朝ごはんのトマトジュースは製法で粘る?加熱の順序と果肉の構造を読み解く

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水を戻しても、濃縮前の構造に戻るとは限らない

濃縮ジュースを薄めれば、元のジュースがそのまま帰ってくるのか。工業生産中のジュース、中間製品、ペーストを集めた研究は、その問いを確かめるために、すべてを水で5度ブリックスへそろえて測定した。ブリックスは、この研究で濃さをそろえるために使った可溶性固形分の指標である。[5]

結果は、濃縮が進んだ試料ほど、薄めた後の全体の粘りが低くなるというものだった。特に大きな変化は、5から10度ブリックスへ濃縮される初期に起きた。ホットブレイク由来でも、コールドブレイク由来でも、この低下は観察された。出発点の製法に加え、その後の濃縮工程も構造を変える。[5]

ただし、水を取り去ることそのものが原因だと決めるのも違う。同じ5度ブリックスのジュースを真空オーブンで2倍に濃縮し、再び5度ブリックスまで薄めた対照では、全体の粘りや沈殿部分の比率は変わらなかった。工業工程で起こる変化を、単純な水の引き算だけで説明する見方は、この比較で否定された。[5]

この実験のよさは、濃いペーストと薄いジュースを、そのまま比べなかった点にある。濃さが違えば流れ方の印象も混ざるため、同じ濃さにそろえた。その上で差が残ったからこそ、通ってきた工程と構造の関係を考えられる。コップを見比べるときにも、何をそろえた比較なのかは大事な問いだ。[5]

さらに、ペクチンの総量は濃縮中に変わらなかったが、水に溶ける割合は増えていた。増加が大きかったのはホットブレイクの工程と、蒸発装置の温度が最も高い後半だった。同じ総量でも、どこにどのような状態で存在するかが変わっていたのである。[5]

水を戻す操作と、構造を戻す操作は同義ではない。この結果から読むべきなのは、濃縮品が一律に劣るという評価ではなく、濃度を合わせても加工の履歴が食感に残る場合がある、という事実である。さらりとした製品を「薄めすぎ」と決めつける前に、製法という別の説明が入る。[5]

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ペクチンは短くなるだけでなく、形も変わる

では、濃縮でなぜ粘りが失われるのか。トマト加工を追った研究の説明は、同じ言葉に収まっていない。果実からホットブレイクを経てペーストになる過程を分析した研究では、加工に伴って細胞壁の多糖類が水に溶けやすくなり、分解も進むことが示された。結びついていたペクチンが減り、水に溶けるペクチンが増えていた。[7]

その研究では、濃縮による可溶性固形分の増加に比べ、ペクチンの指標である高分子のウロン酸の増え方が小さかった。研究者らは、ペクチンの分解や、測定で捉えられなくなる構造変化が進んだと解釈し、加工時の熱入力を減らすことで構造の保持と食感を改善できると結論した。[7]

一方、商業工場から得たジュース、中間製品、ペーストの液体部分を分析した別の研究では、分子が短くなることより、分子の形が変わることの重要性が示された。液体部分の粘度は工程を通じて低下し、特に最高温度が90〜95℃となる後半で下がった。それと並行して、溶けたペクチンの濃度は増えていた。[4]

この研究の重量平均分子量は、ジュースで2.62×10の5乗g/mol、ペーストで2.61×10の5乗g/molだった。大きく短くなったとは言いにくいほど近い値である。その一方、分子の広がりを示す解析では、濃縮が進むにつれてペクチンがよりコンパクトな形へ変わっていた。[4]

初期には広がったコイルのように振る舞っていたものが、後半にはまとまった形へ移る。その形の変化が、液体部分の粘度低下と関連していた。長さがほぼ同じでも、広がり方は同じではない。毛糸は切らなくても丸められる。分子を毛糸そのものと思わない範囲で、長さと形を区別する入口になる。[4]

この結果を使って「ペクチンは加熱で分解されない」と断言するのも正しくない。先の研究は細胞壁にあるペクチンの各群を追い、後の研究は液体部分の分子量と形を詳しく測っている。対象と指標をそろえずに片方だけを正解にすると、粒に残る構造と液体中の構造の違いを取り落とす。[4][7]

全体の粘りが大きく変わる時期と、液体部分の粘度が大きく低下する時期にも注目したい。全体を測った研究は濃縮初期、液体部分を調べた研究は後半の変化を強調した。この違いを読む鍵は、何を測ったかにある。果肉の粒を含む製品の流れ方と、その間にある液体の性質は、別の観測対象だからだ。[4][5]

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よくある誤解

「粘るほどペクチンが多い」という見方は、量と状態を一緒にしている。工場の濃縮研究では、総量が変わらなくても、水に溶ける割合と全体の粘りが変化した。別の研究では、液体部分のペクチン濃度が増えても、その粘度は下がった。多いか少ないかに加え、溶け方、形、粒との関係を考える必要がある。[4][5]

「熱い工程ならどれも同じ粘りになる」わけでもない。品種と栽培時の窒素供給条件、製法を組み合わせたピューレの研究では、品種も加工も物理化学的な性質を変えた。食感を左右する性質の重要度は、原因が品種なのか製法なのかで異なった。原料の違いを全部熱のせいにするのは、説明を省きすぎる。[1]

