
速く動くための検査は、最速を選べばよいのか
若い女性選手13人の予備的研究では、膝を伸ばす筋群と曲げる筋群の力を、毎秒60、180、300度で測っている。ジャンプは腕振りの有無などを分けて評価された。対象は陸上競技に特化した教育課程の女性選手であり、18〜39歳の一般女性に最適な速度としてそのまま当てはめることはできない。力と動作成績との関係を調べた研究であり、検査速度を変えて練習効果を比べた試験ではない。[6]
最も強い関係が見られたのは、毎秒180度での膝を曲げる筋群、太ももの裏の力だった。ジャンプ成績との相関係数は、腕振りを伴わない反動ジャンプで0.693、腕振りを伴う反動ジャンプで0.754、スクワットジャンプで0.713だった。相関係数は、値の大小がどの程度一緒に動くかを表す指標として読む。[6]
ところが、より速い毎秒300度では有意な相関が確認されなかった。速いジャンプに関係する力を知りたいなら、検査もできるだけ高速にすればよい、という単純な話ではない。膝を伸ばす筋群の関連も、主に弱いものから中程度だった。筋群と速度の組み合わせで、見えてくる関係は違っていた。[6]
この研究から「毎秒180度で鍛えればジャンプが伸びる」とは読めない。よく跳ぶ選手でその条件の力も大きいという関連と、その条件の練習をして成績を上げるという因果は別である。まして、若い競技選手の少人数の結果を、仕事帰りに運動を始める成人女性の最適な検査設定に置き換えることはできない。[6]
日常の目的を伝える価値は、ここにある。重い物を持つ場面が気になるのか、素早く脚を動かす場面が気になるのか。検査の担当者には、困っている動作を具体的に伝える。そのうえで何を測っているのかを確認すれば、値の大小だけを追うより、目的と検査の関係を話しやすい。最大筋力だけで動作成績を説明できないという結果を、相談の入り口に使うのである。[6]
スポーツで素早く跳ぶ場面を考えると、膝を伸ばす筋群の最大値だけでなく、曲げる筋群の力にも注目する理由が見えてくる。この研究では太ももの裏の力と跳躍成績に強い関連があった。研究者は、跳ぶ能力を神経と筋の働きや動作の仕組みが組み合わさったものとして捉えている。検査の目的は大きな数字を集めることから、動作のどの要素を調べるかへ広がる。[6]
転倒予防のために素早く足を出せるかが気になる場合も、まずその動作を相談の目的として伝えたい。ただし、ここで引用した女性選手の研究が測った成績はジャンプであり、転倒の発生や、とっさの一歩を評価したものではない。毎秒180度という設定を転倒予防の基準や練習速度には使えない。跳躍との関連を、生活上の別の動作を保証する根拠へ広げず、必要な動作の評価を担当者と考えるための材料にする。[6]
初日の汗は、予約した人だけが持ち帰れる。
止めて測る力と痛みの情報も、一緒に持っておく
ゆっくり動かして測ることと、関節を止めて測ることも同じではない。健康な若い男性18人の下肢の研究では、筋肉を縮めながら動かす収縮、伸ばされながら力を出す収縮、関節を止めて力を出す収縮を比較した。動かす条件の角速度は毎秒60度で、止める条件では個人に合わせた力を出しやすい関節角度が選ばれた。対象は男性なので、18〜39歳の女性に同じ大小関係が成り立つかは別に確かめる必要がある。[11]
結果は、縮めながら動かす条件より伸ばされながらの条件で力が大きく、適した関節角度で止めた条件ではさらに大きかった。少なくともこの比較では、止めて出した最大値と動かして出した最大値を、同じ課題の成績としては扱えない。関節角度を個人に合わせたことも結果を読む際の大切な条件だ。[11]
そのため「前の施設では大きな値だった」という話では、速度のほかに収縮の種類も確認したい。止めて測ったのか、動かして測ったのかが違えば、比較する課題自体が違う。研究の結果を個人の数字に直接当てはめるのではなく、何がそろっていないかを確かめるために使うとよい。[11]
痛みのある時も、速度だけで説明を終えない。変形性膝関節症の35人、女性19人と男性16人を対象にした反復測定実験では、毎秒60、90、120度で膝を伸ばす・曲げる動作を行い、各セット直後の痛みが調べられた。全体として、速度による痛みの有意差は認められなかった。膝関節症患者の結果であり、18〜39歳の健康な女性の痛みや安全性へそのまま当てはめることはできない。[17]
一方で、痛みの値には個人内でも個人間でも大きなばらつきがあった。研究者は、速度を患者ごとに設定することを提案している。「速ければ痛みが少ない」「ゆっくりなら誰でも安全」と一律に決める根拠にはならない。測定中に感じた痛みも伝え、設定は担当者と相談するという受け取り方になる。[17]
この結果は、痛みが力に関係しないという証明でもない。検査速度によって痛みが変わるかという問いと、痛みを含む個人の状態をどう評価するかという問いは別だ。研究で速度の効果が有意でなかったからといって、自分の痛みまで誤差扱いする必要はない。力の記録に、測定時の体験も添えて相談したい。[17]

よくある誤解
「左右差の割合が小さければ、足首の問題も軽い」とは決められない。手術予定の慢性足関節不安定症群では、高速の条件で不足率が小さくなっても、左右差は有意だった。割合の大小をそのまま症状や手術の必要性の程度へ読み替えず、どの動作と速度の結果なのかを医師に確認したい。[16]
「大きい数字が出る検査が、最もよい検査だ」とも限らない。膝の痛みがある人の研究では低速で力が大きかったが、若い女性選手の研究で跳躍との関連が強かったのは中間の速度だった。大きな力を記録する目的と、特定の動作との関連を見る目的は分けて考える必要がある。どの目的に対してよいのかを抜きに、検査の優劣は決められない。[6][17]
「筋力低下と筋出力低下、筋緊張低下の違いも、この数値だけで分かる」という期待にも立ち止まりたい。ここで扱う研究が測っているのは、設定された動作で発揮する力と、その条件による違いである。足首の不足率や膝のピークトルクは、用語の異なる状態をまとめて診断するための単独の答えではない。検索語の似た言葉を、検査票の小さな数字にすべて背負わせない読み方が必要だ。[16][17]
