体重維持に成功する人の共通点 痩せた後の暮らしと立て直しを論文で読む

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食べるきっかけも、維持の計画に入れる

女性を対象とした別の追跡研究でも、この脱抑制が低いことが維持と関連した。過体重または肥満の女性が7か月の集団認知行動療法による減量を終え、その後の調査を完了した86人を分析している。認知行動療法は、考え方と行動の両方を扱う支援である。初期体重の10%以上を減らし、治療終了24か月後にも保っていた27人、31.3%が成功と定義された。[4]

介入中の減量幅が大きいこと、介入終了時の脱抑制と食物依存の尺度得点が低いことが、成功と関連した。[4] ここでの「食物依存」は質問尺度による評価であり、間食した経験から自分に診断名を付けるための言葉ではない。

実生活では、夕食の量を決めていても、帰宅前の疲れや、食卓に残った料理によって予定が変わる場面がある。点検するなら、食べた量だけでなく、何がきっかけだったかも見たい。食事を整える方策と、感情や周囲の刺激に反応する食べ方を一緒に考えるのは、この研究結果を踏まえた応用である。[6] 厳しい規則を増やす以外にも、考える場所はある。

2005年の概念的レビューは、過食の調整、行動の自己監視、社会的支援、ストレスへの対処、本人の内側からの動機などを、維持に関連する要素として挙げている。[8] 意志の強さだけに還元すると、食事の場面や支援の有無を見落とす。何を食べたかと、どんな状況で食べたかを分けて眺めることが、次の工夫を考える入口になる。

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少し戻った後にも、維持の道は続いている

再増加からの回復を調べた研究は、減量後の経過を「安定」「増減」「再増加」に分けている。民間の体重管理プログラムの参加者2,457人が対象で、少なくとも9kgの減量を1年以上保っていた。平均減量は28.5kg、9kg以上の減量を保った期間は平均3.5年だった。[15] 研究では、最大の減量を達成した後の体重変化と、再増加を戻すために行ったことを参加者自身が報告した。[15]

その期間に体重が安定していたと報告した人は48%で、増えてから減らした人は29%、再増加した人は23%だった。[15] 「維持成功者」の中にも増減の経験が含まれる。体重の線が常に水平である人だけを成功者と考えると、この研究の大事な部分を取りこぼす。

増減群と再増加群では、増えた分を減らす行動は4kg超の再増加後に始まっていた。増減群は再増加群に比べ、その取り組みを長く続けていた。平均の期間は16週と10週だった。食事選択、自己監視、心理的な対処の尺度得点も増減群のほうが高かった。[15] 食事選択の得点は3.4対3.2、自己監視は2.9対2.7、心理的な対処は2.5対2.4だった。[15] 取り組む期間に加えて、取り組みの内容にも違いが現れた。

さらに増減群のうち、その後の再増加が2.3kg未満だった人は、2.3kg超だった人より、小さな再増加の段階で取り組みを始めていた。開始時の再増加はそれぞれ2.3kgと4.5kgだった。[15] これは自己申告の経過や方策を比較した観察研究である。「2.3kg増えたら必ず行動する」という万人向けの境界値を検証したわけではない。

日常に生かすなら、戻った分を見てすべてをやり直すより、続かなくなった行動に再び参加する発想になる。たとえば以前用意していた夕食がなくなった、活動の予定を立てなくなった、記録を見るのを避けるようになった。まず自分の変化を言葉にし、取り戻したい行動を選ぶ。食事を選ぶこと、自分の行動を確認すること、心理的に対処することは、回復を扱った研究で一緒に検討された方策である。[15]

立て直しを、短い罰の期間にしないことも考えたい。増減群で取り組みが長く続いたという結果は、再増加からの回復を、その日の反省だけで扱わない手がかりである。[15] 反省文は夕食にならない。次に買うもの、次に動く場面、相談する相手まで具体化して初めて、生活の予定になる。

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支援は、痩せ終わった後にも残してよい

減量介入後の経過をまとめた2022年の系統的レビュー・メタ分析は、27の臨床試験、7,236人を対象とした。メタ分析は、複数研究の数値を統合して結果を検討する方法である。介入終了後も平均体重は開始時より5%低い状態が保たれた一方、終了後およそ36週から再増加が始まるという結果だった。[13] 平均として減量が残ることと、途中で再増加が始まることが、同じ分析の中で報告されている。[13]

約40〜48週までに減らした体重が完全に戻った参加者もいた。[13] 36週という数字は複数の臨床試験をまとめた結果であり、個人の再増加の開始日を予測するものではない。介入が終わった後の平均と、一部の参加者の経過を区別して読む必要がある。

介入の種類や期間、ケアチームに栄養士がいること、維持期間に少なくとも月1回の医療・健康専門職による相談があることなどが、再増加の時期や量に影響し得る方策として挙げられた。[13] 支援を考える範囲が、減量を達成した日までで終わっていない。

それでも、支援の終了と体重管理の終了を同じ日にしないという問いは残る。[13] 減量中には相談相手がいたのに、達成後は困ったときに話す場所がなくなる。そうした計画になっていないか、先に確認する価値がある。食事の相談は専門職に、個別の健康状態や運動の可否は医師に相談する。相談内容によって頼る先を分けたい。

体験を扱う研究にも目を向けよう。成功した減量維持の経験をまとめた系統的レビューは、15の質的研究、294人の語りを検討した。質的研究は、経験の内容や意味を言葉から調べる方法で、何kg減るかを算出する試験とは異なる。持続する動機や励みになる経験に支えられた継続的な監視と目標設定、絶えずある課題や落胆への対応が、維持の経験を形づくっていた。[19]

