ダイエットの蒸し野菜は生よりよい?運動日の食卓で栄養の残り方と吸収を読む

ダイエット中の蒸し野菜は、生野菜より栄養を取り込みやすいのか。カロテノイドを調べた消化実験と人での試験から、加熱後に残る量と吸収へ向かう量の違いを読む。蒸す調理だけを特別視せず、味付けや調理の続けやすさも含め、運動日の食卓で野菜の食べ方を選ぶ視点を示す。

まな板の上の赤ピーマンを、サラダにするか、蒸して皿に盛るか。加熱すると栄養が逃げそうだが、生のままでは食べたい気分にならない。台所で迷うのは料理の腕より、どちらが体に届くのかという小さな問いである。

答えの芯は、加熱で減る成分があっても、吸収へ向かう段階では取り込みやすくなる場合がある、ということだ。ズッキーニ、赤ピーマン、トマトを使った消化実験では、加熱後の消化物に含まれるベータカロテンは減った一方、吸収に関わるミセルへの移行は増えた。蒸す調理も、その対象に含まれていた。[1]

ただし、蒸し野菜が生野菜より常に優れるという答えではない。結果は野菜、成分、調理法で異なり、実験室での消化と人が食べた後の吸収も区別する必要がある。[1][2] ダイエットの正解を皿の温度で決めず、野菜の中に残る量と、その先へ進む量を分けて考えたい。

立川駅徒歩1分年中無休の溶岩ホットヨガスタジオ

栄養が残ることと、吸収へ進むことは違う

カロテノイドは、ここで扱うベータカロテン、リコペン、ベータクリプトキサンチン、ルテインなどの成分の仲間である。野菜の調理を調べた研究は、これらをひとまとめにせず、別々に測定している。[1] 成分名が多いからといって、すべて暗記する必要はない。野菜に含まれる成分は、同じ加熱に対して異なる反応をする、という点が出発点になる。[1]

ミセルは、この消化実験ではカロテノイドが吸収へ向かう際に移る先として測定された粒子である。研究者は野菜を人工的な消化の手順にかけ、消化物にどれだけ成分があるかと、そのうちミセルにどれだけ移るかを調べた。ミセルへの移行効率は、体内で利用される可能性を初期段階で調べる指標として位置付けられている。[1]

つまり、野菜の皿を分析して得る成分量だけでは、食べた後の行き先まで読み切れない。研究でベータカロテンの量が減ったのは加熱後の消化物であり、そこで同時にミセルへの移行が増えていた。[1] 「残る量が減った」と「次の段階へ進みやすくなった」は、矛盾する文ではない。見ている場所が異なるのである。

日常では、栄養の話を聞くとつい点数表を作りたくなる。生なら満点、加熱したら減点。だが、この実験の結果はそうした採点法では捉えにくい。[1] 調理前の野菜だけに注目すれば、消化後の変化を見落とす。反対に、ミセルへの移行だけを見て加熱を褒めれば、成分の残り方の違いを置き去りにする。

さらに、ミセルへの移行は、人の体に吸収された量そのものではない。研究には培養細胞を使ったルテインの取り込みの検討もあるが、野菜を食べた人の体重や運動能力を調べた試験ではない。[1] この段階の研究から夕食の調理法を考えることはできても、蒸し野菜を食べるほど痩せるという話には進めない。

食卓に戻すなら、「調理で栄養が消えるから生しか選べない」という制約を外す材料にはなる。食べたいサラダはそのまま食べ、温かい副菜にしたい日は蒸す。これは吸収率を家庭で計算する提案ではなく、加熱した野菜を栄養のないものとして扱わないための視点だ。[1] 野菜が皿に載るまでと、食べた後の過程を同じ話にしないだけで、選択肢は少し広がる。

初日の汗は、予約した人だけが持ち帰れる。

体験レッスンを予約体験専用 03-6665-0898LINE

蒸す、茹でる、焼くで成分ごとの答えが変わる

野菜の消化実験で比較されたのは、生の状態と、茹でる、グリルで焼く、電子レンジで加熱する、蒸すという調理法である。対象はズッキーニ、赤ピーマン、トマトだった。いずれの加熱法でも、それぞれの野菜の消化物でベータカロテンが有意に減り、ミセルへの移行は高まった。[1] ベータカロテンの移行を高めたのは、蒸す方法に限らず、比較された加熱法すべてだった。[1]

ここは検索語と研究の距離を意識したいところだ。「蒸し野菜」と検索しても、実験が答えているのは蒸し料理全般の優劣ではなく、特定の野菜に含まれる特定の成分の変化である。[1] 家で蒸す野菜をすべてこの結果に置き換えたり、調理時間の長短まで結論付けたりするより、対象になった野菜でどの段階を測ったかを見るほうが確かだ。

ベータカロテン以外では、別の方向の結果もあった。グリル調理と電子レンジ加熱は、キサントフィル類と呼ばれるカロテノイドの仲間、とくにベータクリプトキサンチンのミセルへの移行に、概して不利だった。[1] 同じ加熱法が、ある成分の移行を助けながら、別の成分には不利に働きうる。栄養という単語の中身を分ける理由がここにある。

