ダイエットのそばとうどんは汁まで飲む?汗をかく日の塩分と水分を考える

ダイエット中のそばやうどんで、汗をかく予定があるから汁を飲み干してよいのか。運動時の塩分補給、水分保持、飲み過ぎを調べた試験とレビューを読み、補給が役立つ条件と全量補充が不要だった条件を分ける。麺の優劣ではなく、食事と運動の間で迷う汁の扱いを考える記事である。

麺を食べ終えると、丼には汁だけが残る。夜は汗をかく予定がある。丼の底に残った汁を見て、「今日は塩分補給になるから飲んでもよいか」と考える。食事を楽しみたい気持ちと、運動に役立つ理由を探したい気持ちは、同じ丼の前で混ざりやすい。

答えの芯は、汗をかく予定だけを理由に汁を飲み干す必要はない、ということだ。運動後の水分保持が電解質を含む飲料で改善した試験がある一方、暑い環境で長く走った人に汗で失ったナトリウムを全量補っても、運動中の水分収支は改善しなかった。[13][9] 補給に役立つ条件があることと、塩分を多く取るほどよいことは別である。

そばとうどんのどちらが痩せるかを、この水分補給の研究から決めることもできない。ここで考えるのは、麺を食べる日に汁をどう位置づけるかである。飲料を使った実験を汁の効能に置き換えず、運動の長さ、失った水分、補給の時点を読み分けたい。初回の体温と安全の話は既存記事「ホットヨガ初めての水分・塩分対策 苦しさを我慢する前に知りたい体温の話」に譲り、今回は食卓の判断に焦点を絞る。

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汁の塩分と汗の補給を、直結させない

暑い環境での長い運動では、体の深部の温度が上がり、発汗で体内の水分が失われる。熱ストレス下の運動を整理したレビューは、水分不足だけでなく、ナトリウムの乱れや体温の上昇も問題になると説明している。[11] ただ汗を出せば終わりではなく、体内に残る水分と熱の状態まで含めて考える必要がある。

それでも、運動前の昼食に戻ると話は少し違う。昼に汁を飲むこと、運動中に飲むこと、運動後に失った水分を戻すことは、同じ行為ではない。補給の効果を調べる試験は、どの時点で、どんな組成の飲料を、どれだけ取るかを決めている。[13][16] 夜の予定を聞いただけで、昼の汁に同じ役割を与えるのは急ぎ過ぎである。

食卓での実用的な見方は、汁をまず食事として扱うことだ。「運動するから必要」として完飲を義務にせず、食べたい量を選ぶ。これは汁を飲んだ人と残した人の減量効果を比較した結論ではない。補給実験の条件を、日常の丼へそのまま移さないための判断の仕方である。

とくに、塩分を足す理由と水分を飲む理由を一緒にしない方がよい。長時間運動を扱うレビューでは、喉の渇きに応じて飲むことと、汗で失ったナトリウムをすべて補おうとする過剰な補給を避けることが、両立する方針として示されている。[19] 水分は必要だから塩分も全量、という足し算にはならない。

注文する時点で補給まで完成させようとしなくてよい。昼食と夜の運動の間には、仕事、移動、休憩がある。汁を残すかどうかに、その後の飲水の責任を全部背負わせると、考えるべき場面が抜け落ちる。運動時の飲み方と運動後の回復は、それぞれの時点で扱う方が研究の条件に近い。[13][19]

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水分保持の改善と、運動能力の改善は別の結果だ

運動後の補給を調べた無作為化試験では、平均年齢24歳の健康な男性9人が、暑く湿った環境で75分間、自転車運動を行った。水、スポーツ飲料、高い電解質濃度の補給飲料を、順序を無作為にして比較した。運動中と回復中を合わせた飲水量は、その運動で失った汗の量の150%に相当する量だった。[13] 対象は男性であり、18〜39歳の女性が通常の運動をする場面にそのまま当てはめるには、性別と運動条件の違いを考える必要がある。

水分保持率は、高い電解質濃度の飲料で30±15%、水で−4±19%であり、高い電解質濃度の飲料の方が高かった。[13] ここでいう水分保持は、飲んだ量をそのまま指す言葉ではない。体内の水分収支を評価する指標であり、飲み終えたコップの量だけでは補給の結果が分からないことを示している。

ただし、その後の自転車のタイムトライアルには、飲料間で統計的に有意な差がなかった。高い電解質濃度の飲料で水分不足の回復が改善したことと、運動成績に明確な差が出たことを混同してはいけない。[13] 水分の指標がよくなれば、必ず強く動けるという読み方は、この試験には合わない。

