
自分の音と、隣の人の音は同じ経験ではない
自分のせんべいがぱりっと鳴ることと、隣で誰かが食べる音を聞くことを、同じ心地よさで語るのは難しい。特定の繰り返す音などで強い苦痛を伴う反応が起こる状態は、ミソフォニアと呼ばれる。人が食べる音を用いた実験では、音の出所をどのように見せるかによって、感情の評価が変わった。[5]
この実験にはミソフォニアのある成人61人と、比較対象の成人45人が参加した。人が食べる音、動物が食べる音、食べ物なしで口を鳴らす音の8秒間の録音を聞き、その後に同じ録音を映像と組み合わせて見聞きした。音に合う映像だけでなく、口を鳴らす音に泥や水っぽい生地を手で触る映像を合わせる条件もあった。[5] ミソフォニアのある成人と比較対象の実験なので、18〜39歳の女性一般の音の好みへそのまま当てはめることはできない。
ミソフォニアのある人は、比較対象の人より刺激を否定的で気持ちが高ぶるものと評価し、音に対して自分が主導できる感覚を低く答えた。映像と音を合わせた条件では、動物の食べる音や食べ物なしの口の音は、人が食べる音より否定的でなく、気持ちの高ぶりも小さいと両群が評価した。[5] 音は耳に入る波形だけで完結しない。
本人の感情の回答と身体の反応には、異なる結果も出た。皮膚の電気的な反応は、ミソフォニアのある人で高ぶりが強いことを部分的に裏づけたが、文脈の違いによる自己評価の変化は反映しなかった。心拍の反応も、音と映像の組み合わせによって群の差が異なった。[5] 感情の点数だけから、身体全体の落ち着きを判断することはできない。
この実験を、苦手な音を我慢すれば慣れるという助言には使わない。研究が検討したのは、音の出所を示す文脈と反応である。[5] 音を楽しめる人の感覚を、苦手な人への正解にしてしまうと、食卓の居心地を見誤る。職場の休憩室でぱりぱりしたものを食べるときも、自分が好きな音をほかの人に聞かせることまで、間食の目的にする必要はない。
食品が割れる音と、顎の関節の音も区別したい。サウジアラビアの都市で441人に質問した横断研究では、口に関わる習慣と顎の関節の症状との関連が報告された。食べるときの痛み、顎の関節の音、口を開閉する際の痛みなどが質問の対象だった。[6] サウジアラビアの住民への調査であり、日本の18〜39歳の女性にそのまま当てはめるには生活環境や対象集団の違いを考える必要がある。横断研究は、ある時点の状態を調べる型で、習慣が症状を起こしたと確定するものではない。
この調査は質問紙によるもので、臨床的な診察は行われていない。[6] せんべいの音と一緒に顎の痛みが気になっても、この記事から原因を決めることはできない。食べ物が割れているのか、顎の動きに伴う音なのかを分け、痛みがある場合は医師に相談する。気持ちのよい食感を探すために、痛む顎で硬い食品を噛み続ける必要はない。
初日の汗は、予約した人だけが持ち帰れる。
よくある誤解
「大きな音のせんべいなら、少量で満腹になる」。この期待に対して、耳栓の実験が示したのは、音の増加と、食品の評価やもっと食べたい気持ちの間に有意な差がなかったという結果である。[7] 好きな食感を選ぶ理由にはなっても、量を抑える効果の証明にはならない。おいしいという採点を満腹感に置き換え、その満腹感を体重の変化に置き換えるほど、元の実験から遠くなる。
「ぱりぱり感は、音量で決まる」。米菓の実験では、大学生が擬音語で細かな食感を区別し、水分の特徴に関わる評価が目立った一方、音の振幅とおいしさに有意な関係はなかった。[4] 好みを探すときの手がかりは、音量だけでなく食感の言葉にもある。クッキーを選ぶ際も、音量の順位より、自分が軽い崩れ方を好むのか、しっとりした感触を好むのかを言葉にするほうが、選択の目的をはっきりさせられる。
「よく噛む話と、噛む音の話は同じだ」。噛んだ食品の粒の大きさと音の強さに相関があった研究はあるが、それは咀嚼の働きを評価する研究である。[1] 噛む回数を変えたときの食事量や体重の問いは、既存記事「よく噛んでゆっくり食べるダイエットの科学 食事量と体重は同じように変わるか」に譲る。こちらでは、聞こえ方を変えることと、噛む動作を変えることを混ぜない。
ここで「満足感」という言葉を使い続けるなら、自分の意味を添えたい。ぱりっとした感覚が好きで満足したのか、味がおいしくて満足したのか、それとも空腹が落ち着いたのか。前者の楽しみを否定する必要はない。ただ、研究の測定対象に合わせて言葉を選ぶと、耳栓の結果と米菓の結果を、都合のよい減量の話へつなげずに済む。[4][7]
また、介護食の音の装置は、食べる意欲を支える方向の開発である。[2] 音に関わる技術があるという事実だけで、ダイエット中の間食にも食欲を抑える働きがあると読むことはできない。誰に、どんな目的で、何を変えたのかが違えば、日常で期待できることも変わる。同じ「噛む音」の検索結果でも、問いを並べ直してから読む必要がある。

今日からできること
- せんべいを選ぶときは、音が大きいほど満腹になるという条件を外す。成人59人の耳栓の実験では、音が増えても、もっと食べたい気持ちに有意差はなかった。[7] 好きな食感を楽しむ選択と、食事量を変える期待を分ける。
- 間食の感想を、音と口の中の感触に分けて言葉にする。米菓5種類を使った研究では、擬音語で食感の細かな違いを区別できた。[4] 自分のメモなら「ぱりっとしたが、途中は粘る」など、食べている間の変化を残せる。
- 食べ始めと噛んだ後の音を、同じ音として扱わない。食品2種類を使う装置開発では、噛む回数が増えると音の強さと長さが減った。[2] 音を増やすために何度も硬い部分を探すより、変化する食感をそのまま楽しむ。
- 音が苦手な人と食卓を共有するときは、自分の好みを基準にしない。成人61人と比較対象45人の実験では、音の文脈で感情の評価が変わった。[5] 苦手だと伝えられたら、食べる場所や場面を話し合う。
