
女性の試験と、筋トレ直後の結果も見ておく
若い女性のランナーに近い研究として、18〜27歳の女性16人を、走る練習のみの群と、筋トレを加える群に無作為に分けた試験がある。両群は10週間、週3回の午後のランニングを行い、追加群は同じ日の午前に筋トレを行った。走るだけの群は9人、追加群は7人という小さな試験である。[12]
追加群ではスクワットなどの筋力が向上した。一方、走る効率、ピーク酸素摂取量、身体組成、周径には群間の有意差がなかった。3kmのタイム改善量は追加群で平均106.7秒、走るだけの群で77.3秒だったが、群間差は統計的に有意ではなく、改善の傾向にとどまった。[12]
平均だけを見れば、追加群を選びたくなる。しかし、ばらつきを含めて評価したときに明確な差と判断できなかった、という結論も一緒に持つ必要がある。この試験は「女性には筋トレが効かない」とも、「女性なら追加すれば速くなる」とも述べる材料にはならない。筋力への反応と走る指標への反応が分かれた試験として読む。[12]
より最近の試験でも、レクリエーションランナー25人、そのうち女性12人を筋トレ群と対照群に無作為に分け、8週間調べている。股関節を伸ばす筋肉、膝を伸ばす筋肉、足首を底屈させる筋肉に取り組んだが、平地と勾配5%、10%の上り坂のいずれでも、走る効率への有意な効果はなかった。男女を含む集団の結果であり、18〜39歳の女性だけの効果を表すものではない。[14]
足首を底屈させるとは、つま先を下げる方向に動かすことだ。この試験ではその筋力に群と時間の交互作用が見られたものの、効率や関節の仕事量、関節のスティフネスには有意な影響がなかった。一部の参加者に効率の変化があっても、全体の結果として明確な効果が出たことにはならない。[14]
自分の走る道に坂があると、坂にも効くのかが気になる。この研究はその問いに近いが、結果は改善の保証を与えていない。筋力を伸ばす目的はあっても、同時に坂道が楽になると決めて練習を評価しないほうがよい。狙いを絞っていれば、筋力の向上まで失敗扱いする必要がなくなる。[14]
もう一つ、長く続けた後の変化と、その日の筋トレ直後の状態は別である。男性の大学長距離ランナー8人が、筋トレと跳躍を組み合わせた条件と、同じ時間休む条件を入れ替えて経験した試験がある。高強度の運動直後には、中程度の走強度で酸素消費量とエネルギー消費量が増え、効率が一時的に悪化した。男性競技者の結果なので、18〜39歳の女性に同じ悪化の程度や回復時間をそのまま当てはめることはできない。[19]
この試験では、ピーク酸素摂取量の60%の走りで、酸素消費量は筋トレ後37.1、休息後35.5mL/kg/分だった。80%の走りでは有意な変化はなかった。影響は強度によって異なり、研究では効率の悪化は24時間未満とされた。ただし、これを全員が翌日には回復するという時刻表にしない。[19]
夕方に筋トレをし、その足で走る。その日の脚が重かったとしても、長期的な適応が起きない証拠にはならない。逆に、その場で脚が軽く感じられたからといって、効率が育った証明にもならない。研究の時間軸をそろえるだけで、練習後の感想を急いで採点せずに済む。[6][19]
初日の汗は、予約した人だけが持ち帰れる。
よくある誤解
「スクワットが強くなれば、走りは必ず省エネになる」は、試験結果と合わない。若い女性の試験でも、レクリエーションランナーの試験でも、筋力の向上と効率の改善は同時には確認されなかった。筋力は大切な成果だが、走りの燃費を代わりに測るメーターではない。[12][4]
「心肺を鍛えるなら筋トレだけでよい」も広げすぎである。30〜40歳の男性レクリエーションランナー30人を対象にした12週間の無作為化試験では、走る動きに合わせた筋トレは最大筋力、爆発的な筋力、走る効率を改善した。一方、持久力トレーニングでは最大酸素摂取量、無酸素性閾値、走る効率が改善した。得意な変化が同じではない。男性ランナーの結果であり、18〜39歳の女性でも同じ反応になるかは別に確かめる必要がある。[2]
この試験では筋トレと持久力トレーニングを組み合わせる群にも複数の改善が見られた。ただし、特定の計画で行った男性の結果であり、好きな順番で運動を足せば同じになるという意味ではない。筋トレかランニングかという選択にするより、それぞれの狙いを明確にして併用を考える材料になる。[2]
「筋トレをすると体が重くなり、長距離走には不利になる」と決めつけるのも適切ではない。経験のあるランナーをまとめたレビューでは、改善が有意な体重増加を伴ったわけではなく、別のレビューでも身体組成は通常大きく変化しなかった。筋トレ追加と体重増加を自動的につなぐ説明は支持されない。[3][6]
ただし、その結果を「絶対に体の形は変わらない」と読む必要もない。研究が見たのは対象となるランナーと練習の結果である。見た目を不安の起点にするより、走る習慣を続けながら何を伸ばしたいかを言葉にするほうが、今回の問いに近い。筋力の数字を、体型の良し悪しの評価に使わない。
既存記事「有酸素運動は自転車でランニングも速くなる?心肺の体力と走る効率の移り方を読む」には、運動種目を替えたときの移り方を譲る。ここで考えたいのは、走る練習に筋トレを加えたとき、脚の力と走る消費が同じように変わるのか、という問いである。

今日からできること
- 練習の目的を「スクワットの筋力」「同じ条件での走りの感覚」「実際の走成績」に分けて記録する。6週間の試験でも、筋力と効率の結果は分かれていた。重さだけで走りへの効果を判定しない。[4]
- 走る予定を先に書き、その横に筋トレの候補日を置く。中長距離ランナーの24研究をまとめたレビューの週2〜3回を、指導者と頻度を決める相談の目安にする。18〜39歳の女性が始める際には、現在の走行量と筋トレ経験に合わせて予定を調整する。[6]
- 導入は、重りを持たずにしゃがむ動作を指導者に見てもらい、走る練習歴、筋トレ経験、現在の疲労を伝えるところから始める。そのうえで開始重量・回数・セット数を決め、実施内容と次のランニングの様子を記録して負荷の調整を相談する。これは導入の相談手順である。長距離ランナーのメタ分析で効果が大きかった90%1RM以上は研究上の比較条件で、18〜39歳の女性の初心者向け開始量とは区別する。[1]
- 直後のランニングが重く感じられた日は、筋トレの内容と実施順も書き添える。8人の試験では高強度の筋トレと跳躍の直後に効率が一時的に悪化した。その日の感覚と長く続けた結果を別に読む。[19]
- 短期の手応えだけで結論を急がない。高負荷の解析では10〜14週間でより大きな効果が見られたが、女性の10週間の試験では効率に群間差がなかった。期間を満たせば必ず成功、という見方も避ける。[1][12]
走る記録には、できれば目的も一緒に残したい。「今日は距離をこなす日」「今日は筋トレの動作を確かめる日」と書くだけでも、毎回すべてを更新しようとする採点から距離を置ける。これは研究と同じ測定を家庭で再現するためではなく、自分が何に取り組んだかを見失わないための工夫である。