飲料の組成も見逃せない。比較されたスポーツ飲料のナトリウム濃度は31±3 mmol/L、高い電解質濃度の飲料は60±3 mmol/Lだったが、炭水化物の濃度も異なっていた。[13] mmol/Lは液体の中の物質量を濃度で表す単位だ。濃度を管理した複数成分の飲料の比較なので、差を汁の塩分だけの働きとして読むことはできない。

丼を目の前にした人が持ち帰れるのは、「汗をかいた後、何を飲むかで水分保持が変わる条件がある」という理解である。実験の飲水量や濃度は、家庭で汁を調整する処方ではない。男性の小規模な試験で得られた結果を、女性の通常のレッスン前の昼食へ広げるには距離がある。[13]

別の無作為化クロスオーバー試験では、健康な男性13人が、グリセロールとナトリウムを含む飲料などを飲み、暑い環境で自転車運動を行った。糖の種類によって水分収支の一部は改善したが、疲労困憊までの時間には差がなかった。さらに、水に比べて直腸温の上昇が大きく、局所の発汗反応は小さかった。[2] この男性の試験を18〜39歳の女性にそのまま当てはめず、水分収支と体温への反応を別々に評価した結果として読む。

「補給に成功した」と言うときも、何の指標が変わったのかを確認したい。尿量、水分保持、体温、運動成績は、研究では別々に評価されている。[2][13] ひとつの数値の改善に、回復のすべてを代表させない読み方が、汁を万能の補給にしない助けになる。

汗で失った塩分を、全部戻す試験ではどうだったか

塩分の全量補充を直接試した研究は、男性7人、女性2人の計9人が、室温30℃で5時間のトレッドミル走を行うものだった。同じ参加者が、事前に測定した汗のナトリウム損失の100%を補う塩化ナトリウムのカプセルと、プラセボを二重盲検で比較した。水分は本人が自由に飲めた。[9] 女性は2人で、長時間走という条件もあるため、18〜39歳の女性の日常的な運動にそのまま当てはめるには慎重さが必要だ。

結果は、「全量を補えば水分収支がよくなる」という期待とは異なった。運動中の自由な飲水量にも、正味の水分収支にも有意な効果は認められなかった。心拍数、直腸温、暑さの快適さ、主観的な運動のきつさにも効果は見られなかった。[9] この条件での全量補充には、測定した体の負担を軽減する効果が認められない。[9]

一方、血液中のナトリウム濃度は両条件で上がり、塩分を補った条件では上昇がより大きかった。運動後24時間の飲水量も、補給した条件で2541±711 mL、プラセボで1998±727 mLと多かった。[9] 塩分を取れば、その場で都合よく水分バランスが整って終わるという単純な反応ではない。

この試験を「運動で塩分は一切不要」と読むのも違う。対象は長時間の走運動であり、比較したのは汗の損失をすべてカプセルで補う戦略だった。[9] 先ほどの回復期の飲料試験とは、補給する時点も、飲む量の決め方も違う。[13] 研究が食い違って見えたら、まずその差を確認するのがよい。

食事に戻せば、汗の写真や濡れたウェアから「汁を完飲しなければ不足する」と結論する必要はない。全量補充が改善を生まなかった試験は、失った分を機械的に取り戻す発想への反証になる。[9] 濡れたウェアは、必要な塩分量を表示する計器にはならない。

個人差を扱った別の無作為化試験では、12人が通常の温度と暑い環境で運動し、水分と汗のナトリウム損失に合わせた補給と、市販の電解質飲料を自由に飲む条件を比較した。暑い環境での飲水量は、個別補給で831.7±166.4 g、自由に飲む条件で369.8±221.7 gだった。個別補給は飲水を増やし、水分状態を改善したと報告されている。[6] 運動負荷を管理した12人の実験なので、18〜39歳の女性の普段の食事と運動にそのまま当てはめるより、補給方法を比較した結果として受け止めたい。

ここで比較されたのは、塩分だけの増減ではなく、水分の損失にも合わせた補給戦略である。[6] 飲料に電解質が入っていれば、誰もが同じ水分状態になるという話ではない。補給の中身に加えて、飲む量の決め方も違う。昼の汁を残すかどうかを考える人にも、この区別は使える。汁に塩分があるという情報だけで、夜の自分の補給が十分かどうかまで判断しないことである。

数字で読む水分と塩分の補給

9人の男性を対象にした運動後の比較試験で、水分保持率は高電解質飲料30±15%、水−4±19%だった。[13]

同じ試験の総飲水量は汗の損失の150%に相当した。日常の推奨量としてではなく、比較条件として読む数字である。[13]

全量塩分補給の試験は9人、室温30℃、5時間の走運動だった。通常の昼食や短い運動と区別する条件である。[9]

その試験では損失の100%を補っても、運動中の水分収支に有意な改善はなかった。[9]

運動前の塩分摂取を調べた別の試験では、飲水量は塩分摂取条件1380±580 mL、プラセボ815±483 mLだった。[16]

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