1分にある。パーソナルトレーニングのほか、ピラティス、常温のヨガ、溶岩プレートを敷いたスタジオでのホットヨガを扱っている。ヨガだけで25種類以上のレッスンがあり、運動を続ける場所を選ぶ際には、種目と通える時間帯を合わせて考えられる。

妊娠中は溶岩ホットヨガには参加できず、常温のマタニティヨガがある。医師から運動を止められている方は利用できない。ヨガの体験レッスンは税込1,980円で、60分のレッスンにバスタオル2枚、フェイスタオル1枚、ヨガマットのレンタルが含まれる。料金は料金ページ、店舗の案内は公式サイトで確認でき、体験の予約も受け付けている。

参考文献

[4] The effects of bar positioning, stance width, repetition, and load on muscle activity during the barbell back squat — Lee CXY, Crossman AJ, Kedgley AE., 2026, PloS one. DOI: 10.1371/journal.pone.0354893

[8] Effects of Stance Width and Barbell Placement on Kinematics, Kinetics, and Myoelectric Activity in Back Squats — Larsen S, Kristiansen E, Helms E, van den Tillaar R., 2021, Frontiers in sports and active living. DOI: 10.3389/fspor.2021.719013

[10] Muscle activation varies between high-bar and low-bar back squat — Murawa M, Fryzowicz A, Kabacinski J, Jurga J, Gorwa J, Galli M, Zago M., 2020, PeerJ. DOI: 10.7717/peerj.9256

[11] The Effects of Barbell Placement on Kinematics and Muscle Activation Around the Sticking Region in Squats — van den Tillaar R, Knutli TR, Larsen S., 2020, Frontiers in sports and active living. DOI: 10.3389/fspor.2020.604177

[15] A Review of the Biomechanical Differences Between the High-Bar and Low-Bar Back-Squat — Glassbrook DJ, Helms ER, Brown SR, Storey AG., 2017, Journal of strength and conditioning research. DOI: 10.1519/jsc.0000000000002007

[17] High- and low-bar squatting techniques during weight-training — Wretenberg P, Feng Y, Arborelius UP., 1996, Medicine and science in sports and exercise. DOI: 10.1097/00005768-199602000-00010

この記事の情報は2026年10月時点のものです。個別の健康状態については医師にご相談ください。

ヨガとからだの小さな疑問のほかの記事

ヨガとからだの小さな疑問の一覧

初日の汗は、予約した人だけが持ち帰れる。

体験レッスンを予約体験専用 03-6665-0898LINE

💬 ご質問がある場合はこちらからどうぞ

オンザショアのチャットで質問する(24時間受付)

レッスン内容・料金・体験のご予約など、気になることをお気軽にお尋ねください。

1

2


Warning: Attempt to read property "show_author" on false in /home/c1531448/public_html/ontheshore.jp/wp-content/themes/heal_tcd077/single.php on line 165

関連記事

ご体験予約