今日からできること
- 前回と今回の結果を比べる前に、角速度の欄を確認する。毎秒60度と120度では、足首の不足率が異なった研究がある。速度が違う時は、同じ条件の結果があるか担当者に尋ねる。[16]
- 検査票に、部位、動かす方向、止めて測ったか動かしたかを添えて保管する。若い男性18人の比較でも、収縮の種類と関節角度は最大値を読むための条件だった。[11]
- 左右差は同じ動作・速度の値を並べて確認する。毎秒60度で33.8%、120度で19.8%だった足首の研究のように、速度別の結果を別々に読む。[16]
- 速い動作が気になる時は、困る場面を検査の担当者へ伝える。女性選手13人の研究でも、毎秒300度が常に跳躍成績と強く関連したわけではないため、設定の速さだけを求めない。[6]
- 痛みが出た時は、その動作と測定時の感覚も伝える。膝関節症の35人の研究では痛みにばらつきがあり、速度の設定は個別に考えることが提案された。個別の健康状態や症状の判断は医師に相談する。[17]

オンザショア立川店で、検査の速さと運動選びを分ける
速い検査で大きな値を出すことを、そのままレッスン選びの目標にはしない。生活の中で続ける運動は、通える時間と内容から考えたい。オンザショア立川店は8:00〜23:30、年中無休で営業している。朝や仕事帰りなど、自分の予定に照らして通う時間を検討できる場所である。
所在地は東京都立川市曙町2-14-10 エトロワビル3Fで、JR立川駅北口から徒歩1分だ。溶岩プレートを敷いたスタジオでのホットヨガのほか、常温のヨガ、ピラティス、パーソナルトレーニングなどがあり、ヨガだけで25種類以上のレッスンを扱っている。続ける仕組みを考える際には、時間と種目の両方から候補を選べる。
妊娠中は溶岩ホットヨガには参加できず、常温のマタニティヨガがある。医師から運動を止められている方は利用できない。ヨガの体験レッスンは税込1,980円で、60分のレッスンにバスタオル2枚、フェイスタオル1枚、ヨガマットのレンタルが含まれる。
内容は店のトップ、費用は料金ページ、体験は予約ページで確認できる。通う時間や種目を具体的に考えるために、これらの情報を使いたい。
参考文献
[6] Associations Between Isokinetic Knee Strength at Different Angular Velocities and Explosive Jump Performance in Young Female Athletes: A Pilot Study — Falat Leütterová D, Sučka J., 2026, Journal of functional morphology and kinesiology. DOI: 10.3390/jfmk11020237
[11] Maximum isometric torque at individually-adjusted joint angles exceeds eccentric and concentric torque in lower extremity joint actions — Stotz A, Maghames E, Mason J, Groll A, Zech A., 2022, BMC sports science, medicine & rehabilitation. DOI: 10.1186/s13102-022-00401-9
[16] The peroneal strength deficits in patients with chronic ankle instability compared to ankle sprain copers and normal individuals — Cho BK, Park JK, Choi SM, Kang SW, SooHoo NF., 2019, Foot and ankle surgery : official journal of the European Society of Foot and Ankle Surgeons. DOI: 10.1016/j.fas.2017.10.017
[17] Does choice of angular velocity affect pain level during isokinetic strength testing of knee osteoarthritis patients? — Almosnino S, Brandon SC, Sled EA., 2012, European journal of physical and rehabilitation medicine. DOI: なし
[18] Eversion and inversion muscle group peak torque in hyperpronated and normal individuals — Karatsolis K, Nikolopoulos CS, Papadopoulos ES, Vagenas G, Terzis E, Athanasopou, 2009, Foot (Edinburgh, Scotland). DOI: 10.1016/j.foot.2008.06.006
[20] The effects of rest interval on quadriceps torque during an isokinetic testing protocol in elderly — Bottaro M, Russo AF, de Oliveira RJ., 2005, Journal of sports science & medicine. DOI: 10.1249/00005768-200505001-01358
この記事の情報は2026年10月時点のものです。個別の健康状態については医師にご相談ください。
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