カラオケのストレス発散で仲間と近づける?集団歌唱の協力と競争から考える

ヨガとからだの記事のイメージ写真 立川駅徒歩1分年中無休の溶岩ホットヨガスタジオ

ホルモンが上がるから仲良くなる、では説明が足りない

歌によるつながりを説明するときに登場するのが、オキシトシンという物質である。音楽と社会的なつながりの研究では、生物学的な仕組みの候補として検討されている。ただし、集団で歌えば一律に増えるという説明には、研究上の訂正まで出ている。[6]

先ほどの71人の実験では、唾液中のオキシトシンは実験操作の前から後にかけて下がった。ただし、話すより歌う方が下がり幅は有意に小さく、開始時の差を調整すると、皆で話す場合より皆で歌う場合の終了後の濃度が高かった。[1] 「歌唱後の方が高い」という条件間の比較と、「歌う前より増えた」という前後の比較は同じではない。

ここを省いてしまうと、減少が増加に化ける。実際、音楽の社会神経科学を扱う論考の訂正文では、先行研究の減少を増加として引用していた点が直された。音楽の場面ではオキシトシンが増える報告だけでなく、減る例もあることが明記された。[6] 読みやすい物語に合わせるために、数値の向きをそろえてはいけない。

ストレスに関連する指標として測られたコルチゾールにも注意が要る。71人の実験では唾液中濃度が下がったが、その下がり方は条件間で同じだった。しかも大きな低下であっても、日内変動から切り離せなかったとされる。[1] 皆で歌った後に低かった、という前後の事実だけで、歌の特別なストレス解消作用を確定することはできない。

他方、パーキンソン病のある高齢者の既存の地域活動を比べた研究では、毎週の合唱から10人、ヨガから10人が参加し、活動の前後に気分、親しさ、コルチゾール、オキシトシンを調べた。両活動で気分が改善しコルチゾールが下がり、歌唱では全体としての社会的な親しさがより高く、オキシトシンの有意な増加もあった。疾患のある高齢者が対象なので、18〜39歳の女性にそのまま当てはめることはできない。[3]

これは若い成人の実験と同じ対象、同じ比較ではない。既存の活動から集めた参加者の比較であり、全員を無作為に歌とヨガへ割り付けた試験として扱うこともできない。著者らは動きを時間的に合わせることやオキシトシンを、つながりに関わる仕組みの候補として挙げている。[3]

動きを時間的に合わせることは、同期と呼ばれる。声の出だしを合わせ、同じ歌を進める合唱には、この要素がある。[3] ただし、同期という言葉を添えれば、親しさの増加を説明するには、同期がどのように関わったかの検証が要る。今回の比較はその仕組みを探る研究であり、カラオケで同じサビを歌った人の反応まで一律に決めるものではない。[3]

日常の振り返りでは、唾液の数値を想像して満足度を判定しなくてよい。気分が軽くなったか、相手と過ごして心地よかったかを、まずそれぞれの経験として言葉にする。気分と社会的なつながりを測ること自体が歌唱研究の重要な部分であり、ホルモンが期待した向きに動かなければ体験が無意味になる、という結論ではない。[1]

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続ける集団には、歌以外の活動でも意味があった

その日の歌唱前後の変化と、通い続けた後の暮らしの変化も分けておきたい。地域の成人向け講座を7か月追った研究では、新しくできた歌の講座4クラス84人と、創作文章や手工芸を学ぶ比較講座3クラス51人が対象となった。調査は開始後の1、3、7か月に行われた。対象は地域講座の成人参加者であり、18〜39歳の女性に絞った結論として受け取るには対象の違いがある。[15]

身体的・精神的な健康と生活への満足度は、歌の講座でも比較講座でも、時間とともに有意に改善した。著者らは、歌による健康や幸福感の改善はほかの活動を上回るとは限らないと結論している。[15] 比較講座でも改善が見られたことを落とさず読みたい。手工芸の机にも、集団の時間はある。

この研究では、クラス全体との結びつきと、個々のクラスメートとの結びつきを分けて調べた。後の時点で集団全体への結びつきが高いことは、開始時の水準と独立して、その後の充実感、不安、身体的健康の改善を予測した。一方、個人同士の結びつきには同様の結果が見られなかった。[15]

しかし、それだけで「集団に属したから健康になった」と原因を確定することはできない。活動条件が健康や幸福感に及ぼす影響を、社会的な結びつきが間接的に伝える経路は、解析で示されなかった。[15] 集団全体との関連が見つかったことと、歌から健康への仕組みが証明されたことを、同じ一文に畳まない読み方が必要だ。

また、精神的な健康問題のある成人を対象とする集団歌唱の系統的レビューでは、13報、667人のデータが検討された。精神的な健康問題のある成人が対象であり、18〜39歳の女性一般の気分転換にそのまま当てはめることはできない。縦断研究7本では中程度から大きな改善が報告され、質的研究6本にも楽しさ、感情、所属感、自信に関わる共通の内容が見られた。しかし研究の偏りのリスクは中程度から高く、著者らは結論を確定できないとしている。[9]

ここでいう改善の大きさは、対象と研究方法を伴う記述だ。普段の友人とのカラオケで誰もが同じ変化を得るという数字ではない。歌う集まりに可能性があるという期待と、治療の代わりに使えるという判断は別である。レビューも有望な社会的介入と位置づけながら、さらに厳密な研究を求めている。[9]