練習を振り返るときは、変化がなかった指標を空欄にせず残す。筋力は伸びたが走りの感覚は同じ、という記録にも意味がある。研究でも複数の指標が異なる反応を示しているからだ。すべてを「効いた」「効かなかった」の札にまとめないほうが、次に相談する内容が具体的になる。[12][14]
痛みや体調の問題がある場合は、走る効率の改善よりも、運動を続けてよいかを医師に確認することが先になる。論文の参加者に合った計画を、そのまま自分の診療上の判断に使わない。
オンザショア立川店で、走る日以外の予定をつくる
走る練習とは別の運動時間を、生活のどこに置くか。オンザショア立川店は、営業時間8:00〜23:30、年中無休の溶岩ホットヨガスタジオである。仕事や用事の前後に通える時間を確かめ、走る日と別の予定を考える場所として案内したい。
所在地は東京都立川市曙町2-14-10 エトロワビル3Fで、JR立川駅北口から徒歩1分。溶岩プレートを敷いたスタジオのホットヨガに加え、常温のヨガ、ピラティス、パーソナルトレーニングがある。ヨガは25種類以上のレッスンを用意している。
妊娠中の方は溶岩ホットヨガには参加できず、常温のマタニティヨガがある。医師から運動を止められている方は利用できない。参加条件を確かめたうえで、ヨガの体験レッスンを検討できる。税込1,980円で、60分のレッスンとバスタオル2枚、フェイスタオル1枚、ヨガマットのレンタルを含む。
時間と費用を照らし合わせるには、店の案内と料金を確認し、体験の予約へ進める。通勤や休日の動線に合うかを確かめ、継続するための予定表に置ける枠を選びたい。

参考文献
[1] Heavy Resistance Training Versus Plyometric Training for Improving Running Economy and Running Time Trial Performance: A Systematic Review and Meta-analysis — Eihara Y, Takao K, Sugiyama T, Maeo S, Terada M, Kanehisa H, Isaka T., 2022, Sports medicine – open. DOI: 10.1186/s40798-022-00511-1
[2] Effects of Running-Specific Strength Training, Endurance Training, and Concurrent Training on Recreational Endurance Athletes’ Performance and Selected Anthropometric Parameters — Prieto-González P, Sedlacek J., 2022, International journal of environmental research and public health. DOI: 10.3390/ijerph191710773
[3] Effects of resistance training on performance in previously trained endurance runners: A systematic review — Alcaraz-Ibañez M, Rodríguez-Pérez M., 2018, Journal of sports sciences. DOI: 10.1080/02640414.2017.1326618
[4] Effects of Strength Training Associated With Whole-Body Vibration Training on Running Economy and Vertical Stiffness — Roschel H, Barroso R, Tricoli V, Batista MA, Acquesta FM, Serrão JC, Ugrinowitsc, 2015, Journal of strength and conditioning research. DOI: 10.1519/jsc.0000000000000857
[6] Effects of Strength Training on the Physiological Determinants of Middle- and Long-Distance Running Performance: A Systematic Review — Blagrove RC, Howatson G, Hayes PR., 2018, Sports medicine (Auckland, N.Z.). DOI: 10.1007/s40279-017-0835-7
[11] The impact of resistance training on distance running performance — Jung AP., 2003, Sports medicine (Auckland, N.Z.). DOI: 10.2165/00007256-200333070-00005
[12] The effect of strength training on three-kilometer performance in recreational women endurance runners — Kelly CM, Burnett AF, Newton MJ., 2008, Journal of strength and conditioning research. DOI: 10.1519/jsc.0b013e318163534a
[14] The Effect of Resistance Training on Uphill Running Economy and Biomechanics — Robinson RM, Hahn ME., 2026, Journal of strength and conditioning research. DOI: 10.1519/jsc.0000000000005567
[19] Acute Effects of Plyometric and Resistance Training on Running Economy in Trained Runners — Marcello RT, Greer BK, Greer AE., 2017, Journal of strength and conditioning research. DOI: 10.1519/jsc.0000000000001705
この記事の情報は2026年10月時点のものです。個別の健康状態については医師にご相談ください。
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