
麦の成分が、そのまま麦茶に移るわけではない
ここまで読むと、粒の細かい麦茶を選べば麦の成分を効率よくとれるのでは、と考えたくなる。ところが、別の裸麦の研究は異なる方向の結果を報告している。市販の裸麦3品種を対象に、焙煎と、その後の茶への浸出による変化を調べた食品実験である。[20]
その研究では、焙煎しても原料の総食物繊維とβグルカンの量は変わらなかった。一方で、糖は減り、遊離アミノ酸は消失し、色も変化した。原料を加熱したときの変化は、成分ごとに異なった。[20]
さらに、焙煎によって総フェノール化合物、特にフラボノイドが減り、抗酸化活性も低下した。そして、この研究で作った麦茶は食物繊維や抗酸化成分の供給源ではなかった。研究者は、麦からそうした利点を得たい消費者には、全粒穀物の食品を食べることを勧めている。[20]
黒い高地大麦で粒径を変えた実験では、茶へのβグルカンやポリフェノールの放出が示されている。他方、裸麦3品種の実験では、出来上がった茶は食物繊維や抗酸化成分の供給源とは評価されなかった。前者だけを使って麦茶全般の栄養価を高く語ることも、後者だけを使ってすべての茶に成分が出ないと断定することも避けるべきだ。[2][20]
対象の麦や加工条件が異なる実験は、結果の向きが違っても、単純な勝ち負けにはならない。比較するときは、何を原料にし、どの操作を変え、原料と抽出液のどちらを測ったかをそろえて読む。今回の問いでは、家庭の麦茶に研究上の最大値をそのまま当てはめないための違いである。[2][20]
原料の袋に麦と書いてあっても、麦を食べた場合と同じ成分摂取を約束するものではない。原料に残っている成分の話と、茶として取り出された成分の話を分ける必要がある。この区別は、裸麦の食物繊維が焙煎後も保たれた一方、出来上がった茶はその供給源にならなかったという結果によく表れている。[20]
家での判断に置き換えるなら、「袋をしっかり絞ったから、食事の麦の代わりになる」とは数えないことだ。麦茶に食事の役割まで背負わせず、飲み物として好きな味を選ぶ。その考え方なら、濃さをめぐる小さな作業が、食事を評価する大きな勘違いへ広がりにくい。[20]
初日の汗は、予約した人だけが持ち帰れる。
よく出る成分を、好ましさだけで評価しない
抽出を「よい成分を引き出す作業」とだけ呼ぶと、別の側面が消える。焙煎大麦から麦茶へのアクリルアミドの溶出を調べた食品分析では、水に溶けやすいこの成分が、粉砕した焙煎大麦を入れたティーバッグから容易に抽出された。一方、粒のままの大麦では、煮出しや浸す時間が長くなるほど茶中の濃度が増えた。[5]
この結果は、長く抽出して何でも多く取り出すことを無条件の目標にしないために役立つ。ただし、これを理由に、袋を押した麦茶は危険だと決めるのも飛躍である。この研究で示された操作は、粉砕した原料と粒の原料、煮出しや浸出時間の違いである。袋を絞る行為への健康上の判定にすり替えない。[5]
焙煎中のアクリルアミドの変化にも単純ではない関係があった。原料の表面温度が上がると濃度は増え、180〜240°Cで最大となり、さらに焙煎を続けると低下した。濃く焙煎された色の暗い粒では、含有量が少ないという関係も報告されている。[5]
ここでも、原料の色からカップの色への読み替えに注意したい。分析されたのは焙煎粒の色と成分の関係であり、家庭で透かして見た麦茶の茶色を、安全性の判定表にする結果ではない。製造条件を考える研究と、台所の目視では、確かめられることの範囲が違う。[5]
裸麦3品種の研究では、焙煎した原料でアクリルアミドに関わる変化がみられた一方、作った麦茶にはアクリルアミドが含まれなかった。別の研究では茶への溶出が示されているため、「麦茶なら必ずある」「麦茶には絶対にない」のどちらにも広げない。[5][20]
この食い違いを家庭向けの一律の時間表で埋めようとする必要はない。原料や製造、抽出の条件を確かめる意味がある、と受け止めればよい。家庭で使う商品の作り方を出発点にし、研究で使われた焙煎温度や粒径を、自己流で再現する目標にしない。
もうひとつ覚えておきたいのは、成分の名前が出た瞬間に、心配の大きさまで決まるわけではないことだ。この食品分析の話から、個人が飲んだ量や体への影響を逆算しない。ここで得たいのは不安を増やす材料ではなく、「よく出る」という言葉に、好ましさの評価まで含めない読み方である。[5]

よくある誤解
「濁って見えるほど食物繊維が多い」という思い込みがある。だが、原料の粒径別に抽出成分を測ることと、完成した麦茶の見た目から食物繊維量を推定することは別である。裸麦を使った研究では、原料の食物繊維は焙煎で減らなくても、茶は食物繊維の供給源ではなかった。見える粒に栄養の名前を先回りして付けない。[2][20]
「抗酸化活性の高い茶ほどダイエット向き」という読み方にも距離がある。黒い高地大麦の実験で比較したのは、茶の化学組成や実験上の活性だ。抗酸化活性と脂質分解の抑制作用で、最も高い条件さえ一致していなかった。体重の変化を示す順位表として使うことはできない。[2]
「袋は必ず絞るべき、あるいは絶対に絞ってはいけない」と決めたくなる人もいる。ここで使った研究から支持されるのは、粒径、焙煎、浸出時間などを分けて考えることだ。袋を押す強さの正解を立てるより、表示された手順に沿って作り、自分が感じた違いを味や見た目の言葉で表すほうが、研究との距離を保ちやすい。[2][5]