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よくある誤解

「仲間同士なら、競うほど仲良くなる」とは限らない。大学の組織の実験では、もともと親しい小集団内で競った相手への親しさは下がった。他方、別の小集団の相手には競争でも親しさが増した。[16] 競争の是非を一括で決めるより、相手との関係と勝負の内容を考える方が研究に沿っている。

「人数が多いほど親しさも高い」という理解も正確ではない。大小の合唱団の比較では、前後を通じた親しさの水準は小集団の方が高く、大集団で大きかったのは変化の幅である。[7] 初めの値を見ずに増加幅だけで場を選ぶと、違う問いへの答えを持ち帰ることになる。

「オキシトシンが増えて、コルチゾールが減れば成功」という採点も単純すぎる。若い成人の実験では、歌唱の心理的な利点が見られる一方でオキシトシンは前後で減少し、コルチゾールの低下は日内変動と区別できなかった。[1] 数値を成功の条件にせず、何を測った結果なのかを読むことが大切だ。

今日からできること

  • 集まりの目的を先に言葉にする。気分転換と仲間への親しさを同じ成果にまとめない。71人の実験でも気分と社会的なつながりは別に評価されている。[1]
  • 勝負を入れる前に、参加者が望むかを確かめる。88人の実験で元の関係によって結果が違ったことを、場作りの参考にする。声量の勝負と採点機器の点数勝負は区別する。[16]
  • 歌唱時間を研究の数字へ無理に合わせない。90分は合唱団を調べた条件であり、カラオケの最適時間や最低時間を定める数字ではない。[7]
  • 帰り道には、楽しかった場面と、人を近く感じた場面を別々に振り返る。4条件を比べた実験のように、体験の種類を分けるための工夫である。[1]
  • 歌の会が合わない場合は、別の習い事も候補に残す。7か月の地域講座の研究では、創作文章や手工芸の比較講座でも健康と生活満足度が改善した。[15]
yogaのレッスン前の様子生徒の足もとにあるヨガマット 立川駅徒歩1分年中無休の溶岩ホットヨガスタジオ

オンザショア立川店で、参加の予定を組むなら

歌の会が合わないときも、興味を持てる集団活動を選ぶ余地はある。通う予定を組むなら、参加したい内容と実際のレッスン時刻を照らし合わせたい。オンザショア立川店は、常温のヨガやピラティスも行う溶岩ホットヨガスタジオである。ヨガのレッスンは25種類以上あり、女性専用のキックボクササイズ、ボクササイズ、HIIT、パーソナルトレーニングもある。

所在地は東京都立川市曙町2-14-10 エトロワビル3F、JR立川駅北口から徒歩1分だ。営業時間は8:00〜23:30で年中無休だが、開閉時刻とレッスン開始時刻は異なる。年末年始の12/29〜1/3は通常のレッスンを休み、会員向けの特別の有料講座になる。

妊娠中は溶岩ホットヨガには参加できず、常温のマタニティヨガがある。医師から運動を止められている場合は利用できない。ヨガの体験レッスンは税込1,980円で、60分のレッスンにバスタオル2枚、フェイスタオル1枚、ヨガマットのレンタルが含まれる。続ける場所を考える際の内容は店のトップ、料金、体験の予約で確認できる。

参考文献

[1] Endogenous oxytocin, cortisol, and testosterone in response to group singing — Bowling DL, Gahr J, Ancochea PG, Hoeschele M, Canoine V, Fusani L, Fitch WT., 2022, Hormones and behavior. DOI: 10.1016/j.yhbeh.2021.105105

[3] Comparing the biopsychosocial impact of group singing and yoga activities in older adults living with Parkinson’s disease — Good A, Pachete A, Gilmore S, Russo FA., 2025, Scientific reports. DOI: 10.1038/s41598-025-09200-x

[6] “The social neuroscience of music: Understanding the social brain through human song”: Correction to Greenberg et al. (2021) — , 2022, The American psychologist. DOI: 10.1037/amp0001036

[7] Group music performance causes elevated pain thresholds and social bonding in small and large groups of singers — Weinstein D, Launay J, Pearce E, Dunbar RI, Stewart L., 2016, Evolution and human behavior : official journal of the Human Behavior and Evolution Society. DOI: 10.1016/j.evolhumbehav.2015.10.002

[9] A systematic review of mental health and wellbeing outcomes of group singing for adults with a mental health condition — Williams E, Dingle GA, Clift S., 2018, European journal of public health. DOI: 10.1093/eurpub/cky115

[15] Is group singing special? Health, well-being and social bonds in community-based adult education classes — Pearce E, Launay J, Machin A, Dunbar RI., 2016, Journal of community & applied social psychology. DOI: 10.1002/casp.2278

[16] Singing together or apart: The effect of competitive and cooperative singing on social bonding within and between sub-groups of a university Fraternity — Pearce E, Launay J, van Duijn M, Rotkirch A, David-Barrett T, Dunbar RI., 2016, Psychology of music. DOI: 10.1177/0305735616636208

この記事の情報は2026年11月時点のものです。個別の健康状態については医師にご相談ください。

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