
香りの出方は、抽出後の時間でも変わる
クレマの構造とカップ上の香りを調べた別の実験では、ミネラル量の違う水で抽出し、液体の揮発性成分の構成が似ていて、泡の構造が異なる試料を作った。泡の体積、泡から液が抜ける現象、表面の膜の厚さを調べ、カップ上の揮発性成分の濃度との関係を検討している。[11]
抽出開始後の最初の2.5分では、泡の安定性が高いか低いかにかかわらず、泡の存在により選ばれた香り指標成分の濃度が増えた。それよりあとでは、香りの濃度がクレマの安定性と、それぞれの成分の揮発しやすさに依存した。実験の試料では、初期の香りの放出後、安定したクレマが数分にわたり、より強い香りの障壁になった。[11]
「泡が香りを出す」と「泡が香りをせき止める」は、時間を添えると両立する。最初の放出と、その後に香りが移動していく場面を同じ瞬間の話にすると、反対の説明に見えてしまう。ふたを開けた直後と、会話をしてから近づけたときとで印象が違っても、すぐに豆の濃さの差と決めなくてよい。[11]
ここで測っているのは、液体の上の空間へ出た成分である。カップ上で強く香ったという観察と、液体に含まれる全成分の総量は、評価する場所が違う。香りを嗅ぐことは楽しみとしてそのまま残し、そこから栄養の数字へ飛び越えない姿勢が役立つ。[11][12]
温度にも、泡ならではの役割がある。自動抽出機でエスプレッソを作った実験では、泡の割合や均一さ、時間による体積の変化を調べ、泡の層が抽出後の液体の冷却を遅らせることを定量的に確かめている。クレマは、写真に写る飾りだけではない。[7]
ただし、この冷却の研究を、すべてのカップが同じ時間温かいという約束にはしない。実験は特定の抽出法で作った泡と液体を対象としている。日常では器や待った時間も記録の背景になる。飲み頃の印象を比べるなら、泡と香りを見た時間に、温かさの感覚も添える程度で十分だ。[7]
初日の汗は、予約した人だけが持ち帰れる。
成分の組み合わせが、口当たりと泡を支える
泡とは別に、コーヒーの「ボディ」、つまり口の中で感じるクリーミーな感覚を考える必要もある。アラビカの生豆と焙煎豆から熱水で高分子の成分を抽出した化学分析では、多糖類が口当たり、香りの放出、エスプレッソの泡の安定性に関わることを背景に、その組成や構造が調べられた。[14]
多糖類は、糖がつながった大きな分子の仲間である。この研究は、産地と加工の異なるアラビカを対象に、生豆と焙煎豆で高分子画分の多糖類の構成が違い、焙煎後の多糖類は分岐が少ないことを示した。さらに多糖類、たんぱく質、フェノール類、褐色の成分が一緒に現れる構造も調べている。口当たりを、表面の泡だけへ押し込めない視点になる。[14]
別の食品加工の実験では、泡の安定性や粘度との関連から炭水化物に着目し、エスプレッソに似た性質のコーヒー抽出物が作られた。得られた粉末は全体の化学組成がエスプレッソに似ていたが、脂質は少なかった。二酸化炭素の注入や塩類の添加で特徴的な泡を作ることもできた。[4]
これを、家庭で塩を加えればよいという調理法に置き換える必要はない。製品開発の実験が見せるのは、成分の組み合わせと加工で、泡立ちや粘度を設計できるという点だ。似た泡を作る工程にも、異なる道筋がある。外見から配合を逆算する難しさがある。[4]
冷たいコーヒーにも、別の実験条件がある。窒素を加えたコールドブリューでは、70 mLの飲料に、毎分50 mLの流量で30秒間窒素を入れ、30〜40 mLの泡を作った。そこでは泡立ちに低分子の窒素含有成分が、泡の安定化に多糖類を含む高分子の画分が重要だった。泡を作る役と保つ役を分けて捉えられる結果である。[9]
同じ研究では、焙煎の程度をそろえるとアラビカのほうがロブスタより安定した泡を作った。焙煎を深くする、抽出温度を上げる、粒を小さくする、飲料の温度を下げることでも安定性が増した。この結果を温かいエスプレッソへそのまま移してはいけない。対象は窒素を加えたコールドブリューであり、温かい抽出の比較研究とは飲料も工程も違う。[5][9]
この冷たい飲料の実験で、抽出時の温度と飲む飲料の温度が別の条件になっている点も大切だ。抽出温度を上げた結果と、飲料温度を下げた結果が、どちらも泡の安定性を高めている。「温かいほどよい」「冷たいほどよい」と片方だけを抜くと、工程の異なる温度を混ぜてしまう。どの段階を変えた実験なのかまで読むと、結果の方向が理解しやすくなる。[9]
飲み物の比較では、温度や泡の量のように目に入りやすい条件から結論を急ぎがちだ。しかし加工の研究では、エスプレッソに似た粘度、泡立ち、揮発性成分の構成を目指しながら、脂質量は異なる抽出物が作られている。似た飲み心地を作ることと、成分をすべて同一にすることは別の作業なのだ。気に入った口当たりを選ぶ場面と、配合や成分の情報を確かめる場面を分けておけばよい。[4]

よくある誤解
「泡が厚ければ、コーヒーの成分も一律に多い」という見方は修正したい。クレマの体積は豆の種類や鮮度に左右され、抽出物の加工やガスの供給でも泡立ちは変わる。表面の高さから、液体の特定の成分量を決める換算表としては扱えない。見た目の濃厚さを感じたら、まず何を濃いと感じたのかを言葉にしてみるとよい。[4][5][9]
「長く残る泡は、いつでも香りを強く出す」という理解も単純すぎる。香りの実験では、抽出後の初期とその後で泡の働きが異なり、安定した泡が香りの障壁になる時間帯もあった。一方、通常の量よりクレマを増やしても心地よい香りの放出に追加の利点はなかった。泡の量、安定性、香りの好ましさは、同じ物差しで並べられない。[11][12]
「クレマが減ったら一杯の価値がなくなる」と考える必要もない。泡には冷却を遅らせる働きや香りの出方に関わる役割があるが、それぞれ条件のある実験結果だ。泡が変化する様子を知ることは、飲み物への失望を増やすためではない。今の香りや温かさを、自分の好みとして受け取るための材料になる。[7][11]
検索語の「脂肪燃焼コーヒーおすすめ」に引かれて一杯を探している場合も、ここで扱った食品実験の評価対象へ立ち戻りたい。測られているのは泡の体積や安定性、香り、冷却などである。それを飲む人の体脂肪の変化へ読み替えず、泡は飲料の特徴として選ぶ。その整理なら、見た目を楽しみながら、体への期待を勝手に上乗せせずに済む。[5][7][12]
今日からできること
- 泡を比べたい日は、同じカップと抽出後の同じ時点で見る。「できた量」と「残った様子」を別々にメモし、安定性と体積を混ぜない。[5][7]
