
追加の反復には、どんな見返りがあったか
軽い負荷で行うときにも、失速を大きくするほど筋力が伸びるとは限らない。筋トレ経験のある男性46人を対象とした無作為化試験では、ベンチプレスで低下率0%、15%、25%、50%を比較した。最大挙上重量の40〜55%を使い、週2回、各3セット、セット間の休憩は4分でそろえ、8週間続けた。18〜39歳の女性で同じ終了率が有利かは、この男性のベンチプレス試験から直接は決められない。[12]
全期間の総反復回数は、0%群が48回、15%群が357回、25%群が547回、50%群が876回だった。失速を許すほど回数は増えたが、50%群に追加の筋力向上はなかった。筋力の各指標で、群と時間の交互作用も有意ではなかった。反復回数の順位と、筋力の改善の順位は一致しなかった。[12]
同じ試験では、低下率と筋力の変化は、中ほどで大きくなる逆U字型のパターンを示し、25%群の効果量が多くの筋力指標で最大だった。ただし、それをもって25%が誰にとっても最適と断定することはできない。群の差が有意だったかという問いと、効果量の並び方という問いを混ぜないことが、この数字を実用に変える条件になる。[12]
立川駅北口から帰る前の練習で、終盤の反復を足すか迷ったとする。その場で問いたいのは「あと少し苦しめるか」だけではない。「今日は何を伸ばすための練習か」も同時に置く。筋力を目的とする軽負荷の試験では、大きな失速まで粘る追加分に、追加の筋力向上が付いてこなかった。この事実は、回数を足す判断にも、そこで終える判断にも理由を与える。[12]
一方で、ここから筋肥大の結論を作ることはできない。この試験で確認した筋力の結果を、筋肉の大きさの結果に置き換えない。研究を読むときも練習を振り返るときも、「何を増やしたか」と「何が改善したか」の対応を保つ。反復の総数は努力の量を伝えるが、すべての成果を代表する数字ではない。[12][14]
初日の汗は、予約した人だけが持ち帰れる。
女性では、休み方と種目も一緒に考える
女性の検索に答える記事で、男性の結果をそのまま終了ルールにするのは早い。女性と男性の筋トレ経験者36人を対象にした無作為化試験では、反復を小分けにして休みを挟むクラスター形式と、通常のセット形式を比較した。スクワットを含む6週間の計画で、その場の疲労と継続後の変化をともに測定している。[6]
クラスター形式では、重りの速度が高く保たれ、速度低下、血中乳酸濃度、主観的なきつさでみた疲労が小さかった。速度低下に関する効果量は−0.56〜−2.16だった。一方、最大挙上重量の改善は、クラスター形式で効果量0.28、通常形式で0.23と、同程度だった。筋持久力の改善も同程度であり、疲労を小さくした側でも成果は得られた。[6]
女性は乳酸と主観的なきつさが低かったが、継続による適応は男女で似ていた。この結果は、女性を含む条件でも、疲れを多く残すことと筋力を伸ばすことを切り離して考えられる例である。ただし、これはセットの組み方を比べた試験であり、女性専用の最適な速度低下率を決めた試験ではない。[6]
種目の違いも見逃せない。身体活動のある閉経後女性50人を対象にした無作為化クロスオーバー試験では、同じ参加者が順番を変えて複数のセット構成を試した。18〜39歳の女性への適用は、閉経後という対象の違いを踏まえて検討する必要がある。各種目の合計36回、負荷と運動・休息の比率をそろえ、4回ずつ9セット、6回ずつ6セット、9回ずつ4セットという組み方を比較した。[7]
短いセットの構成では、速度とパワーの低下が抑えられ、乳酸の上昇も小さかった。ただし、運動後の爆発的な力を出す成績の低下は、どの構成でも似ていた。動作中の速度維持と、運動後の爆発的な力の維持は異なる結果になった。何を疲労の指標にするかによって、評価は異なる。[7]
また、この試験ではベンチプレスの速度とパワーの低下が、レッグプレスより大きかった。同じ人の同じ日でも、押す部位や種目が替われば、失速の現れ方は違う。固定した速度低下の閾値を、努力の程度の推定に使うときには注意が要るという結果だ。閉経後女性の結果を若い女性の基準にはせず、種目をまたいだ共通ルールに慎重になるための材料として読む。[7]

よくある誤解
「遅くなった反復だけが効いている」という考えは、筋力については支持しにくい。小さい速度低下で終えた群も筋力を伸ばし、大きな失速まで続けた群に追加の伸びがなかった試験がある。失速した時間だけを切り出して、それ以前の反復を準備扱いする読み方は合わない。軽い負荷のベンチプレスと、スクワットでの比較は、終盤の粘りを唯一の成果の条件にはしていない。[12][20]
「低下率が小さいほど、何にでも有利」も違う。レビューでは、筋肥大には大きい速度低下が有利な傾向があり、低い閾値は跳躍や最大未満の負荷を動かす速さなどで有利だった。目標を入れ替えれば、選びたい条件も変わる。筋力のための判断を、そのまま筋肉の大きさやすばやく動く能力の判断に流用しない。[14]
「25%という数字さえ守ればよい」ともいえない。25%以下と25%超の比較で筋力差を示した解析がある一方、幅広いレビューでは筋力の伸びへの影響を認めていない。また、20〜25%と25%超を比べた筋肥大には有意差がなかった。境界に万能の意味を持たせず、対象、負荷、種目、目的を添えて読む数字である。[14][17]
この違いは、研究が役に立たないという話ではない。答えの粒度を間違えなければよい。「大きく失速するまで続けなければ筋力は伸びない」とは言いにくいが、「あなたはこの低下率で止めれば最も伸びる」とまでは決められない。その間にある判断を、練習の目的と記録で少しずつ具体化するのである。[12][14][17][20]
今日からできること
- 記録の冒頭に、筋力を伸ばすのか、筋肥大を目指すのかを書く。25%以下と25%超の比較でも、目的によって有利な側が違っていた。終了の理由を決める前に、評価したい成果を決める。[17]
- 速度を測れる環境では、重さと回数に加えて終了の低下率も残す。5%と20%で似た筋力向上が得られた試験を、回数だけで読むと重要な違いが落ちる。測定条件も一緒にそろえて振り返る。[20]
- 測定器がない日は、セットの序盤と終盤の持ち上がり方を比べ、目に見えて遅くなったところでいったん区切り、その時の回数ときつさを記録する。これは25%などの閾値の代用ではなく、指導者と終了条件を相談するための観察手順である。目測だけで研究と同じ成果を予測せず、同じ種目と重さで記録を比べる。[12][14]