成果を得た後にも難しい日はある。このレビューは、その経験が成功と両立していることを示している。[19] 目標を達成した人なら、今後は困らないはずだと考える必要はない。暮らしが変わったときに予定を見直し、相談を再開する余地まで含めて、維持の計画と考えたい。

よくある誤解

「長期維持はほとんど不可能だから、続けても無駄だ」。成功者の10年追跡では、平均で23.1kgの減量が残り、87%超が少なくとも10%の減量を維持していたと推定された。[3] これは全員の成功確率ではないが、長く保つことが可能だという証拠にはなる。入口ですでに成功している集団という条件を添えて、希望と限界を一緒に読むべき結果だ。

「成功者と同じ運動量や食事規則にすればよい」。身体活動との関連は一貫していた一方、成功者の活動量別の比較では3年後の再増加のオッズに差はなく、低活動量でも維持していた人がいた。[1][5] 食事抑制も、高ければ高いほど安定するという結果ではなかった。[6] 共通点を参考にしながら、自分が続けられる組み合わせを検討する必要がある。

「最低体重から増えたら、もう失敗だ」。長期追跡の平均減量幅は登録時より小さくなっても、元の体重より低い状態が残った。[3] 再増加後に減らした経験を持つ人も、維持者の研究に含まれている。[15] 増えたことを無視する必要はないが、それまでの変化をすべて消して数える理由もない。

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今日からできること

  • 朝食を取る食べ方を選ぶなら、毎日続けられる内容を用意して食べる。毎日の朝食はポルトガルの成功者が多く報告した行動である。[16] 追加で食べるだけにならないよう、ほかの食事も含めて組み立てる。
  • 中強度以上の活動をすでに続けていて体調に問題がない人は、歩行や運動を週の合計150分を目安に組み合わせて行う。成功者の約78%が週150分超の活動を報告していた。[16] 観察値を参考にした提案であり、維持に必要な最低量ではない。現在の活動量が少ない人は、この時間を急に課さず、無理なくできる活動から始める。
  • 次の夕食では野菜を食卓に出し、買い物では家に置く野菜を選ぶ。野菜を増やすことと健康的な食品を家に置くことは、登録研究で多く報告された方策である。[1] 忙しい日の夕食にも使える材料を選びたい。
  • 再増加に気づいたら、以前続けていた食事の準備や活動を再開する。回復した群は食事選択、自己監視、心理的な対処の得点が高く、取り組みも長く続いていた。[15] まず夕食の用意など、途切れた行動を選んで戻す。研究の平均16週を、達成期限として課す必要はない。
  • 支援を続けたい人は、専門職との相談を予約する。維持期間に少なくとも月1回相談する支援がレビューに挙がっている。[13] 自分の困り事を伝え、続けられる頻度を相談する。

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参考文献

  1. Successful weight loss maintenance: A systematic review of weight control registries — Catarina Paixão et al., 2020, Obesity reviews : an official journal of the International Association for the Study of Obesity. DOI: 10.1111/obr.13003
  2. Weight-loss maintenance for 10 years in the National Weight Control Registry. — J. G. Thomas et al., 2013, American journal of preventive medicine. DOI: 10.1016/j.amepre.2013.08.019
  3. Predictors of successful long-term weight loss maintenance: a two-year follow-up — R. Sawamoto et al., 2017, Biopsychosocial Medicine. DOI: 10.1186/s13030-017-0099-3
  4. Dietary habits and weight maintenance success in high versus low exercisers in the National Weight Control Registry — L. Odgen et al., 2013, Journal of physical activity & health. DOI: 10.1123/jpah.2012-0250
  5. Features and Trajectories of Eating Behavior in Weight‐Loss Maintenance: Results from the German Weight Control Registry — Maria Neumann et al., 2018, Obesity. DOI: 10.1002/oby.22270
  6. Who succeeds in maintaining weight loss? A conceptual review of factors associated with weight loss maintenance and weight regain — K. Elfhag et al., 2005, Obesity Reviews. DOI: 10.1111/j.1467-789x.2005.00170.x
  7. Long-term weight loss maintenance. — R. Wing et al., 2005, The American journal of clinical nutrition. DOI: 10.1093/ajcn/82.1.222s
  8. Understanding weight regain after a nutritional weight loss intervention: Systematic review and meta-analysis. — A. M. Machado et al., 2022, Clinical nutrition ESPEN. DOI: 10.1016/j.clnesp.2022.03.020
  9. Recovery from weight regain among long-term weight loss maintainers in WW — Jacqueline F. Hayes et al., 2022, Obesity (Silver Spring, Md.). DOI: 10.1002/oby.23573
  10. Weight control behaviors of highly successful weight loss maintainers: the Portuguese Weight Control Registry — I. Santos et al., 2017, Journal of Behavioral Medicine. DOI: 10.1007/s10865-016-9786-y
  11. Perspectives into the experience of successful, substantial long-term weight-loss maintenance: a systematic review — Marie Spreckley et al., 2021, International Journal of Qualitative Studies on Health and Well-being. DOI: 10.1080/17482631.2020.1862481

冒頭の写真: 台所の石のまな板でにんじんを切る手元と、そのそばに並べられた野菜。(写真: Shixart1985 / CC BY 2.0 / Wikimedia Commons)

この記事の情報は2026年10月時点のものです。個別の健康状態については医師にご相談ください。

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