- 豆を替えたら、種類と鮮度の違いも記録する。ロブスタとアラビカでは、泡の量と安定性の優位な側が異なった実験を思い出す。[5]
- 香りは抽出直後だけで決めない。抽出開始後2.5分を境に関係が変わった実験を手がかりに、時間とともに感じた違いを言葉で残す。飲む速さの規則にする必要はない。[11]
- 通常より泡が多いことを、香りの良さの必須条件にしない。6種類を比べた研究では、標準量から泡を増やしても心地よい香りの放出に利点は加わらなかった。[12]
- エスプレッソと窒素を加えた冷たいコーヒーは、製法を確認して別々に楽しむ。70 mLから大きな泡を作った実験のように、体積には工程の影響が入る。[9]

オンザショア立川店で、予定に置く運動の時間
泡の厚さで体への働きを選ぶより、体を動かす時間を予定に置くことを考えたい。オンザショア立川店は、営業時間が8:00〜23:30で、全曜日同じく年中無休である。生活の中で通う時刻を考える際には、まずこの時間と場所を確認できる。朝の予定に組み込むか、仕事帰りに立ち寄るか。続ける仕組みを考える入口は、通う場の情報を予定と照らすことだ。店のトップに店舗案内がある。
所在地は東京都立川市曙町2-14-10 エトロワビル3F。JR立川駅北口から徒歩1分の溶岩ホットヨガスタジオだ。溶岩プレートを敷いたスタジオのホットヨガに加え、常温のヨガやピラティス、パーソナルトレーニングもある。ヨガだけで25種類以上のレッスンを扱っている。
妊娠中は溶岩ホットヨガに参加できず、常温のマタニティヨガがある。医師から運動を止められている方は利用できない。参加条件を確かめたうえで、通う時間帯とレッスンを考えたい。
ヨガの体験は税込1,980円で、60分のレッスンにバスタオル2枚、フェイスタオル1枚、ヨガマットのレンタルが含まれる。料金と体験の予約を確認し、続けて通う場として検討できる。
参考文献
[1] Neglected Food Bubbles: The Espresso Coffee Foam — Illy E, Navarini L., 2011, Food biophysics. DOI: 10.1007/s11483-011-9220-5
[4] Carbohydrates as targeting compounds to produce infusions resembling espresso coffee brews using quality by design approach — Lopes GR, Passos CP, Petronilho S, Rodrigues C, Teixeira JA, Coimbra MA., 2021, Food chemistry. DOI: 10.1016/j.foodchem.2020.128613
[5] Investigation of the factors that affect the volume and stability of espresso crema — Wang X, Lim LT, Tan S, Fu Y., 2019, Food research international (Ottawa, Ont.). DOI: 10.1016/j.foodres.2018.08.095
[7] Espresso coffee foam delays cooling of the liquid phase — Arii Y, Nishizawa K., 2017, Bioscience, biotechnology, and biochemistry. DOI: 10.1080/09168451.2017.1280662
[9] Investigation of the factors affecting foamability and foam stability of cold brew coffee — Yu D, Wang X, Lim LT., 2022, Journal of the science of food and agriculture. DOI: 10.1002/jsfa.11937
[11] Influence of foam structure on the release kinetics of volatiles from espresso coffee prior to consumption — Dold S, Lindinger C, Kolodziejczyk E, Pollien P, Ali S, Germain JC, Perin SG, Pineau N, Folmer B, Engel KH, Barron D, Hartmann C., 2011, Journal of agricultural and food chemistry. DOI: 10.1021/jf201758h
[12] Impact of crema on the aroma release and the in-mouth sensory perception of espresso coffee — Barron D, Pineau N, Matthey-Doret W, Ali S, Sudre J, Germain JC, Kolodziejczyk E, Pollien P, Labbe D, Jarisch C, Dugas V, Hartmann C, Folmer B., 2012, Food & function. DOI: 10.1039/c2fo30046j
[14] Chemical characterization of the high molecular weight material extracted with hot water from green and roasted arabica coffee — Nunes FM, Coimbra MA., 2001, Journal of agricultural and food chemistry. DOI: 10.1021/jf0012953
この記事の情報は2026年10月時点のものです。個別の健康状態については医師にご相談ください。
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