- 終盤まで粘る以外の組み方を、指導者と相談する材料にする。女性と男性36人の試験では、休みを挟む構成が疲労を抑え、通常の構成と同程度の筋力改善をもたらした。[6]
- 種目を替えるときは、終了ルールも確認する。閉経後女性50人の試験で、ベンチプレスとレッグプレスの失速は同じではなかった。数字を全種目に貼り付けるより、種目ごとの記録として扱う。[7]

オンザショア立川店で、粘る回数より運動の目的を相談する
筋力を伸ばしたいのか、別の運動を続けたいのか。通う場所を選ぶときも、まず目的を言葉にしておきたい。オンザショア立川店は8:00〜23:30、年中無休で営業している。所在地は東京都立川市曙町2-14-10 エトロワビル3F、JR立川駅北口から徒歩1分である。仕事のある日と休みの日を思い浮かべ、続ける場所の候補として確認できる。
当店にはパーソナルトレーニングのほか、常温のヨガ、ピラティス、女性専用のキックボクササイズ、ボクササイズ、HIITがある。溶岩プレートを敷いたスタジオでのホットヨガもあり、ヨガだけで25種類以上のレッスンを設けている。ここで紹介した速度低下の研究結果を、そのまま当店のレッスンの成果として約束するものではない。
妊娠中は溶岩ホットヨガには参加できず、常温のマタニティヨガがある。医師から運動を止められている方は利用できない。店舗情報と料金で参加条件を確認できる。ヨガの体験レッスンは税込1,980円で、60分のレッスンにバスタオル2枚、フェイスタオル1枚、ヨガマットのレンタルを含む。予定と目的に合えば、体験予約で日程を選べる。
参考文献
[2] Mechanical, Neuromuscular, and Hypertrophic Adaptations Through Different Velocity Loss Thresholds With Moderate Loads in Full Squat — Sánchez-Valdepeñas J, Cornejo-Daza PJ, Rodiles-Guerrero L, Sánchez-Moreno M, Ale, 2026, Journal of strength and conditioning research. DOI: 10.1519/jsc.0000000000005491
[6] Acute Responses and Chronic Adaptations to Cluster Versus Traditional Set Resistance Training in Males and Females — Hobein E, Miltner F, Jukic I, Ferrauti A, Wiewelhove T., 2026, European journal of sport science. DOI: 10.1002/ejsc.70160
[7] Shorter Set Configurations Attenuate Performance Loss and Lactatemia During Resistance Training in Postmenopausal Women: A Randomized Crossover Trial (CARE Project) — Iglesias-Soler E, Fariñas J, Rúa-Alonso M, Rial-Vázquez J, Nine I, Revuelta-Lera, 2026, Journal of strength and conditioning research. DOI: 10.1519/jsc.0000000000005301
[12] Effects of Velocity Loss During Bench-Press Training With Light Relative Loads — Rodiles-Guerrero L, Sánchez-Valdepeñas J, Cornejo-Daza PJ, Páez-Maldonado J, Can, 2024, International journal of sports physiology and performance. DOI: 10.1123/ijspp.2023-0529
[14] The Acute and Chronic Effects of Implementing Velocity Loss Thresholds During Resistance Training: A Systematic Review, Meta-Analysis, and Critical Evaluation of the Literature — Jukic I, Castilla AP, Ramos AG, Van Hooren B, McGuigan MR, Helms ER., 2023, Sports medicine (Auckland, N.Z.). DOI: 10.1007/s40279-022-01754-4
[17] The Effect of Load and Volume Autoregulation on Muscular Strength and Hypertrophy: A Systematic Review and Meta-Analysis — Hickmott LM, Chilibeck PD, Shaw KA, Butcher SJ., 2022, Sports medicine – open. DOI: 10.1186/s40798-021-00404-9
[20] Low-Velocity Loss Induces Similar Strength Gains to Moderate-Velocity Loss During Resistance Training — Galiano C, Pareja-Blanco F, Hidalgo de Mora J, Sáez de Villarreal E., 2022, Journal of strength and conditioning research. DOI: 10.1519/jsc.0000000000003487
この記事の情報は2026年10月時点のものです。個別の健康状態については医師にご相談ください。
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