興味深いのは、この研究で品種による変化と工程による変化を、流動の測定結果だけでは特徴的に区別できなかった一方、人による官能評価では区別できたことだ。測定器が似た流れ方を示しても、食べた印象まで同じとは限らない。濃厚という言葉を、ひとつの数値の翻訳だと思わない方がよい。[1]

「とろりとしていれば朝食として優秀」という順位づけも、ここからは導けない。扱っているのは食品加工時の構造や好みの評価である。ヨーグルトと合わせる日、バナナを添える日にも、口当たりについての観察と、朝食全体をどう組むかという判断は分けておこう。粘度計は、食卓の献立表までは採点しない。[1][3][5]

また、飲んだときの好みを製法だけで説明しようとする必要もない。皮の有無を比べた研究では、食感と風味の評価がよくても色は好まれにくいという結果があった。「こちらの方が好き」という感想には複数の入口がある。朝に無理なく選べる口当たりを探すことと、成分の優劣を証明することは別の作業である。[3]

今日からできること

  • 製法の説明に出てくる温度は、どの工程の条件かと一緒に読む。88℃で2分という研究条件を、完成品の温め直しの目安に置き換えない。[6]
  • 濃縮前後の比較を見たら、濃さをそろえた結果か確認する。5度ブリックスにそろえた工場研究でも粘りの差は残った。[5]
  • 口当たりの感想を「濃い」だけで終わらせず、流れ方、粒の感じ、香りに分けて言葉にする。皮の比較実験では、粘度と香り、好みの評価が同じ動きをしなかった。[3]
  • 原料を比べる情報では品種も読む。4品種を使った研究では、品種と製法の双方が構造や食感に影響した。加熱条件だけで違いを説明し切らない。[1]
  • 「ペクチンが増えた」という説明では、総量か水に溶けた部分かを確かめる。濃縮中に総量が一定でも、溶ける割合は変わっていた。[5]

朝の比較を小さな観察として楽しむなら、「昨日より健康によい」まで話を進めず、「今日はさらりと飲みたい」「こちらは粒の感触が好みだ」と記録するところからでよい。食感をつくる構造には多くの要素が関わり、好ましさの評価も一方向ではなかった。研究が増やしてくれるのは、正解の商品名ではなく、違いを落ち着いて見るための言葉である。[1][3]

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オンザショアで、朝食とは別に続ける時間を決める

口当たりの好みで朝の一杯を選んだら、体を動かす時間も生活に合わせて決めたい。ジュースの製法を運動の効果へ結びつけず、通える時間と場所を具体的に確かめる。オンザショア立川店は、JR立川駅北口から徒歩1分、東京都立川市曙町2-14-10 エトロワビル3Fにある溶岩ホットヨガスタジオである。

営業時間は8:00〜23:30で、年中無休。曜日によって営業時間は変わらない。朝の時間を使うか、帰宅前に寄るかを考えるときの条件になる。内容や場所は店のトップで、通い方に関わる費用は料金で確認できる。

スタジオには溶岩プレートを敷き、ホットヨガのほかに常温のヨガやピラティスもある。ヨガだけで25種類以上のレッスンがあるため、続ける予定を考える際は、時間だけでなく内容も見て選びたい。

ヨガの体験レッスンは税込1,980円。60分のレッスンに、バスタオル2枚、フェイスタオル1枚、ヨガマットのレンタルを含む。体験の予約から予定を確認できる。朝食に選ぶ飲み物の口当たりとは別に、自分が通う時間を具体的に置くための入口である。

参考文献

[1] Variety, growing conditions and processing method act on different structural and biochemical traits to modify viscosity in tomato puree — Sinkora M, Fanciullino AL, Bertin N, Giovinazzo R, Zuber F, Leca A, Rolland-Saba, 2024, Food research international (Ottawa, Ont.). DOI: 10.1016/j.foodres.2024.114495

[3] Improvement of flavor and viscosity in hot and cold break tomato juice and sauce by peel removal — Mirondo R, Barringer S., 2015, Journal of food science. DOI: 10.1111/1750-3841.12725

[4] Conformational changes in serum pectins during industrial tomato paste production — Diaz JV, Anthon GE, Barrett DM., 2009, Journal of agricultural and food chemistry. DOI: 10.1021/jf901207w

[5] Changes in pectins and product consistency during the concentration of tomato juice to paste — Anthon GE, Diaz JV, Barrett DM., 2008, Journal of agricultural and food chemistry. DOI: 10.1021/jf8008525

[6] Commercial scale pulsed electric field processing of tomato juice — Min S, Jin ZT, Zhang QH., 2003, Journal of agricultural and food chemistry. DOI: 10.1021/jf0260444

[7] Changes in cell wall pectins accompanying tomato (Lycopersicon esculentum Mill.) paste manufacture — Cámara Hurtado M, Greve LC, Labavitch JM., 2002, Journal of agricultural and food chemistry. DOI: 10.1021/jf010849e

この記事の情報は2026年10月時点のものです。個別の健康状態については医師にご相談ください。

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宮川涼 Founder
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