運動を始めたばかりの日は、飲み物にも採点を付けたくなる。今日は濃く出たから上出来、薄かったから失敗、という具合だ。しかし香りの違いは香気成分の組み合わせとして調べられており、濃さの印象に栄養や減量の点数を集約する理由はない。麦茶のボトルに成績表を貼る仕事は増やさなくてよい。[1][2][20]
今日からできること
- 作り方を比べるなら、同じ原料と同じ水量を使い、変えた操作をメモする。粒径と焙煎が組み合わさって抽出や色に影響した研究にならい、違いの出どころを混ぜない。[2]
- 絞ったあとに気づいたことを「色」「香り」「見える粒」に分けて書く。香りの比較研究では32種類の成分が定量されており、ひとつの濃さの印象だけで成分全体を代表させない。[1]
- 研究の0.125〜0.25 mmという粒径は、黒い高地大麦の実験条件として読む。家庭で袋を強く押す回数や、好ましい市販品を選ぶ基準へ変換しない。[2]
- 長く置くことを、有用成分だけを増やす方法と考えない。粒の焙煎大麦では、煮出しや浸出時間が長いほどアクリルアミド濃度が上がった分析があるため、まず商品の作り方を確かめる。[5]
- 麦茶を麦の食物繊維の代わりに数えない。裸麦3品種の実験で、原料と茶の評価が異なったことを踏まえ、食事と飲み物を別々に考える。[20]
比べた結果、押さずに作った味が好きなら、その感想でよい。絞るほうが好みに合ったとしても、健康効果が増えたという意味は足さない。次に麦茶を作るときに残すのは、自分に合う作り方の記録であって、抽出実験から借りた体重への約束ではない。[2]

オンザショアで、飲み物選びの先に予定を置く
麦茶の袋を押すか迷う朝にも、運動へ出かける予定は別に置ける。オンザショア立川店は、JR立川駅北口から徒歩1分の溶岩ホットヨガスタジオである。営業時間は8:00〜23:30、年中無休。仕事や講義の前後など、自分の生活の中に通う時間を置くための条件として確かめたい。
場所は東京都立川市曙町2-14-10 エトロワビル3F。溶岩プレートを敷いたスタジオのホットヨガに加え、常温のヨガやピラティスもある。ヨガだけで25種類以上のレッスンがあり、女性専用のキックボクササイズ、ボクササイズ、HIIT、パーソナルトレーニングも行っている。取り組む内容を選び、通う予定を具体的にする場所だ。
参加条件も予定を立てる前に確かめたい。妊娠中は溶岩ホットヨガには参加できず、常温のマタニティヨガがある。医師から運動を止められている場合は利用できない。ヨガの体験は税込1,980円で、60分のレッスンにバスタオル2枚、フェイスタオル1枚、ヨガマットのレンタルを含む。店舗案内と料金で条件を確認し、体験予約から、自分の予定に合う入口を選べる。
参考文献
[1] Key Odorants in Japanese Roasted Barley Tea (Mugi-Cha)-Differences between Roasted Barley Tea Prepared from Naked Barley and Roasted Barley Tea Prepared from Hulled Barley — Tatsu S, Matsuo Y, Nakahara K, Hofmann T, Steinhaus M., 2020, Journal of agricultural and food chemistry. DOI: 10.1021/acs.jafc.9b08063
[2] Effects of Steeping Particle Size on the Chemical Composition, Antioxidant Activity, and Lipolysis Inhibitory Ability of Tea Infusions From Black Highland Barley Roasted at Different Temperatures — Wang L, Zhang X, Zhao X, Fang S, Ren C, Zeng X, Wang C., 2025, Journal of food science. DOI: 10.1111/1750-3841.70604
[5] Acrylamide elution from roasted barley grains into mugicha and its formation during roasting — Mizukami Y, Yoshida M, Ono H., 2016, Food additives & contaminants. Part A, Chemistry, analysis, control, exposure & risk assessment. DOI: 10.1080/19440049.2015.1128567
[20] Effects of roasting and steeping on nutrients and physiochemical compounds in organically grown naked barley teas — Martínez-Subirà M, Meints B, Tomasino E, Hayes P., 2024, Food chemistry: X. DOI: 10.1016/j.fochx.2024.101385
この記事の情報は2026年10月時点のものです。個別の健康状態については医師にご相談ください。
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