一方、ズッキーニ由来のミセルから培養細胞が取り込むルテインは、電子レンジで調理したものが、生、茹で、グリル、蒸しより多かった。[1] 先ほどは電子レンジ加熱に不利な側面があったのに、今度は有利な結果が出てくる。電子レンジが気まぐれなのではなく、成分と測定段階が変わっている。同じ家電に栄養の全責任を持たせるのは荷が重い。

この違いは、家庭の献立にも関係する。トマトを温めたい日と、ズッキーニを焼きたい日で、調理法を統一する必要はない。研究自体が、成分の保持とミセルへの移行は野菜や成分、調理法ごとに異なると示している。[1] 蒸す料理を日常の候補に加えることと、ほかの調理法を避けることは別の判断だ。

野菜を加熱するか迷うときは、どの栄養のために迷っているかを言葉にしてみたい。カロテノイドの吸収に関わる話なのか、ミネラルが調理でどう残るかという話なのか。茹でるか蒸すかとミネラルの関係は、隣の「ダイエットの副菜は茹でるか蒸すか?」の記事に譲る。ここではカロテノイドの消化後の行き先に焦点を置く。

保存との違いも同様だ。既存の「ダイエットの冷凍食品は栄養が少ない?運動を続ける日の食材と保存を読み解く」は保存の問いを扱う。冷凍かどうかと、加熱後にミセルへ移るかどうかは、献立を決めるときには並ぶ問いでも、調べるべき過程は異なる。冷蔵庫の選択と鍋の選択を、一つの優劣に押し込めなくてよい。

人での試験も、何に加えた成分かを確認する

消化実験から人の吸収へ話を進めるときに参考になるのが、ベータカロテンを加えた大豆油を米飯に使った試験である。健康な成人の男女16人が参加し、加熱時にその油を使う条件と、炊いた後に加える条件を比較した。血液中のベータカロテンの変化を追った結果、加熱した油と加熱しない油からの吸収は同程度だった。[2] 成人の男女を対象にした結果を18〜39歳の女性にそのまま当てはめるには、食品の形と対象の違いを考慮する必要がある。

試験では血中ベータカロテンの上昇のピークに男女差もあり、女性のほうが高かった。[2] これは同じ成分を食べても測定値が一様ではないことを示す結果であり、女性には蒸し野菜が有利だという意味にはならない。比較の軸は、あくまで強化した油を加熱したかどうかだった。男女差の結果と調理法の結果を混ぜると、研究が比較していない料理の優劣まで作ってしまう。

ここではベータカロテンが、もともと野菜の中にあったのではなく、精製した調理用大豆油に加えられている。[2] 野菜そのものを蒸す場合と、油に加えた成分を米飯と食べる場合では出発点が違う。人の試験だからといって、蒸したトマトや生の赤ピーマンの順位を決める直接の証拠にはならない。

それでも、この結果は「加熱したらベータカロテンは吸収されなくなる」という一律の説明を退ける材料になる。試験では、加熱の有無にかかわらず吸収が確認され、両条件は同程度だった。[2] 野菜の消化実験で加熱後のミセルへの移行が増えた結果とも、測定段階の異なる結果として並べて読める。[1] 研究が扱う食品の形と、結果を測った場所が違うからだ。

成人の試験は、間隔を空けた実験期間を設け、食事後の血中濃度の上昇や、その経過を用いて吸収を評価している。[2] 吸収の評価に使われたのは、食後の印象ではなく血液の測定値である。[2]体に届いた気がする、肌が明るく見える、満腹になったという日常の感想と、測定された吸収の結果は切り分けたい。

油の話を読んで、蒸し野菜には油を大量にかけたほうがよいと考える必要もない。この試験で比較されたのは、ベータカロテンを加えた油の加熱の有無である。[2] 家庭の蒸し野菜に加える油の最適量を決める話へは飛ばない。味付けは献立の一部として選び、吸収のためという理由で量を増やす前に、研究の比較条件を確かめたい。

数字で読む野菜の調理と吸収

1.7〜100%:消化実験でのミセルへの移行率の範囲。野菜、成分、調理法による違いであり、人の吸収率の範囲ではない。[1]

16人:ベータカロテンを加えた大豆油と米飯の試験に参加した健康な成人。野菜の蒸し方の比較ではない。[2]

11日間:油と米飯の試験における各実験期間。血中ベータカロテンの変化を追って吸収を評価した。[2]

15研究:成人の調理技能と食事を検討した系統的レビューの採用数。根拠の確実性は低いか、非常に低いと評価された。[3]

3実験:食堂で味付けした野菜と味付けしない野菜を比べた実験の数。選ぶことと残すことを分けて調べている。[18]

初日の汗は、予約した人だけが持ち帰れる。

体験レッスンを予約体験専用 03-6665-0898LINE

💬 ご質問がある場合はこちらからどうぞ

オンザショアのチャットで質問する(24時間受付)

レッスン内容・料金・体験のご予約など、気になることをお気軽にお尋ねください。

1

2

Warning: Attempt to read property "show_author" on false in /home/c1531448/public_html/ontheshore.jp/wp-content/themes/heal_tcd077/single.php on line 165

関連記事

ご体験予約