- 顎に痛みがあるなら、ぱりぱりした食品で噛む練習を重ねる判断をしない。441人への質問紙調査で扱われた顎の症状は、食品の好みとは別の問題だ。[6] 音と痛みを一緒に採点せず、症状については医師に相談する。
間食を買うときにも、食べ終えたときにも、同じ言葉を使えると選びやすい。袋の説明では「さくさく」でも、自分には硬さばかりが残ることがある。次に選ぶ際は、その経験を好みの情報として使えばよい。研究で使われた擬音語の評価も、音の測定値だけでは拾いにくい食感の違いを扱うためのものだった。[4]
運動の前後に間食を取る日でも、音の心地よさを補給の適否と同じ物差しにしない。今回の耳栓や米菓の実験が答えるのは、食品の知覚や評価に関する問いである。[4][7] レッスン前にぱりっと鳴るものを食べたからといって、音で運動に必要な食事を代えることはできない。食べ物の好きなところを探す時間と、運動の予定を組む時間は、それぞれ大切にできる。
オンザショア立川店で、食感とは別に続ける時間を持つ
間食の好きな食感を選ぶことと、からだを動かす予定を持つことは、生活の中でそれぞれ考えられる。オンザショア立川店は、運動を続ける時間と場所を選ぶためのスタジオである。営業時間は8:00〜23:30で、年中無休。JR立川駅北口から徒歩1分にあり、所在地は東京都立川市曙町2-14-10 エトロワビル3Fだ。
溶岩プレートを敷いたスタジオのホットヨガに加え、常温のヨガ、ピラティス、女性専用のキックボクササイズなどがあり、ヨガだけで25種類以上のレッスンを扱う。妊娠中は溶岩ホットヨガに参加できず、常温のマタニティヨガがある。医師から運動を止められている方は利用できない。参加できる内容を確かめることも、予定を組む際の入口になる。
内容は店のトップ、料金は料金ページで確認できる。ヨガの体験レッスンは税込1,980円。60分のレッスンに、バスタオル2枚、フェイスタオル1枚、ヨガマットのレンタルが含まれる。体験の予約で、生活の中に置く運動の時間を選べる。間食を音で選び直すことに運動の成果を預けず、食べる楽しみを持ちながら、通える時間と参加できる内容で予定を考えたい。

参考文献
- Study of occlusal acoustic parameters in assessing masticatory performance — Xia Y, Wang L., 2022, BMC oral health. DOI: 10.1186/s12903-021-02018-9
- A pseudo-mastication sound presentation device to improve the texture of nursing care foods — Kaneko H, Endo H, Ino S., 2020, Journal of texture studies. DOI: 10.1111/jtxs.12490
- Crispness, the Key for the Palatability of “Kakinotane”: A Sensory Study with Onomatopoeic Words — Saita A, Yamamoto K, Raevskiy A, Takei R, Washio H, Shioiri S, Sakai N., 2021, Foods (Basel, Switzerland). DOI: 10.3390/foods10081724
- Does context matter in misophonia? A multi-method experimental investigation — Siepsiak M, Vrana SR, Rynkiewicz A, Rosenthal MZ, Dragan WŁ., 2022, Frontiers in neuroscience. DOI: 10.3389/fnins.2022.880853
- Relationship between bad oral habits, signs, and symptoms of temporomandibular joint disorders among Saudi population: A cross-sectional study — Manjunatha BS, Alzahrani MS, Alotaibi OI, Amith HV, Alshamrani AS., 2023, Journal of oral and maxillofacial pathology : JOMFP. DOI: 10.4103/jomfp.jomfp_381_22
- Influence of external ear occlusion on food perception — Jutras B, Lüönd A, Honegger F, Stieger C, Hummel T, Welge-Lüssen A., 2019, European archives of oto-rhino-laryngology : official journal of the European Federation of Oto-Rhino-Laryngological Societies (EUFOS) : affiliated with the German Society for Oto-Rhino-Laryngology – Head and Neck Surgery. DOI: 10.1007/s00405-019-05296-w
この記事の情報は2026年10月時点のものです。個別の健康状態については医師にご相談ください。
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